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P+D BOOKS 人喰い
心中現場から、何故か一人だけ姿を消した姉。 ワンマン社長の横暴に不満を募らせる社員達が、それに対抗しようと組合闘争に明け暮れる本多銃砲火薬店。 その工場に勤める花城由記子が、妹の佐紀子に遺書を残して失踪した。社長の一人息子・本多昭一と心中するという書き置きを残して姿を消したのだが、山梨の昇仙峡で昭一の遺体が発見されたにもかかわらず、由記子の遺体は発見されないままだった。ついには殺人犯人として指名手配を受けてしまう由記子――。 姿を消した姉を追って、一人残された妹・佐紀子は必死の捜索を続けるが、そこには思わぬ結末が待ち受けていた。 卓抜したトリックに、人間の底知れぬ業を描いた笹沢左保、会心のミステリー。第14回日本推理作家協会賞受賞作品。 -
ファイナル・オペラ
昭和二十年東京。八王子の神社の神主を務める明比家に伝わる秘能。それは、衆人環視の状況下で如何にして母親が子殺しの人買いに復讐したかを観客が推理する、世界最古の探偵小説というべきものだった。内容に呼応するように、上演中、演者が何者かに殺される。身近な悲劇と終戦目前の歴史的悲劇に人はどう立ち向かうのか。若き日の"検閲図書館"黙忌一郎が導く驚愕の真相! -
ファインダーズ・キーパーズ
『IT』『シャイニング』で知られるモダン・ホラーの巨匠キングが、小説への愛をこめた渾身のミステリー! キング初のミステリー『ミスター・メルセデス』の続編登場。 少年ピートが川岸で掘り出したのは札束と大量のノートの入ったトランクだった。父が暴走車によって障害を負ったピートの家では、毎晩のように両親がお金をめぐって喧嘩をしていた。このお金があれば家族は幸せになれるに違いない……。 だが、その金は冷酷な犯罪者モリスが、隠遁の大作家ロススティーンの家を襲って奪ったものだった。モリスはロススティーンの小説に執着を抱いていた。だから大事なのはノートの方――そこには巨匠の未発表の文章が大量に記されていたのだ。しかし別件で逮捕されたモリスは獄中に。ついに出所したモリスは、隠しておいた「宝」を取り戻しに川へ向かったが……。 少年に迫る犯罪者の魔手。そこに助けの手をのばしたのは、探偵事務所をたちあげた退職刑事ホッジズと仲間たちだった。 ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ファンクション7
新宿で無差別テロ勃発! 真の正義を問う衝撃作!! 北朝鮮に生まれながら、韓国に亡命し巨大企業を興したイ・スーフン。 生き別れた妹との約束を果たすため、北朝鮮の解放を画策する。 一方、北朝鮮は最高司令官の理想を果たすため、日本の大学へテロリストを留学生として送り込み、無差別テロを断行。 その留学生を担当していた元日銀マンの大田原教授は事件に巻き込まれる。 北朝鮮、韓国、日本を舞台に、人々の生きざまが錯綜する社会派サスペンス。慟哭のラスト!! (『越境緯度』改題) 【目次】 プロローグ 第1章 焦燥 第2章 軌跡 第3章 破裂 第4章 解放 エピローグ -
ファーブル君の妖精図鑑
特別奨学金までもらって進学した美術大学を中退し、母親の地元で働くことになった遠野真亜梨は、移動の電車の中で不思議な青年に出会った。社内の盗難事件の容疑者にされていた彼は、全身黒づくめので、虫眼鏡、虫取り網に胴乱を持ち、昆虫学者ファーブルのような出で立ちだった。刑事から、彼の持ち物であるスケッチブックを間違って渡された真亜梨はそこに記されていた観察記録に目を奪われた。そこには聞いたことのない生き物が、未来の死体の周りでスキップすると書かれていた……。不思議なもの達が生息する村で真亜梨とファーブル君のペアが謎の事件を解決する。 -
