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片翼だけの天使(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 四十代半ばの独身作家は、気晴らしのつもりで出かけたソープランドで、天使のような韓国人女性と知り合う。舌足らずで一途な彼女と作家の、国境や立場を超えた何ものにもとらわれない純粋な愛を描く恋愛小説の傑作。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
かたわらで泣いた
第1章と最終章、あとは会話で小説 作家と編集者が会う。原稿の受け渡しのためだ。 これまで共に仕事をしてきた時間も含め、深い信頼で結ばれた2人は 今、書かれつつある小説の今後の成り行きについて検討を重ねる。 そのあいだに、くだんの小説の第1章が挿入される。 そのあと、再び、検討の会話。そしてラストは・・・ 会話と書かれた小説の両方が合わさって、この1つの小説ができあがる、 という入れ子状の仕組みを持ちつつ、最後はまた一つ、 意外性のあるひねりを加えてあるところを堪能したい。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
肩をうしろから見る
あまりにも観念的であることを突き詰めて行くと、それはやがて身体的なものになるのかもしれない 理屈っぽい会話。それこそ、ある意味で 片岡義男の小説の真骨頂である。 「理屈っぽい」と表現すれば悪口だが、妥協を許さず、 男女が一つの観念をめぐって会話を持続させていけば それはある地点から極めて身体的な実験となって現れる。 自分たちが望む状態を壊さないために もう一つの、やはり自分たちが切望する行為を断念する、 断念し続ける男女の姿は端から見れば滑稽なものだが その状態を生き切る切なさと強さが、繰り返すが片岡小説の真骨頂である。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
片をつける
人生の最後に、向き合いたい思い出は何ですか。 自分に、本当に必要なものを探し出す「片付け」小説。 亜紗は、隣の部屋に住む老婆・八重を助けたことがきっかけで、彼女の部屋の片づけを手伝うことになる。片づけるうちに明らかになる八重の過去。そして阿紗も、幼少期の記憶が蘇ってくる。 自分に必要なもの、いらないもの、欲しかったもの、嫌だったもの。 思い出や物と向き合う中で、二人が選んだ道とは。 -
かちかちやま外伝 うさぎの罪
うさぎはなぜ、たぬきを殺したのか?そして、うさぎには罪はあるのだろうか?誰もが一度は読んだことのある「かちかちやま」。その後日談を軽妙なタッチで描いた本作。うさぎの動機を探るうちに見えてくる、「真実」。動物たちが「正しさ」という唯一の尺度でうさぎの罪を真剣に議論していく。そこには、裁くということの根源的な危うさと意味が描かれている。 ■著者コメント 「かちかちやま」のうさぎには罪があったのか?動物裁判というユニークな切り口で、その罪を検証していく。新米のハリネズミ弁護士と共に、うさぎの罪を探り、弁護していく中で、改めて罪とは何か、正しさとは何か? 考え直すことのできる作品。 -
家畜人ヤプー
ある夏の午後、ドイツに留学中の瀬部麟一郎と恋人クララの前に突如、奇妙な円盤艇が現れた。中にはポーリーンと名乗る美しき白人女性が一人。二千年後の世界から来たという彼女が語る未来では、日本人が「ヤプー」と呼ばれ、白人の家畜にされているというのだが……。 -
家畜人ヤプーの館
もうひとつの家畜人ヤプーの世界!!日本初の高級SMクラブ『家畜人ヤプーの館』 1970年、家畜人ヤプー全権代理人・康芳夫の全面支援のもと、日本初、伝説の高級SMクラブ「家畜人ヤプーの館」がオープンしました。家畜人ヤプーの館で起こる、著名人達の宴をリアルに記録した、家畜人ヤプーの館 支配人(著者)だから残すことが出来た、もうひとつの家畜人ヤプーの世界『家畜人ヤプーの館』 著者:登口安吾(とぐち あんご) 本名、昆春夫。1946年生まれ 新潟県出身 明治大学法学部法律学科卒業 学生時代より飲食店を経営(バー、居酒屋、ショーパブ)。大学卒業後、本格的に飲食店経営を学ぶべく訪欧。帰国後、パブレストラン、ショーパブなど複数の店舗を企画・経営し成功を収める。