寝込みを襲われた。いったい誰が己の命を狙うのか。辛くも凶刃から逃れた信州真田家跡取りの俊介は頭をしぼる。国元で暮らす腹違いの弟力之介の祖父にして、国家老でもある大岡勘解由(かげゆ)の仕業なのか。闇討ちの裏が明らかにならぬまま、今度は忠臣の辰之助が殺された。筑後有馬家に関わる男の所行と分かったが、俊介は思いもせぬ縁談が進んでいることを知り……。御法度である私情の仇討旅に出た若殿一行を待ち受けるのは? 傑作廻国時代活劇!
Posted by ブクログ 2020年04月29日
父子十手捕物日記シリーズの後のシリーズ。
信州真田家の跡取りが、殺されかかった。
市中を自由に歩き回り、不正を許せず、弱きを助ける俊介は、恨みを買っていてもおかしくはないが、下屋敷の寝所に忍び込んでの殺人未遂となれば、話は変わる。
そんな俊介を陰日向なく支え、守ってきた忠臣、辰之助が殺された。寝所...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月29日
江戸時代、真田家の嫡男がいどむ人助け、仇討ちを描く話。時代小説の場合、主人公は剣術が強いことが多いが、ここでは、真田の嫡男(若殿)はそこそこ出来るという設定になっている。だから、強い浪人には負けそうになる。でも、冷静に相手を見て戦うことで、隙を減じる術を知っている。二章ずつで話は切れているものの、人...続きを読む
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