国内小説作品一覧

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  • ミッドナイト・コール
    値引きあり
    3.5
    ひとりの夜、女は男からの電話を、ただひたすら待つ。真夜中の電話=ミッドナイト・コール。そこでは男からの誘い、嫉妬、裏切り、女の見栄と欲望……、ひそやかな声が交され、男と女の愛と憎しみの叫びがからみ合う――。という表題作のほか、男と女の愛の行くえと葛藤を描く、珠玉の11編。
  • ミッドナイト・コール
    3.8
    1巻559円 (税込)
    大好きな男友達としこたま飲んだ夜、雨の中を一人マンションに帰された加津子は、猛烈な怒りを押さえられないでいた。やりきれない傷みとさびしさにまかせ、過去につきあった男たちに次々と無言電話をかける加津子。やがて一年前に婚約解消された高木につながり……(「アカシヤの雨に打たれて」)。自信をもって誰かを好きになるために、本当の自分を探している女性たちを描いた恋愛小説集。

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  • 深夜曲馬団 新装版
    -
    1枚の写真と短い文章で世界を創作する「フォトライター」の沢原。連載は人気を得ているが、自分自身の手応えが徐々に弱まってきていることに焦りを覚えていた。カメラを手にやみくもに街を彷徨い歩いた彼が出会ったのは、人の「顔」が怖くなった廃業寸前の殺し屋で――。(「鏡の顔」) 削ぎ落された文体で透明感のある街と人を描く、初期大沢ハードボイルドの金字塔。 日本冒険小説協会最優秀短編賞を受賞した、全5編の作品集。
  • ミッドナイトスワン
    4.5
    トランスジェンダーに芽生えた愛と母性の物語。 映画「ミッドナイトスワン」の監督がみずから書き下ろした感動の小説。 故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙。 ある日、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることになる。 常に片隅に追いやられてきた凪沙は、孤独の中で生きてきた不幸なバレリーナの一果と出会い、母性の芽生えを自覚するが……。 切なくも美しい現代の愛を描く奇跡の物語。 草なぎ剛主演、映画「ミッドナイトスワン」の物語を、監督みずからが小説のかたちで描いた感動作。
  • ミッドナイト・バス
    3.6
    男が運転する深夜バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。 壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか―― 家族の再出発を描く感動長篇。 第151回直木賞候補作! 故郷に戻り、深夜バスの運転手として働く利一。 子供たちも独立し、恋人との将来を考え始めた矢先、バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。 会社を辞めた長男、結婚と仕事の間で揺れる長女。 人生の岐路で、忘れていた傷と向き合う家族たち。 バスの乗客の人間模様を絡めながら、家族の再出発を描いた感動長篇。 解説・吉田伸子
  • ミッドナイト・ママ
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    ボーイ・ミーツ・ストリッパー。 走る、飲む、寝る。で、さよなら童貞。 女が年上で、男がまだ女性を知らないなら、こんなふうに出会ってしまえばいい。 これは、最強のご都合主義に貫かれた一編だ。 オートバイで走っていたら、風呂上りの豊満な女と出くわし、 向こうから追いかけてくる。 飲んでも食べても支払いは女、喧嘩に巻き込まれてもあっさり勝ち、 そして少し甘えたような、初めての経験。 まさしくママの振る舞いだ。 真夜中のママこそが、世の少年をこうして正しく教育する。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • ミッドナイト・モクテル 飲まないあなたのためのバー
    4.1
    なかなか厳しい就活を経て、食品卸会社に入社した酒匂(さこう)ミチル。取引先にウケがよさそうな名前だという安直な理由で、“酒類”販売二課に配属されてしまったが、実はお酒はほとんど飲めない。取引先の信頼を得るためと、勧められたお酒を必死に飲んではいる。初めはこれが、大人になる通過儀礼なのだと思っていたが、どうしても美味しいと思えない。学生時代の友達との集まりも、いつしか夜のお酒の店ばかり。孤独と疲れを感じていたある日、引き継いだ取引先のひとつに、極端に注文が少ない「バー」があることに気づく。『SOBER CURIOUS』――この店は、ノンアルコールをたしなむバーであるらしく……?
  • ミッドワイフの家
    -
    孤児だったわたしが、少年期をすごしたのは、産院、つまり、ミッドワイフの家。久しぶりにそこを再訪すると、相変らずクレゾールの匂いと、生殖の図式が満ち満ちている。陰性の性欲をもて余していた当時への回想、そして、ひそかに欲望の対象としていた娘との再会。性の本質と実在感を文学に結実しえた、著者の初期秀作集。
  • 密閉山脈
    4.5
    その時、みかん色の灯が山頂に点ったのを貴久子はみた。だが、それは二人が誓った愛の合図ではなく、絶望的なSOS信号であった。翌日K丘頂上付近で、半身雪に埋もれた男の死体が発見された。徹底的な調査の結果、ヘルメットの破損部分に重大な事実が隠されていた! 北アルプスの高峰に「密室」を構築した著者の本格推理の最高傑作!
  • 蜜色オフィス
    4.0
    私が“運命”を感じた相手は…誰だったの? OLの芽衣は、酔った勢いで“お試し期間”として付き合っていた会社の先輩と蜂蜜みたいに甘い夜を過ごした。しかし翌朝、目覚めて隣にいたのは同期の宮坂で。「昨日、お前を抱いたのは、俺だから」と言う彼の言葉を、芽衣は冗談だと思いこもうとする。けれど、それ以来、宮坂は急速に距離を縮めてきて…。いつもはクールな同期が、ふたりきりの時だけとろけるように甘く迫る!蜜色ラブストーリー。

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  • 箕作り弥平商伝記
    3.5
    山深き秋田で、足は悪いが誰よりも美しい箕を作る若者・弥平。初めての行商では1枚も売れず。なんとか商いのコツを掴んだ弥平は勇躍、新天地の関東平野へ足を延ばすが、途方もない壁にぶち当たる。それは箕作りへの理不尽な差別。誇り高き職人がなぜこんな目に……。そして、弥平は1人の少女に恋をした。(講談社文庫)
  • 見つけたいのは、光。
    3.8
    ワンオペ育児中の亜希、マタハラを訴えられ絶望している茗子、そして二児のシングルマザーの三津子。三人は匿名でコメントしていたあるブログの炎上をきっかけに、偶然出雲で出会う。「私みたいにいい歳して子供のいない女性を、見下していませんか」茗子の切実な問いへの二人の答えは? 女同士本音のバトルが始まり、息をのむ傑作長編。
  • 蜜月
    3.6
    天才洋画家、辻堂環が死んだ。天衣無縫の彼の生涯は、無邪気に、奔放に、女たちの心と身体を求めることに費やされた。恭子、弥生、杳子、志保子、千里、美和子……かつては環との蜜月に溺れた、さまざまな境遇の女たち。訃報を聞いた彼女たちは、それぞれの記憶の襞に刻まれた、狂おしいまでの恋心を甦らせるのだった――。無垢な欲望に身をゆだねた、六人の女の六つの恋のかたち。
  • 三瀬川さんの冥界カウンセリング
    3.5