訃。 雨のさつき町では大人だけが軍艦マーチを唄ってはいけない
その町は、地図にはある。誰の記憶にもない。 2013年春。 西川梨恵は、妹の娘・花菜を預かることになった。 震災で父を失い、避難先を転々とするうちに口を閉ざしてしまった小学生の姪。 ふたりが移り住んだのは、新今宮から西成へ向かう途中にある府営住宅「さつき町」だった。 住人は老人と子供しかいない。 市内でここだけが、いつも雨に濡れている。 転校初日、花菜は同級生から二つの約束を告げられる。 ひとりでトイレに行かないこと。 雨の日は外に出ないこと。 破れば「あおむし」が来る——。 その日、花菜はひとりでトイレへ行った。 姪は見えない友達と話しはじめ、 芋虫の絵を描き、どこで覚えたのか『軍艦マーチ』を口ずさむようになる。 そしてもう一つ、この町には大人にだけ課された禁忌があった。 あの歌を、歌ってはならない。 つられて口ずさんだ恋人が消えた。後輩が消えた。 町の元住人・アンジーは、十数年前に息子を失ったまま探し続けていた。 手がかりを追ううち、梨恵は理解する。 この町で起きていることには、はるかに古い出処がある——。 知れば、戻れない。 戦慄のホラー長編『訃。』 -
風琴密室
忍棚村に暮らす高校生の凌汰は、夏休みのバイトとして幼馴染みたちと廃校の小学校を片付けていた。そこへ東京から2人の女子高校生が訪ねてくる。ひとりは、6年前の一時期この小学校に通い、すぐに引っ越していった「雨ちゃん」だった。凌汰の脳裏に、兄・コーちゃんと雨ちゃんと3人で遊んだひと夏が甦る。コーちゃんの「事故」で、思い出は悲しい記憶に変わったのだが――。再会に盛り上がる凌汰たちはそのまま廃校に宿泊することになり、修学旅行の夜のような時間を過ごす。しかし翌朝、幼馴染みの四條がプールに沈んでいるのが見つかり――。犯人の名が明かされるとき、世界は一変する。二度読み必至の青春本格ミステリ。 -
風俗嬢殺人事件
定年まであと1年に迫った宮城県警仙台南署刑事第一課の鬼塚弘刑事には2度と拳銃を握りたくない、忌々しいトラウマがあった。銃から解放される日を待ちわびていた鬼塚に遺体発見の電話が入る。 仙台市の二口渓谷。渓流釣りが楽しめる清流の岩の上に、白いワンピースを着た女性の遺体が横たわっていた。顔にかけられたハンカチ。その下から現れたのは、息を飲むほど美しい女性の顔だった。調べが進むほどに明らかになる彼女の背景。職業、風俗嬢。妊娠4か月。婚約者は議員の息子。抵抗をした痕がない彼女の遺体から浮かび上がる犯人は? 意表をつくストーリー展開と予想できない犯人像。美しくもせつない、満足度100%度の本格ミステリー。 -
フェイクフィクション
東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。「斬首」によって殺害されていたことが判明した。一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。囚われた“彼女”の奪還。愛する人を失った者たちの復讐劇。疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。 -
不穏な眠り
仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶。 NHKドラマ化で話題の人気シリーズ! ミステリ専門書店でアルバイトとしながら、〈白熊探偵社〉の調査員として働いている葉村晶に今日も事件の依頼が……。 「水沫(みなわ)隠れの日々」 終活で蔵書の処分を頼んできた女性のもう一つの依頼は、死んだ親友の娘を刑務所から連れてきてほしいということだった。刑務所から女性の元に向かう道で、娘は拉致される。 「新春のラビリンス」 大晦日の夜、解体直前の〈呪いの幽霊ビル〉の警備をすることに。ヒーターが壊れ、寒さの中一夜を明かした葉村は、女性事務員から連絡が取れない男友達の行方を調べてほしいと頼まれる。 「逃げだした時刻表」 葉村の働くミステリ専門店でGWに〈鉄道ミステリフェア〉を開催することになった。展示の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。本の行方を追ううちに思わぬ展開に。 「不穏な眠り」 相続で引き継いだ家にいつのまにか居座り、そこで死んでしまった女の知人を捜してほしいという依頼を受けた葉村。女を連れ込んだ男の家を訪ねたところ、男の妻に危うく殺されかける羽目に。 解説・辻真先 -
不協和音
兄・炎の刑事vs弟・氷の検事。土壇場で自白を覆す容疑者。伝説のスリの意外な正体。同時に発生する銀行強盗と誘拐事件。実直な警官の無謀な追走。放火魔の供述に秘められた真相……。刑事だった父は、本当に冤罪を生んだのか――。京都府警捜査一課の川上祐介は、妻を殺したと自白しながら、黙秘に転じた被疑者に手を焼いていた。そこへ、京都地検から「不起訴」の連絡が届く。それを決めた担当検事は、父が違法捜査を疑われて失職した際に別の家の養子となった弟の真佐人だった。不起訴に怒る祐介に、真佐人は意外な一言を返す。刑事と検事、それぞれの信念がぶつかり合う連作ミステリー。 -
福家警部補の考察
パスタを一本つまみ上げ、噛んでみる。まだ少し早い。水洗いしてボウルに入れておいたレタスに手を伸ばそうとしたとき、金属音と、それに続いて重いものが屋根を転がり落ちていく音が聞こえた。誠が屋根から落ちたのだ。もう少し待ってくれてもいいじゃないの、パスタが無駄になっちゃうわ。いつも間が悪いんだから――夫の“事故死”をめぐり、一見おっとりした妻の中本さゆりと福家警部補が熾烈な心理戦を繰り広げる「上品な魔女」ほか三編を収録。類稀な洞察力を駆使して容疑者たちと対峙する警察官名探偵の活躍を描き、現代の倒叙ミステリを代表するシリーズに成長した〈福家警部補の事件簿〉第五集。/【目次】是枝哲の敗北/上品な魔女/安息の場所/東京駅発6時00分 のぞみ1号博多行き/解説=小出和代 -
福家警部補の追及
“善良な”犯人たちの完全犯罪に隠された綻びを、福家警部補はひとり具に拾いあげながら真相を手繰り寄せていく――。未踏峰への夢を息子に託す初老の登山家・狩義之は、後援の中止を提言してきた不動産会社の相談役を撲殺、登り慣れた山で偽装工作を図る(「未完の頂上」)。動物をこよなく愛するペットショップ経営者・佐々千尋は、悪徳ブリーダーとして名を馳せる血の繋がらない弟が許せず、遂には殺害を決意する(「幸福の代償」)。――ふたりの犯人を追い詰める、福家警部補の決めの一手は。「刑事コロンボ」の系譜に連なる倒叙形式の本格ミステリ、シリーズ初の中編二編からなる第四集。/解説=西上心太 -
福家警部補の報告
天才的技倆を持った漫画家と彼女を潰しにかかる出版社の辣腕営業部長、もとは同人誌で合作していた二人が不幸な結末を迎える「禁断の筋書」、ヤクザが仲間割れのあげく相討ちしたように偽装された殺害現場に佇んでいた栗山比奈が目撃証言を拒む理由とは……「少女の沈黙」、車椅子の妻をいたわる夫、息子なきあと一見穏やかな日々を過ごしている老夫婦が悪党どもを爆弾で吹き飛ばし、官憲の捕縛を逃れて痛快なメッセージをよこす「女神の微笑」、以上3編を収録。『福家警部補の挨拶』『福家警部補の再訪』に続く、倒叙形式の本格ミステリ第3集。/解説=森谷明子 -
復讐劇の館
