エッジウェア卿の死

エッジウェア卿の死

小説・文芸
1,078円 (税込)

5pt

カーロッタは人気女優ジェーンのものまねで、ポアロを含む多くの観客を魅了した。奇しくもジェーン当人が、ポアロに奇妙な依頼をしてきた。離婚を拒む夫の男爵をなんとか説得してほしいというのだ。純粋な興味からこの依頼を快諾したポアロ。が、数日後その男爵が謎の死を遂げてしまう……。

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エッジウェア卿の死 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    冒頭で評判女優の人物模写が出来る寸劇女優なんてのが登場したら、ミステリ好きなら後に発生する現象はある程度読めてしまうわけで
    いわゆる双子トリックを想像してしまう。しかし、本作の場合は想像できてしまうが故に後に起きる殺人事件や推理の経緯に混乱させられる

    本作の特徴は他にもあるね
    クリスティ作品と言えば舞台や事件関係者が富裕層で占められる構成は珍しくないわけだけど、今作では何人もの俳優が登場する
    富裕層というだけでも華やかになるのに、俳優陣が加われば更に華やかになる。しかし、事件関係者に俳優が加わる事態は他の現象を呼び込む

    名探偵に疑われる容疑者というものは何とかして自分へ向けられた容疑を晴らす為に試行錯誤するもの。それは言ってしまえば演技であり、通常はずぶの素人が無理に演技するから名探偵・ポアロが付け入る隙が生まれ出る。しかし、今巻の容疑者達は演技等に自信ある俳優ばかり。つまり名探偵の目を誤魔化すのも眩ませるのも勝手知ったるもの
    そうした容疑者達を相手取った為か、今回はポアロの迷走が珍しく描かれる展開に

    ミステリ作品の読者って、そりゃ読みながら犯人やトリックについて推理を巡らせるわけだけど、その際に知らずして探偵の調査や推理にはかなり依存してしまうもの
    だから真実が見えないと探偵が迷走してしまうと、読者まで迷走してしまう。唯でさえ難解な事件はポアロの存在によって更に読者に真実を見通せなくさせてしまうわけだ


    本作の特徴を他に挙げるなら、登場人物が非常に活き活きとしている点かな
    ミステリというものは殺される被害者が居て、殺した真犯人が居て、そして犯人じゃないけど何だか疑わしい容疑者が複数人という構成が基本
    最重要は真犯人がどう動いたかであるのは間違いないが、読者や探偵を騙す為には犯人でない容疑者達にどれだけ疑わしい行動をさせられるかも大切で。個人的にはこの点をしっかり描いているミステリは面白い印象がある

    そして本作は容疑者達がとても活動的だし、誰も彼も少しの弾みで被害者たるエッジウェア卿を殺してしまいそうな何かを抱えている
    だから読んでいる最中には何度も「もしかしてこの人が犯人か…?」となって、暫くしたら「いやいや、あっちの人の方が怪しいかもしれないぞ…」なんて矢鱈と疑い続けてしまう
    そうした困惑の渦の中心には間違いなくジェーン・ウィルキンスンの存在があるね。被害者・エッジウェア卿の夫人でありながら他の男性と結婚しようとし、子供のように無邪気な言動で周囲を惑わす。しかし時には本質を突いたような不思議な発言もする
    そう考えれば、ポアロが人々を惑わす彼女の依頼を受ける形で事件に関わった為に迷走が始まってしまったとも考えられるのかもしれない


    最後にポアロが鮮やかな推理で真実を披露するのは毎度の事ながら、本作はそれだけでは足りず犯人の手記によって事件の更なる真相が語られる構成に
    それはポアロの華麗なる推理でも暴けない真実がどれだけ存在したのか、犯人が語らねば詳らかにならない難解な事件だったかを示しているかのようですよ

    0
    2026年10月14日

    Posted by ブクログ

    オープンニングで、ネタばらしをするのかと、思いながら読み進んでいくうちに、次第に、主たる登場人物が皆怪しくなり、裏があるのではと、勘ぐりを入れ次第に引き込まれて行くのが、楽しいミステリーです。
    主人公のポアロの疑問が解けるまで、慎重に行動し、何度も面会する手法や相棒の一言から、解決にたどり着く推理も見所です。