    働きすぎて階段から落ちた平凡なOLの貴子。目覚めた先は、三途の川のほとりだった。悲嘆に暮れる貴子の前に、この世の者とは思えない美しい青年・三瀬川が現れる。――彼の額には、二本の角があった。 有無を言わせず貴子を連れて三瀬川が向かったのは、江戸情緒溢れる不思議な町。彼はそこでカウンセリングルームを営んでおり、貴子に助手をしてほしいのだという。「地獄のカウンセリングルーム」とは? そして貴子の運命は? 悩みがあるのは人間だけじゃない。地獄蘊蓄満載、毒舌カウンセラー三瀬川さんによる、地獄の住人たちの相談受付が始まります。
  • 蜜と牙
    値引きあり
    -
    義母を愛してしまった、中学3年の少年・敏彦――。ふたりの関係が濃密になるにつれて、敏彦の父に対する憎悪は、ますますふくれ上がっていく。そしてそれはある晩「まさに空に輝く勇士オリオンに啓示を受け」て、現実的な殺意へと変わる……という「オリオンの殺意」はじめ、禁じられた性と暴力のゆえに滅ぶ人間を描いた短編傑作選。表題作のほか5編を収録。
  • 蜜と唾
    3.0
    亮平が書いたブラック企業体験ルポが雑誌に載った直後、4年ぶりに美帆子から電話がかかってきた。美帆子はかつて亮平が家庭教師をしていた拓海の母親だ。拓海は中学受験を前に交通事故で亡くなり、その死はふたりに暗い影を落としている、はずなのだが……。この電話の2ヵ月後、亮平の元を刑事が訪ねてくることになる。リアリズムの名手が放つ傑作犯罪小説。
  • 蜜と罰
    値引きあり
    -
    一日に何枚穿きかえているんだ?あの部屋のベランダに干してある洗濯物は、パンティの数が多すぎる。-女子大生の有紀が一日に何度も下着を濡らすのは、幼い頃の記憶のせいだ。預けられた伯父の家で、留守番の度に行われたお仕置き。浴室に緊縛・放置された少女は、恥ずかしい苦しみの中、陶酔を知り、歪んだ快楽から逃れられない体になる。
  • 蜜の味~A Taste Of Honey~(上)
    -
    運命の男を巡る、壮絶な三角関係、この世ならざる恋の行方、苦悩の先の愛の姿。「セカンドバージン」の大石静ワールド 完全ノベライズ。

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  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    4.0
    ある時は“コケティッシュ”な女、ある時は赤い三年子の金魚。犀星の理想の“女ひと”の結晶・変幻自在の金魚と老作家の会話で構築する艶やかな超現実主義的小説「蜜のあわれ」。凄絶なガン闘病記「われはうたえどもやぶれかぶれ」、自己の終焉をみつめた遺作詩「老いたるえびのうた」等、犀星の多面的文学世界全てを溶融した鮮やかな達成。生涯最高の活動期ともいうべき晩年の名作5篇を収録。
  • 蜜の私刑
    -
    同棲していた女が、ある晩、突然死んだ。男は女に亭主がいたことを知り、女の骨壺を抱いて、札幌の亭主を訪ねた。しかし、男を待っていたのは、黒い罠だった。やくざの親分に弄ばれた男は、姐さんと恋におち、たった一人で大組織に立ち向かう。凄絶なバイオレンスと究極のエロスを描く長編。<「野良犬の謝肉祭」改題作品>
  • 蜜の残り
    3.2
    様々な葛藤と不安の中、様々な恋に身を委ねる女の子たちの、様々な恋愛の風景。小説と短歌で綴る、女の子たちの不安と安堵、七つの物語。
  • 蜜の報酬
    -
    ハワイのホテルのベッドで、女が男の耳にささやいた――「大きな仕事をして、おいしい暮らしをしようよ」。女は高級クラブの美人ホステス、男は未収金の取立屋。そして、女が店の金を持ち逃げし、男が女を追いかけるふりをする、という計画を実行した。ほとぼりがさめた後、女を訪ねた男を待っていた、意外なとんでもない罠……。男と女のだまし合いを描いたハード・バイオレンス・ロマン。
  • 蜜の夢
    -
    1巻110円 (税込)
    渋谷の占いショップで人気の占い師水原桜子はカメラマンの大野孝之と愛しあっていた。ところが孝之は交通事故で不慮の死を遂げる。桜子にはひき逃げだとわかっていた。全裸で魔方陣の中心に座り淫らなポーズをとりながら、タブーとされているサターンへの祈りを捧げた桜子の復讐とは……。

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  • 蜜蜂の軍隊
    -
    1巻495円 (税込)
    元新聞記者の大沢保は『ディープ』というフリーペーパーを発行していた。それは街の目立つ場所に張り出される壁新聞で、大手マスコミとは性格の違うメディアだと自負していた。ある日、コンビニで売られていたサンドイッチに一本の縫針が刺し込まれていた、という事件を記事にする。初めは何の反応もなかったが、一般紙の地方版が似たような事件を報じ、やがてTVやネットでも話題になり、次々と模倣犯が現れる。そして『ディープ』に実行犯からの犯行声明が届くようになったあたりから、騒ぎは保がコントロールできないほど大きなものに膨れ上がっていく……。  情報に煽られる大衆、集団心理の暴走を描く。単行本未収録となっていた中篇小説。巻末に電子版あとがきを収録。電子オリジナル作品。 ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。
  • 蜜蜂乱舞
    4.5
    1巻440円 (税込)
    東京の大学を中退して行方知れずになっていた長男が、女を連れて戻ってきた。彼女とは、四日前に結婚したという。養蜂一筋に生きてきた伊八郎の心は、喜びと憤りで大きく揺れた。四月、春の訪れと共に、一家は花を追って、日本列島を北上するトラックの旅に出るが……。旅先で遭遇する事件や人間なるがゆえの葛藤を、雄大精妙な自然界の摂理を背景に捉えた力編。

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  • 密  謀
    -
    人間は誰でも殺される動機をもっている。京都郊外に『B・W・リサーチ京都』という謎の研究所が誕生した。小金持ちの軽食喫茶を営む近藤小一郎の出資である。所長・若狭芳樹と他の四人の幹部は、犯罪者であり、借金魔の会社員。儲かることなら脅迫も平気だ。ついには女事務員を絡めて、近藤を殺害、保険金を狙う。著者の名作『鬼畜』を彷彿させる人間の究極像。
  • 三星京香、警察辞めました
    3.5
    県警本部刑事部捜査一課の三星京香は、あることから刑事部長に拳を振り上げてしまい、10年の警察人生に終止符を打った。京香が頼ったのは、幼馴染で京香がかつて恋心を抱いていた藤原岳人。彼は新進気鋭の弁護士として県内でも有数の法律事務所に勤務しており、その事務所に京香は調査員として再就職したのだ。だが彼女が最初に任された調査に出た夜、岳人が殺されてしまう。いったい誰が、なんのために? 元刑事・京香が走り始める!!「女副署長」シリーズで話題沸騰、元警察官の著者による、新しい警察小説!
  • 三ツ星商事グルメ課のおいしい仕事
    3.6
    とある総合商社のお荷物部署・グループリソースメンテナンス課。毎夜、会社の経費でムダな食事を繰り返しているというウワサから、人はそこを「グルメ課」と呼ぶのだった。 入社1年目の新米経理部員・山崎ひなの。彼女はグルメ課の浪費実態を調査すべく、1ヶ月限定で異動を命じられるが、案の定そこは社会人らしからぬ人々の巣窟だった……。 一刻も早く課をつぶそうと、彼らの食事会に潜入するひなのだったが、そこには意外なミッションが隠されていて――。 個性豊かな実在の飲食店&メニューが悩める社員を救う。読めば読むほどに味の出る、熱くて美味しいお仕事ストーリー!
