歴史・時代小説作品一覧
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-小石川にある水戸徳川家の彰考館では、前藩主の水戸光圀が『大日本史』編纂という大事業に勤しんでいた。 この光圀、世間では名君と誉れ高いものの、ふたを開けてみれば見栄っ張りで助平、なんとも締まらない老人である。 そんなある日のこと、彰考館の学者・寺内正雪が殺されるという事件が勃発する。探索のため、めぼしい藩士を探すが、そこで白羽の矢をたてられたのが、変わり者だが頭が切れると評判の佐々野助三郎であった。 さっそく捜査に乗りだす助三郎をよそに、好奇心旺盛な光圀もみずから動きだして、事件は思わぬ方向へと転がっていく……。 まったく新しい『水戸黄門と助さん』を描く、新シリーズ!
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5.0見習を終え、晴れて亡き父と同じく定町廻り同心となった大間徳三郎だったが、気が弱くまだまだ頼りない。 そんな徳三郎を支えるのは、父に仕えていた岡っ引・文治だ。“仏の文治”の異名を持つ彼は、咎人にも心をかける人格者で、多くの者に慕われていた。その文治が、“御面党”なる人殺し盗賊を追う最中に起きた爆破で姿を消してしまう。 翌夜、張り込みをしていた徳三郎の前にふらりと現れた文治。文治の助言のもと一番手柄を上げた徳三郎だったが、文治の姿は他の者には見えていないようで……? 異色の最強タッグが江戸の悪をあばく!書下ろし長編時代小説。
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-柿沢琢馬は御家人の次男、いわゆる厄介者である。二十歳になるが女は知らない。ある日、男になろうと深川に来たところ、辰巳芸者の珠樹が三人の浪人者に襲われているのに遭遇した。疾風のごとき剣捌きで相手を退散させた琢馬は、その腕前を買われ用心棒を依頼される。そして、その日から珠樹の色仕掛けに翻弄されることに……。ある夜、珠樹の家が襲撃された。相手のうち二人を斬り捨てた琢馬は、残り一人の顔を知ることから町方の探索を手伝うことになる。幼馴染みの小雪と探索するうち、事件の背後に巨大な権力の存在を知った琢馬は類い稀なる美貌の剣客、澪とともに巨悪にたちむかうことを決意した。これぞ痛快無比の時代官能エンターテインメント!
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3.5江戸は楓川近く、松川町にある二軒の見世――。兄が仕切る駕籠屋と弟が商う飯屋の名はどちらも「江戸屋」。 ことに「人情めし屋」と呼ばれる飯屋は料理の評判があまたな人々を呼び、にぎやかだがほんのりと情に厚い街をこしらえていた。 そんな折、薬研堀で商人の主従が何者かに殺された。徒党を組んだ辻斬りの仕業と思われた。 南町奉行所隠密廻り同心の月崎陽之進は、二人の手下とともに下手人探索に乗り出す。 だがその矢先、またしても辻斬りは起きた。しかも犠牲になったのは、なんと江戸屋の駕籠かき二人だった。 悲しみに暮れる江戸屋の面々の敵を討つべく、陽之進はあたりをつけた下手人を追い詰めていくが…。江戸料理人情物語。
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-国許から江戸へ出てきた十八歳の栗太は奉公が決まっていた呉服問屋が大火で焼け、市谷八幡で行き倒れていたところを絵草紙屋・藤乃屋の主人に助けられた。 主人の紹介で元武家の美人絵師・村井弓香の家で住み込みで働くことになった栗太だが、妖しい絵の手伝いをするうち淫気を高まらせ、弓香の手ほどきによって初めて女体を知る。 新鮮な秘悦の虜になり、毎夜のごとく情を交わす二人。 やがて栗太は弓香の家に出入りする可憐な生娘・光やその母・登志、熟れ肌の人妻・雪江などとも情を重ね、新たな刺激と快感に目覚めてゆくのだが……。 傑作長編時代小説。