その後、1970年日本初の高級SMクラブ「家畜人ヤプーの館」を家畜人ヤプー 全権代理人 康芳夫の全面支援のもと新宿にオープンする。客には、各界の著名人(作家・映画監督・役者・芸能人・マスコミ関係)が連日集まり独特の社交場となる。本書は、当時の「家畜人ヤプーの館」で起こった様々な光と闇の人間模様を綴ることによって先人へ向けた鎮魂歌を。そして現在を生きる人たちへのコンプレックスの源とは何か?との思いで記したノンフィクションである。 表紙モデル:フラワー・メグ 女優。スペース・カプセルでのショーをきっかけにスカウトされ、『平凡パンチ』などのグラビアを飾る。1971年、NETテレビ(現・テレビ朝日)『23時ショー』にカバーガールとしてセンセーショナルに登場。女優として新藤兼人監督の『鉄輪(かなわ)』など7本の映画に出演。アルバム『ささやき、ためいき、もだえ』をリリース。日本人離れしたセクシーな容姿で注目を集めたが、ちょうど1年間の活動の後、20歳で引退。近年再評価が進み、メディアに登場する機会が増えている。 ※本書は『家畜人ヤプーの館』(株式会社文芸社)を再編集して電子書籍化(独占配信)した作品です。なお本書(本文)に含まれる情報は、書籍刊行当時の内容になっております。 -
花鳥風月
ある夜、舞原零央はアパートの前で倒れていた女、譲原紗矢を助ける。どこにも帰る場所がないと語る彼女は居候を始め、次第に猜疑心に満ちた零央の心を解いていった。やがて零央が紗矢に惹かれ始めた頃、彼女は黙していた秘密を語り始める。その内容に驚く零央だったが、しかし、彼にも重大な秘密があった。 二人は自分の居場所を見つけるため、互いに秘密を打ち明け始める。まるで、雨宿りでもするかのように。巧妙に張り巡らされた伏線が、いくつも折り重なったエピソードで紐解かれる、新感覚の青春群像ストーリー。 -
かっこうの親 もずの子ども
迷いも哀しみも、きっと奇跡に変わる――。幼児向け雑誌の編集部で働く統子は、4歳の息子・智康を保育園に預けながら、仕事と育児に追われる日々を送っている。予定通りには進まない仕事、智康の突然の発熱、保育園からの呼び出し、孫に会いたいとやって来る実母とは気持ちがすれ違い、ママ友との人間関係にヒヤリとする。それでも、智康が見せる笑顔や成長の様子に癒され、親友の朝子と励まし合い、シッターの神田さんの力を借りながら、懸命に過ごす。そんなある日、統子は旅雑誌のグラビアページに智康とそっくりの、双子の少年が載っているのを見つけた。智康の出生には、親にも話していない秘密があった。元夫の阿川は子どもをほしがったが、精液所見で問題が見つかっていたのだ。統子は智康を連れ、写真の撮影地である五島列島・中通島へ向かうが――。日々を全力で生きる親子たちの姿を通し、命の尊さ、親子の絆、家族の奇跡を描く著者の渾身作。「おかあさん」とかつて子どもだったあなたに贈る感動小説! -
褐色の血
「褐色の世界にこそ私の求めているものがあるような気がします」 1975年、二人の男がブラジルへ向かうため空港にいた。ひとりは仲間に見送られ、もうひとりは孤独に。 児玉は、サンパウロでパウリスタ新聞の記者として働くことになっていた。ブラジル社会に呑み込まれつつも、日系人の変遷の取材にのめり込んでいく。人種の坩堝と言われるブラジルで、児玉は「ある答え」を、この国と日系人社会に求め始めていた。 一方、サンパウロのホンダの関連会社で整備士として働く小宮は、ブラジルで日本では味わうことのなかった安心感をおぼえていた。現地で出会う人々に支えられながら、次第にブラジル社会へと馴染んでいく。 国家、人種、民族、人は何を拠り所に生きるのか。 差別に翻弄された人々の50年にわたる流浪を描いた長編小説三部作の序章。 -
河童堂奇譚――四月一日の客
――不思議な話お聞かせください。 お聞かせください、奇譚、怪談、法螺話。 安い、早い、うまい、多い、がモットー。店休日は不定、今宵開店〝河童堂〟 いらっしゃいませ。空いている席へ。 訪れた客の奇談や怪談を買い取りお代をサービスする不思議な店『河童堂』。 全額割引きを目指す常連たちが、今日も不思議な話を語り出す――。 河童堂で繰り広げられる、選りすぐりの十のエピソード。 〈目次〉 ソノ壱 犬問答 ソノ弐 猿撫子 ソノ参 塗田八 ソノ肆 硯小島 ソノ伍 寒之助 ソノ陸 因果畑 ソノ漆 腕バランス ソノ捌 四月一日の客 ソノ玖 冷やし中華 ソノ拾 雪鶴戸 エピローグあるいはプロローグ 〈著者紹介〉 長﨑太一(ナガサキ・タイチ) 鹿児島県生まれ。散歩と昼寝を愛する田舎者。 女子高生に盗まれた自転車がクリスマスイヴに かえってきました。 -
