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[新装版]坂本龍馬の人生訓
28歳で土佐藩を脱藩し、33歳で暗殺されるまでのわずか5年間で日本を大きく変えた革命児・龍馬の人間観、世界観、人生観。土佐の町人郷士の次男として生まれた龍馬。当時の土佐藩は、他藩以上に身分差別の激しい土地柄であった。同じ侍の中でも上士と呼ばれる層と下士と呼ばれる層には毅然とした差別が存在しており、龍馬の生まれた坂本という家は、藩老福岡家の預かりではあったが、あくまでも下士に属する層であった。龍馬が脱藩して自由な志士になった経過には、こういう差別の手かせ足かせが多かった土佐藩に嫌気がさしていたこともあっただろう。そして龍馬は脱藩した。龍馬に魅了された精鋭なる人々と幕末の混乱した時代を拓く新しい鉱脈を求めて“第三の道”を発見する。行動の人、愛の人、そして人生の師、坂本龍馬の人間学。 -
Al Tetora Ⅰ 旅立ちの始まり
【書籍説明】 14歳の誕生日にある儀式を迎えるベルセーヌ王国のリディア姫は、街中で青いターバンの若者と出会う。 その後、ある事件をきっかけに再会する二人。果たして彼は敵か味方か?それとも…。 また、リディアのおてんばぶりに翻弄される隊長や親友の砂蛇など、彼女を取り巻く登場人物にも注目。 そして、アル・テトラとは一体何なのか?彼女の冒険が始まろうとしている。 【著者紹介】 銀河忍(ギンガシノブ) 児童書作家。子どもの頃からファンタジーが大好きで、少年少女に向けた物語を中心に小説やその小説にちなんだ挿絵を描いている。 「大人も子供も楽しめる作品を広めていきたい」という想いから、主にファンタジーを手がける児童書作家として活動中。 -
三代将軍
【書籍説明】 天下分け目の関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は、ついに天下人となった。征夷大将軍に就任し、江戸に幕府を開いた。家康はすぐに嫡男秀忠に将軍職を譲り、徳川政権が代々続くことを天下に示した。 家康は「大御所」として政治の実権を握り、全国諸侯の従属を確認すると、前政権者だった豊臣一族を滅亡させた。徳川政権の確立を見届けて、家康は七十五歳の生涯を閉じた。 名実ともに二代将軍となった徳川秀忠は天下平定の仕上げにかかる。しかし、秀忠は三代将軍を長男竹千代に継がせるか、次男国松に継がせるか、大いに悩み始めた。 秀忠の正妻(御台所)江は「次男国松を三代将軍にするべき」と主張し、長男竹千代を廃嫡しようとする。 竹千代には「重大な出生の秘密があり、将軍に相応しくない」と言う。江は秀忠に不満を持つ本多正純と手を組み、秀忠と竹千代の暗殺を企む。 竹千代は無事に三代将軍を継ぐことができるのか?竹千代の出生にまつわる秘密とは? -
ルソン島に散った青年とその時代を生きた女性たち
第二次世界大戦が激化し、日本が破滅に向かって突き進んでいた1944年11月25日、ひとりの青年がフィリピンのルソン島で戦死した。 その青年とは私の大伯父である。 その大伯父と同時代を生きた、美しい4人の女性芸術家たちがいた。 日本人として初めてショパンコンクールに出場し、世界へと羽ばたいたピアニストの原智恵子。それまでになかったモダンな雰囲気で日本映画界に新風を吹き込んだ映画女優の桑野通子。本格的なジャズ歌手の誕生と称賛され、戦後、ブギの女王となった笠置シヅ子。そして、命懸けで自分の愛する大切な歌を守り続けたブルースの女王・淡谷のり子。 きっと青年は、彼女たちの演奏や歌声をラジオを通して耳にし、映画を通してその演技を目にしていたことだろう。 それぞれの戦前・戦中・戦後を生きた女性たちと、戦後を待たずしてルソン島という戦場に散った、大勢の兵士たちの中のひとりの青年の生涯を、独自の解釈を交えて書き上げた渾身のレクイエム。 今一度知ってほしい、激動の時代を生きた4人の女性芸術家と、22歳の若さで戦場に散った名もなき青年の生きた証を。 -
寅さんのことば 生きてる? そら結構だ