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3.7江戸の下町吹き溜まり、そこに降って沸いた怪事件。夜鷹蕎麦屋の親爺が切り口鮮やかな一刀のもと殺された。殺しの真相を追う平吉がたどり着いた真実とは?人気作家宮部みゆきに「いつかこんな小説を書いてみたいと思いました」と言わしめ、また彼女の長編時代小説『ぼんくら』のヒントともなった傑作。
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-武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第2巻は「樅ノ木は残った」。仙台藩伊達家に起こったお家騒動「伊達騒動」を基にした長編歴史傑作を全巻セットで。
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3.0摂関政治を終わらせた男が真に望んだものとは・・・? 直木賞作家、永井路子が描く王朝貴族の野望と葛藤。 藤原道長亡き後、王朝社会を操る黒幕となった息子藤原能信。 皇子誕生を巡る貴族たちの思惑と 歴史に翻弄される人々がたどる数奇な運命。 『この世をば』に続く平安朝の物語を直木賞作家、永井路子が彩り豊かに描く。 【著者紹介】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
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-現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、認識されているもの・・・ すっかり文明化されているかに思える現代だが、 ことほど左様に、日常の中にはまだまだ「もののけ」の要素が転がっている。 ●日本神話に登場する伝説の生物「八岐大蛇」 ●マニアの中では知名度の高い妖怪「小豆とぎ」 ●比較文化論として着目した「天井裏」 それぞれ「もののけ」の段階まで遡り、 その存在理由を鑑み、名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 NHKのラジオ高校講座「現代文」にて、 5月25日26日に著者作品を題材に使用していただきました。 ■目次 ●一之巻 大日本大蛇伝~我が国に幾多おろちの棲うこと ・「斐伊川に棲む」ということ ・古事記に記された「おろち」 ・語としての「おろち」 ・「鹿」か?「犀」か? ・都市生活で失うモノ ・斐伊川の赤き流れ ●二之巻 妖異 小豆とぎ ・奇妙な妖怪「小豆とぎ」 ・各地で散見されるすがた ・越後の小豆とぎ ・江戸の小豆とぎ ・内か? 外か? ・小豆と川 ・諸葛孔明の知恵 ・饅頭史(中国編) ・饅頭史(日本編) ・将軍吉宗と砂糖 ・饅頭甘い ・小豆とぎの正体 ●三之巻 恐るべき天井裏 ・天井裏の怪 ・天井の効能 ・梁のオヤダマ ・日常にひそむ「異界」 ・あの世の誤算 ・大国の妙 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 國學院大學文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。専門は、近世における戦国大名家関係者の事跡研究歴史考証、文芸評論、美術解説、葡萄酒解説、イラストなどを雑誌中心に寄稿。併せて歴史、日本国語学(言語変遷史)などの講演も行う。 執筆作品には『幕末・維新 長州傑士列伝』『ヤバイ日本史』『安くて旨い! ワイン図鑑 気軽に、楽しく飲みたい 「365日、ワイン宣言!」』『怪談のウンチク101 大江戸オカルト事情の基礎知識』『名字図鑑 名字でわかるあなたのルーツ、性格、運勢、適職・・・』『いま、「東北」の歴史を考える』『お言葉でございます』『地蔵びより』『お見舞い道楽。』「世界の腕時計」 文士と時計 株式会社ワールドフォトプレス 発行「義経伝説紀行」 江戸の義経 日経BP社 発行「ワイン王国」株式会社料理王国社 発行「ASAhIパソコン」朝日新聞社 発行などがあり。
