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新興格闘技団体の合宿を依頼されたサバイバル・インストラクターの富臣竜彦。元陸上自衛隊のエリートで、幼い頃から修練を積む野見流合気拳術の使い手だ。極限状態の中、殴りかかってきた若手レスラーを一蹴した富臣に、武闘家としての片鱗を見た団体代表のスーパースター・神代の目が光る……。今野敏が描く痛快格闘技小説。(『闘魂パンテオン』改題)。
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Posted by ブクログ
古武術(打撃系の方がちょっと多め)対プロレスという異種格闘技小説。 前半は古武術を遣う主人公がサバイバル・インストラクタとして活躍するところがしっかりと書かれていますし、後半の主人公がプロレス対策をするところも、マスコミ対策なども含め、リアルに描かれています。(多分(^^;) この手の話の下手な人が...続きを読むやりがちなアンチプロレス的なところもなく、(ちょっと秘技的要素があるものの)試合のシーンも楽しく読むことができました。 ある女性の登場人物が出てくるんだけれど、そのあたりの処理の仕方に疑問がないでもないですね。 急に、「お話」感が強くなっちゃったような気がしました。ちょっと残念だったかも。
プロレス対古武術という異種格闘技戦についての小説。 そもそも、異種格闘技戦は「プロレスはシナリオのある八百長」という風評に反発したアントニオ猪木が「プロレスラー最強」を証明するために始めた興行で、プロレスファンなら、柔道のウィレム・ルスカや空手のウィリー・ウィリアムス、ボクシングのモハメド・アリなど...続きを読むが思い出される。そしてやはり、難しいのはルール作り。単なるストリートファイトではないので、お互いに違うルールの擦り合わせは試合を有利に進めるためには避けて通れない関門となった。 他にも、異種格闘技戦とは違った団体の威信をかけた新日とUWFとの5vs5プロレス団体戦も面白かった。基本ルールが同じなので、本当に強いのはどっちのみにフォーカスして安心してみることができました。 さて、前置きはこの辺にして、本書の内容です。 登場するプロレス団体は「リングス」がモデルで、「野見流合気拳術」は「骨法」のようだ。(獣神サンダー・ライガーの解説文より) 空手の突きは、皮膚、筋肉、骨格を破壊するが、野見流掌底は、波動となった衝撃が体内を伝わるので脳や内臓に直接作用する、というのが「野見流合気拳術」の奥義。 小説では、元自衛隊員で野見流合気拳術者の主人公が、プロレス団体のサバイバル合宿に同行、行きがかり上興奮した若手レスラーを制圧してしまったことから、プロレス団体から異種格闘技の話が持ち込まれる。さらに「実戦では負けない」と野見流宗主がマスコミに発言した為、引くに引けなくなって、三ヶ月後に対戦となる。果たして、三ヶ月の期間で何を準備し、そして間に合うのか、また試合の内容と結果は?
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