作品一覧

  • 不思議な母
    -
    1巻110円 (税込)
    江戸川乱歩や甲賀三郎と同時期に活躍した探偵小説家。サスペンスに富む作風は現代でも充分読み応えがある。探偵作家クラブ賞受賞のちに探偵作家クラブ会長を務める。美しく聡明な人妻、伊津子。しかし夫を殺され、今は夫の同僚だった久富と再婚していた。夫が死ぬ間際書き残したのは「久」という血文字。怪しいのは同僚の久坂だったが、アリバイがあった。そんなときふとした疑念。やはり元夫を殺したのは今の夫久富ではなかったのか。葛藤に揺れ動く人妻。「不思議な母」他に「情鬼」「凧」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 決闘街
    -
    1巻110円 (税込)
    江戸川乱歩や甲賀三郎と同時期に活躍した探偵小説家。サスペンスに富む作風は現代でも充分読み応えがある。探偵作家クラブ賞受賞のちに探偵作家クラブ会長を務める。三人の大学生はスキーヤーであった。そして恋のライバルでもあった。危険なS岳の縦走。それは決着をつけるチャンスだった。三人を結んだロープを切断したのはなんのためか……死闘が始まった。「決闘街」他に「爪」「毒」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 烙印
    -
    1巻110円 (税込)
    江戸川乱歩や甲賀三郎と同時期に活躍した探偵小説家。サスペンスに富む作風は現代でも充分読み応えがある。探偵作家クラブ賞受賞のちに探偵作家クラブ会長を務める。由比祐吉は追い込まれていた。亘理子爵の私財の遣い込みを知られたが返済の見込みは無い。令嬢との結婚を夢見ていたがこのままではそれも破談してしまう。このまま破滅するよりもいっそ亘理子爵を自殺に見せかけて殺すことはできないか……。「烙印」他に「金魚は死んでいた」「贋悪病患者」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 烙印
    4.0
    1巻880円 (税込)
    証書偽造が発覚、窮地に立たされた由比祐吉は破滅を逃れるため、恩義ある子爵の殺害を決意する。冷徹巧妙な殺人計画の進行を倒叙形式で描く「烙印」、横暴な父に苛められる母には秘密があった――子供の目を通して家庭の悲劇を描いた名篇「凧」、建設中のビルの鉄骨から転落した夫の死の真相が十九年後に明らかになる「不思議な母」、誘拐事件を扱った最後の推理短篇「螢」まで、戦後作を含む全八篇を収録。人物の性格や心理描写に優れた犯罪小説で探偵小説界に大きな足跡を残した巨匠、大下宇陀児の短篇傑作選。/【目次】烙印/爪/決闘街/情鬼/凧/不思議な母/危険なる姉妹/螢/〈エッセイ〉乱歩の脱皮/探偵小説の中の人間/解題/解説=伊吹亜門
  • 偽悪病患者
    3.3
    1巻880円 (税込)
    「佐治は偽悪病患者だ。接近させてはいけない」兄の警告を妹は一笑に付したが……犯罪の萌芽から事件発生と解決まで往復書簡形式で語られるモダン探偵小説の表題作、犯行に至る殺人者の心理を克明に描き、“なぜ殺したか”の謎を追求した「死の倒影」「情獄」、掘り出し物の骨董をめぐる奇譚「金色の獏」、都市伝説めいた怪現象が連続猟奇殺人に発展する犯罪幻想譚「魔法街」他、全九篇。日本探偵小説草創期に江戸川乱歩、甲賀三郎とともに絶大な人気を博した巨匠、大下宇陀児の多彩な作品を紹介する短篇傑作選。/【目次】偽悪病患者/毒/金色の獏/死の倒影/情獄/決闘介添人/紅座の庖厨/魔法街/灰人/〈エッセイ〉探偵小説の型を破れ/探偵小説不自然論/解題/解説=長山靖生
  • 金色藻
    -
    1巻599円 (税込)
    本書は昭和七年六月から九月まで『週刊朝日』に連載された長編で、起伏の激しいサスペンス十分の展開で、そこに家族の絆や人情といったものが色濃く現れている。(※本書は1995/5/1に発売し、2022/3/25に電子化をいたしました)
  • 見たのは誰だ
    値引きあり
    3.0
    1巻176円 (税込)
    貧しいアプレ大学生桐原進は、友人の古川昌人と起業を計画するが、資金難から古川の持ちかけた宝石強盗に、正統性を見出し行動に移す。だがそこに思いもよらぬ殺人事件が…。伝説の雑誌『新青年』でデビューし、“変格の鬼才”の勇名を轟かせた大下の、倒叙モノの最高傑作の初文庫化。人情派弁護士探偵・俵岩男奮闘! (※本書は1959/1/1に発売し、2022/3/10に電子化をいたしました)
  • 石の下の記録
    値引きあり
    -
    1巻499円 (税込)
    本作は戦後間もない頃に起こった「光クラブ」事件がモデル。この事件を題材にして、著者は戦後の虚無感というものをまざまざと描写していく。ひとつに縛られていた戦時中の価値観が崩壊し、目標が見えなくなった戦後という時代。そしてその時代に生きる若者たちの姿は、さまざまな価値観に溢れている今の時代にも案外通じるものがあり、ぐいぐいと物語に引き込まれてしまった。 (※本書は1995/5/1に発売し、2022/3/10に電子化をいたしました)
  • 子供は悪魔だ
    -
    1巻660円 (税込)
    弁護士、売春婦、留年続きの大学生が探偵役という3つの探偵小説に、奇妙な味のどんでん返しの短篇を加えた、4つの短篇集。親のすねをかじる子供たち、雪山での死、三角関係……当時の世相や風俗が浮かび上がる背景と小道具が盛りだくさんの傑作だらけ。
  • おれは不服だ
    -
    1巻660円 (税込)
    バラエティに富んだ6編のサスペンス集。アパートで起きた殺人事件について黙秘する女子大生、痣のある子供を狙う猟奇殺人魔、……。変格作家としてこの作品集も、主要人物の独白が多く、トリックよりも人物関係に重きが置かれている。
  • 見たのは誰だ
    3.0
    1巻880円 (税込)
    貧しいアプレ大学生桐原進は、友人の古川昌人と起業を計画するが、資金難から古川の持ちかけた宝石強盗に、正統性を見出し行動に移す。だがそこに思いもよらぬ殺人事件が…。伝説の雑誌『新青年』でデビューし、“変格の鬼才”の勇名を轟かせた大下の、倒叙モノの最高傑作。人情派弁護士探偵・俵岩男奮闘!

