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アンセム
米国議会図書館の調査で「聖書に次いでアメリカ人に最も影響を与えた本」とされた『肩をすくめるアトラス』の著者アイン・ランドによるディストピア短編小説。 集団・平等主義が極限まで推し進められた結果、「私(I)」という概念が排除され「われら(we)」に置き換わってしまった遠い未来。 主人公は自由を取り戻す闘いに立ち上がる。 【著者】 アイン・ランド 1905年-1982年。アメリカの作家、思想家。 「オブジェクティビズム(客観主義)」思想を創出し、小説やエッセイを通じて表現し、自らそれを実践し続けた。 サンクト・ペテルブルク生まれ。1926年アメリカに単身亡命。1936年『われら生きるもの』で小説家デビュー。1943年『水源』がベストセラーになり名声を確立。 1957年SFミステリー思想小説『肩をすくめるアトラス』は現在までに23カ国語に翻訳され、累計販売部数は880万に達する。 -
アンソロジア
一般文芸を中心とした小説投稿サイト「ステキブンゲイ」5周年を記念して、ゆかりの作家・作品を収録した6編のアンソロジー。 実在しない住所に手紙を送り続ける老女。興味を持った郵便局員の女は、老女の言葉の断片からそれらしき場所を見つけたが……。「護岸工事」坂崎かおる 片想いでも、恋が実っても、心がすれ違っても――それでも続く毎日を不器用に生きる少年少女たち。誰にも心当たりがありそうな青春群像。「不器用たちの物語」青入彼方 「二人の女」と「三人の女」の物語。五人がそれぞれに抱えた愛憎を描いた、アンソロジー内アンソロジー。「今日、恋が」クニシマ 知人の通夜に参列することになり、レンタルで喪服を調達した祐二は、それをきっかけにはじめて生と死について思いを巡らせる。「喪服エマージェンシー」作道雄 自分のすべてを小説へと昇華し続ける有里。その契機は、幼少時にたった一度だけ会った大叔父の言葉だった。「嗤い」懸上詠己 冴えない先輩を密かに慕い続ける中学生・亜衣乃の行動は、先輩の卒業を前にどんどんエスカレートする。そんなとき、まさかの「同担」が現れた!?「慕活」中村航 -
アンソロジー 隠す
冒険、ミステリー、人間ドラマ、恋愛……。 11人の人気女性作家が同じテーマに挑む短編小説集! 誰しも、自分だけの隠しごとを心の奥底に秘めているもの――。 実力と人気を兼ね備えた11人の女性作家たちがSNS上で語り合い、「隠す」をテーマに挑んだエンターテインメントの傑作! 『アンソロジー 捨てる』に続く「アミの会(仮)」が送る、注目シリーズ第2弾。 多彩な物語すべてに、共通の「なにか」が隠されています。 (答えが掲載されている「あとがき」は、最後にお読みください) これが、本物の短編小説集。 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
アンソロジー 極彩色の後宮
人気作家夢の競演! その大陸では、帝俊という神が崇められている。 帝俊は鳥の姿で世に現れ、泥の海から山河を造り、生きとし生けるものを生みだした。 帝俊はまた、五つの卵を産み落とした。五色の卵であった。卵から生まれた子らが、五つの国の境界を定めて、治めることとなった。王たちは、自らが生まれた卵の色を国の名に冠し、その色を貴んだ。 これは、五色を身に纏う者たちが繰り広げる、五つの後宮の物語である。 玉座を疎む青年王と破天荒な妃との出会いが国を動かす〈黄の国〉 敵対する部族間で育まれた絆は究極の選択を迫り…〈白の国〉 寵愛を一身に集めた妃の、死の真相とは〈青の国〉 貧しい村育ちの少女は、後宮で運命と出会う〈黒の国〉 皇后を目指す少女が出会ったのは他国のさえない文書係で…?〈赤の国〉 -
アンソロジー 舞台!