人生のつらいとき、迷ったときこそ、寅さんのことば――。能力や生産性が重視される社会でストレスをため、鬱々と生きる人たちが増え続けているいま、「人間らしく生きること」、「相手の幸せを願うこと」、「懸命に生きること」の大切さを思い出させてくれる、アウトローで二枚目(生き方が)の寅さんのことばの数々をまとめた1冊。 2019年12月27日公開の最新作(50作)「男はつらいよ おかえり寅さん」でも、大人になった満男が迷ったときに思い出すのは寅さんのことば。寅さんの過去の映像とともに出てくることば(本書にも多数掲載)が、心の支え、人生の指南書になっている。 寅さん研究家でもある佐藤氏の短くテンポよい解説は、名場面の背景や、50年前の1969年にカウンターカルチャーとして生まれた寅さんを通じ、日本がどう変化してきたかも教えてくれる。国の繁栄のピークが過ぎ、生きるのがますます難しくなっている世の中で、本当のしあわせとは何か、あなたは日々しあわせか、ということをあらためて問いかけ、思い出させてくれる本。 (※中日新聞連載『寅さんのことば』の第二部のまとめ+新規原稿) ●今夜中にこの雨もからっと上がって明日はきっと気持ちのいい日本晴れだ。お互えにくよくよしねえで頑張りましょう。(第8作「男はつらいよ 寅次郎恋歌) ●生きてる? そら結構だ(第48作『男はつらいよ 寅次郎紅の花』) ●思ってるだけで、何もしないんじゃな、愛してないのと同じなんだよ。(第45作『男はつらいよ 寅次郎の青春』) ●人生についてようく考えろって。ぼけっとしてる間に、あっという間に骸骨になっちゃうんだから、人間は。(第22作『男はつらいよ 噂の寅次郎』……ほか -
もうひとりの偉人伝
世界にその名をとどろかせた偉人たちの活躍のウラには、 “もうひとり”偉大な人物がいた! 教科書や伝記でその活躍が伝えられる偉人たち。 彼らの人生ははじめから順風満帆だったのか? ……いやいや、全然そんなことはなかった! 何者でもないどころかむしろダメ人間だった偉人たちが、 とある人物との“奇跡の出会い”をきっかけに才能を開花させ、 歴史に名を刻むまでのエピソードを紹介する小学生向けの偉人伝。 偉人と、彼らが功績を成し遂げるきっかけを作った人物 ――「もうひとりの偉人」のちょっと変わったエピソードを、 クスッと笑えるイラストと共に楽しめます。 偉人伝でありながら、本書のテーマは「絆」。 歴史人物たちの活躍を楽しく学べるだけでなく、 人は一人きりで何かを成し遂げられるわけではないこと、 出会いによって引き起こされる化学反応が奇跡を生むこと等がわかり、 人間関係に対する心の視野も広がる1冊です。 【もくじ】 第1章 キミの才能にメロメロ編 *野口英世と血脇守之助 *ゴッホとテオ *マルクスとエンゲルス *夏目漱石と小宮豊隆 第2章 かくれた才能……見つけた!編 *ルイ・ブライユとジャック神父 *ヘレン・ケラーとアン・サリヴァン *エジソンとナンシー・エジソン *勝海舟と大久保一翁 第3章 その成功、この人のおかげじゃね?編 *織田信長と平手政秀 *豊臣秀吉と黒田官兵衛 *徳川家康と服部半蔵 *杉田玄白と前野良沢 *マルコ・ポーロとルティスケロ 第4章 一心同体!キミじゃなきゃダメなんだ編 *手塚治虫と壁村耐三 *グラハム・ベルとワトソン *マーガレット・サッチャーとデニス・サッチャー *井深大と盛田昭夫 第5章 あなたがいたからがんばれた!編 *ライト兄弟とオットー・リリエンタール *葛飾北斎と春好 *ニュートンとフック *シューベルトとゲーテ *ナイチンゲールとハーバード 第6章 深くて重い(?)家族のきずな編 *坂本龍馬と乙女 *マッカーサーとメアリー・マッカーサー *ナポレオンとジョゼフィーヌ コラム迷惑をかけられた偉人伝 -
巨人V9の真実(小学館新書)
長嶋さん、あなたと野球ができて幸せでした。 今から60年前に始まった巨人軍のV9(1965年~1973年)。その不滅の記録の中心には、常に「背番号3」、長嶋茂雄の姿があった。 ミスターと喜びを分かち合ったチームメート、闘志を燃やして立ち向かったライバルたちは、何を思いながら戦っていたのか──。 王貞治、金田正一、堀内恒夫、平松政次、高木守道、野村克也ら18人が、V9時台の秘蔵エピソードを明かしながら、球史に燦然と輝く栄光の時代を振り返る。 彼らは口を揃えてこう語った。 「長嶋さん、あなたと野球ができて幸せでした」 2025年6月に逝去した長嶋茂雄さんのロングインタビューを巻頭に特別収録して、緊急刊行! (底本 2025年8月発売作品) -
ここ過ぎて 白秋と三人の妻
北原白秋をめぐる三人の妻を描いた長編小説。 国民的詩人・北原白秋が没して四年後の一九四六年暮れ、大分県香々地の座敷牢で一人の女性がひっそりと息を引き取った。歌人であり詩人であったその才女の名は江口章子。白秋の二番目の妻でもあった。詩集『邪宗門』をはじめ、数多くの詩歌を残し、膨大な数の童謡や校歌などの作詞も手掛ける一方で、姦通罪による逮捕など様々なスキャンダルにまみれた稀代の天才の陰には、俊子、章子、菊子という三人の妻の存在があった。丹念な取材を元に瀬戸内寂聴が一九八四年に発表した渾身の長編小説に最新書き下ろしの「あとがき」を収録。白秋の生涯を描いた2019年1月11日公開の映画『この道』の原点。 -