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5.0直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化! 菅原道真をはじめ、祟道天皇、伴大納言など、古代の貴族社会において、不運にも権力争いに敗れ去っていった者たち。彼らの生きた時代背景とともに、怨念の系譜をたどり、日本人の精神構造を浮かび上がらせる人物評伝。 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
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4.0本能寺の変でナンバー3から陥落した滝川一益、最大の被害を被った忠臣の河尻秀隆、秀吉への恨みを胸に無念腹を切った織田信孝――独自の史観で歴史に斬り込み、織田軍団とその宿敵たちのドラマに迫る! ※本電子書籍は、角川文庫『英傑の日本史 激闘織田軍団編』を分冊したミニッツブック版(全十二分冊)です。
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5.0江戸時代の徳川15代全将軍の下半身事情から 江戸時代250年の歴史を学ぶ 秘録伝記「あんなこと?!」「こんなこと?!」が丸わかり! 堅苦しいしきたりに縛られた将軍様たちも、 下半身から歴史を辿るとなかなかのツワモノぞろい。 後家好き、幼女好き、男好き ……そんな将軍たちの大奥事件簿の裏には、江戸時代の真実の歴史が隠されていた! ■目次 ●初代将軍 家康の章 ・初体験は十六歳 ・側室第一号は妻の侍女 ・運命を変えた桶狭間 ・甲州女狩り ・無類の後家好み ・固め射ち三連発 ・大御所時代はロリコン 他 ●第二代将軍 秀忠の章 ・恐妻家の浮気のツケ ・床上手な正妻 ・それでも隠れて浮気した秀忠クン ・続いて兄の息子も断罪 ・謎の愛人が、もう一人 ●第三代将軍 家光の章 ・父母にうとまれ自殺未遂 ・母親のメイドに夜這い ・女体開眼。美人尼に一目ぼれ ・大奥覇権争い ・大奥ソープは出世の花道 他 ●第四代将軍 家綱の章 ・十一歳で将軍 ・強精薬エジプト・ミイラを買う ・妖婦・矢島の局 ・生ける吉祥天女 ・病弱なれども下半身は元気 他 ●第五代将軍 綱吉の章 ・転がり込んだ将軍の座 ・家臣の妻を略奪する ・妻のみならず娘まで犯される ・対抗勢力は二人の京美人 ・妻を献上した男 ・百万石のおねだり 他 ●第六代将軍 家宣の章 ・遅れて来た将軍 ・苦労人将軍は稀にみる名君 ・名君の下半身 他 ●第七代将軍 家継の章 ・四歳の幼将軍 ・ママの恋人は上様か? ・情事がらみの大奥連続殺人事件 他 ●第八代将軍 吉宗の章 ・歴代将軍随一の強運 ・リストラ藩主 ・野望の陰に暗殺の匂い ・将軍を拒否した貞女 他 ●第九代将軍 家重の章 ・不肖の息子 ・凄まじい女の闘い 他 ●第十代将軍 家治の章 ・愛妻家将軍 ・世継ぎの生母・お知保の方 ・最後に笑うものは誰だ? 他 ●第十一代将軍 家斉の章 ・パパは策謀家 ・精力絶倫のオットセイ将軍 ・出産レース ・晩年の側室たち 他 ●第十二代将軍 家慶の章 ・そうせい様 ・やっと後継ぎ誕生! ・政権崩壊の足音が聞こえる 他 ●第十三代将軍 家定の章 ・正妻が三人 ・嫉妬深いただ一人の愛妾 ・ハリスに威厳を示した家定 他 ●第十四代将軍 家茂の章 ・天下動乱 ・篤姫 vs 和宮、大奥嫁姑の闘い 他 ●第十五代将軍 慶喜の章 ・期待された秀才 ・性欲旺盛は実父の血 ・最後の将軍 ・二人の側室に二十一人の子 他 ●付録:徳川将軍関連年表(江戸時代や徳川将軍のトピックに加え、将軍家全子女の生まれ年を掲載) ■著者 天宮響一郎