役を生きる俳優の輝き、世界観を作り出す舞台装置、息を潜めた客席の雰囲気。すべてが合わさって生まれる「舞台」は、同じものは二度と生まれない特別な空間です。きらびやかで華やかな非日常を楽しむ場所であると同時に、「誰かの人生を演じてみる」「そこに自分の人生を重ねてみる」意外に身近な場所なのかもしれません。自分という「役」を演じながら日々を過ごすわたしたちにとって、毎日が自分だけの「舞台」とも言えます。ミュージカル、バレエ、ストレート・プレイ、2・5次元……さまざまな舞台をテーマに描かれた五つの物語を収録した文庫オリジナル・アンソロジー、開幕です。/【目次】ここにいるぼくら=近藤史恵/宝石さがし=笹原千波/おかえり牛魔王=白尾 悠/ダンス・デッサン=雛倉さりえ/モコさんというひと=乾 ルカ/解説=三宅香帆 -
アンソロジー 料理をつくる人
どんな料理であっても、そこにはつくり手の感情が込められているものです。プロが提供する料理は支払われた報酬と引き換えにお客さまを満足させるために、家庭料理は同じ食卓を囲む家族の健康や団らんのために、たとえ自分以外に食べる者のいない簡単なものであったとしても、そこには自分への思いが注ぎこまれているのです。本書では、そのような様々な立場の「料理をつくる人」たちをテーマにした短編を、文芸の最前線で活躍中の六名の作家に執筆していただきました。心とお腹を満たす極上の物語のフルコースを、どうぞご堪能くださいませ。/【目次】西條奈加「向日葵の少女」/千早茜「白い食卓」/深緑野分「メインディッシュを悪魔に」/秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」/織守きょうや「対岸の恋」/越谷オサム「夏のキッチン」 -
あんたはだいじょうぶ
1歳になる前から、みち代は、 ご飯を食べるのも居眠りをするのも、 父の足の上だった。 足芸をする曲芸一座の流転ーー。 『芥川賞落選小説集』『おにたろかっぱ』の著者による 人間のおかしみと切なさが胸を衝く、傑作小説。 鉄熊みち代は、足芸をする曲芸一座の家に生まれた。 3歳でアメリカ巡業に出るが、6歳で父と生き別れ、18歳で母を喪う。 第二次世界大戦中は日本人を収容するマンザナー強制収容所で過ごし、 終戦後はホテルのメイドとして働いていたが、 ある日、ピストルの流れ弾にあたって天啓を受け 「あんたはだいじょうぶ」と唱えながら街角で足芸をはじめることに……。 失ってばかりだが わたしたちには心臓がある 足がある タライがある 樽がある 三味線があって りんごの木箱がある -
あんたを殺したかった
被害者:男性(55歳、資産家) 被疑者:女性(24歳、アルバイト勤務) 容疑:殺人と死体損壊 死体なき奇妙な殺人事件─― ラスト1 0 頁であなたも驚愕する。 コニャック・ミステリー大賞受賞作! 男を殺し、死体を焼いたと言って若い女が出頭してきた。 レイプされそうになり、反撃したという。 ヴェルサイユ警察のドゥギール警視は“被疑者”ローラの自白に従い 捜査を開始するが、死体はおろか犯罪の形跡すら見つからない。 正当防衛か、冷酷な計画殺人か? 手がかりは全て教えた─ローラはそう言って黙秘するが、 別の被害者を示唆する証拠が新たに発見され……。フランス発の話題作! 「マキャベリ的なストーリー!寝不足にお気をつけあれ」 ─Le Progres紙 「綿密に練られたサスペンス。見た目に欺されてはいけない」 ─BFM Lyon(テレビ局) 「一度読み出したら止まらない!」 ─Lyon Capitale誌 -
アンダンテ・モッツァレラ・チーズ(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「エッフェル塔の先端にスカートのお尻を引っかけて宙ぶらりんになったままトランペットを吹いている花嫁さん」など全身不思議な洋ものタトゥーだらけの由果のまわりには、一筋縄ではいかない同じ会社の仲間たちが集まっていた。恋人の博覧強記男・健次、下北沢路上美形弾き語り青年・京一、彼を好きな謎のお金持ち令嬢・千石さん、ハードボイルドで映画おたくな浩一郎と共にみんなでどれだけバカで笑える話ができるかに命をかけて日々を過ごしていた。しかし、タトゥー・フェチの野茂美津夫部長の策略が引き金になって、事態は思わぬ展開を迎えることに。 -