  • 三ツ星商事グルメ課のあまい罠
    3.3
    桜のつぼみがほころぶ春。 三ツ星商事の悩める社員をとっておきの料理店に招き、そのトラブルを解決するはずの「グルメ課」メンバーは頭を抱えていた……。 グルメ課のリサーチ能力を買われ、人事部長に依頼された「社内の人材調査」の仕事が、実は「リストラ予備軍の粗探し」に利用されていたのだった。 この難局を彼らは一体どう【料理】するのか―――!? オマール海老の炭火焼、山岸豚のグリル、こぼれ寿司、浅草メンチ、大人のショートケーキ、花見こもち、etc。 実在の飲食店と絶品料理が、出会いと別れの季節を鮮やかに彩る、ほんわかグルメ小説! 息抜きグルメマンガも収録。
  • 三ツ星商事グルメ課のうまい話
    3.5
    ある総合商社のお荷物部署、グループリソースメンテナンス課。毎夜、経費で飲み食いをくり返すというウワサから、人は彼らを「グルメ課」と揶揄するのだった。 しかしその実態は、悩める社員を言葉巧みに食事に招き、個性的なメニューでおもてなし。おいしい料理で心を癒やしながら、仕事に閃きを提供するという特殊な課だった! いつもにぎやかなグルメ課メンバーが丁寧な仕事でトラブルを【料理】する、新感覚グルメ小説に続編登場。 鯛茶漬け、水牛モッツァレラのラザニア、肉寿司……etc。実在の飲食店と本物の料理が、秋の夜長をやさしく彩る。
  • 三つ星の頃
    3.8
    星の随筆家として活躍し、当時太陽系第9番惑星として発見された星の和名を「冥王星」と名付けた野尻抱影。いまなおその功績は輝き愛され続けているが、厖大な著作を世に放った野尻が大正13年に初めて刊行した本はエッセイではなく、若者たちに向けた小説集だった。少年の心を占めるオリオンの光が印象的な表題作「三つ星の頃」ほか自然の息吹を感じる11篇を収録。解説 名取佐和子
  • 密命 征服課長
    -
    城山悠介は、征服課長と呼ばれ出した。提携・売却の相談が後を断たない。相手は、ギフト会社、総合物産、ホテル経営者などで、魅惑的な未亡人や一人娘ばかり。財閥系・千代田実業の傘下(さんか)入りを望む。交渉はベッドで、「いいわ!」といわせてしまうこと。輸入業者の加入もあって城山の開発した食品会社、スーパーは、機動力を増した。爽快、男の夢を追うビジネス・ロマン!
  • 密命 驀進(ばくしん)課長
    -
    千代田実業の少壮課長・城山悠介。体を張って企業買収にあたる彼の、今回の標的は――。装身具を扱う老舗「光琳」の女社長・葉山千奈津。資金繰りに窮した彼女が、企業再建の相談を持ちかけてきた。美しい肢体を抛(なげう)って城山に援助を求める千奈津の秘密とは……? OL、秘書、未亡人社長。困窮する美女と企業にカンフル剤を射(う)つ男の痛快譚(つうかいたん)!
  • 蜜欲秘書課長 ビジネス官能成功ノウハウ長編
    -
    1巻660円 (税込)
    楠木雅人45歳。無尽蔵の性欲と巨大な一物の持ち主で、総社員数1万1000人を誇る建設業大手の本社秘書課長。 家では、女ばかり五人の子どもと奥さんに囲まれ肩身の狭い思いをしているが、会社では性欲を武器に、着々と地歩を固めていた。 本社の美人受付嬢をたらしこみ、大株主になっている銀行の副頭取の奥方を口説き落とす。 豊乳の若い女子社員を味方につけ、やりての熟女支社長をものにする。 楠木の野望はとどまることを知らず、専務の姪を手なずけ、社長が囲う愛人にまで触手を伸ばす。 楠木はいったいどこに向かっているのか……。
  • 密漁海域 1991根室中間線
    4.0
    第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作『暗黒自治区』でデビューした著者による受賞後第一作です。1991年、ソ連海域で国境警備艇に拿捕されたスケソウダラ漁船の乗組員・咲月は、帰国後、地元ヤクザの操縦する特攻船――北海道の根室で生まれ、北方領土近海で密漁を行っていた違法漁船――に乗ることになった。そんななか、周辺の漁船が謎の船から攻撃を受け、乗組員たちは死亡、漁獲物が消失する事件が頻発する。正体も動機もわからない攻撃船は、いつしか『海魔』と呼ばれ、その魔手はやがて咲月のもとにも迫り……。羅臼から網走、そして根室へ。道東を舞台に、激しく繰り広げられるバイオレンスアクション! 【著者プロフィール】 1973年、兵庫県西宮市生まれ。1991年に渡米し、大学進学。卒業後も米国に留まり、NYにて映画助監督やCM海外撮影コーディネーター/プロデューサーとして約10年間活動。帰国後は映像制作会社、大手広告代理店勤務を経て、広告映像制作会社を仲間と共同設立、同社取締役。第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、『暗黒自治区』(宝島社)で2021年にデビュー。
  • 密猟船
    -
    塩釜の沖合にある桂島から北の海を目指し北洋丸が出港した。オットセイやラッコを獲るためだ。時は明治39年3月。男たちは勇んでいた。幸先よくオットセイの大群を仕止める。が、ロシヤ官憲に拿捕され、毛皮を没収された。続いて漂流するロシヤ人の男女を救助したのに、銃撃を受け死者を出す。落胆のなかでの大猟。その感動も束の間に……。凄絶な人間と海との死闘!
  • 密話
    3.8
    1巻1,353円 (税込)
    児童文学の新鋭が描く、戦慄の名作。とても悲しいお話だけど、この小説を読んだことは、絶対に忘れない。ひとりぼっちのメアリーに、はじめて友だちができた。友だちの名は、マミヤくん。とってもきれいな小学六年生の男の子。マミヤくんはメアリーに名前をくれて、話しかけてくれて、たまに秘密の“お願い”をしてきた。
  • みツわの
    3.0
    一ノ瀬舞依は、修学旅行中に出会った一葉に憧れ、舞妓になることを決意。中学を卒業し、京都にやってきたが、お世話になる予定だった置屋が、急遽店を畳むことになったことを知らされる。途方にくれる舞依だったが、偶然、一葉に再会。「菊屋」の女将さんを紹介してもらい、舞依は同じく舞妓志望の四十川翠や菊月莉子らとともに菊屋で修業することとなった。
  • 美月の残香
    3.3
    遥花(はるか)は、奔放なふたごの姉・美月(みづき)に複雑な思いを抱いていた。常に比べられることへの反発――。が、二人が選んだ相手もまた、ふたごの兄弟だった。傍目(はため)には幸せなカルテットの誕生だったが、新婚間もない美月が、突然、謎の失踪(しっそう)を遂げた。後に残されたひと瓶の香水が引き起こす思わぬ愛憎劇とは? 深い内面描写にスリリングな展開。期待の俊英による書下ろし長編!
