福家警部補の考察

福家警部補の考察

880円 (税込)

4pt

パスタを一本つまみ上げ、噛んでみる。まだ少し早い。水洗いしてボウルに入れておいたレタスに手を伸ばそうとしたとき、金属音と、それに続いて重いものが屋根を転がり落ちていく音が聞こえた。誠が屋根から落ちたのだ。もう少し待ってくれてもいいじゃないの、パスタが無駄になっちゃうわ。いつも間が悪いんだから――夫の“事故死”をめぐり、一見おっとりした妻の中本さゆりと福家警部補が熾烈な心理戦を繰り広げる「上品な魔女」ほか三編を収録。類稀な洞察力を駆使して容疑者たちと対峙する警察官名探偵の活躍を描き、現代の倒叙ミステリを代表するシリーズに成長した〈福家警部補の事件簿〉第五集。/【目次】是枝哲の敗北/上品な魔女/安息の場所/東京駅発6時00分 のぞみ1号博多行き/解説=小出和代

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福家警部補の考察 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    倒叙ミステリーの傑作です。
    刑事コロンボや古畑任三郎などと、同じ構図で、読者には、最初から犯人が分かっていますが、福家警部補がじりじりと容疑者に近づいて行く推理の展開が見ものです。

    ・是枝哲の敗北
    ・上品な魔女
    ・安息の場所
    ・東京駅発6時00分 のぞみ1号博多行き
    の4編です。

    特に、最後の作

    0
    2024年11月04日

    Posted by ブクログ

    いつもながら、面白い。今回も期待を裏切らなかった。

    特に『上品な魔女』は、描かれている登場人物の“異常さ”がぴか一。リアルにこんな人が居たら、怖いわ。

    それと、『東京駅発6時00分のぞみ1号博多行き』は、今回の作品の中では一番短いですが、逆に言えば話が超スピーディ。福家の捜査能力というか、引きの

    0
    2024年04月11日

    Posted by ブクログ

    ひさしぶりの福家警部補。ずっと読みたかった。3,4を飛ばして、つい最新を読んでしまった。倒叙式のこのシリーズは福家さんの登場シーンが見どころだ。すべての容疑者は彼女の風貌から、彼女を捜査一課の警官それも警部補とは思わない。今回も見事に細かいところからどんどん犯人の企みを崩していくのが気持ちいい。手に

    0
    2024年02月13日

    Posted by ブクログ

    例年この時期になるとジェフリー・ディーバーのリンカーン・ライムシリーズの文庫が出るのに、今年はなし…ということで、はからずも、国産の警察ものミステリーを続けて読んでしまった。主人公のキャラクターも警察の描き方もだいぶ違って面白い。ミステリーなのに、なんだかホッとするところが良い。またドラマ化しないか

    0
    2023年12月22日

    Posted by ブクログ

    4作品を収録。やっぱり短編のほうがしっくりくる。とくに「東京駅発6時00分 のぞみ1号博多行き」は、ミステリーらしくておもしろかった。
    いままでとは勝手の違う犯人(「上品な魔女」)、後日談あり(「安息の場所」)など、シリーズ5冊目でも飽きさせない展開。
    続刊、あるといいなぁ。

    0
    2025年01月10日

    Posted by ブクログ

    東京駅を出発した新幹線の車中、殺人犯が同じ車両で乗り合わせた女性は警視庁捜査一課の福家と名乗る。目的の京都駅で逃げ切るまで、残り二時間――移動する密室内の攻防にタイムリミット・サスペンスの趣向を盛り込んだ日本推理作家協会賞候補作「東京駅発6時00分のぞみ1号博多行き」など全四編を収録。類稀な洞察力を

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    福家警部補シリーズ第五弾。4つの短編を収録。どれも面白かった。東京発の新幹線のぞみで京都到着までに事件解決とは凄い。事件を解決しながら、関係した人の人生を再生しているのが微笑ましい。

    0
    2024年07月11日

    Posted by ブクログ

    見た目とは裏腹に切れ味するどい推理で事件を解決するいつもの警部補。
    どの短編も面白いが、好みはラストの一編。
    まさか、のぞみが到着するまでに解決するとは、古畑かよ。

    0
    2024年02月21日

    Posted by ブクログ

     待っていました文庫化。努力家で敏腕なのに貴重品を忘れがちな可愛さ溢れる警部補さん。鑑識の二岡くんとの関係性も
     刑事コロンボを見てワクワクした者としては、作品を読むだけで同じ感覚を抱いていると勝手に推察している著者に親近感を覚える。古畑任三郎でも採用された、犯行を先に見せる手法も未だに飽きず。今回

    0
    2024年02月11日

    Posted by ブクログ

    今回は『是枝哲の敗北』『上品な魔女』とも
    どちらかというと自己中心的で冷酷な犯人。
    それだけに福家警部補に突かれる
    穴がどこにあるのかワクワクしたわ〜。

    あと『上品な魔女』の犯行は
    「夫に殺されかけた妻が逆に
    その手口で夫を殺す」ってやつなんだけど
    早々に被害者退場した「夫」の
    モノローグからはじ

    0
    2023年12月30日

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