室町の覇者 足利義満 ──朝廷と幕府はいかに統一されたか
足利一門大名に丸投げして創立された室町幕府では、南北朝の分断などに後押しされて一門大名の自立心が強すぎ、将軍の権力が確立できなかった。この事態を打開するために、奇策に打って出たのが足利義満である。彼は朝廷儀礼の奥義を極め、恫喝とジョークを駆使して朝廷を支配し、さらには天皇までも翻弄する。朝廷と幕府両方の頂点に立つ「室町殿」という新たな地位を生み出し、中世最大の実権を握った。しかし、常軌を逸した彼の構想は本人の死により道半ばとなり、息子たちが違う形で完成させてゆく。室町幕府の誕生から義満没後の室町殿の完成形までを見通して、足利氏最盛期の核心を描き出す。 -
東京オリンピック野球復活・陰の立役者 アイク生原の知られざる生涯
2020年の東京オリンピックで、3大会ぶりに野球が追加種目として復活する。 野球が初めて国同士の対戦として五輪種目に採用されたのは1984年、ロサンゼルス大会のことである。 その2年前、ロス五輪での野球競技実現に情熱を燃やした一人の男がいた。 27歳で単身渡米、大リーグ・ドジャースの雑用係からオーナー補佐に登りつめた日本人、“IKE”とはいったい何者だったのか? 55年間の人生すべてを野球に捧げた、その知られざる生涯に迫る。 <内容> ・ロス五輪組織委員長・ユべロスからの電話 ・夢がかなったバルセロナ大会 ・早慶6連戦で5試合完投の安藤投手を熱烈指導 ・弱小・亜細亜大学野球部の礎を築き、一部昇格 ・元祖「日米野球の架け橋」鈴木惣太郎の紹介状 ・空港で歓迎した先代オマリー会長 ・ミスター・長嶋との絆 ・大洋ホエールズのオファーを断る ・村田兆治をよみがえらせたジョーブ博士 ・山本昌・衝撃の再留学 ・最後の仕事は長嶋一茂 ・毎晩見舞いに来たオマリー ・病床にミスターから監督復帰の電話 ・あとがきにかえて 安部磯雄とアイク生原 ほか -
名軍師ありて、名将あり
2014年大河ドラマの主人公 黒田官兵衛に代表される、 名軍師たちの実像に迫る! 戦国時代を動かしていたのは、織田信長、武田信玄といった武将だけではない。兵法の知識を生かして彼らを補佐し、心理面でのバックアップも行った軍師・参謀的な存在を忘れてはならない。本書では、名軍師たちの活躍や信念に光を当て、現代の組織運営やリーダーシップにつながるエッセンスを取り出す。 第1章 黒田官兵衛―秀吉に天下を取らせた男 第2章 太原雪斎―今川義元を「海道一の弓取」に育てた名僧 第3章 山本勘助―“義”を貫いた策士 第4章 立花道雪―手輿に乗った猛将 第5章 竹中半兵衛―“情”あつき知将 第6章 山中鹿介―尼子氏再興にかけた一生 第7章 片倉小十郎―政宗の右眼として生きた名参謀 第8章 直江兼続―“愛”を掲げた忠臣 -
ウィリアム・アダムス ――家康に愛された男・三浦按針
徳川家康の外交顧問、三浦按針とは何者か。関ヶ原合戦の半年前、英国人ウィリアム・アダムスが日本に辿り着いた背景には、大航海時代の激動する欧州事情があった。彼が見た戦国時代末期の日本では、カトリックのイエズス会がキリスト教の信仰を広げ、英蘭の東インド会社が貿易の機会をうかがうなど、スペイン、ポルトガル、イギリス、オランダ各国の思惑が交錯していた。家康の側近としてその渦中にあったアダムスは何をなしたのか。二代将軍・秀忠のもとで禁教と鎖国が進むなか、どんな晩年を送ったか。アダムスの生涯から世界史の中の日本史をとらえ直す。 -
原民喜 死と愛と孤独の肖像
『夏の花』で知られる作家・詩人、原民喜(1905―51)。死の想念にとらわれた幼少年期。妻の愛情に包まれて暮らした青年期。被爆を経て孤独の中で作品を紡ぎ、年少の友人・遠藤周作が「何てきれいなんだ」と表した、その死――。生き難さを抱え、傷ついてもなお純粋さをつらぬいた稀有な生涯を、梯久美子が満を持して書き下ろす、傑作評伝。※(以下、新刊案内2018年7月6頁掲載の引用文)「私の文学が今後どのやうに変貌してゆくにしろ、私の自我像に題する言葉は、/死と愛と孤独/恐らくこの三つの言葉になるだらう。」(原民喜「死と愛と孤独」一九四九年) -
凡将 山本五十六〈新装版〉