  • 見て感じて考える
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 「ビルマの竪琴」の作者が、戦後日本で見て感じて考えた」ことをまとめたエッセイ集。自由主義を愛した著者に、戦後はどう映ったのか? 日常と哲学が交錯する、珠玉の随筆集である。 【目次より】 1 学生事件の見聞と感想 2 門を入らない人々 3 心理戦略 4 原爆のこと 5 在米の安倍先生に 1 砂の上にて 2 磯 3 国籍 4 すこしきたない話 5 俗論 1 精神史について 2 進歩思想について 3 「日本人とは何か」について 4 両次大戦間のドイツの文芸思潮 あとがき 竹山 道雄 1903~1984年。評論家、ドイツ文学者、小説家。日本芸術院会員。東京大学教養学部教授。東京帝国大学文学部独文科卒業。 著書に、『光と愛の戦士』『失はれた青春』『ビルマの竪琴』『北方の心情』『憑かれた人々』『希臘にて』『手帖』『樅の木と薔薇』『失われた青春』『見て感じて考える』『古都遍歴-奈良』『精神のあとをたずねて』『白磁の杯』『昭和の精神史』『ヨーロッパの旅』『續 ヨーロッパの旅』『まぼろしと真実 私のソビエト見聞記』『剣と十字架 ドイツの旅より』『京都の一級品 東山遍歴』『人間について 私の見聞と反省』『時流に反して』『日本人と美』『乱世の中から 竹山道雄評論集』『みじかい命』『竹山道雄著作集(全8巻)』『歴史的意識について』『主役としての近代』『尼僧の手紙』『昭和の精神史』『昭和の精神史』『竹山道雄セレクション(全4巻)』(平川祐弘編)『昭和の精神史』『西欧一神教の世界』などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 見てきたように面白い「超古代史」
    値引きあり
    2.8
    1巻396円 (税込)
    今も地球上に残る「ナスカの地上絵」や「ピラミッド」などの不可思議な遺跡の数々……。これは、果たして我々の手によるものなのか?世界最古といわれる「シュメール神話」「古史古伝」を軸に、超古代史をひも解いていく壮大なエンターテインメント!◇原始の地球を支配していたのは「大きな赤い蛇」だった?◇身長40メートルのアダムとイブ◇ギリシア神話に登場する半神半人は実在していた!?◇失われた大陸は宇宙船だった?◇この世の仕組みを表わす「AUM」の響き人類は誰がつくり、どこから来たのか――世界各地で語り継がれてきた「神話」と、民族は違えどなぜか共通する「音」から新たな歴史が見えてくる!

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  • 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の
    3.8
    1巻1,881円 (税込)
    第67回野間文芸賞受賞作。2013年2月、突然の高熱と激痛に襲われた作家は膠原病の一種、「混合性結合組織病」と診断される。不治、希少、専門医にも予測が難しいその病状……。劇薬の副作用、周囲からの誤解、深まる孤立感。だが長年苦しんできたこの「持病」ゆえの、生き難さは創作の源だった。それと知らないままに病と「同病二人」で生き、書き続けた半生をここに――。
  • 未踏峰
    4.0
    遺骨の入ったケースを胸に、それぞれに事情を抱える橘裕也と戸村サヤカ、勝田慎二の三人は、ヒマラヤ未踏峰に挑んでいた。彼らをこの挑戦に導いたのは登山家として世界に名を馳せ、その後北八ヶ岳の山小屋主人になった〈パウロさん〉だった。ビンティ・チュリ=祈りの峰と名づけた無垢の頂に、はたして彼らは何を見るのか? 圧巻の高所世界に人間の再生を描く、著者渾身の長編山岳小説。
  • 未踏峰 上
    5.0
    1~2巻550円 (税込)
    大学最後の夏。雪吹は恋塚ら三人の親友と登った八ヶ岳で四人の女子大生と出会い、財閥令嬢の純子と恋に落ちた。しかしその愛は、同じく財閥の御曹司北上の出現で砕け散った。女子大生の一人京子はホステスとなりパトロンを得たが、何者かが彼を殺害。奇しくも事件を追い始めたのが警官となった恋塚だった。八人の前に立ちはだかる人生という未踏峰!

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  • 未踏峰【上下 合本版】
    4.0
    1巻1,452円 (税込)
    大学生活最後の夏。雪吹は恋塚ら三人の親友と八ヶ岳へ登った。そこで四人の女子大生と出会い、財閥令嬢の純子と恋に落ちる。その後、女子大生の一人だった京子の周りで、殺人事件が発生。奇しくも事件を追いかけるのは、警官となった恋塚で――。八人の男女が辿る意外な運命とは!? ※本電子書籍は『未踏峰 上』『未踏峰 下』を1冊にまとめた合本版です。
  • 美都で恋めぐり
    3.0
    彼氏と同じ大学を目指しながらも、受験に失敗し、従叔父(いとこおじ)のいる大阪の大学に入ることとなった友恵。挨拶へ赴くと、従叔父は「黒衣」と呼ばれ、大学教授の「殿下」、女装の大学生「サカイ」と、たこ焼きパーティをしていた。その3人らと大阪ミナミ、京都・東寺の弘法市などを巡った友恵は、美男子で頭脳明晰だが、やけに無愛想なサカイのことが気になっていく……。
  • みとりねこ
    4.3
    猫の時間と人の時間。 進み方は違うけれど、 一緒にいる、今がいちばんの宝物。 猫の浩太は、桜庭家の次男坊・浩美とずっと一緒に過ごしてきた。三男猫扱いには不満だけれど、たったひとつの願いは浩美より一日だけ長く生きること。だから肉球はんこの練習にも日々余念がない。なんのためにって? それはーー。 表題作「みとりねこ」、『旅猫リポート』外伝2編を含む、7編、7匹の猫物語。 世界が夢中!『旅猫リポート』『みとりねこ』、海外30カ国以上で100万部突破!
  • 看とる
    3.0
    自らの体験を基に、終末医療のあり方を問う 定年退職後、平凡な人生を楽しむ夫に肺癌の診断が下された。看護の現場に長く携わり、多くの病人やその死と向かい合ってきた妻は、突然の身内の発病にうろたえる。誰にもぶつけようもない後悔と悲しみ、不安、怒り……。そして、手術はしないと決断した夫とともに、夫婦二人の「生きる」闘いが始まった。医療小説の第一人者が自らの体験を基に描いた問題作。看護とは、家族とは? さらに、医療従事者や終末医療のあり方をも問う。

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  • ミトンとふびん
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて、生きていく――。凍てつくヘルシンキの街で、歴史の重みをたたえた石畳のローマで、南国の緑濃く甘い風吹く台北で。今日もこうしてまわりつづける地球の上でめぐりゆく出会いと、ちいさな光に照らされた人生のよろこびにあたたかく包まれる全6編からなる短篇集。
  • 美堂橋さんの優雅な日々。 ~恋のオワリと罪のハジマリ~
    5.0
    その確固たる美意識と優れた頭脳を元に、次々と事件を解決する刑事、美堂橋梓。“異端児”と称される同僚、烏丸や関戸と共に忙しない日々を過ごす彼には、とある心の癒しがあった。 それは、骨董店“sanctuary”。優しい叔父、遥の経営するそこで過ごす時間は何よりもの宝物だった。 しかし、巷で起こり始めた美術品を狙う連続空き巣事件が、幸せだった彼らに悲惨な別れを与え──。 これは、摩訶不思議な骨董店の店主、美堂橋がまだ刑事だった頃の物語。そしてこれは、一つの恋の終章で、悲しい運命の序章である。
  • 美堂橋さんの優雅な日々。 ~恋とヒミツのつくりかた~
    4.2
    ある街の摩訶不思議な骨董店“sanctuary”。店主は、元刑事の経歴を持つ変わり者の男・美堂橋梓。美術品や装飾品、果てはガラクタまで、自らの美意識にかなう品のみを集めたその店で、美堂橋は今日も優雅に暮らしている――はずだった。 ある日突然居候としてやってきた天然女子高生・百合のおかげで、骨董店は毎日トラブルの連続。そんな中、元同僚の刑事・関戸により新たな事件が持ち込まれる。それは美術館から盗まれた、とある絵画の捜索依頼。しかしその事件の裏には、美堂橋の悲しい『ヒミツ』が隠されていた。
  • 御堂誉の事件ファイル~鳥居坂署のおひとりさま刑事~
    3.0
    鳥居坂署一の嫌われ部署「犯罪抑止係」に配属になった新人警察官・巧。上司・御堂誉は二十八歳にして警部補という超エリートだが、エゴイストで社交性ゼロ。かつて捜査一課を追放された超問題児。「こんな部署になぜ俺が!?」と絶望する巧のもとに、少年たちによる特殊詐欺の疑惑が届く。犯抑には捜査権がない。しかしたったひとり秘密裏に捜査を始めた誉。そこで巧が目の当たりにしたのは誉の驚くべき捜査能力で――!?異色のコンビが敵だらけの署内で真実を追う、痛快ミステリー!