アンダーグラウンド・ガールズ
その女たち、美しく、凶暴につき 新感覚・官能サスペンス!! 吉原で人気の風俗嬢が、 極上テクとハートでいかせます 地下セクシーグループ誕生! 美しき女たちの逆襲が始まる―― 東京・吉原の高級ソープランドが、コロナ禍に廃業した。 緊急事態に人気のソープ嬢たちは手を取り合い、 デリヘルを立ち上げる。新ビジネスは好調なスタートを切ったが、 人気ナンバー1の波留は、悪い男たちの罠にはまり、監禁される。 仲間たちは波留を救おうと、裏カジノに乗り込むが……。 女たちの生きざまとエロスが交錯する、超官能サスペンス! 【目次】 第一章 強くなりたい 第二章 うつけの恋人 第三章 敗色濃厚 第四章 真夜中の恋人たち -
アンダーグラウンド・ガールズ 頂き女子、欲望の果て
マッチングアプリで 出会った素敵な彼女は…… 呼吸をするように 嘘をつく女たち。 地獄に堕ちた男たちの逆襲! 頂き女子狩り-- 恋愛弱者たちの逆襲 中年男3人は、怒りと絶望を抱えながら、酒を呑んでいた。 彼らの共通点は、女に騙され、すべてを失ったこと。 頂き女子--呼吸をするように嘘をつき、 恋愛感情や同情心を抱かせ、 SNSやマッチングアプリで 出会った男から金を巻き上げる。 3人はその被害者なのだ。 男たちは、頂き女子への復讐を企てる。 女を攫い、その後……。欲望の果ての結末とは!? 【目次】 プロローグ 第一章 妖花 第二章 蠱惑 第三章 性悪 第四章 麗姿 第五章 純情 エピローグ -
UNDER GROUND MARKET
電子書籍のセルフ出版で発売以降、爆発的人気を得たSF小説『Gene Mapper』の作者による待望の書き下ろし第2弾! 2018年、東京。たび重なる増税は、日本に「地下経済」の爆発的流行をもたらした。当局に把握されないで税を回避できる商取引は、電子決済の一般化とともに社会に浸透。増え続ける移民と開く格差が利用人口をさらに増やしていた。WEB周りのなんでも屋として企業の間を渡り歩く巧は、地下経済の恩恵を受けるフリーランス。仲間の恵、鎌田とともに請けたWEB開発案件はもちろん地下経済がらみで、早くもトラブルの匂いを漂わせていた――すぐそこに迫った日本のシミュレーション。 -
under the bridge
マンハッタンで発生した立てこもり事件は、人質が救出され、解決したかに見えた。だが何故かその後の捜査を上層部に阻まれたNY市警のブラウンは、逆に事件を追う決意をする。一方、NYに潜伏中の探偵・濱崎は、人質が旧知のヤクザの情婦だったことから何か裏があると睨み……ブラウンと濱崎の運命が再び交錯するとき、NYを混乱の渦に陥れる陰謀が明らかに! 相棒ハードボイルド『over the edge』続篇。 -
アンダーリポート/ブルー
衝撃の結末が加わった傑作長編小説の完全版。 15年前、ある地方都市のマンションで男が撲殺される事件が起こった。凶器は金属バット。死体の第一発見者は被害者の隣人で、いまも地方検察庁に検察事務官として勤める古堀徹だった。事件は未解決のまま月日は流れるが、被害者の一人娘・村里ちあきとの思わぬ再会によって、古堀徹の古い記憶のページがめくれはじめる――。 古堀は事件当時、隣室に暮らすちあきの母親・村里悦子と親しい間柄だった。幼いちあきを預かることも多く、悦子が夫の暴力にさらされていた事実や「もし戒める力がどこにも見つからなければ、いまあなたがやろうとしていることは、あやまちではない」という彼女の人生観に触れる機会もあった。その頃の記憶にはさらにもう一人の女性の存在もあった。女性はある計画について村里悦子を説得したはずだ。「一晩、たった一度だけ、それですべてが終わる」と。 よみがえる記憶を頼りに組み立てたひとつの仮説――交換殺人という荒唐無稽な物語が、まぎれもない現実として目の前に現れる! サスペンスフルな展開に満ちた長編小説『アンダーリポート』に加えて、新たに衝撃的なエンディングが描かれた短編小説『ブルー』を初収録した完全版。 -
アンダーワールドストリートへようこそ