もはや戦後ではない、そんな言葉がささやかれるようになった昭和三十五年。だが鳥澤渡の戦後はまだ終わっていなかった。彼は無念の死を遂げた父の仇を討つため、薔薇が咲き誇る壮大な館へやって来た。ここの主人は戦時中は海軍大佐で、かぎりなく妄想に近い人体兵器を発案し、渡の父をはじめ多くの兵士を死に至らしめたのだ。いよいよ、始まる。美しいピアノの調べに乗って、復讐劇の幕はいま開いた。渡は胸の高鳴りを覚えた……。 幻想的な筆致で描く長篇ミステリ小説。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
復讐の遊戯(ゲーム)
数年前に妻を亡くした元極道・五木修平は、ひとり娘のかおるを大切に育ててきた。ところが突然、高校2年になる娘が水死体で発見されたと警察から知らされる。五木は娘の部屋で日記を見つけ、さらに衝撃を受ける。日記には娘が売春をしていた事実がメモされていたのだ。娘を罠に陥れたのは誰か。五木は名前の判明している10人の男たちを調べ上げ、彼らが大切にしている愛娘を同じように凌辱すると決意。凄まじい復讐へと駆り立てた執念は、ついに最後の正体不明の男にたどりつくが……。長篇官能バイオレンス。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。 -
復讐のランウェイ
仁田水月と岩下輝美は世田谷デザイナー学院に入学した時から、とても気が合い、仲のいい友達であった。したがって、当時のクラスメートにとってはこの二人のジョイント・ファッションショーに不思議なことは何もなかった。しかし、水月には人には言えない秘密があった。世田谷デザイナー学院時代に輝美との間で信じがたい裏切りの体験を味わったからである。 十年前、水月は学生コンクールのファッションショーでグランプリを獲るべくデッサンを何枚も何枚も飽きずに描いて、その中の渾身の作品を岩下輝美に見せた。水月には全く意外なことだったが、輝美は水月のデッサンを酷評した。水月にとってそのデザイン画はいずれも自信作だったため、輝美に酷評されてすっかりしょげかえってしまった。落胆した水月はそのデザインを諦めて別のデザインの衣裳を制作して学生コンクール当日に臨んだ。なんということだろう。生徒の中でまったく目立つ存在でなく、下馬評に名前も出なかった岩下輝美の発表したデザインのドレスは、先日水月が輝美に見せたデザインそのものであった。それも、デザインはおろか色彩もほぼ同じで、まるごと水月のデザインの盗作でしかなかった。しかし、結果は言うまでもない。岩下輝美のドレスがグランプリを獲り、輝美はその年の栄えある最優秀学生賞に輝いたのであった。 -
伏龍警視・臣大介
出向警視の捜査を妨害する意外な風習とは? 臣雪乃は「姉妹制度」の仲間内で開いていたパーティを愉しんでいた。 日本最大与党の衆議院議員の父を持つ「姉」の多和多華那と「姉妹関係」を結んで10週目、そして、14歳になった華那の誕生日を兼ねたパーティだ。 しかし、愉しんでいたのも束の間、パーティ会場からすぐ近くの部屋で火災が発生したのだ。 その日偶然、持病のある雪乃を迎えに来ていた父、沖縄県警管理官の臣大介警視は娘たちを救い出すことに。 その救出中に思いがけなく、大介は刺殺体を発見してしまう。 被害者は有名経済系文化人・新堀兵衛の「金庫番」井上幸治だった。 時を同じくして突然死した捜査一課長の後任として、大介は現場の指揮に当たるが、警視庁から沖縄県警に移って半年のため、馴染みのない沖縄独自の風習が壁となって立ち塞がる。 捜査が難航する中、従姉妹の奥瀬真紀から電話が。 警視庁捜査二課第二係を率いる真紀によれば、「新堀が投資に失敗した損失分を、井上が地上げで取り戻そうとしていた節がある」と言う。 地元の反社会的勢力と揉めた末の殺害なのか? 捜査線上に「鏡龍会」に繋がっている半グレグループの頭・又善星一郎が浮かび上がってきて……。 -