河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録 ~零れ桜にさよならを~
あやかしにしか分からない悲しみがある。人気シリーズ第3弾! 顔良し、性格良し、おまけに仕事もデキる――中折れ帽がトレードマークの河野は、ニワトコ薬局で働くやり手販売員だ。 しかし、本当の姿は「河童」!?街に棲む神様や妖怪にも薬を売り、健康相談に乗る。 一緒に販売ルートを回る麻里は、会社で唯一河野の正体を知る理解者だ。 彼の様子に違和感を覚え、穏やかな彼が珍しく喧嘩したことを知った麻里は、原因を知るため事情通の百目鬼を訪ねるが……? ◎目次 プロローグ どうか泣くなと、あなたは言った 第一章 妖怪も、喧嘩はするしメタボに悩むし寝不足にもなる 第二章 百々目鬼の悪趣味に、アラヤマツミはしかめ面 第三章 大蝦蟇カフェであやかし会議 第四章 山童をおともに、彼の故郷で探し物 第五章 最後に、あなたの顔が見たい エピローグ 失われた桜を、心の中で咲かせよう あとがき ◎著者 桔梗 楓(ききょう・かえで) 娯楽小説を中心に物書きを営む。趣味はコンシューマーゲームと、レジン製作。ドライブ旅行は年数回のお楽しみ。15年『コンカツ!』でアルファポリス第8回恋愛小説大賞にて大賞を受賞し、16年にデビュー。同年「ツアープランはサスペンス」で第2回お仕事小説コン優秀賞を受賞し、翌年受賞作を改題した『おいしい逃走(ツアー)! 東京発京都行~謎の箱と、 SA(サービスエリア)グルメ食べ歩き~』を出版。著書に『河童の懸場帖 東京「物ノ怪」訪問録』シリーズ、『猫神主人のばけねこカフェ』他。 ◎カバーイラスト 冬臣(ふゆおみ) -
河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録 ~夏の木立に雪が舞う~
さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語 現代――。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。 初夏だと言うのにやたらと寒く、麻理の住む東京の田舎では雪が降るという異常気象にテレビは賑わっていた。 そんな中、麻理と河野は雪乃のところへ置き薬のチェックで訪問する。 寒くて喜ぶ雪乃と、彼女の家に遊びに来ていた椿。 山の麓では雪が積もっており、巨大な足跡のようなものがあった。 もののけたちが、その原因を探っていくと… 失われていく自然への畏敬と開発による環境破壊は、そこに住む人間だけでなく妖怪たちもまた犠牲者であることにかわりがない。 前作に続いて、容姿端麗で「ニワトコ薬局」の売り上げNo.1の配置薬販売員でありかつ正体が河童である河野遥河(かわのはるか)と同僚の麻理、ラジオ番組のDJを務める雪女の雪乃など、一風変わった人物(妖怪?)たちも登場。 さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語。 ※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。 <目次> 第一章 初夏に雪が降り、雪女は花粉症に苛まれる 第二章 カエル妖怪は雨がお嫌い 第三章 山神様と天狗様とOL様 第四章 泣き虫ぼうやの山童 エピローグ ◎著者 桔梗楓(ききょう・かえで) 娯楽小説を中心に物書きを営む。趣味はコンシューマーゲームと家庭菜園。ドライブ旅行は年数回のお楽しみ。2015年『コンカツ!』でアルファポリス第8回恋愛小説大賞にて大賞を受賞し、16年にデビュー。同年「ツアープランはサスペンス」で第2回お仕事小説コン優秀賞を受賞し、翌年受賞作を改題した『おいしい逃走(ツアー)! 東京発京都行~謎の箱と、SA(サービスエリア)グルメ食べ歩き~』を、続いて2017年に『河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録を出版。著書に『FROM BLACK』シリーズ、『逃げるオタク、恋するリア充』『はにとらマリッジ』他。 ◎カバーイラスト 冬臣(ふゆおみ) -
活版印刷三日月堂