「あなた呪われていますよ」 裏社会通り。日常のほんの裏側、一歩道を違えた場所にある謎めいた街には、その身に呪いを抱えた“厄人”が集っている。 あまりに不運な自分の身の上を「呪われている」と看破されてしまった四つ葉つゆりもまた、その街に迷い込んだ。 彼女が出会うのは、誰からも忘れられる女殺し屋、何もかもを忘れられない情報通、生ける藁人形に宿る探偵、セクシーなインチキ霊媒師……そして、全てを「生かす」呪いにとり憑かれた男――。 呪われた人々の運命が、ひとつの事件を巡って集約していき――。 -
アンチ
アンチはテルアビブに住む14歳.反抗期.気に入らないことがあると,すぐにお腹のなかで「ハラネズミ」が暴れ出す.おじさんが自殺して絶望のどん底にいる時に,アンチの心をとらえたのは,ヒップホップだった.やがてみるみるラップが上達したアンチは,魅力的な少女,リサとクルーを結成し,ラップの大会に挑む. -
闇中問答
直木賞作家・葉室麟がデビュー前に書いた小説が見つかった。織田家中の男が、信長本人も知らなかった出生の秘密に迫っていく中編小説「闇中問答」である。大胆な発想をもとに、のびのびとした筆致で描かれており、文芸評論家の末國善己氏も、「習作のレベルを超えている」と太鼓判を押す。この作品で著者は、信長の謎めいた出自について、乳母や家臣、一族の者らの証言をもとに明らかにしていくのだが、そこには著者の創作活動を知るうえで不可欠な要素を随所に見ることができる。著者の信長観が垣間見えるエッセイや読物を併せ読むことで、天下人・信長を読み解ける、ファン必読の書。解説:末國善己。文庫オリジナル。 -
アンティーク鑑定士 天羽奏の祓魔録~葡萄と小麦と海の星~
――我は汝に去るよう命じる 元バチカンのエクソシスト、現在アンティーク雑貨店店主&心理学者兼医師、ワインダイニングオーナー かつてバチカンで司祭としてエクソシストを務め、現在はアンティークショップを営む天羽奏は、特殊な能力を持っていた。他人と異なるその能力に悩み、私生活でも辛い思いを経験した彼を見守ってきたのは、旧友にしてワインダイニングオーナーの清泉宏輝だった。心理学者兼医師という異色の肩書をもつ経営者、清泉と天羽は下北沢に互いの店を構えている。そんな二人の元に、奇妙な出来事がつぎつぎ舞いこんできて…? 風変わりな二人が遭遇する、小さくも心温まる不思議な謎解き! 木々・装画 -
アンティーク贋作堂
古都金沢。情緒溢れるこの街のとある店では“本当の心”が見つかるという。「偽物には本物の物語がある」と語る星野灰。彼が始めた贋作しか取り扱わないという風変わりなアンティークショップには、訳あり客の品ばかりが集まる。マリー・アントワネットの首飾り、モナ・リザ、モネの睡蓮……灰は、店を訪れた客のため、贋作に隠された真実の物語を解き明かしていく――。一方、十年以上も音信不通だった兄が始めたおかしな店を手伝うことになってしまった妹の彩。兄の気持ちがわからないと悩む彼女だが、やがて贋作と向き合ううちに兄の本当の心に気付き……。 -
アンデスの黄金
ミイラ、黄金、十字架、そして… インカの古層に眠る真実とは? 巨匠ロリンズ、渾身のアクション・アドベンチャー インカ文明を専門とする考古学者ヘンリーはペルーの発掘地で発見された古いミイラを大学のラボに持ち込んだ。ミイラの首には黄金の十字架。宣教師のミイラなのか? 不審に思ったヘンリーはミイラをCTにかけるのだが――。 その頃、発掘現場で新たな発見があった。神殿の地下に隠された扉が見つかったのだ。ヘンリーの甥サムとチームのメンバーはその秘密部屋の調査を進めるが、神殿が崩落して閉じ込められてしまう。そして地下から脱出すべく奮闘するサムたちの前に驚くべき事実が姿を見せる。 -
不死症