    0
    2025年01月11日

    A

    購入済み

    面白かった

    毎回騙されてしまう。
    動機に気づけばどうってことないのかもしれないけれど
    いやぁ、なるほどね。
    読んで損はないと思います。

    0
    2021年03月31日

    nao

    購入済み

    面白かったー


    最初読んだ時は長いなーと思ってイマイチピンと来なかったのですが、しばらくしてからもう一度読んでみると、色々計算されて話が組み立てられているのがよく分かりました。
    話に全く無駄が無いです。
    これは一度読んで、全体を分かってから読むとさらに楽しめる話です
    クリスティ、本当に凄いです

    0
    2020年05月20日

    Posted by ブクログ

    ヘイスティングスが生意気にも読者に軽い叙述トリックを仕掛けてきた。そのおかげで逆にこいつはあやしいぞとなってしまった。
    入れ替わりをうまく使ったトリックは楽しい。ポアロがいいようにしてやられている。audibleで適当に聞き流していたら、ドナルド・ロスの再登場でだれだかわからなくて混乱した。大事な役どころだったのになんということだ。やっぱり最後に独白、というのはいいよね。そのキャラクターの魅力が増す気がする。バレるきっかけがこの犯人らしいのも好き。

    0
    2026年07月18日

    Posted by ブクログ

    奔放な美人女優の夫、エッジウェア卿殺人事件にポワロとヘイスティングが挑むシリーズ7作目。前作同様に詳しく感想を述べるとネタバレになりそうでもどかしいけど『邪悪の家』の犯人と同水準の冷酷さ、知能の高さ(機転は本作の方が上かも)、胆力といって差し支えない。

    0
    2026年05月08日

    Posted by ブクログ

    『邪悪の家』に続いてポアロがまたしても犯人に上手く利用されてしまう
    それにしても犯人に全く同情できない
    そして被害者の一人エッジウェア卿の抱えてた秘密は何?
    当時の読者はこの描写だけでピンときたのか?
    さっぱり分からない
    そして犯人に全く同情できない

    0
    2026年05月03日

    Posted by ブクログ

    アガサ、ポアロ、7作目。福島正実訳
    物語の最序盤、アメリカの女優カーロッタ・アダムズの《人物模写》、モノマネのシーンから始まって、さすがにここにトリックの匂いがプンプンしてはいましたが、でも途中犯人候補が増えていき、絞れぬまま、そう来たかーと結局最後にやっぱり唸るハメになりました。

    離婚を望んでいる女優ジェーン・ウィルキンスンの夫エッジウェア卿が自宅で殺された。妻ジェーンは事件当夜、屋敷での目撃証言があるのだが、一方でその時刻に鉄壁のアリバイがあった。。

    真相に迫る中、ポアロが自分を騙そうとした俳優ブライアン・マーティンに罪の報いを与えたシーンはすごい人間臭いなぁと意外や意外でした。完璧人間ではなかった感じがして、そんなポアロも結構私は好きです。
    最後の「手記」で読後感スッキリでしたが、でも、、女の本音はコワイなぁ。恐ろしい。

    0
    2026年04月06日

    Posted by ブクログ

    過日読んだ本にタイトルがあって、妙に気になって手にとった。
    エンタテインメントだなーとつくづく思う。
    被害者も加害者も、すごく無理なく配置されていて、無理がないというかなんというか……面白かった。
    犯人が確定するまで、何回も足をすくわれる感じがあった。
    まだ20代の頃、ポアロには良い印象がなかったのに、今はとてもチャーミングに見えてくる。とても不思議だけれど、多分それは彼が徹頭徹尾紳士でおかしなスケベ心を見せていないからなんだろうと思う。まだまだ未読の作品があるので、これからが楽しみ。

    0
    2025年08月04日

    Posted by ブクログ

    読んでみて何となく犯人はこの人ではないかと思いましたが、途中であからさまに疑わしい発言をする公爵が出てきてから、少し混乱してしまいました。読んでいる部外者がこれなのでポアロも随分悩んだと推察できたのは気付いた点でした。

    0
    2025年01月13日

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