  • みどりいせき
    3.6
    【第37回三島由紀夫賞受賞作】 【第47回すばる文学賞受賞作】 【選考委員激賞!】 私の中にある「小説」のイメージや定義を覆してくれた。――金原ひとみさん この青春小説の主役は、語り手でも登場人物でもなく生成されるバイブスそのもの――川上未映子さん (選評より) このままじゃ不登校んなるなぁと思いながら、高2の僕は小学生の時にバッテリーを組んでた一個下の春と再会した。 そしたら一瞬にして、僕は怪しい闇バイトに巻き込まれ始めた……。 でも、見たり聞いたりした世界が全てじゃなくって、その裏には、というか普通の人が合わせるピントの外側にはまったく知らない世界がぼやけて広がってた――。 圧倒的中毒性! 超ド級のデビュー作! ティーンたちの連帯と、不条理な世の中への抵抗を描く第47回すばる文学賞受賞作。
  • 美土里倶楽部
    3.7
    1巻2,420円 (税込)
    昨日までそばにいた夫は一体どこに行ってしまったのだろう……。 夫を亡くしたばかりの美土里は、彼の忘れ物をきっかけに、同じ境遇の三人の女性と知り合い……。 「未亡人倶楽部」の四人が過ごした一年を描く傑作長編。
  • みどり町の怪人
    3.4
    一見、ありふれた日常が流れる、どこにでもある小さな郊外の町、みどり町。ただある一点、「怪人がいる」という“非日常”を除いては……。時は1990年代初め。奇妙な都市伝説の裏には、未解決のまま20年以上が過ぎた凄惨な母子殺人事件が隠されていた――。
  • 緑と赤
    4.7
    ふたつの国の狭間で揺れる、迷う、恋をする。 二〇一三年の夏、在日韓国人の大学生・知英はパスポートを取得した。表紙の色を見て、改めて自分の国籍を意識する。町ではヘイトスピーチのデモに遭遇し、戸惑う。「なにじん」なのか、居場所はどこにあるのか、友人と分かり合えないのはなぜか。自分に問い続ける知英は少しずつバランスを失っていく。K‐POPファンの梓、新大久保のカフェで働く韓国人留学生のジュンミン、ヘイトスピーチへの抗議活動に目覚める良美、日本に帰化したのち韓国で学ぶことを選んだ龍平、そして知英。ふたつの国で揺れる五人の男女の葛藤と再生を描く。
  • 緑と赤
    3.9
    1巻1,683円 (税込)
    どうして伝わらないのだろう。こんなに近くにいるのに。2013年夏、大学三年生の金田知英は、友人と夏休みに海外旅行へ行くため、パスポートを取得した。自身が在日韓国人であることは知っていたが、「韓国人であること」を意識しないように育てられた知英は、パスポートの色を見て、改めて自分の国籍を意識した。知英の友人でK-POPが大好きな梓、新大久保のカフェで働く韓国人留学生のジュンミン、ヘイトスピーチに憤り抗議活動に目覚める地方在住の良美、日本に帰化をしたのち韓国で学ぶことを選んだ龍平、そして知英。自分は「なにじん」なのか、自分の居場所はどこにあるのか、隣にいる人とわかり合えないのはなぜなのか。ふたつの国で揺れる知英の葛藤と再生を中心に、五人の男女が悩みながらも立ち上がる姿を描く傑作長編。 「馴染まない。生まれて初めて手にするパスポート。赤や紺ではない、濃い緑色。表には、まったく読めないハングル文字。英語で、REPUBLIC OF KOREAとも書かれている。ページを開くと、まぎれもない自分の顔がそこにあった」――(本文より)
  • 緑に匂う花
    -
    初夏の日曜日、蕗子は自転車に乗って、兄の家を次々と訪問していく。父はとうに停年で、嘱託期間もあとわずか。その後の生活についても、相談しなければならない。しかも相談相手の兄夫婦は、不安定な生活だ。そんな折、蕗子の家に青年技師が下宿することになり、彼女は胸をはずませる。22歳、蕗子は適齢期であった……。微妙にゆれうごく乙女心を爽やかに描く明朗青春小説。
  • 緑の午後 おいしいコーヒーのいれ方 V
    3.6
    5歳年上のいとこ、かれんと恋におちた大学生・勝利。そうとは知らず、勝利に思いをよせる星野りつ子。追いつめられた勝利は、ついに星野に「秘密の恋」をうち明ける。単身赴任していた勝利の父親も帰京し再婚、勝利の妹も誕生して、かれんとその弟の丈、そして勝利の3人だけの生活が変わろうとしている。番外編、丈の恋物語も収録する好評シリーズ第5弾。
  • 緑の水平線
    -
    鎌倉に住む小説家の白井は、釣り道具を肩に家を出た瞬間から、俗世間と縁を絶つ。奥さんの鈴江と娘の友子は、それが白井の健康法だと理解している。しかし、孤独になったつもりの白井は、思わぬ釣り仲間の出現から、世間的なトラブルの中に捲き込まれてゆく……。この型破りな小説について作者は、「世界にもちょっと類のない小説だと、大口をたたきたい。小説は何もお色気と殺人スリル専門とは限るまい。人生には、そのほかにも、いろいろと楽しみがあるはずだ」という。ホームドラマに新境地を開拓した林房雄が、約30年のキャリアを活かした釣魚小説。
  • みどりの月
    3.3
    恋人のキタザワに誘われ、同居することになった南。ところが、そのマンションには、キタザワの遠い親戚マリコとその恋人サトシが住んでいた……。成り行きまかせで始まった男女四人の奇妙な共同生活を描く表題作ほか、別れの予感を抱えた若い夫婦があてのないアジア放浪に出る「かかとのしたの空」を収録。今を生きる若者たちを包む、明るい孤独とやるせない心をうつしだす作品集。
  • 緑のなかで
    3.6
    啓太は、北の大地の大学に進んで3年目になった。寮に入って、学生生活を謳歌している。新学期を迎え、新歓企画で構内も寮も、浮き立っていた。そんなとき、双子の弟・絢太から、母が書き置きを残して出ていったと連絡がきた。何故そんなことになったのか……。時に笑い、時に泣きながら自分を見つめ続ける、一人の大学生の1年を瑞々しく描く!