川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで―― -
カップルズ
男と女の噂の真相を、小説に仕立てた作品集 その街ではいくつもの噂話がささやかれている。 結婚から五年が経ち、すっかり冷えきった仲になった夫婦の噂(「好色」)。 酒と博打と女が原因で街から夜逃げした若い男の噂(「カップル」)。 不幸な事件で命をおとした夫と、未亡人となった女の噂(「アーガイルのセーターはお持ちですか?」)。 街のデパートに勤務する男と、街から上京して活躍している女優との噂(「輝く夜」)。 ある交通事故をきっかけに男が悔やむことになる冬場だけあらわれる娼婦の噂(「あなたの手袋を拾いました」)。 アーケード街で似顔絵を描いて街に住み着いた男の噂(「いまいくら持ってる?」)。 かつて街じゅうの男が群がったホステスとある男の噂(「グレープバイン」)。 そしてその街にはひとりの「小説家」が暮らしていた――。 噂はいつも事実よりひと回り大きい。ただ「小説家」にとってこれほど興味をひかれるものもない。噂の収集に余念のない語り手の「私」はその真相を探りつつ、実際に耳にした噂の数々を可笑しみと皮肉にみちた小説へと仕立てあげてゆく。 文壇屈指の小説巧者・佐藤正午が、その街に暮らす「小説家」の視点を借りて描いた、著者真骨頂とも言える作品集。全七篇を所収。 -
加藤茶・綾菜の夫婦日記 『加トちゃんといっしょ』
加藤茶&綾菜 結婚10周年記念出版! 妻・綾菜が初めてマンガに挑戦 『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ)でも話題となりましたが、結婚して10年間、毎日、夫婦日記をつけていたという妻・綾菜が、ふたりの日常や加藤家での生活を綴るマンガとエッセイに初挑戦! お寿司屋さんでの『出会い』から、別れも考えた『壮絶バッシング』、晴れた日の何気ない『プロポーズ』、これまで語られなかった『子どものこと』まで、赤裸々だけど、コミカルに、愛情たっぷりに描いています。 初公開となる国民的コメディアンとの夫婦生活は、なんでもないけど、たくさん笑えて、いっぱい泣けるほっこりする毎日。2人のやり取りが、コロナ禍での新たな夫婦のあり方も見せてくれます。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
カトク 過重労働撲滅特別対策班
「目標達成」と「働き方改革」の間で翻弄される日本のビジネスパーソンたち。 ブラック企業から人々を救え! 時代が待望した文庫書下ろし小説。 「カトク」とは、ブラック企業が社会問題化する中、大企業の違法な長時間労働を専門に取締る目的で、東京と大阪の労働局に作られた「過重労働撲滅特別対策班」の略称。 主人公は、カトクの最年少監督官・城木忠司。 ある過去の出来事がきっかけで、民間から労働基準監督官に転身した彼は、女性上司の村井真理班長の指導の下、今日もこの国の第一線で働く人々の苛酷な現実に誠実に向き合い、悩みながら奮闘します! 筆者は『狭小邸宅』はじめ、ブラック企業描写に定評のある新庄耕さん。 すべての働く人必読の、文庫書下ろし長篇小説です! -
カトマンズ・イエティ・ハウス
十四の街角を曲がり……喧噪から瞑想へ、現実から幻想への旅 言いわすれたが、おれはケイ。齢は二十二。日本の情報は少しは入る。いま、やっているバイトのせいさ。バイトは、いうならばガイドだった。二、三年前にここにいた日本から来た放浪族が、どういうぐあいか、つけたコネを、つぎつぎいろんなやつが引き継いで、おれのところまでまわって来ていた。(「カトマンズ・イエティ・ハウス」より) のっぺらぼうの人間などあり得ず、常ならぬ部分、ゆがんだ部分は誰にでもある。どこか「常ならぬ部分」をかかえこんだ人びとを描いた短篇集。 ・坂道 ・街角 ・草原 ・秋の日 ・広場 ・暴力 ・春の影 ・すばらしい冬の日 ・冬の日の鳩 ・サマータイム ・おれのバイオレンス ・炎のなか ・ラジャスタンの笛吹き ・カトマンズ・イエティ・ハウス ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。 -
カトリングガール~虫好きな女子って変ですか?~