膨大な資料、証言をもとに、真珠湾奇襲作戦の立案者である連合艦隊司令長官・山本五十六の劇的な生涯を浮き彫りにする評伝! 渡辺惣樹(日米現代史研究家) 佐波優子(ジャーナリスト) の推薦帯。 真珠湾奇襲作戦の立案者であり、またミッドウェー海戦に惨敗した提督・山本五十六。三国同盟反対、日米開戦回避に尽力した山本が、連合艦隊司令長官を拝命するや戦争に踏みきったのは何故か!? 敵機の爆撃によるブーゲンビル島上空での壮烈な最期が意味するものは暗殺か、それとも自殺だったのか!? 膨大な資料、証言をもとに人間山本五十六の劇的な生涯を浮彫りにする衝撃評伝。 情に流れた長官人事 職を賭せない二つの弱み 「真珠湾攻撃」提案の矛盾 井上成美の明察と偏見 退任延期 対米戦開始へ陰の加担 開戦決定と愛人への手紙 錯誤にすぎなかった真珠湾の戦果 山本五十六の世論恐怖症 珊瑚海海戦への侮り ミッドウェー海戦前の密会 目も眩むような凶報 航空偏重が日本敗戦の根本原因 暗殺説と自殺説 -
牧野富太郎の植物学
「天才植物学者」の真の業績とは? 牧野富太郎は、「日本の植物学の父」と呼ばれ、貧窮の中にあって独学で植物分類学を修め、アカデミズムと対峙しつつも、偉大な業績を残し、植物知識の普及に尽力したとされる。しかし、そうした人物像や人間ドラマばかりが脚光を浴び、研究者としての業績はこれまで十分に顧みられてこなかった。命名した植物数や集めた標本の数が定まらないのはなぜか? 研究、普及活動の真価とは? 2023年度前期の連続テレビ小説「らんまん」の植物監修者が、「天才植物学者」の足跡を追いながら明らかにしていく。 -
高峰秀子の捨てられない荷物
5歳で子役デビューして以来、55歳で引退するまで日本映画の巨匠たちの名作300本余に出演、名随筆家として300本余に出演、名随筆家として26冊の著作を遺した高峰秀子。その高峰に唯一、素顔を書くことを許され、のちに養女に迎えられた著者による“高峰連作”の第一作。固く口を閉ざしていた養母や血縁との壮絶な確執をはじめとする怒涛のような前半生と夫・松山善三との幸福に満ちた後半生を貴重な言質とともに活写する。大女優・高峰秀子が最期まで捨てようにも捨てられなかった荷物とは? 感動に満ちた“運命の評伝”が今、よみがえる!高峰秀子の「ひとこと」収録。 -
姫君たちの明治維新
明治150年に贈る、幕末維新をきっかけに思いもしなかった苦労に見舞われた大名・華族の姫君たちの物語。 深窓の令嬢どころか、堅固なお城の大奥で育った、正真正銘のお姫様たちも、維新の大波には翻弄されます。しかし、決してそれにめげることなく、それぞれの運命を逞しく生き抜いてもいきました。 徳川家では、最後の将軍、慶喜の義理の祖母でありながら、淡い恋心を交わした一橋直子、また、そのとばっちりを受けた形の、正妻の徳川美賀。 加賀百万石の前田家では、東大の赤門を作るきっかけとなった、将軍家から嫁入りした溶姫のさみしい晩年。 九州の大藩、鍋島家では、新政府の外交官になった夫とともに、ヨーロッパに赴き、社交界の華とうたわれた鍋島胤子。 篤姫や和宮など、メジャーどころはもちろん、歴史教科書には出てこない、お姫様たちの生涯は興味津々。 とくに落城の憂き目にあった姫君たちの運命には、思わず涙します。 なかでも、もっとも数奇な運命をたどったのが、四賢侯の一人、松平春嶽の側室の子である池田絲。維新後の混乱で彼女は松平家の庇護を受けられず、なんと芸者に。そこで、お雇い外国人であったフランス人の軍人と知り合い結婚。二人の間に出来た子が、明治の歌舞伎界の大スターである十五世市村羽左衛門! まるで小説のような物語がそこにあります。 20人を超える姫君たちの物語にご期待ください。 -
予言者 梅棹忠夫
戦後の論壇に颯爽と登場し、大胆な変化を次々と予言した梅棹忠夫。 その謦咳に接した著者が、彼の発言を多面的に読みなおし、その予言がいかにして実現していったのか振り返る。 <目次> 【プロローグ 実現した予言と失われた時代】 【第一章 「文明の生態史観」の衝撃】 異例ずくめの「出生作」/日本文化を機能論的に見直す/進歩的知識人からの批判・・・など 【第二章 モンゴルの生態学者】 京都町衆の生まれ/山登りで危うく放校に/京都学派と梅棹をつなぐ線・・・など 【第三章 奇説を語る少壮学者】 『モゴール族探検記』/激しい論争を呼んだ「妻無用論」・・・など 【第四章 豊かな日本という未来】 「ぼくはマルクスの徒です」/数十年後の日本文明を予測する・・・など 【第五章 情報社会論の先駆者】 情報の時代を生物学的に論じる/お布施の原理による経済学・・・など 【第六章 