  • 緑の花と赤い芝生
    4.3
    だれかにはなれない、永遠に。 大学院を修士課程まで修了し、大手飲料メーカーに勤めて独身のままキャリア街道をひた走る今村志穂子。本音を隠してでも夫や姑と「理想の家族」を築いていきたい桜木杏梨。まったく異なる27年間を生きてきた二人が、とあることをきっかけに一つ屋根の下で暮らすことになる。微塵もわかり合えない二人は、うまくいかないことがあるたびに苛立ちを募らせる。自分にとって本当に居心地の良い場所は、自分が素でいられる場所は、いったいどこにあるのだろう。家、職場、友達、恋人……それとも実家? 思い悩むたびにお互いの姿を思い浮かべるようになった彼女たちは、誰のためでもなく自分のための答えに辿り着く。解説は、作家の寺地はるなさんです。
  • 緑の花と赤い芝生
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    津村記久子さん大絶賛!「自分で選んだ人生を生きようともがく、対照的な二人の二十七歳。正確で精細に描かれた彼女たちの痛みと選択は、同じ壁の前でうつむく女の人たちの手を取るはずだ」 あたし、あんたみたいな女って大っ嫌い。だから、化けの皮を剥いでやりたかった。でも、こんなものが見たいんだったか……? 専業主婦の母に育てられた、リケジョでバリキャリの志穂子。 厳しい教師の母に育てられた、家庭に重点を置く杏梨。 女としてのスタンスが異なる二人が、志穂子の兄と杏梨の結婚で突然交わった時、彼女たちは何を思い、動くのか? 宰賞受賞作家・伊藤朱里の新作は、女性のリアルをえぐり出す。
  • 緑の瞳とズーム・レンズ
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    この作品をD小説と呼ぼう。DはデザインのD、そしてディスカッションのDだ 女性が1人と男が1人。 女性は金髪で緑色の瞳をした経済学者。男は写真を撮る者。 2人は日本中のさまざまな場所を共に散策する。 太平洋や、埋立地、寺、灯台、内海・・・ どこに身をおいても彼女は風景に溶け込むことなく際立ってしまい、 それがまるで広告写真のようだ、と男は感じる。 2人は各地を歩きながら、相当に理屈っぽい、長いセリフの会話を交わす。 それは現代の、この日本という社会への痛烈な批判であり、文明批評でもある。 2人は空間と時間に向き合うささやかなデザイナーとして日々を生きる。 【目次】 最初の七ページは、荒れ模様の冬の海とその海岸のために 初冬の湖に浮かぶアヒルのボートの、悲しい奥行きを観察する 埋立地の遊歩道、そして離陸していく飛行機に、人類の運命を見る あなたの光は私の心も照らします、と彼女が囁く 飲料水の自動販売機が、雨に濡れて端から端まで連なる国 二十年をあいだにはさんで、過去の物語と現在の物語が進行する 町なみのディテールのすべては、そこに生きる人の心の内部 散歩をしよう。そしてその途中で、コーヒーを飲みたい ほんの少しだけ昔、下駄をはいて電球をひとつ買いにいった人 標高千二百メートル。六月の夜、心地良く冷たい風。革新された技術は、なんのかかわりを持つのか 西陽の当たる町で、影を失いつつ僕たちは途方にくれた マネキンのセクシーな喉もとで、残暑の一日が終わる 巨大な大橋を仰ぎ見る、海に面した町にはどのような時間があるのか 一年まえのおなじ日、おなじ海岸のおなじ場所で、砂の上に倒れる 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • ミドリのミ
    3.7
    ミドリは父・広と住み慣れたN市を離れることになった。そして父親の新しいパートナーの家に転がり混む。そのパートナーは女性ではなく、男性だった。"ふつう"の両親に育てられたミドリ。新しい家にも、学校にもなかなかなじめない。でも毎日生きていかなくてはならない。みんなが新しい家族のかたちやあり方を考える日々。
  • 緑の森の神話
    4.2
    1巻1,540円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 郊外の住宅地へ越してきた樹は、不思議なメッセージをうけとります。そして、それをきっかけに冒険への扉がひらかれたのです・・・。
  • ミドルノート
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    ひと振りの香水で 明日のわたし、もっと輝く!  ベストセラー『翼の翼』『君たちは今が世界』で大躍進の著者がすべての女性に贈るエール。 食品会社同期でワーキングマザーの菜々と愛美。アロマデザイナーに転身した元同期の麻衣。 菜々たちと同い歳の派遣社員・彩子。 働くスタイルや活躍の場が異なる四人のアラサー女性は、新型肺炎が蔓延し、混沌とした時代の波に揉まれ、変化を余儀なくされる。 焦りや不安、重圧のなかで、彼女たちが拠りどころにしたものとは!? 「香水は、使われている成分の揮発性に細かい差があり、時間とともに香り方が変化してゆく。 肌につけた時、最初の数分の香りをトップノートというそうで、 次にくるのがミドルノート、その先にラストノートと呼ばれる香りがあって、 最後の香りがずっと続く(中略)とはいえ、ミドルノートも、ラストノートの手前の大事な香りです。 強く香ることも多いので、やっぱりミドルノートがその香水の中心っていうか、 わたしはミドルノートを基準に香水を選ぶことが多いかなって感じがします。」(本文より) 社会人同期として、同じスタート地点(トップノート)から歩み始めたのに、 結婚、出産、昇進、転職など、それぞれが別々の道を進んでいる―― 人生の「ミドルノート」で試行錯誤する女性たちは、この先どこへ向かうのか。
  • みなさん、さようなら
    3.9
    2013年1月26日、映画公開! 小学校の卒業式で起きたとある事件をきっかけに、団地から出られなくなった少年・渡会悟。彼はそこで一生を過ごす決意をする。だが月日が経ち、同級生は減り、最愛の恋人も彼の前から去ろうとしていた。限られた世界で生きようとした少年が、孤独と葛藤の中で伸びやかに成長する姿を描く、青春小説に革命を起こした鮮烈なるデビュー作。
  • みなさんの爆弾
    3.1
    シングルマザーで官能小説家、初恋に暴走する中学生など、不器用な愛が弾ける女性たち。生きづらさも涙も明日の力こぶに変わる! はちきれそうな人生の輝きを詰め込んだ短篇集。 「初恋」         …12歳の体の中を暴れまわる“恋する本能”。女性同士だって関係ない。 「譲治のために」     …聡明で可愛い息子が、いつしか私の人生を狂わせていく。 「メアリーとセッツ」   …長いひきこもり生活が、正体不明の少年に打破されて―― 「官能小説家の一日」   …乳飲み子をあやし、今日も私はエロの本能を呼び覚ます。 「世界裏」        …若書きのホラー小説が、恐ろしき日常の裏面をくつがえし…… 「戦うなと彼らは言った」 …ファンタジー小説家は、いじめられた男子生徒の前でなにができるのか。
  • 水底のスピカ
    4.5
    1巻990円 (税込)
    容姿端麗で頭脳明晰な転校生・汐谷美令は、白麗高校中から注目を集めるが、些細な事からクラスで孤立してしまう。 最初の友達で孤高を演じる松島和奈、美令が孤立する原因を作った城之内更紗。 それぞれに秘密を抱えながらも、深く関わっていゆく三人の濃密な一年の軌跡を描く。 アンジェリーナ1/3との対談を収録。〈解説〉中江有里
  • 水底(みなそこ)の光
    3.7
    不倫の相手と別れ、心の痛手を抱える奈々子に、蛍を見に来ないかと京都の義姉から誘いが届く。そこである秘密を告白され…(「闇に瞬く」)。成功した写真家の夫との間に娘のある絵美子。6歳年下の画家の浩之と、ともに家庭のある者同士が溺れる、刹那の恋(表題作)。そのほか、不条理な恋の闇の中で、一筋の光を見出しながら歩む女性たちと、断ちきれない男女の関係を、「光」の風景を織り交ぜて描く。大人でなければできない恋愛の小品集、全6篇。
  • 水底図書館 ダ・ヴィンチの手稿
    4.0
    東京駅の地下に佇む「水底図書館」は、世界中の稀覯本を収集する図書館だ。希少な稀覯本の取引の場にもなっており、世界中から腕利きのディーラーが集う。オークションで競り落とすには、「持ち主にふさわしい」と館長の五色に認められる必要があり、あらゆる駆け引きも熾烈。司書の未森は、古書ハンターの秋に振り回されながらも、権謀や外敵から本を守り続けている。そんなある日。五色が何者かに襲撃されて――
  • 水底フェスタ
    3.6
    自然を切り崩し、ロックフェスを誘致する以外に取柄もない山村。田舎特有の、窒息しそうな閉塞感に苛立つ高校生の広海は、突然村に戻ってきた地元出身の有名モデル・由貴美と出会い、囚われてゆく。ある晩彼女から「村への復讐に協力してほしい」と持ちかけられ、広海は求めに応じるが、実は由貴美には“真の目的”があった。そしてフェスの夜、取り返しのつかない事件が二人を襲う──。新直木賞作家による傑作長篇。息を呑むラストまでページを繰る手が止まらない!