新人・東京都職員の三好幸紀(みよしゆきのり)はかわいいもの好きで、虫嫌い。しかし、出向先で蚊の研究をする羽目に! 幸紀を指導するのは、美少女のような見た目だけれど、人付き合いが極端に苦手な昆虫学者・香取理緒(かとりりお)。ぎこちない2人が少しずつ距離を縮めるなか、殺傷力の高い「鳥マラリア」が大好きなペンギンを襲っているとの噂が。幸紀はペンギンを救うことができるのか!? -
カトリーヌと囁き森
もし、宿命があるとしたら。 死でさえも引き裂くことのない絶対的な愛があるとすれば……。 この世の果てにある小さな島での物語。 この島の「囁き森」で明かされるカトリーヌの秘密。 カトリーヌが愛し、別れた人たちの秘密。 しかし、この「囁き森」は呪われた森だといわれている……。 〈目次〉 第一部 銀の画鋲 第二部 舞台の下手 第三部 カトリーヌと囁き森 〈著者紹介〉 智佳子サガン(ちかこ さがん) ピアニスト。 熊本市在住。熊本私立九州女子学院高等学校卒業。 熊本市の並木坂にあるライブミュージックのお店「太陽と北風」を営むかたわら、小説を執筆。 -
角川文庫夏フェア2026小冊子
今年の角川文庫の夏フェアは知的エンタメ集団・QuizKnockとコラボ!2026年6月映画公開『黒牢城』をはじめ、『777 トリプルセブン』『魔女と過ごした七日間』『地雷グリコ』など話題の作品が目白押し。多彩なラインナップを期間限定で配信されるこちらの小冊子で、ぜひチェックしてください!夏のフェアをより楽しめること間違いなし! ※小冊子掲載作品の電子書籍版配信状況は作品・ストアにより異なります。 ※本電子書籍に掲載しているプレゼントキャンペーンは、紙書籍の帯についている応募券を貼付してはがきでご応募いただくか、対象商品を購入したレシートをKADOKAWAアプリへ投稿してご応募いただく方式となります。 -
KANAU―叶う―
未来はきっと明るい。そして、夢は叶う。 それぞれの希望を叶えるため、前を向いて進んでいく高校生4人の物語。 中学生のころからバンドを組んでいる望風、優里、武士、大地は、高校生でデビューすることが決まるが――。 それぞれの恋心が複雑に絡み合い、物語は大きく動き出す。 繊細な心情を綴った歌によって展開していく、高校生男女の青春群像劇。 (著者紹介) 堀江麻希(ほりえまき) 1977年、熊本県出身。三児の母。26歳で結婚し、仕事と子育てに追われる生活の中で、引越しを機に主婦になる。主婦業の傍ら、初めて執筆する。書写の思い描く「青」を表現してみたかったとの思いから、「KANAU―叶う―}を執筆。高校生男女四人の三年間を書いた。「叶う」ということを信じて前へ進もうとすることを生きる醍醐味とした生き方の四人が、バンド活動を通して表現する曲の数々。この作品が、読者にとって心の糧になればと願う。現在、この四人のその後を執筆中。 -
カナコと加奈子のやり直し
母校に赴任した教師、菅野京平31歳は生徒に慕われ保護者対策もぬかりない有能教師。しかし、内心は人生への虚しさを感じる毎日だった。新学期の1日目、菅野はイシイカナコの幽霊に遭遇する。彼女は高3の冬、受験に失敗して自殺した。驚きの余りベランダから落ちた菅野、しかしなぜか意識だけ高3の時間軸へ飛ばされてしまう。同じクラスには生きている石井加奈子、そして自分がいた。「イシイカナコの人生やり直し事業に参加させてあげる」そう話す幽霊の申し出を止む得ない事情で受けた菅野だったが、ノーコントロールの幽霊は京平の意識を誤送球をしまくり、友人たちの身体を転々とさせられる。菅野は人生を、そしてイシイカナコの人生を変えられるのか? 「人生は失敗が許されないわけじゃない」少しビターな青春物語。 -
金沢あかり坂
古都・金沢を舞台に、恋と青春の残滓を描いた短編集。 「金沢あかり坂」 ――金沢の花街で生まれ育った凛は、別れた恋人の記憶を引きずったまま 芸妓になった。その心をいやしてくれたのは父の遺した笛だった・・・。 「浅の川暮色」 ――新聞社の事業部に務める森口は、十数年ぶりに記者時代の初任地、 金沢を訪れた。夜、浅野川を見つめる森口の意識に、それまで自分の内側に 押し込めていた女性の姿が浮かび上がる。 「聖者が街へやってきた」 ――北陸のK市にあるラジオ局に勤める魚谷と同僚、友人の新聞記者は、 古い城下町の秩序に挑もうとして、世界各国に打電された奇妙な事件を 作りだすが・・・。 「小立野刑務所裏」 ・・・いまから十数年前、私は金沢に住んでいた。金沢は誇り高く、そして 怖ろしい町だった。著者を思わせる男が回想する金沢で暮した日々。 -
金沢加賀百万石モノノケ温泉郷 オキツネの宿を立て直します!