イスラーム圏の動乱を予告する】 「生態史観」は中東から/イスラーム原理主義の「伝染」/近代化とイスラーム・・・など 【第七章 万博と民博のオーガナイザー】 「万国博を考える会」の結成/グローバル時代論の先駆者・・・など 【第八章 文化行政の主導者へ】 文化を「開発」する/田園都市国家構想とその評価・・・など 【第九章 ポスト「戦後」への視線】 梅棹忠夫と司馬遼太郎/核武装の可能性による抑止/日本文明は終わりか・・・など 【第十章 行為と妄想】 見えないなりの知的生産/「あそび」と「学問」/文明史曲線の先にあるもの・・・など 【エピローグ 梅棹忠夫を「裏切る」ために】 思想家としての梅棹/あかるい虚無家/精神のキバ・・・など -
出世の法則 財界・官界のトップから日銀総裁まで
著者は読売新聞経済部記者、フリージャーナリストとして、40年以上にわたって財界、 官界のトップに取材してきました。その膨大な取材メモから大物たちの秘められた エピソードを一挙公開。 たとえば―― その一挙手一投足に注目が集まっている黒田東彦日銀総裁に、著者は大蔵省入省4年目の頃から着目してきました。理由は仕事ぶりもさることながら、人並み外れた読書量。東京教育大(現・筑波大)付属駒場中・高時代、図書室の蔵書を すべて読破したという伝説の持ち主で、取材にいくといつも、デスクに倫理学、哲学、 数学、物理学など幅広いジャンルの本が積まれており、そのほとんどが原語であったことに驚嘆させられます。 かの本田宗一郎に最後にインタビューしたのも著者でした。軽のオープン・カー「ビート」の 発表会に杖をついて現れたカリスマ経営者は、新車の周りを何度も回って「いいなあ」を連発。 著者に遺した言葉からも、晩年までいかに車が好きであったかが伝わってきます。 財務省事務次官、日銀副総裁、大和総研理事長を歴任し、現在は2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の事務総長を務める武藤敏郎氏は、 エリート中のエリートですが、夫人がいかに内助の功を発揮していたか、著者の 夜討朝駆け取材から明らかになります。 「おまえ、散歩はしてるか」 「人間、最後は明るさだから」 「出世の陰に女房あり」 「寿司は好物から食べるか」 「接客中、上司に呼ばれたら」 処世や人物鑑定にまつわる名言も多数、収録。現場一筋の著者の、集大成といえる作品。 -
昭和天皇伝
第15回(2011年)司馬遼太郎賞受賞作。 日本の命運を若くして背負わざるをえなかった君主はいかに歩んだのか。昭和天皇の苦悩と試行錯誤、そして円熟の日々――。我々は後年の円熟味を増した姿で昭和天皇についてイメージし語ってしまいがちだが、昭和天皇が即位したのは25歳。世間では天皇の神聖さが説かれていても、右翼や保守派の重臣たちは天皇をかなり手厳しく見ていた。本書は側近や実力者たちが残した膨大な日記など、一級の史料を丁寧に掘り起こし、生真面目で気負いのある若かりし頃から晩年にいたるまでの多面的な昭和天皇の姿を描く。「昭和」という時代を理解するために必読の評伝! -
ガンディーの真実 ――非暴力思想とは何か
★中島岳志氏推薦! 「今後、この本を抜きにしてガンディーを語ることはできないだろう」★ 贅沢な食事をしないこと、搾取によってつくられた服を着ないこと、性欲の虜にならないこと、異教徒とともに生きること、そして植民地支配を倒すこと――。ガンディーの「非暴力」の思想はこのすべてを含む。西洋文明が生み出すあらゆる暴力に抗う思想・実践としての非暴力思想はいかに生まれたのか。真実を直視し、真実と信じるものに極限まで忠実であろうとしたガンディーの生涯そのものから、後の世代に大きな影響を与えた思想の全貌と限界に迫る。ガンディー研究を一新する新鋭の書! -
番記者が見た新天皇の素顔
2019年5月1日、第126代天皇に徳仁親王が即位。憲政史上初めての、先の天皇の生前退位による代替わりである。新天皇のこれまでの道のりは決して平坦なものではなかった。お世継ぎのプレッシャー、今に続く雅子さまの「適応障害」、愛子さまの不登校、先の陛下とのコミュニケーション……。これらの課題に新天皇はどのように向き合ってきたか。間近で見てきた元「番記者」が、印象的なエピソードとともにその素顔に迫る。 目次 第一章 新天皇の素顔 第二章 オランダ静養 第三章 ご結婚 第四章 天皇への道 第五章 山とジョギング 第六章 発言にのぞく思い 第七章 水問題 第八章 皇太子時代の仕事 -
かっちゃんねる Yes!高須 降臨!