不在者 家裁調査官 加賀美聡子
三億円の遺産がかかった失踪事件を追う! さいたま市の古い荒ら屋で、老婆が亡くなった。中原トミ、九十七歳。夫に先立たれて三十年、一人でつましく暮らしていたトミには三億円の遺産があった。 相続人は三人の孫たち。しかし、「三男の子の薫にすべての遺産を与える」と書かれた遺言書が見つかった。薫は就職して二年目に失踪しており、二人の孫は遺産を得ようと、薫の失踪宣告を申し立てる。 さいたま家庭裁判所の家事調査官・加賀美聡子は、薫が生死不明になった時期を特定するため、彼の消息を調べ始める。その中で浮かび上がってきたのは、幼少時から児童養護施設で育ち、母親の咲江に歪な形で支配されてきた、薫の壮絶な人生だった―― 一方、東京家裁の離婚調停で“替え玉事件”が発生する。愛人の子を妊娠した妻が出頭させたのは“偽物の夫”だった。 欲にまみれた人々の争いの渦中に身を置きながら、調査を進めていく聡子が辿り着いた衝撃の真実とは。 『誤算』で注目を集めた稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のクライム・サスペンス。 -
不思議な母
江戸川乱歩や甲賀三郎と同時期に活躍した探偵小説家。サスペンスに富む作風は現代でも充分読み応えがある。探偵作家クラブ賞受賞のちに探偵作家クラブ会長を務める。美しく聡明な人妻、伊津子。しかし夫を殺され、今は夫の同僚だった久富と再婚していた。夫が死ぬ間際書き残したのは「久」という血文字。怪しいのは同僚の久坂だったが、アリバイがあった。そんなときふとした疑念。やはり元夫を殺したのは今の夫久富ではなかったのか。葛藤に揺れ動く人妻。「不思議な母」他に「情鬼」「凧」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。 -
ふしぎの旅人
突如動き始める駅のホーム、帰省ラッシュのチケット競争に敗れた私、 航海客たちが集う居酒屋、マトリョーシカの秘密、パリで恋の女神を探し続ける男――。 終点で待つ、意外な結末を探しに、旅に出ませんか? まもなく出発いたしますので、お乗り遅れになりませんよう、ご注意を! 世界のあちこちで繰り広げられる、ふしぎな旅のショートショート集。 解説/せきしろ (単行本『インスタント・ジャーニー』(2017年2月実業之日本社刊)を改題) 【収録作品】 ホーム列車/ペルーの土地売り/ポートピア/生地屋のオーロラ/理屈をこねる/シャルトルの蝶/火の地/風の町/東京/Blue Blend/虚無缶/マトリョーシカな女たち/花屋敷/Star-fish/帰省瓶/竜宮の血統/砂寮/セーヌの恋人 -
不死鳥
超絶アクション×街ブラ謎解き、痛快エンタメ長編! 文豪の街歩き随筆で犯行予告!? 現場の特性をたくみに利用した連続放火事件に、 ヘンクツ科学捜査官が「円仮説」で立ち向かう。 新宿ゴールデン街「オダケン」と博多とんこつ屋台「ゆげ福」、夢のコラボレーション!! 新宿・ゴールデン街のバー「オダケン」のマスターが請け負ったのは連続放火事件の現場に赴いての動画撮影。ところが雇い主の福岡県警の科学捜査官とは初対面から反りが合わない。文豪・永井荷風の街歩き随筆『日和下駄』の一節を犯行予告に使う犯人相手に捜査は迷走するばかり。一方、福岡・中洲のとんこつラーメン屋台「ゆげ福」の店主は知人の依頼で家出娘を追って東京へ。スピリチュアルの合宿所に籠もる娘に占い師が実家に帰るように告げたとき、事態は思わぬ方向に動き出す……。 天才プロファイラーとゴールデン街のバーの店主は犬猿の仲!