金沢にほど近いところにある加賀温泉郷─長い歴史を持つ温泉地に建つ小さな旅館『月結いの宿』の一人娘・神ノ木結月は、自分が大切にしている宿をいずれたたむつもりだと言い出した、女将である母親の言葉に反発して家を飛び出してしまう。そんな結月の前に突然現れたのは大きな黒い狐。それに連れられ、向こう側に白い霧が立ち込める鳥居を結月がくぐり抜けると、そこには狐のあやかしたちが営む『オキツネの宿』があった!ところがその宿は万年客不足なため極度の経営不振に悩んでおり、結月は宿の再建に力を貸す羽目に!? おもてなしの心あふれる、あやかし温泉ストーリー。 -
金沢古妖具屋くらがり堂
金沢に転校してきた男子高校生・葛城汀一は、街を散策している際に店先にあった壺を壊してしまい、古道具屋でアルバイトすることになる。しかしそこは普通の古道具屋ではない、妖怪たちの道具“妖具”を扱うお店だった!店の主人をはじめ、そこで働くクラスメイトの美男子・時雨も妖怪で、人間たちにまじって生活をしているという。汀一はアルバイトをする中で、さまざまな妖怪や妖具に出会うことになり……。 -
悲しき絶海
日本。そう聞いて思い浮かべるのは、上空から撮影された東京だろうか、それとも営利な海岸線をもつ北海道だろうか。多くの人が北海道・本州・四国・九州の主要4島を思い浮かべるだろう。 沖縄、それに佐渡や五島列島を視野に入れるのは本土に住む人間には難しい。 しかし現実には日本は7000弱もの島々で構成されており、その中で400以上の島々で人々が生活している。 電車がない。コンビニがない。学校すらもない。そんななかで関東に暮らす自分と同じ日本という国に生きる人々がいる。そこには自分と全く異なる視野をもった人々が存在するのではないか。著者は東京大学を1年間休学し、各地の有人離島での長い生活を通して、その魅力をより多くの人に伝えたいと考えた。 その手段として、SNSや動画ではなく、あえてフィクションという形で物語を創作した。メランコリックとノスタルジーの詰まった連作短編小説。 齋藤 真(さいとう しん) 1998年、茨城県生まれ。茨城県立水戸第一高校卒業、東京大学文科二類在学中。 20歳の時に狩猟免許を取得し狩猟を始める。 大学を1年間休学し日本の離島を探訪、長期滞在していたが、大型台風(令和元年台風15号や19号など)の影響で船が欠航となり本土へ帰れなくなる。 成人式後の同窓会で喋り相手がおらず、それを誤魔化す為に喫煙を開始する。小説の執筆を始めたきっかけは、浪人中暇だったから。 -
カナシミ
5分27秒の楽曲が7万7千の文字に転成! スネオヘアーによる書き下ろし小説『カナシミ』 これまでに多数のアルバムを発表してきた傍ら、YUKIさん、新垣結衣さん、坂本真綾さんらへの楽曲提供やサウンド・プロデュース、サントラ/CM音楽の制作や映画出演などでも幅広く活躍中のスネオヘアーさん。彼が、自らの代表曲「悲しみロックフェスティバル」をもとにして小説を書き下ろしました。5分27秒の楽曲が、心に染みる泣き笑いの7万7千字に転成したのです。 ◎内容紹介 大学の卒業式を目前に控えた時期、田辺高次は東京に引越してきました。音楽での成功をなんとなく夢見ていますが、これといった活動をしないまま、怠惰な日々を送ります。そんな時に現れたのがカナシミです。高次を導くかのように、あるいはもてあそぶかのように、カナシミは自在に振る舞います。高次はカナシミに反発しつつも、やがて惹かれていくのですが……。 -
カナシミ水族館
【電子版巻末にはchooco先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 過去に夢を罵倒され、友人に裏切られた事で、これ以上悲しまないよう他人を避けて生きていた高校生の律。 ある夏の日、クラスメイトのあかりが手を差し伸べてくれたにも関わらず、拒絶してしまう。 人との接し方を見失い困惑していた夜、気が付くと律は謎の水槽の前に立っていた。 そこは「自分の悲しみが魚になる」という、不思議な水族館。 四人のスタッフに案内されながら出会う生き物たちは、優雅に泳ぎ、時折あたたかな光を放つ??。 あなたの美しい悲しみに触れられる幻想的な場所「カナシミ水族館」へようこそ。 心の中の自分と真っ直ぐ向き合う、涙と友情のやさしい物語。 -