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-イザナキ・イザナミの壮大無比なけんかに始まり、山内一豊とその妻など、古代から江戸にいたる歴史上の夫婦げんか十七例をとりあげ、ユーモアと諷刺をこめて男女の機微を軽妙な筆で綴る、喜劇夫婦の日本史。 虚実入り乱れる夫婦史伝を、詳細な史料をもとに読み直す。 【目次】 われらが祖先はかく戦えり――伊邪那岐命・伊邪那美命 やきもちニッポン事始め――磐之媛皇后と仁徳天皇 天平の王者は奥様本位――聖武天皇と光明皇后 優雅な王妃の投石――藤原安子と村上天皇 王朝美人は強かった――「蜻蛉日記」の作者と藤原兼家 うかれ女 離婚始末記――和泉式部と橘道貞 浮気のいましめ――茨田重方とその妻 過保護パパの代理戦争――高倉帝と徳子・平清盛の場合 徒労を重ねた正義派夫人――北条政子と源頼朝 妻の根性夫を走らす――日野富子と足利義政 不信のなかの裏切り夫婦――織田信長と濃姫 戦国“女性外交官”の怨念――徳姫と信康 歴史に残る痴話げんか――豊臣秀吉と禰々 夫に与えた強烈パンチ――前田利家とおまつ 奇妙なけんかの奇妙な結末――細川忠興と玉子(ガラシャ) 貞女の頭脳プレ――山内一豊とその妻 忠臣蔵にみる偽装離婚卜大石良雄と妻りく あとがき 改版に際して 【著者プロフィール】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
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-花の都京都を焦土と化した、応仁の乱。ついに戦国時代が幕を開けた。中央の戦乱は地方へと飛び火する。関東では上杉氏の対立をきっかけに北条早雲が台頭しはじめた。応仁の乱分析と、家臣、領民支配の視点から北条氏の強さの秘密を探る2編を合わせて収録。
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-北条早雲は伊勢の素浪人ではなかった!?謎に包まれた早雲の出自を解き明かす。小田原評定衆はどんな機関?マイナスイメージを払拭。91の支城!?他に類をみない築城・地勢学。真説北条氏、バラエティ豊かに3編を収録。
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-「今は昔……」 有名な「今昔物語」は、どの話もこの書き出しではじまります。 「今となっては昔のことだが」といった意味あいなのでしょう。 でも私のささやかな「恋のうき世―新今昔物語―」は「今は昔」でなくて、「今も昔も」という感じで読んでいただけたらと思います。 (本文「はじめに」より) 平安から応仁の乱までを舞台に、男女の織り成す恋の綾を 直木賞作家、永井路子が描く珠玉の歴史短編集。 【著者プロフィール】 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
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3.0天下人信長の次男に生まれながら「無能」がゆえに戦国を生き延びた織田信雄――勝者と敗者を分けたものは何か。独自の史観で歴史に斬り込み、織田軍団とその宿敵たちのドラマに迫る! ※本電子書籍は、角川文庫『英傑の日本史 激闘織田軍団編』を分冊したミニッツブック版(全十二分冊)です。
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-上杉謙信の泣き所は、その領国において、国人領主を主従関係に編成できなかった所にある。上杉家に叛逆した国衆三人、北条高広・大熊朝秀・本庄繁長を取り上げる。また、織田信長を幾度も裏切った戦国時代の梟雄、松永久秀の意地をみる。
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3.5第22回吉川英治文学賞受賞作品。 比叡山延暦寺を創建、天台宗の開祖となった最澄。激動の時代の中、最澄は、長岡京の遷都に失敗した桓武天皇を支えながら、桓武の魂を救済することが、国家を救うと尽力する。仏教の本質を求め続けた最澄の生涯を、直木賞作家の永井路子が描く。 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