  • 皆月
    3.9
    諏訪徳雄は、コンピュータおたくの四十男。ある日突然、妻の沙夜子がコツコツ貯めた1千万円の貯金とともに蒸発してしまった。人生に躓き挫折した夫、妻も仕事も金も希望も、すべて失った中年男を救うのは、ヤクザ者の義弟とソープ嬢!? 胸を打ち、魂を震わせる「再生」の物語。吉川英治文学新人賞受賞作品。(講談社文庫)
  • ミナヅキトウカの思考実験
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    水崎大学数学科に通う神前裕人(かんざきひろと)は、ひょんなことから殺人事件の現場に遭遇。被疑者として警察署に連行されてしまう。嫌疑をかけられたままの状態に不安を感じた裕人は、刑事の促しに応じる形で、自身が通う大学の怪異研究会に足を運ぶことに。そこでオカルトマニアの水無月透華(みなづきとうか)との出会いを果たした裕人の日常は、その日を境に一変。透華に振り回されながら、さまざまな事件の現場に足を踏み入れていくことに…。 街中で突如燃える女、棺の内側から響く物音、目だけくり抜かれた死体…怪異の仕業とも取れる事件の真相を、「思考実験」をもとに導き出す超常×解決ミステリー! 装画:wataboku
  • 港たち
    4.0
    島に帰ろう。家族の声を聞きに。 お盆を迎え、久しぶりに九州のとある離島に集まった吉川家の面々。 この島ではお盆の夜に、島ならではの行事が執り行われる。 その行事に向けて忙しなく動く家族の声を、敬子は眠たげに聞いていた――「港たち」 帰省先には、相変わらず酒に浸る父や、知り合いの家を飲み歩く男がいた。 昔のことに水を向けると、彼らは仕事で羽振りが良かった時代の武勇伝を語り出す。 この頃、社会はコロナ禍から回復しつつあった――「明け暮れの顔」 緩やかな坂の上にある教会風の建物で行われる、従妹の結婚式。 稔は煙草を一服するために式場の外へ出ると、空を旋回する鳶が目に留まった。 ふと、幼い頃の夏に、父と島で見た光景がよみがえる――「鳶」 ・・・・・・など、吉川家のとある1年間をたどる豊かな語りの5編を収録した、 芥川賞受賞作『背高泡立草』に連なる小さな島の物語。 【著者略歴】 古川真人(ふるかわ・まこと) 1988年福岡県生まれ。國學院大學文学部中退。 2016年「縫わんばならん」で第48回新潮新人賞を受賞しデビュー。 2020年『背高泡立草』で第162回芥川龍之介賞受賞。 その他の著書に『四時過ぎの船』『ラッコの家』『ギフトライフ』がある。
  • 港の少女
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より 小豆島に巡礼するおへんろさんがたくさん島にわたって来たころのこと。村の船つき場の桟橋近くにちいさな店ミドリヤ屋がある。 小学生の孫娘と暮らす、六十すぎたおばあさんがひとりできりもりしている店で、質素な旅人に重宝な店。 みやげものや日用品を商い、夕方は手打ちうどんやいなりずしを食べる店。 出る船、着く船、孫娘ケイ子とおばあさんの暮しは汽笛とともにあった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 港町しぐれた
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    ふられる時には、共に移動してみる、 というやり方もある。 女と男がいて、別れが生じようとしている。 よくある話だ。別れは時に、唐突に訪れる。 別れ話、とは言うけれど、どちらかが決めてしまったら 決意はなかなか覆らない。 2人にとっての最後の時間を、日常ではなく、 列車や、ホテルや、自動車の中で過ごすことで 時間ばかりでなく、互いの中を流れていく何かがあるだろう。 もう二度と会わないのだとしても、 その「流れ」を2人はその時、確かに共有している。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。81年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 皆のあらばしり(新潮文庫)
    3.6
    幻の書の新発見か、それとも偽書か。高校生のぼくは、うさんくさい男と〈謎の書〉の存在を追う。その名は、『皆のあらばしり』。探求は真と嘘の入れ子を孕み、歴史をさかのぼり、コンゲームの様相を呈しつつ、ついに世界の深奥にある〈ほんまもん〉に辿りつくが……。大逆転の結末に甘美な香気さえ漂う表題作のほか、「ニセ偽書事始」「『皆のあらばしり』の成立について」を収録した傑作。
  • 南青山骨董通り探偵社
    3.4
    1~3巻550~660円 (税込)
    大手企業に就職したものの、うだつの上がらない日々に塞ぐ井上雅也。ある日、南青山骨董通り探偵社の社長・金城から突然話しかけられた。「探偵になる気はありませんか?」。雅也は訝しみながらも体験入社をするが、厄介な事件に関わることになり……。個性的なメンバーの活躍が、軽快なテンポと極上のサスペンスで繰り広げられる、ベストセラー作家の新シリーズ始動!
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 異形の山
    3.4
    北岳の向こうに巨大な火球が落ちたという目撃情報が。それから間もなく、北岳白根御池小屋の厨房が破られ、備蓄食料が荒らされた。通報を受け、現場に到着した山岳救助隊が目撃したのは、とても人間業と思えないすさまじい破壊の光景だった。さらに北岳の冬季ルート池山吊尾根で、プロカメラマンが望遠レンズで捉えた北岳の稜線には、白い毛むくじゃらの獣の姿が。その写真がネットに載ったとたん世間が大騒ぎになった。北岳で雪男が目撃された――!?
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 風の渓
    3.8
    人気〈山ガール〉アイドルを狙う影! 山岳救助隊員と救助犬、最強バディが北岳を駆ける! 好評山岳小説〈K-9〉最新刊! 人気〈山ガール〉アイドルを狙う影! 南アルプス署山岳救助隊のメンバーは彼女を魔の手から救えるか!? 北岳を愛する人が、一丸となって、人の命を救うために尽力している。だから「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの読後感は、いつだって清涼なのだ。――細谷正充氏(解説より) 富士山登頂を機に山ガールとなった人気アイドルグループのヴォーカル・安西友梨香が番組の収録で北岳に登ることになった。南アルプス山岳救助隊員・星野夏実は、友梨香を取り巻いていた登山客のひとりに不審を抱く。一方、以前救助した少年・悠人が父親のDVから逃げてきた。夏実たちは両俣小屋の名物管理人・加賀美淑子に彼を預けたが、そこにも危険が迫り……。山岳救助隊員と相棒(バディ)の救助犬が活躍する人気山岳小説、シリーズ最新刊!! 【南アルプス署山岳救助隊メンバー】 星野夏実 ボーダー・コリー、メイのハンドラー。巡査 神崎静奈 ジャーマン・シェパード、バロンのハンドラー。巡査 進藤諒大 川上犬、リキのハンドラー。〈K-9)チームリーダー。巡査部長 深町敬仁 巡査部長 関 真輝雄 巡査 横森一平 巡査 曾我野 誠 巡査 杉坂知幸 山岳救助隊副隊長。巡査部長 江草恭男 山岳救助隊隊長。警部補
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 愛と名誉のためでなく
    4.2
    八ヶ岳で山岳救助に従事する隊員・深町の友人が、登山界で権威ある賞を受賞した。彼の父親もまた登山家であり、息子に技術を惜しみなく伝えたからこその栄光だった。だが、ある日、その父親が姿を消した。周囲の人間は行方をなかなか掴めなかったが、深町だけがある確信を抱き、隊員達と北岳に向かう(表題作) 救助隊と3匹の救助犬たちの懸命な活躍を描く、バラエティに富んだ8つの連作短篇。
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ
    4.1
    1巻1,232円 (税込)