悲しみと無のあいだ
長崎の被爆にこだわりつづける芥川賞作家の、思索と創作イメージの深まりを示す2篇。 原爆で妻と子どもを喪った自由律俳句の俳人、松尾あつゆきの日記を読みながら、「被爆者の証言やエピソードを粘土のようにこねまわして物語(フィクション)をこしらえてきた」自分へのうしろめたさを意識する「わたし」。林京子さんの「自由に書いていいのですよ」という言葉から、さらなるイメージの飛翔がはじまる――。【「愛撫、不和、和解、愛撫の日々」】 戦争を経験し、原子爆弾の光景を目撃した父の病死。家族と葬儀の準備をしながら「わたし」は、言葉をもたず、その光景を語らなかった父のかわりに、「感傷に流されることなく人間のしわざを告発するなにかを書くことができないか」、模索を始める。 愛読してきた作品……フォークナーの『八月の光』や宮沢賢治の『よだかの星』、アンリ・デュナンの『ソルフェリーノの記念』やクロード・シモンの『フランドルへの道』にインスピレーションを得て文体を掴み取り、「廃墟のなかをさまよう十六歳の父の内奥にしみこんでいった被爆の実相」を書こうと試みる。 それが「しょせんは想像でしかない」、「なにもわかりもしない」、なぜなら「わたしたちはついに語り合えなかった」のだから、と自らを戒めながらも、作家は想像力の翼をひろげ、その日の長崎を描き出そうとする。【「悲しみと無のあいだ】 -
愛しみに溺レル
よるべなき若者たちの孤独と、痛みと、共生を活写した鮮烈な「トー横文学」の誕生! 「これが新宿の片隅のリアル。どこまでも希望のない物語だ。だからこそ、深く胸を穿つ」――カツセマサヒコ(『明け方の若者たち』) 家庭にも学校にも居場所がない女子高生ジウは、救いを求め単身東北から東京を目指す。 たどり着いた新宿歌舞伎町の東宝ビル周辺、通称・トー横で出会ったのは、自分と同じ境遇の仲間たち。 売春、オーバードーズ、リストカット――。 彼らの生き方に憧れ、引き込まれて行くうちに、ジウは生きる意味を見出していくが、幸福な時間は長く続くはずもなく……。 ずっと隣にだれかがいてほしかった。 それ以上のこと、わたしは望んでない。 混沌として、人間の掃き溜めみたいな街。 でもそれがわたしたちの居場所なんだ。(本文より) -
悲しみの底で猫が教えてくれた大切なこと
本書は「猫にまつわる感動体験」を通じて、登場人物が学び、成長していく全4話からなる小説です。「電車の中では読まないで下さい。ラスト30ページ、衝撃の結末に号泣しました」(34歳・女性)の読者コメント通りの感動物語。奇妙な猫との出会いを通して、登場人物が「生きるとは?」「家族とは?」「働くとは?」など人生を深く哲学していく4つのストーリーで展開していきます。それぞれのストーリーは独立しながらも関連しあい、最終話まで読むと一つの大きな物語として完成されます。衝撃のラストは、涙なしには読めません。思いっきり泣いた後、本当の幸せに気づく、そんな「気づきのある物語」です。 -
かなしみの向こう側