ユーザーレビュー

  • 烙印

    Posted by ブクログ

    傑作選全二巻のうちの二巻目。戦後に書かれた短編小説8つと、エッセイ2つ。エッセイでもはっきり宣言されているように、徹底して人間の心の移り変わりや感情をきめ細かく描写しようとしていることが伝わってきます。そのこだわりが登場人物の語りという形式をとることによってより研ぎ澄まされた『不思議な母』と『危険なる姉妹』が特に印象に残りました。藤原編集室さんによる解題も読み応えがありました。

    0
    2023年03月14日
  • 偽悪病患者

    Posted by ブクログ

    傑作選全二巻のうちの第一巻。収録されているエッセイ『探偵小説の型を破れ』で本人が主張しているように、謎解きよりも、犯罪に手を染める人間の心情を描くことに注力された作品が並びます。神戸のような異国情緒あふれる港町が血に染まっていく『魔法街』、親友の妻に許されざる想いを募らせた者の末路『情獄』、温泉の湧く村の自然描写がクライマックスに効いてくる『決闘介添人』が素晴らしかったです。第二巻の発行が楽しみです。

    0
    2023年03月14日
  • 偽悪病患者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表題作品の犯人が意外すぎて、全然気づかなかった。
    面白かった。
    全体としては、同時期に発売された
    烙印のほうが、自分的には好みだった。

    0
    2022年12月31日
  • 偽悪病患者

    Posted by ブクログ

    ミステリー短編集。トリックやネタとしては真新しいものはないし「警察の捜査はどうなってるんだ?」とツッコミたくなる箇所もあるが、語り口に滋味があり昭和初期の風俗も描かれていて、読み物として味がある。

    江戸川乱歩や岡本綺堂など、昭和の作家の作品を読み返したくなる作品集。

    0
    2022年11月25日
  • 見たのは誰だ

    Posted by ブクログ

    大下宇陀児の初文庫化作品が発行される21世紀。いい時代ですねぇ。
    倒叙作品ではありますが、三部構成でラストの怒濤の展開にはビックリで面白かった。

    0
    2017年03月15日

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