一命

一命

523円 (税込)

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病床の妻子を置いて家を出た浪人は、なぜ自ら命を絶ったのか?―二度映画化され、二度ともカンヌ国際映画祭に出品された不朽の名作「異聞浪人記」の他、武家における殉死の意味を問う「高柳父子」、家族愛を描く「拝領妻始末」など6編を収録。武士の悲哀を描き続けた時代小説家の傑作選。

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一命 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年03月17日

    とても短い短編集だけれど、読みごたえのあるものばかりでした。
    感情をこれ程振り回してくれる文章を書ける人にはなかなか出会えない。
    他の本も読んでみたいけれど、手に入り難いのが残念。気長に探すか。

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    Posted by ブクログ 2011年10月29日

     「異聞浪人記」「貞女の櫛」「謀殺」「上意討ち心得」「高柳父子」「拝領妻始末」の6つの短篇時代小説。武士道とは対極にある士道。個人の生死など歯牙にかけない武家社会の欺瞞を描いている。なかでも「異聞浪人記」は、1962年『切腹』そして本年『一命』のタイトルで映画化され、二度にわたりカンヌ国際映画祭コン...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年03月03日

    古本屋で偶然目に止まり手に取ってみる。
    どうやら映画化の便乗商法による文庫のようですが、これは拾い物。
    どの短編も体制とそこに無自覚な人々の曖昧さ・いい加減さ・狡さ等に人生を狂わされながらも、尚それでも真っ当に生きようとする人間への愛に満ちています。当然苦さの残る作品が多い訳ですが、苦くない人生なん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月04日

    歴史ものは非常に苦手なのですが、短篇集ならと手にとってみたもの。なるほど、面白い。

    読んだ後に印象が強いのは、切腹にまつわってはめられた人の復讐の2本。また、他の作品も「謀殺」なる作品もあるくらいで、立場上板挟みの末の話が多い。

    映画の宣伝の表紙だったため、つい最近の話かと、それにしては堅苦しい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年07月08日

    切腹、追腹、御家大事。士道という美名に欺かれた不条理。命を賭けて守るべきは何なのか。せつない気分の高まる短編集です。

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    Posted by ブクログ 2012年06月03日

    2004年に亡くなっているらしいが、恥ずかしながら「滝口康彦」という作家を知らなかった。一貫して「士道」を題材にした小説を書かれた作家らしい。
    「異聞浪人記(2度映画化)」「貞女の櫛」「謀殺」「上意討ち心得」「高柳父子(直木賞候補)」「拝領妻始末(映画化)」傑作6短編集、かなり一級品。

    「武士は死...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年01月09日

    仲代達也主演の映画 「切腹」、そしてリメイク版 「一命」を観て、二つの映画のラストが異なることから、原作はどうなっているのか気になり、この短編集を読んでみた。

    6作のうち、「浪人異聞記」がその原作だが、原作は主人公の津雲半四郎の立ちまわりは、書き込んでおらず、余韻を持たせて終わっている。
    ここが、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年07月30日

    本当に久しぶりに読む滝口さんです。
    滝口さんは白石一郎、古川薫とともに西国3人衆と呼ばれた歴史小説作家さんなのですが、最近はほとんど見かけなくなりました。本屋で見つけ「滝口さんが平積みは珍しいな」と思ったら映画化されたんですね。
    この本は映画化を機に新しくまとめられた傑作短編集です。
    調べたら滝口さ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月30日

    時代小説は、難しいからあまり得意ではないが、たまに妙な大和魂にスイッチが入って買ってしまう。でも本作は短編集なのでかなり楽に読めた。
    読後しばらくして島田紳助の引退会見を見た。きっとこの人の中にもなんかの侍魂のスイッチがあって、押さなきゃならない事情があったんだろうなとこの小説の事を思い出した。

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    Posted by ブクログ 2019年12月14日

    滝口康彦 「 一命 」

    あまり読んだことがない時代小説であるが、武家社会のルールや慣習に批判的な論調であり、現在的な目線で読むことができる

    殉死を扱った「高柳父子」は ネット時代の衆愚さにも当てはまるし、「貞女の櫛」「謀殺」はサスペンス要素あり。

    ただ 解説で 武家社会を 現代の会社組織に見立...続きを読む

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