【「ザ・ギース」高佐による、待望の書き下ろし短編集!】 内気で遠慮がちな小学生の<僕>は、夜、布団に入ってから眠りに落ちるまで想像していた。日中にうまくいかないことがあっても、想像では思い通りにできたから。 初めてできた友達・のぼる。彼らと学校生活を送るなか、「ワープができる場所がある」という噂が流れる。 「何気ない日常に油断していると、いつの間にか非日常の世界に連れ去られている。高佐くんの上品な狂気が丁寧に紡がれていました。」 若林正恭(オードリー) 「よく知っている懐かしい感情も、初めて出会う感情も、呼び起こしてくれる小説でした。まだ読みたいし、また読みたい。」 加藤千恵(歌人・小説家) 「かなしみの向こう側には、何があるのだろう――。虚と実、ファンタジーとリアル、こちら側と向こう側。その境界で踊る才能(面白さ)に、痺れながら読みました。まだ痺れてます。」 中村航(小説家) 【出版社からのコメント】 コント日本一を決める「キングオブコント」で、ファイナリストとして常連の実力派お笑いコンビ「ザ・ギース」。 そのユニークな世界観を作ってきた高佐一慈(たかさくにやす)による、初の短編小説集がついに刊行です! 「ザ・ギース」のコントのような小説や、まだ見たことのない新境地が感じられる小説など、著者の異才が光る珠玉の短編小説をお楽しみください。 -
悲しみの夜にカピバラが教えてくれた大切なこと
今から三十年前の夜、ある動物園のカピバラ小屋で一人の男の子が保護された。 その子の名前は……『おチビちゃん』 彼を置き捨てた母親から、そう呼ばれて育ったという。 カピバラを愛するおチビちゃんは養護施設で育てられ、名前は加比原譲二(かぴばら・じょうじ)と付けられた。動物のカピバラのことが大好きな本人の希望により、加比原という名字が付けられたのだ。 そして三十年の月日を経て、心優しい大人となった加比原譲二は、自分が保護された動物園の清掃員として働くと同時に、その隣にある小学校の用務員も務めている。 そんな加比原譲二は、子どもたちから「カッピー」と呼ばれ親しまれつつ、時にからかわれることも……。 なぜなら彼は、漢字を読むことや、足し算や引き算など計算をすることができず、空気を読むこともできない。心が5歳の時のままだから。 けれど、本当のカピバラのように心優しいカッピー。 一本のたいまつから何千もの火を分けても、そのたいまつの火は消えることがないように、生徒にも教師にも保護者にも愛を無限に分け与えてくれる。 見返りなどという言葉は、彼の中の辞書には存在しない。 関わる人の心の闇に光を照らし、それぞれにとって進むべき本当の道が見えてくる。 しかし、そんなある日、カッピーが命の危機を感じるほどの「いじめ」の対象になってしまうのだった。 さらには、一人のヤクザと出会ったことにより、殺人事件に巻き込まれてしまうことに? 愛とは? 家族とは? 本当の正義とは? ピュアな心を持つカッピーを通じて、人生で最も大切なことを教えられる感動エンターテイメントストーリー。 -
かなたの肩書き
“ヤングケアラー”って、誰が決めるんやろな。── 他人がくれた肩書きの中で、俺は自分の言葉を探した。 \ 岸田奈美・短編小説シリーズ、電子版限定刊行!/ 【あらすじ】 就活中の大学生・沢村夏向には、肩書きがない。エントリーシートの「これまでの人生で一生懸命に取り組んだことは?」という問いに、書くことがなく、半ばやけくそで綴ったのは、父親と中華料理屋のことだけ。 それでも面接は通過し、気づけば夢のスピーチ大会へ──。 突然の「ヤングケアラー」という肩書きに揺れながら、夏向は自分の言葉で人生を語り直していく。 【読者の声】 「“ヤングケアラー”という肩書きに込められた違和感と、自分の言葉で生きる強さに胸が熱くなった。」 「夏向と父の関係が本当にあたたかくて、読みながら何度も涙が出た。自分の人生を誰かに決めさせない! と改めて思いました。」 「“救われる”とは、誰かに決められることじゃなく、自分で選び取ることなんだと教えられた気がします。」 「人物が生き生きとしていて、情景が目に浮かぶ。短編なのに、人生の厚みが詰まっていました。」 自分の人生は、自分自身の言葉で紡ぐ──。 他人に与えられた肩書きではなく、「自分の言葉」で生きることを模索する青年と家族の物語。
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