究極のバイオハザードと――怒涛のどんでん返し!! メフィスト賞出身作家・周木律の新境地&渾身、一気読みホラーミステリー誕生。ある県の山中にある大規模製薬会社・平成製薬の研究所で爆発事故が発生。主人公・泉夏樹はガレキのなかで目を覚ましたが、彼女はすべての記憶を失っていた。崩れ落ちた施設、くすぶる炎、視界をさえぎる煙とチリ……何が起きたかわからないままその場を避難した夏樹は、同じく爆発から生き残っていた研究者の信と出会う。彼もまた夏樹と同じ製薬会社の社員であったが、この事故の発生理由を知っているわけではないようだ。ふたりの他にも、わずかながら生き残った人々はいた――治験のバイトに来ていた羽田と小室井、警備員の蝉塚らとともに脱出を試みる夏樹と信。しかし、彼女らの前にあらわれたのは人ならざる人――。食人鬼と化したかつての同僚たちだった!? 倒しても倒しても、立ち上り、肉をむさぼろうとする「ウェンディゴ」たち。この研究所は、一体何を隠していたのか――!? -
アンデルセンの童話
アンデルセンの童話は「人生で三度読め」といわれます。 美しい日本語にこだわり、戦後を生きる子どもの心身共に豊かな成長を願い、童話や児童文学の翻訳に務めた言語学者・矢崎源九郎の翻訳によるアンデルセンの童話を陶芸家・結城美栄子さんの、生命ある者の心のうちが伝わってくる作品とともに。 【目次】 わるい王さま はだかの王さま みにくいアヒルの子 りっぱなもの 空とぶトランク 人魚の姫 【著者】 ハンス・クリスチャン・アンデルセン デンマークのオーデンセに生まれる。父親の影響で本や芝居に関心を寄せるようになる。 14歳でコペンハーゲンに出る。30歳で出版した小説『即興詩人』が出世作となり、 各国に名声が広がる。32歳で「人魚姫」を含む第三童話集を刊行し、以降は近代童話の確立者として世界で認められた。 矢崎源九郎 1921 年、⼭梨県⽣まれ。東京帝国⼤学(現・東京大学)⽂学部⾔語学科卒業。東京教育⼤学(現・筑波⼤学)教授。⾔語学者、北欧⽂学者。言語学関係の著者を多く残す。そのかたわら、美しい日本語を大切に、戦後を生き抜く子どもの心身共に豊かな成長を願い、童話や児童文学の翻訳に務める。アンデルセンのほか、グリム童話、『フランダースの⽝』、『⼈形の家』、『ピノッキオ』など多数の作品を紹介。1967 年逝去。 結城美栄子 1943 年、東京都⽣まれ。⼥優・陶芸家。外交官の⽗と画家の母の元に⽣まれる。1968 から 69 年に、フルブライト奨学⾦受給者としてニューヨークのステラ・アドラー演劇学校に学び、俳優座養成所 13 期を経て劇団「雲」に⼊り、⼥優の道を歩む。1984 年からは陶芸家としての活動が活発になる。作品は東京国⽴近代美術館、岐⾩現代陶芸美術館にも収蔵。常設展示として、パークハイアット東京、グランドハイアットソウル、パークハイアットシカゴ、GARANCE(パリ)、のるすくショールームなどがある。 -
アントニー 5幕散文ドラマ
アレクサンドル・デュマの最も一般的な略歴は以下である。 1802年フランスのヴィレール・コトレ生まれ。 19世紀フランスを代表する作家の一人。幼少よりラテン語、古典文学を学び、17歳で『ハムレット』を観て劇作家を目指す。20歳でパリに出た後、『アンリ三世とその宮廷』、『クリスティーヌ』の大成功によって劇作家としての地位を得る。その後も数多くの劇作を発表し続けるが、フランス・ロマン派の影響を受け、徐々に歴史小説に移行する。1844年、「ル・シエークル」誌に連載された『三銃士』が爆発的な人気を得た他、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』などの大作を世に送り出す一方で、革命に積極的に参加するなど当時のフランス国内に多くの影響を与えた。晩年はフランス、ベルギー、ドイツ、オーストリアなどを転々としながら創作活動を続け、1870年、ピュイの別荘にて死去。 主な作品は、『三銃士』、『二十年後』、『モンテ・クリスト伯』、『王妃マルゴ』、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』など多数。 もちろん、フランス文学史がロマン主義を避けて通ることができないかぎり、デュマに触れないわけにはいかないが、ヴィクトル・ユゴー、アルフレッド・ド・ミュッセ、アルフレッド・ド・ウ゛ィニーなどと比較すると、デュマは明らかに挿話的な扱いしか受けないのが普通である。しかし、2002年11月、ついにアレクサンドル・デュマの亡骸が国葬としてパリのパンテオンに移され、国民作家の列に加わったのだ。 