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4.0【無料カタログ】歴史群像デジタルアーカイブスを完全網羅! 織田信長、真田幸村ら英雄たちの戦いを分析した戦記や、武将や妻妾たちの人物像に迫る伝記、当時の時代背景や文化の解説など、多種多様な全470作品を一挙ご紹介いたします。
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4.5『天地明察』から『麒麟児』までの冲方歴史長編4作品、合計400ページ超(紙本換算)を収めた試し読み合本! 【収録作品】 『天地明察』 徳川四代将軍家綱の治世、あるプロジェクトが立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く。日本文化を変えた大計画を瑞々しくも重厚に描く傑作歴史小説。 『光圀伝』 なぜ「あの男」を殺めることになったのか。老齢の水戸光圀はその経緯を書き綴ることを決意する。父・頼房に壮絶な「試練」を与えられた幼少期。「傾奇者」として暴れ回る中で、宮本武蔵と邂逅する青年期。学問、詩歌の魅力に取り憑かれ、水戸藩主となった若き「虎」は「大日本史」編纂という大事業に乗り出す。誰も見たこともない「水戸黄門」伝、開幕。 『はなとゆめ』 28歳の清少納言は、帝の妃である17歳の中宮定子に仕え始めた。華やかな宮中の雰囲気になじめずにいたが、定子に導かれ、その才能を開花させていく。機転をもって知識を披露し、清少納言は宮中での存在感を強める。しかし、権力を掌握せんとする藤原道長と定子の政争に巻き込まれて……。清少納言の心ふるわす生涯を描く、珠玉の歴史小説! 『麒麟児』 慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川追討令を受け、江戸に迫りつつあった。軍事取扱の勝海舟は徳川家を守るべく、決死の策を練る。五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に全てを賭けて――。 幕末最大の転換点「江戸無血開城」。命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。
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4.1あの大人気シリーズの電子書籍化を記念して、「お試し読み版」を無料配信! 本所亀沢町にある「おけら長屋」は、大家の徳兵衛、米屋奉公人の万造、後家女のお染など、ひと癖もふた癖もある店子が入り乱れて毎日がお祭り騒ぎ。それもそのはず、お金はないけど人情に厚く、かっとくるけど涙もろい。自分より他人のことが気になって仕方がない。こうした面々が、12世帯も軒を並べているのだ。そんなある日、わけあり浪人・島田鉄斎がやってきて……。あの島田鉄斎がおけら長屋の住人となったいきさつが分かる第一巻『本所おけら長屋』収録の「かんおけ」、さらに著者畠山健二氏へのインタビューが一冊になった「お試し読み版」です。実際に本所で育ち、演芸の台本など複数の受賞歴を誇る手練の著者にしか書きえない、江戸落語さながらの笑いと涙、人情にあふれる新感覚時代小説。そのエッセンスと創作秘話、作品への熱い思いをお楽しみください。
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4.0江戸は本所亀沢町にある貧乏長屋「おけら長屋」。万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦や後家のお染、浪人の島田鉄斎ら個性的な面々が住んでいる。人情とお節介で下町界隈でも名高い「おけら長屋」では、今日も笑いと涙の“珍”騒動が巻き起こって……。近頃、江戸では辻斬りが出没すると騒がれている。そんな中、おけら長屋の住人・佐平が辻斬りに襲われ、重傷を負った。万造、松吉らは佐平の敵討をしようといきり立つが、辻斬りではないかとの疑いがかかった長屋の浪人・鉄斎が、奉行所に連れていかれてしまう。鉄斎の無実を証明しようと、長屋の住人たちはそれぞれの得意分野を生かして奔走するが……。いつもは長屋の騒動を解決してくれるなど、住人の信頼があつい鉄斎が危機に陥ったときに、住人たちが立ち上がる様に胸が熱くなる『本所おけら長屋(二)』収録の「つじぎり」、さらに登場人物たちの名セリフや名場面の紹介など、「本所おけら長屋」の世界をさらに楽しめる情報が満載の「お試し読み版」です。ぜひお気に入りのキャラクターを見つけて、おけら長屋の世界に浸ってください。