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「エッ、女子大生の企画? そりゃおもしろい!」でスタートした高須克弥本制作プロジェクト。「かっちゃんにとってサイバラ先生はどんな存在?」「自分に合った生き方はどうやって見つければいいの?」「かっちゃんに頼めば思いどおりの美人になれるの?」「美容整形で人生が変わるってほんとうなの?」「美人顔の絶対条件ってあるの?」などなど、女子大生の遠慮会釈のない質問に、整形美容の大家・高須克弥がまじめに、キッパリ、答えます。 -
大脱走 英雄〈ビッグX〉の生涯
あの大脱走を指揮した男の、知られざる生涯。 スティーブ・マックイーン主演の名作映画『大脱走』(63年)のモデルとなった、第二次世界大戦中最大、200人の大脱走計画。この計画を指揮した実在の人物、〈ビッグX〉ことロジャー・ブッシェル少佐の34年の生涯を描いた伝記が本邦初訳されます。 映画ではリチャード・アッテンボローが演じた、空前絶後の集団脱走を指揮したロジャーとはどんな人物だったのか。著者は、本人の手紙や母の日記、公文書などの記録、生存者の証言からその人物像に迫ります。法廷弁護士資格を持ち、スキー選手としても活躍、9カ国語を操ったというロジャー。南アフリカで育った幼少期から、ケンブリッジ大学で過ごした青春期、3人の女性との恋愛、英国予備空軍「第601飛行中隊」入隊、そして捕虜になるまでの生い立ちとともに、映画では描ききれなかった全3回にわたる大脱走計画の全貌が、今初めて明かされます。 映画『大脱走』のファンはもちろん、映画を知らない若い世代も必読の英国発傑作ノンフィクション。 -
不思議な宮さま 東久邇宮稔彦王の昭和史
「一億総懺悔」を説いた宮さま宰相は、いかなる人だったのか――。 太平洋戦争を終戦に導いた鈴木貫太郎の次の内閣を引き受けたのが誰か、ご記憶でしょうか。わずか50日間ですが、重責を担ったのが皇族の東久邇宮でした。日米開戦直前の昭和16年秋、総辞職した近衛内閣のあと、東條英機の対抗馬と目されたのも実はこの宮さま。日本の危機に「切り札」として期待された宮さまの実像は、しかしあまり伝えられていません。著者の浅見さんが新史料を駆使して明かすのは、波乱万丈の生涯、痛快無比の個性、勝手放題の実力者ぶり。臣籍降下騒動、女性問題、右翼との危険な関係などなど、興味津々の破天荒人生が初公開されます。 -
この父ありて 娘たちの歳月
父を憎み、父を愛し…娘たちは何を書いたか 石垣りんは、四人目の妻に甘える父を嫌悪しながら、家族を養った。 茨木のり子は、女の自立を説いた父を敬慕し続けた。 萩原葉子は「私は父・朔太郎の犠牲者」と綴り、 石牟礼道子は窮乏の中で決然と生きた父の姿に自らの使命を知った。 父を憎み、愛し、そして娘は書いた。 九人の女性作家の知られざる父娘の物語。 解説=斎籐真理子 【目次】 ・渡辺和子 目の前で父を惨殺された娘はなぜ、「あの場にいられてよかった」と語ったのか? ・齋藤 史 二・二六事件で父は投獄された。その死後、天皇と対面した娘が抱いた感慨とは――。 ・島尾ミホ 慈愛に満ちた父を捨て、娘は幸薄い結婚を選んでしまい、それを悔い続けた……。 ・石垣りん 四人目の妻に甘えて暮らす、老いた父。嫌悪の中で、それでも娘は家族を養い続けた。 ・茨木のり子 時代に先駆けて「女の自立」を説いた父の教えを、娘は生涯貫いた。 ・田辺聖子 終戦後の混乱と窮乏のなかで病み衰えた父の弱さを、娘は受け入れられなかった。 ・辺見じゅん 父の望む人生を捨てた娘は、父の時代――戦争の物語を語り継ぐことを仕事とした。 ・萩原葉子 私は、父・朔太郎の犠牲者だった――。書かずには死ねないとの一念が、娘を作家にした。 ・石牟礼道子 貧しく苦しい生活の中でも自前の哲学を生きた父を、娘は生涯の範とした。 単行本 2022年10月 文藝春秋刊 文庫版 2026年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
豊臣兄弟 天下を獲った処世術
大河「豊臣兄弟!」より面白い日本史講義 今の日本に必要な「人を動かす」極意 * 人と技術に「投資」 * 「最速」は「最強に通ず * 「稼ぐ知恵」を配る * 「分身」を活用せよ * トップ自ら「おもてなし」 大河ドラマより面白い!! 令和の太閤記 「豊臣ブラザーズ」の人生は学びが多い。(中略) 豊臣ブラザーズは永続して貴族になったファミリーの生まれではありませんでした。であるにもかかわらず、彼らは巧みに天下を獲りました。この国にあって、どのような生き方をすれば、いかなる性格を持ってすれば、このような出世の階段を駆け上がることが可能なのか。歴史家としては、この謎を解き明かして、世間の目にさらしたい衝動に駆られます。(本書「はじめに 歴史から得られるヒント」より) -