一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。 カルマン・レヴィー出版社が1902年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。1)歴史小説および歴史研究128作品218冊。2)個人伝41作品、64冊。3)回想録、閑談9作品、11冊。4)少年少女物語5作品、6冊。5)旅行記18作品、35冊。6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊(若干数の作品は重複の可能性がある)。シャルル・グリネルの『アレクサンドル・デュマとその作品』ではカルマン・レヴィー版全集で298作品142巻という数字を出している。Webサイトで検索すると688作品がリストされていて、270作品とか289作品とかをはるかに超えた多作家であることは間違いがない。ジャンルも小説、伝記、回想録、おとぎ話、旅行記そして戯曲と多彩である。 ≪Elle me resistait, je l’ai assassinee!....≫ 「俺を拒んだ、だから殺したのだ!」 有名なこの幕切れの台詞と共に、愛人アデルを殺した暗い目付きの主人公アントニーは、1831年以後しばらくの間フランスの若い世代を席巻した。1831年5月3日ポルト・サン・マルタン座で初演された『アントニー』は、当時の上演事情から見ると異例としか言いようのないほどの連続上演記録を作った。「このドラマはパリで連続131回上演された。内訳はポルト・サン・マルタン座で100回、オデオン座で30回、イタリアン座で1回である。そればかりか、またフランス中で巡回公演され、その年1831年は非難ごうごうであったが、1833年から1837年までは大成功を収めた。 今日のわれわれから見るといささか大時代なこの姦通劇が、どのように着想され、どうしてこのような熱狂的な反響をもたらしたのであろうか。 -
and I Love Her
春から春へ。事件無き彼女の肖像。 1人の女性がいる。 この小説は、彼女の輪郭と所作だけを丁寧に追ったものだ。 彼女がどんな部屋に住み、どうやってコーヒーを飲み、クーペを運転し、どのように眠り、バルコニーにいる時の様子や風を受けた時の表情などが、積み重ねられていく。 彼女には雨と月の光がよく似合う。 小説とは、ドラマや事件、葛藤とその克服、といった起伏が必要だ、 という思い込みを、この作品はワイパーできれいに払拭する。 それも、長篇と読んで差し支えない長さを擁して。 1点、注意を。「あとがき」は絶対に先に読まないこと。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
安東次男著作集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現代詩において稀にみる詩的達成をみた詩業を完全に収録し、その全貌を明かす全詩集成。詩集『六月のみどりの夜は』『蘭』『秋の島についてのノォト』『人それを呼んで反歌という』(「CALENDRIER」および「CALENDRIER補遺」)、句集『裏山』、訳詩『野うさぎ物語』(フランシス・ジャム)『詩篇――1920』(T.S.エリオット)『エリュアール詩抄』(ポール・エリュアール) -
&BOOKS ほんやのほん 料理編
人気有名書店のコンシェルジュたちがお薦めする、料理にまつわるエッセイやレシピなどのガイドブック。電子版オリジナルのあとがきエッセイつき。【目次】〈第1章 日本の食文化〉辰巳芳子の「人として生きるための料理本」/料理好きの人に、悪い人はいない/ホルトハウス房子さんのおもてなし料理/「梅干し休暇」のための入門書/日本が誇るスローフードは「醗酵食」です〈第2章 世界の食文化〉シンプルな料理が取り戻す、親しい人との結びつき/皿の上で主役を演じる、野草の魅力/華麗なるグランメゾン、華麗なるレシピ本/世界一予約の取れないレストラン 、最後の7年間の記録/南米ガストロノミーの最前線を伝えるビジュアルブック/世界有数のグルメ都市へ変貌したバスク地方の軌跡を辿る本〈第3章 レシピを極める〉予定調和を拒む旅/多様なパスタに象徴される、料理への様々なアプローチ/フランス菓子の香りが呼び起こす時間と場所の記憶/コーヒーの深い味わいを読み解く/料理の名著、書店の力で復刊させます!〈あとがき〉「食を読む」 -