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4.3本所亀沢町にある「おけら長屋」は、ひと癖もふた癖もある店子が入り乱れて毎日がお祭り騒ぎ。それもそのはず、お金はないけど人情に厚く、かっとくるけど涙もろい。自分より他人のことが気になって仕方がない。こうした面々が、12世帯も軒を並べているのだ。なかでも、米屋の奉公人・万造と、酒屋の奉公人・松吉は、騒動の中心だ。「万松は禍の元」と、本所界隈では名高い二人組である。そんなある日、万造は迷子の男の子、勘吉に出会う。身元を話さない勘吉の親を探し出し、家まで連れていった万造だが、養子である勘吉は母親に邪険にされていた。元捨て子である万造は、勘吉の境遇を知って見て見ぬふりをすることができず、長屋の住人たちの協力のもと、勘吉を引き取ろうとするが……。万造と勘吉の切ないながらも心温まる交流を描いた『本所おけら長屋(二)』収録の「まよいご」、さらにシリーズ各巻の内容紹介が一冊になった「お試し読み版」です。全話読み切りなので、どの巻から読んでも大丈夫! ぜひ、気になった巻を手に取ってください。
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-西郷隆盛を生涯愛した“島妻”の物語。 薩摩藩から奄美大島へ送られてきた西郷隆盛。不遇な身の上の西郷を世話することになった愛加那。お互いの文化の違いから当初は反発し合うが、やがて愛し合うようになり、愛加那は西郷の“島妻”となる。二人の子供にも恵まれるが、愛加那は国のために活躍する人物だと信じて、再び藩から呼び出しを受けた西郷を見送った。そして、島にいるだけの人生を送って欲しくないという思いから、子供たちも鹿児島の西郷の元へと送り出した。 しかし、時代の激動が西郷と子供を襲う。西南戦争で、西郷は首謀者として先頭に立ち、最後は自決。参戦した息子の菊次郎は右足を切断して、愛加那のところへ帰ってきた。そして、鹿児島へ陳情に行った奄美の男たちの多くが戦争に参加して亡くなっていた。一転して、奄美の人から後ろ指をさされることになった愛加那だったが……。 生涯奄美大島を離れず西郷を信じた、愛加那を描いた恋愛歴史小説。 待望の文庫版を電子化。
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3.5狙いはただひとつ。伊達政宗の馘(くび)――。 四百年の長きにわたり会津を治めながら、相次ぐ当主の早世で嫡流の男系が途絶えた芦名家。 常陸の佐竹家より新たな当主として婿養子を迎えたものの、家中に軋轢が生じ、北からは伊達政宗の脅威が迫る。 芦名家の行方は家臣筆頭の金上盛備の双肩にかかっており、ついに伊達との摺上原での最終決戦を迎えた。 東北の名家の存亡を描き、直木賞候補となった出色のデビュー作。 本屋が選ぶ時代小説大賞2017受賞! ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.0大江伸吾は、南町奉行所の定町廻り同心。五年前に亡き父親の跡を継ぎ、お役目もそこそこに日々をお気楽に過ごす伸吾だったが、ひょんなことから臨時廻りの先輩同心・鞠小路左近の相棒にさせられてしまったから、さあ大変。この左近という同心は名うての変わり者で奉行所内でも一匹狼。しかも極端な潔癖性で、不潔なものが大嫌い。さらに、人の都合など何処吹く風の自分勝手な男なのだ。左近に振り回されつつ、嫌々行動をともにする伸吾。だが伸吾は、次々と起こる事件を解決するうち、左近が表の顔とは裏腹に優れた探索の才と剣の腕を持っていることに気づく。そして、左近には何故か、お奉行大岡越前守の後ろ盾が…。気鋭が贈る時代シリーズ登場!