空を駆ける
今もなお愛され続ける名作児童文学『小公子』。この物語を日本で初めて翻訳した明治の女性文学者、若松賤子(しずこ)は、江戸末期、会津藩士の父のもとに生まれた。戊辰戦争で九死に一生を得るが、のちに母を亡くし、横浜の生糸問屋へ養子に出されて孤独な少女時代を過ごすカシ(のちの賤子)は明治八年、養家を離れ、十一歳で女子寄宿学校フェリス・セミナリーへ入学。そこはカシにとって、会津を離れて以来、初めての心安らぐ「ホーム」となる。女性の自立と子どもの幸福こそがこの国の未来を照らすと信じ、命を燃やすカシ。一人の女性として、妻として、三人の子の母として激動の明治を懸命に生ききった生涯に新たな光をあてる渾身の長編! -
清張地獄八景
みうらじゅんの清張愛炸裂! 人間の業や深い闇を暴き出す清張は、ホラー作家だ! 押したら最後、底無しの「生き地獄」へ転落してしまう「清張ボタン」とは? 松本清張の大ファンであるみうらじゅんが様々な媒体で書いてきた清張論や対談などの記事、イラスト、なりきり小説を中心に、 「文藝春秋」や「週刊文春」、「オール讀物」に掲載された清張に関する記事を厳選して一冊に。 数多くの清張原作作品に出演している岩下志麻、船越英一郎のインタビューや対談をはじめ、 佐藤愛子、京極夏彦、大沢在昌、宮部みゆき、北村薫、有栖川有栖、岩井志麻子、佐野洋、山村正夫、泉麻人、春日太一……ほか、著名な作家の再録記事も多数掲載。 清張原作のNHK土曜ドラマの演出家だった和田勉の随筆、『砂の器』など清張原作映画の脚本家である橋本忍のインタビュー、 清張が井上ひさしや女性ファンに書いた手紙、清張による江戸川乱歩への弔辞、直子夫人へのインタビュー、 朝日新聞勤務時代の同僚による清張の思い出、清張が描いたエッセイ漫画や絵など、貴重な原稿や写真も収録。 松本清張の小説世界、人柄、映像作品の魅力がよくわかるので、清張ファンはもちろん、未読の人の入門書としてもおすすめ。 「清張地獄」に堕ちたくない人はぜひ! *巻末に文庫特典としてみうらじゅんのインタビューを収録。 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行されたムック『みうらじゅんの松本清張ファンブック 清張地獄八景』を文庫化したものを底本としています。 -
古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家
軍歌から「六甲おろし」「オリンピック・マーチ」まで、日本人の欲望に答え続けたヒットメーカー。 連続テレビ小説「エール」のモデルになった80年の生涯。 軍歌「露営の歌」、早稲田大学の応援歌「紺碧の空」、夏の甲子園のテーマ「栄冠は君に輝く」、「とんがり帽子」「長崎の鐘」 ……。昭和という時代に日本人が求めた曲を作り続けた作曲家・古関裕而。 クラシックの作曲家を目指すも挫折し、 戦時中は軍歌でヒット曲を連発。 軍歌の帝王と称された前半生。 終戦後は一転してドラマや映画音楽から 社歌や自衛隊の歌まで作曲するなど 常に大衆音楽の担い手であった。 NHK朝の連続テレビ小説「エール」のモデルとなった 日本を代表する作曲家の80年の生涯を 新しい資料と丹念な取材で読み解いた一冊。 -
西郷隆盛の首を発見した男
明治10年9月24日、鹿児島。西南戦争において薩軍の総指揮を執っていた西郷隆盛は進退極まり、城山にて自らの腹に刃を立てた。腹心により介錯された西郷の首級は、官軍歩兵第7連隊の千田登文中尉が発見、山県有朋によって首実検された――。 本書の主人公は、西郷の首を発見した千田登文その人です。現在、金沢市長町の千田家には、表紙に「履歴書」と大書された和紙100ページほどの文書が保管されています。これこそ登文が生前自らしたためた、いわば自叙伝。産経新聞編集委員で歴史にまつわる著作も多い大野敏明さんが、癖のある墨文字で書かれたこの履歴書を丹念に読み解きます。戊辰戦争の生々しい戦いの様子、西南戦争における薩軍の最期、そして日清・日露戦争。この第一級の史料をもとにして西郷の最期に迫り、また軍人として生きた千田登文の生涯を描きます。千田の竹馬の友が後に西郷の盟友・大久保利通を暗殺するという運命の皮肉にも驚かされます。 -
CIAを創った男 ウィリアム・ドノバン