&Premium特別編集 暮らすように街を歩く、京都ガイド。
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※本ムックはカラーページを含みます。お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。 ※本書は『&Premium』2017年1月号から2019年3月号までの 連載ページに掲載されたものを再編集・増補改訂したものです。 誌面の内容は原則として初出時のもので、現在と一部異なる場合があります。 &Kyoto 暮らすように街を歩く、京都ガイド。 ■大和まこの京都さんぽ部 暮らすように歩く、京の街。全27回。 【紹介エリア】 大徳寺界隈/宇治/東山/東鞍馬口通&御蔭通/三条会商店街/御所西 御所南/五条界隈/出町柳/大山崎/一乗寺/北山&松ヶ崎/京都駅界隈 【紹介テーマ】 甘くない手みやげ/フルーツサンド/泊まる/骨董/コーヒー 朝のさんぽ/台所道具/祇園祭の菓子/路地&裏通り/家具/朝食 京都店/2018年の甘いもの/ホテル ■京都を新しい角度で知るコラム ・スモールタウンミュージック 『誠光社』店主・堀部篤史が選ぶ”京都の唄”のあれこれ。全9回。 ・ブックストアで打ち合わせ 堀部篤史とクリエイターの京都発ポップカルチャー裏話。全18回。 ・折々に見立てる京の暮らし。 京都の花屋『みたて』に習う、植物と歳時記。全27回。 ・京都たまごサンド巡り 喫茶の街のソウルフード、たまごサンドの名店を紹介。全27回。 ・めでたい縁起物 目出度い&愛でたい縁起物。全27回。 ・包装紙と箱のデザイン 老舗の意匠が語るもの。全27回。 -
&Premium特別編集 土曜の朝と日曜の夜の音楽。
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※本ムックはカラーページを含みます。お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。 ※本書は『&Premium』の公式ウェブサイト『&Premium.jp』にて連載中の企画 「土曜の朝と日曜の夜の音楽」を再編集・増補改訂したものです。 &MUSIC 土曜の朝と日曜の夜の音楽 ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 ■登場する選曲家 曽我部恵一 山本勇樹 畠山美由紀 橋本徹 中納良恵 坂口修一郎 松田“CHABE”岳二 斎藤寿大 川辺ヒロシ VIDEOTAPEMUSIC 多屋澄礼 中島ノブユキ 寺尾紗穂 大森克己 仲真史 坂本慎太郎 コトリンゴ クニモンド瀧口 cero 一十三十一 伊藤大地 Eri Liao 森俊二 -
&Premium特別編集 土曜の朝と日曜の夜の音楽II
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※本ムックはカラーページを含みます。お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。 ※本書は『&Premium』の公式ウェブサイト『&Premium.jp』にて連載中の企画「土曜の朝と日曜の夜の音楽」を再編集・増補改訂したものです。 &Music 土曜の朝と日曜の夜の音楽Ⅱ 音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を 毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 ■登場する選曲家 山本宇一、服部あさ美、tofubeats、甲斐みのり、jan and naomi、小西康陽、 Kaoru Inoue 、akiko、桑原あい、haruka nakamura、小林和人、青葉市子、七尾旅人、 アン・サリー、高木正勝、冬にわかれて、森 雅樹、長田佳子、Kan Sano、mabanua、 優河、TOWA TEI /テイ・トウワ、中嶋朋子 -