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-沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第5弾。 本書は「レダの末裔」に続き2作品目となる米須興文氏。著者はイェイツをはじめとするアイルランド文学、英米文学の研究で「国際英語英文学教授協」の学会員に推挙され評価され、研究者として世界の舞台で活躍してきた。 1923年にノーベル文学賞を受賞したウィリアム・バトラー・イェイツは、アイルランドの詩人であり劇作家である。神秘主義的思想をテーマにした作品を描き、アイルランド文芸復興を促した。日本の『能』の影響を受けたことでも知られる。 「イェイツの言う「ロマンティック・エイレ」が「我した島うちなあ」に比肩できるとするならば、ジェイスの「麻痺の中枢」は?一見なんの脈絡もない沖縄とアイルランド―歴史・言語状況・文学についての彼我の可能性を、著者は絶えず自らの出自に引き寄せて検証していく。沖縄を見直すために、を標榜するシリーズ「おきなわ文庫」の面目がここにある(1994年当時の作品紹介文より)」
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-妻子を殺さなければならなかった徳川家康の悔恨を縦軸に、二代将軍秀忠の側近土井利勝の心理葛藤を横軸に活写した異色時代小説。多くの人間を死なすことで生きながらえてきた家康と秀忠時代の未来を展望する利勝の思いは果たして一致するのか。 関ヶ原の戦いを制して天下を掌中にした徳川家康。将軍の座を息子秀忠に譲り、自身は駿府にて隠居の身。しかし、政治の実権は家康が握っていることは天下周知。鷹狩りと称して江戸に出ては、重臣たちの動きや働きぶりを抜け目なく見聞して駿府へと引き上げていく。もはや、家康に逆らう者はいないのか。いや、大坂にはまだ豊臣秀吉の遺児秀頼も淀君もいる。彼らを慕う武将も少なくない。油断はならない。そんな折も折、江戸から駿府への帰路の途中、「大久保忠隣に謀反の疑いあり」の報がもたらされる。忠隣は秀忠の重臣。しかも三河譜代の名門の出である。家康に、江戸から中原御殿まで呼び出されたのは、秀忠の側近で切れ者の土井利勝。家康と対峙した利勝は、もたらされた報に裏の陰謀を嗅ぎ取る。大御所が何故に忠隣を亡き者にしようとしているのか。裏で密かに動いていたのは家康の信頼厚い本多正純か。利勝は、家康の胸中を推し量りながら家康亡き後の秀忠時代の天下の有り様に想を巡らせ、眠れぬ一夜を過ごす。 〈目次〉 一 愛おしい瀬名と信康 二 大久保忠隣に謀反の疑いあり 三 天下人徳川家康の涙 四 俊才土井利勝の苦悶 五 敵は己自身のなかにあり 六 忠臣本多父子の影 七 後顧の憂い 八 本多正純を老臣に迎えた二代将軍秀忠
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-神田佐久間町の裏店に、浪人風情ながらこざっぱりとした身形のいい侍が住んでいた。その日暮らしの住人の中にあって、金に困っている様子はない。それもそのはず、青井兵馬を名乗る浪人は、徳川御三卿・田安家に生まれ、十年前に出奔、海外事情を知るために欧州に向かい、久々に帰国して江戸に舞い戻っていた若殿であった。時は天保年間。老中・水野忠邦が改革を押し進め、厳しい風紀取締りが庶民を疲弊させていた。開国的な思想を持つ兵馬は、その綱紀粛正の愚かさを説き、長屋の仲間らと立ち上がる。が、行く手を拒む悪の本丸──。兵馬は思いも寄らぬ方法で対決の日を迎えようとしたが……。庶民を守る“長屋の若さま”、その活躍を描く期待の新シリーズ!
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4.2新田次郎文学賞&本屋が選ぶ時代小説大賞W受賞! 維新に放浪された高須松平家の四兄弟。 石高わずか三万石の尾張高須の家に生まれた四兄弟は、縁ある家の養子となる。 幕末の激動期、官軍・幕府に別れて戦う運命に。 御三家尾張藩主となり、いち早く官軍についた次男・慶勝。 一橋家を継ぎ維新派と交渉した五男・茂栄。 美貌と高潔で知られた会津藩主、六男・容保。 京都所司代として兄・容保を補佐し、最後まで転戦した八男・定敬。 兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わった――。 埋もれた歴史を活写する傑作長篇小説! 解説・内藤麻里子 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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-江戸には、筋さえ通れば金次第でなんでもやってのける、命知らずの三人組がいるという――。松平新九郎は、口入屋から怪しげな仕事をうけおう貧乏浪人。金や権力には縁がないものの、自由気ままな暮らしを謳歌していた。 ある日、仲間の浅井幸四郎・筧岩次郎とともに、田舎娘から父親探しの依頼を受けた新九郎は、事件の裏に隠された卑劣な企みに気付く。助けを求める娘の、必死な訴えを聞いた新九郎たちは、道理の通らぬ悪を退治する『あぶれ組』として、凶悪な盗人集団に立ち向かっていくのだが……。三人の無法者が世を正す痛快娯楽シリーズ、ここに開幕!