米国同時多発テロ以来、新聞・テレビのニュースなどで、その名を聞くことが頻繁になった感のあるCIA。この組織は、正式名称を「アメリカ中央情報局」と言う。世界中のあらゆる情報をあらゆる手段を駆使して収集し、目的を定めて整理統合し、外国において隠密作戦を実施する機関である。情報収集力が国家の存亡を決める、現代の国際情勢下にあって、超大国アメリカの陰の頭脳と言っても過言ではないだろう。本書では、第二次世界大戦期に、CIAの前身であるOSS(戦略事務局)を創り、そのトップとして諜報戦に参加した、アメリカのマスター・スパイ、ウィリアム・ドノバンの激動の生涯を、豊富な史料をもとに描き上げる。戦争の勝敗が、軍事力だけでなく情報力に大いに左右されることを生々しく綴り、第二次大戦を裏側の角度から検証した、評伝大作である。 -
太宰を読んだ人が迷い込む場所
太宰の作品を読むと、何かに迷い込んだような心持ちがするのではないか。とめどない堕落、自意識やプライドという厄介な存在、世間とのずれ、さらには日本語のリズムの見事さが綾なす物語世界に入り込めば、何も感じずに素通りすることはできないだろう。太宰治の全作品から、「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。」(『ヴィヨンの妻』)、「生れて、すみません」(『二十世紀旗手』のエピグラフ)、「八月のおわり、私は美しいものを見た」(『満願』)といった忘れ難い文言を抽出し、その魅力を解説。『新釈諸国噺』の中の「貧の意地」のような笑える作品や、よくわからない不思議な作品も網羅する。 -
岩崎小彌太 三菱のDNAを創り上げた四代目
顧みて恥ずべき何ものもない――敗戦後の経営の難局に立っても揺るがなかった信念と矜持! 150年もの巨大企業グループの事業の歴史を支え続けるDNAはいかにして形成されたのか。波乱の時代を生きた三菱の第四代社長・岩崎小彌太は、自らの宿命に従いつつも、信念を貫き通す人であった。グループ企業としての完成や経営理念の確立において、継承者が創業者を超えるほどの存在感を示した事例は、日本の経営史上においても稀有であろう。本書は、「理想なしでは一歩も動けない人」「理想家にして実行家」といわれたその希代の経営者による「継承と創造」の事跡に、三菱グループの研究を長年重ねてきた経済史家の視点から迫った経営者伝である。企業の社会的責任について一貫した姿勢・考え方を維持し、社会のニーズに対応して需要者・消費者の利益に奉仕することを企業目的としたこの事業家から、時代を超えて、現代の企業家・リーダーが学ぶべきところは多い。 -
清水の次郎長
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 旅行けば、駿河の道に茶の香り――。浪曲でもおなじみの清水の次郎長は、文政3年、駿河国は清水湊にて誕生。遊侠の世界へ身を投じ、喧嘩渡世で諸国を股にかけた“海道一の大親分”。生来の粘り強さと狂暴かつ大胆な気質に加え、状況判断と予測性の鋭さは群を抜き、大政、小政、森の石松ほか多くの乾分(こぶん)を従えて、その名を広く知らしめた「漢(おとこ)の中の漢」である。本編は、生誕から“次郎長親分”の誕生、久六仇討ち、森の石松斬殺事件までに至る、文政から幕末にかけての激動の若き時代を、鬼才・黒鉄ヒロシが緻密かつ大胆な構図で描いた作品である。「黒鉄歴画」ならではのブラックユーモアを随所に散りばめつつ、アウトローたちの“義理と人情”にあふれたさまざまな人間模様をときにシュールに、ときにコミカルに描く超大作! 次郎長率いる清水一家の並々ならぬ活力がよみがえる、「黒鉄歴画」シリーズ第四弾の〈前編〉。 -
福沢諭吉 しなやかな日本精神
日本を守り、西洋を追い抜く気概。そして現代さえ見通す驚きの「先見力」! 政治論、学問論、経済論、脱亜論など、様々なジャンルを縦横無尽に論じて、近代国家の本質を鋭く見抜いた福沢諭吉の議論は、けっして単なる西洋紹介、欧化主義ではなかった。「放っておけば日本は西洋に滅ぼされる。その強い焦燥感と情熱と憂国の念が、彼をあの鋭く、また常に大局を見失わない言論活動へ駆り立てたものと思われます。その思想は、激情的な攘夷思想とも、新しがり屋の西欧かぶれとも違った、たいへんしなやかで強靱な性格のものでした。この性格に、筆者はあえて『日本精神』という呼び名を与えたいと思います」(本書第一章より)。西郷隆盛、吉田松陰、勝海舟、横井小楠らとの比較も交えつつ、福沢の代表的な文章を紹介・玩味し、まったく新しい視点から「福沢諭吉の真価」を問う意欲作! 【目次より】●第一章 「天は人の上に人を造らず」の真意――福沢諭吉とは何者か ●第二章 討幕は必要だったのか――幕末維新と福沢諭吉 ●第三章 松陰、小楠、海舟、隆盛――志士・思想家たちと福沢諭吉 ●第四章 福沢諭吉が考えていたこと――しなやかで強靱な「日本精神」を目指して ◆政治論ブロック ◆学問論ブロック ◆経済論ブロック ◆脱亜論ブロック ●終章 いまこそ甦るべき福沢諭吉――現代日本の危機を超える視座