アンドレアを呼んで
わたしたちは同じ男に殺された―― これは、予測不能の復讐譚。 「ぐいぐい読ませて虜になる」――カリン・スローター 「文句なしに今年一番の作品」――フリーダ・マクファデン TikTok発 本年度最注目のサイコロジカル・スリラー! ブレシア、メーガン、スカイ――。 彼女たちは同じ男に殺された。理想の独身男性を演じて凶行を重ねるシリアルキラーの手によって。 巧妙なやり口のため警察の手は及ばず、呪うことはおろか誰かに気づいてもらうこともできず、3人はそれぞれ犯人、家族、刑事のそばで事件の行方を見守るしかなかった。 そんななか、ついに一堂に会した女たちは互いの存在を知り、犯人を追いつめるべく動きだす……。 -
アンドレ・ジッド『法王庁の抜け穴』を読む(文芸漫談コレクション)
ジュリウス・ド・バラリウル、アメデ・フルーリッソアル、百足組…。そんな名前のラップグループがいてもいいぐらいですが、実はこれ各編のタイトルです(笑)。笑えるところに、すぐに食いつく文芸漫談。今回は、アンドレ・ジッドの『法王庁の抜け穴』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2012年6月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。 -
アンドロイドの恋なんて、おとぎ話みたいってあなたは笑う?
佐藤真白は、義肢のリハビリ専門病院で事務スタッフとして働いている。外見が生身の女性と寸分違わぬ精巧さで作られているが、実はある研究機関から送り込まれたアンドロイドだ。ある日、院内の庭で散らばったカードを集めている青年・響に声をかけられる。響は事故で左腕を失い、義肢のリハビリのため病院へやってきていた。屈託なく笑う快活な響とのふれあいの中で、真白の中で処理しきれない感覚が生まれて…。 -
アンドロギュヌスの皮膚
大型台風の被害で東京東部が水没して、十年。“ホーム”と呼ばれる地下施設で育った殺し屋の三井は、彼の過去を知る人物に遭遇し、指令を受ける。「おまえの仕事は、ホームにいた子どもたちをみつけだして、回収することだ」一方、縁陰大学病院の女性理事が何者かに襲われ重傷を負い、その息子、天才ハッカーの定法哲がアメリカから帰国する。二十年前の犯罪、十年前の過ちが二人を結ぶ―。 -
アンナ・カレーニナ
モスクワのオブロンスキー公爵家では、夫のステパンの不倫を知って、妻のドリーがいっしょに暮らせないと言い出す。ステパンはペテルプルグにいる妹のアンナに助けを求める。同じころ、ステパンの親友で田舎暮らしのレーヴィンが、ドリーの妹キティーに求婚しようとモスクワにやってくる。しかし、キティーには意中の人、ウロンスキー伯という美貌の青年士官があった。そのウロンスキーは母を迎えに出た駅で、ペテルブルグからやってきたアンナ夫人と出会う。アンナの到来で、オブロンスキー夫妻の仲はまるくおさまる。ペテルブルグに帰る前日の舞踏会でアンナはふたたびウロンスキーに会い、二人は楽しげに踊る…これがアンナの破滅への序章だった。文豪トルストイが心血を注いで完成させた名作。 -
あんな薄情なやつ
台風が接近中の夜。とあるコーヒーの店で、不思議な「薄情の連鎖」が始まる。 東京に台風が接近中の夜、「コーヒーの店で、ひとときを」と看板に書かれた店の客は、カウンター前が好きな女性とスーツ姿の男性客の二人。その女性客は、店がある建物の四階に住んでいると話します。男性客が帰った後.店主は女性客に、この店で知り合って結婚して離婚した男女の話をします。その話に出てくる女性は、女性客の友人であり、薄情な人なのだという話をして、店主の元の奥さんのカフェについて訊ねたことから、不思議な「薄情の連鎖」が始まります。コーヒーの香りを背景に語られる「薄情」という言葉の意味をふと考えてしまいます。 底本:『この冬の私はあの蜜柑だ』2015年、講談社 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。