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-曽我平九郎は、たとえ貧乏でも浪人暮らしが性に合うという。しかし、剣の腕も立つし、情にも厚い。長屋の隣人に紹介されて質屋の深夜番に雇われたことで……。時代小説の名手による名作。続編『曽我平九郎』とともに。
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4.1九州、豊後、坪内藩の城下町にある青鳴道場。先代の死から早一年、道場は存亡の危機にあった。跡を継いだ長男の青鳴権平はまだ二十歳と若く、その昼行燈ぶりから、ついには門人が一人もいなくなってしまったのである。米櫃も底をついたある日、「鬼姫」と巷で呼ばれる妹の千草や、神童の誉れ高い弟の勘六に尻を叩かれた権平がようやく重い腰を上げる。「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。酔って神社の石段で足を滑らせて亡くなったとされる先代の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。三人は、道場再興と父の汚名を雪ぐため、まずはその一つ、新当流の柿崎道場を訪ねる――。
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-前代未聞の開拓事業「三富新田」を描く長編歴史小説 荒涼とした原野を二年で畑地にせよ――。川越藩主柳沢吉保は無謀な開拓を命じる。軋轢を抱える武士と農民の共同事業は成功するのか。 武蔵野原野は赤土で水源に乏しく、田畑は拓けない。 秣場(まぐさば)に利用する村々の争いを止めるため、川越藩主柳沢吉保は荒野の開墾を命じる。 だが、家老の嫡男・啓太郎は、侍を憎む百姓の正蔵と衝突、互いに反目して計画は進まない。 二年の期限が迫るなか、下役人が不審な死を遂げて……。 大地に生きる人々の歴史長編。 解説・福留真紀 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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-天下人徳川家康の側近として権勢を誇っていた本多正純は、家康の死後、二代将軍秀忠に老中として迎え入れられる。しかし、幕閣には秀忠の信頼厚い土井利勝がいる。駿府での家康側近時代の正純はこの利勝を赤子の手をひねるがごとくに抑えつけてきたが、江戸城内での利勝はかつての利勝ではなかった。したたかな策士に成長していた利勝は、正純の正論を飄々とかわしながら、他の幕閣の声を巧みに吸収して我が意のままに政事を動かしていく。徐々に焦りを感じていく正純。行く末に不安を覚えながらも、これまでの己の行状を顧み、幕府のこれからに思いを馳せる。正純は、利勝の手腕に支えられた秀忠の狂気、キリシタン五十二名を火刑に処して平然としている冷酷な振る舞いに危険を感じる。比叡山の僧兵を焼き討ちにした信長。秀頼誕生後に養子秀次一族を処刑し、その一方で茶人千利休を自害させた秀吉。鉱山採掘に力を発揮した大久保長安の謀叛を疑い、その死後、一統を厳罰に処した家康。己の力で頂点を極めた信長、秀吉、家康の三人のそのいずれにも常人を超えた狂気が秘められていたが、その狂気は正純にとっては理で解けるものだった。しかし、策士の利勝が側近として仕える凡才秀忠が図らずも見せた狂気は正純の予測を超えた道理なき狂気だった。そんな危ない将軍でも全力で支えなければならないのが幕閣の役目なのか。理を説き正論を吐く正純に対して巧妙な罠が仕掛けられる。仕掛け人は土井利勝か、それとも家康の死後に発言力を増している老獪な大僧正天海か。最後に、宇都宮城御成御殿釣り天井事件の謎が明かされる。前作『青い瑕~天下人徳川家康の悔恨~』と併せて読むと興味と面白さが倍加する。