    日本第2位の高峰、北岳を舞台に山岳救助隊と山岳救助犬が駆ける! 『山と溪谷』にて好評連載された、南アルプス山岳救助隊と救助犬の活躍を描く本格山岳小説短篇集。 南アルプス北岳の白根御池小屋に山岳救助隊が常駐し、日本唯一の山岳救助犬が存在したら――。 妻と別れた男が滑落して骨折。携帯電話が通じず救助要請もできないまま寒い夜を迎え――「遺書」。 北岳登頂56回をめざす77歳の老人。しかし悲願達成当日に遭難者を見つけてしまう――「山の嫌われ者」。 『約束の地』の環境省ワイルドライフ・パトロール(WLP)シリーズとのコラボレーション――「北岳ライチョウ異聞」。 老犬カムイはK-9チームリーダー進藤のかけがえのないパートナー――「相棒(バディ)」。 山岳救助、犬との交流、ライチョウ問題のほか、「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの転換点となる「相棒(バディ)」、 単行本未収録作品「夏のおわりに」を含むバラエティあふれた全12編を収録。
  • 南風が吹く場所で
    -
    1巻1,100円 (税込)
    親子の関係、そして家族の絆を繊細に綴った 心温まるエンターテインメント小説。 四国の小さな町でみかん農家の娘として生まれ、大酒飲みの父親と優しい母のもとで育ったお調子者の実里。 おいしいみかんを作る父だったが、大学進学をきっかけに実里が町を離れたあとも相変わらず酒癖が悪く、家族は困り果てていた。 月日は流れ、結婚や出産で実家に帰ると、実里はいつも「お酒は、一日一日はほどほどに、この先長ーくね」と声をかけ、父も頷き小指を立てるのだった。 しかし、ある大雨の日、父が膵臓がんにおかされているという事実を知り――。 親子の関係、そして家族の絆を繊細に綴った心温まるエンターテインメント小説。 〈著者紹介〉 愛澤みずき(あいざわ みずき) 神戸市外国語大学、国際関係学科卒業。国際紛争・貧困を解決したいという志を抱き、国際機関の職員を目指すが、在学中に参加した中米・グアテマラでのボランティア活動がきっかけで断念。その後、会社員になることを選択するも、国際問題、社会問題に関心を向け続け、2021年、一作目となる「南風が吹く場所で」の発表に至る。 <目次> 第一章 大自然の中で 第二章 大自然から描いていた未来 第三章 大自然にかえる

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  • 南十字星の誓い
    4.0
    1940年、外務書記生の繭は、赴任先のシンガポールで華僑のテオと出逢い、植物園で文化財を守る日々を過ごす。しかし、太平洋戦争が勃発し、文化財も戦火にさらされてしまい――。
  • 南十字星ホテルにて
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    ワイキキビーチの東のはずれ――南十字星ホテル。プールの救助員兼探偵、それが僕の仕事だ。僕の前に現れる女の子たちは、輝く肢体と意志的な瞳を持ってるけれど、心は波立つ海の様に揺れている。結婚前夜、まだ迷っている女の子。想う人を待ち続ける地元の娘(ロコ・ガール)。この熱い島ではみんな、装いを脱ぎ捨て、本当の自分を見つけることができる。僕の胸に、鮮やかな想い出と、真夏の香りを残していった彼女たち。海辺のホテルで僕が出逢った、少しせつない6つの恋の物語。
  • 南十字戦線
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    速水澪子は、理不尽な巨大資本から南太平洋の孤島を守るために、1人1万ドルで、世界各地から7人の「冒険軍人」を雇う。集まったのは、ベトナム戦争帰り、冒険家、殺し屋、爆発物専門家、ナイフ使い、過激派くずれ……。砲弾飛び交う海戦、ヘリとの戦闘、ジャングルでのゲリラ戦と、スリリングに展開する冒険ロマン長篇。
  • 南太平洋ひるね旅
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    1巻429円 (税込)
    南海――この言葉の中にある懐かしい響きといささかの幻想を追って、著者はふらりとジェット機に乗り込んで夜の東京を脱出した。ハワイを振り出しに、タヒチ、フィジー、ニューカレドニア、東西サモアと、風を吸い光を浴びて、訪ね歩く小さな島々。子供らと遊び、素朴なおとなと語らう、アオレレ(飛ぶ雲)のように爽やかで、ひっそりとしたどくとるマンボウの気ままな旅行記。
  • 南大東島
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    1巻330円 (税込)
    沖縄の人々の間で古くからウファガリ島と呼ばれた南大東島。 周囲は針を植えたような岩壁、内部は鬱蒼とした密林で、人間の入った形跡はまるで見られない。そんな「南大東島」の開拓から、甘蔗栽培と製糖を主産業とした砂糖一色の島の歴史を、登場人物の一人一人を語り部としてまとめた秀作。
  • 南海ちゃんの新しいお仕事 階段落ち人生
    -
    あたし、高井南海は超能力者! 今までは怪談やらアチコチで転ぶために「粗忽姫」と呼ばれていたけど、実は転ぶことでこの世界の各所にある“空間の亀裂”を修復していたのだ! 多くの人々が意図せずひっかかり、事故の原因となっていた見えない“空間の亀裂”。それを靄として感知できる御曹司の超能力者・板橋さんと組んで、あたしは世界を救うために働き出した! 仕事に恋愛、そして世界を良くしたいと願う女性の生き方――人気作家が描くちょっと不思議なSF超能力ストーリー。
  • 南長崎線路ぎわ
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    1巻275円 (税込)
    3人の女性と出会った編集者。その中でアイディアを得たり、ある予感に包まれながら、夜の線路際へとたどり着く。 南長崎の線路脇、駅で言えば西武池袋線椎名町駅と東長崎駅の間で起こる出会いと再会の物語。若い女性マンガ家の仕事場に、本を作るための顔合わせに向かった男性編集者が、その母親がやっているコーヒー店へ向かい、そこに長居することで、思わぬ再会も果たします。3人の女性と次々に出会った編集者は、その中でアイディアを得たり、ある予感に包まれながら、夜の線路際へとたどり着きます。一冊の本を作るという仕事の発端が、転がるように物語を生み出し、編集者はそうなるのが当然だったかのように、すれ違う電車の音を聴くのです。 初出:「文學界」2014年9月号 底本:『ジャックはここで飲んでいる』2016年、文藝春秋 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • 南の島の、チィーリン・ハウス 第1話
    -
    1巻550円 (税込)
    南の島の、北の海岸にあるチィーリン・ハウスと呼ばれる家がある。この物語は、その家に住む家族を巡る町の人々との緩やかで、そして厳しい日々の生活を描いた作品です。
  • 南の島のティオ
    4.1
    小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに描く。 お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。 この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におまけにくれた一枚とは? 花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞した作品に、「海の向こうに帰った兵士たち」を加えた増補版。解説・神沢利子 ※この電子書籍は2010年11月に文藝春秋より刊行された増補版文庫を底本としています。
  • 南箱根のおまもり石屋さん 水晶とふくふく白猫
    4.0
    高校を不登校になった千代里は、祖母の勧めで南箱根の「願いが叶う」という石屋・素玉館でアルバイトを始める。一見強面な店主とふしぎな白猫と一緒に働くうちに、千代里は少しずつ「自分」を取り戻していき……。
  • 南風(みなみ)吹く
    4.3
    瀬戸内海に浮かぶ五木島。過疎が進み、航太の通う高校も再来年には廃校になる。家業の和菓子屋を継ぐことを父親に反対され、宙ぶらりんな日々を過ごしている航太を、俳句甲子園を目指す同級生の日向子が仲間に誘う。親友の恵一や個性豊かな後輩たちをどうにか仲間に引き込んで、頭数は揃った。未来への希望も不安も、すべてを込めて、いざ言葉の戦場へ!
  • 南へむかう貨物列車
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    ホーボがもたらした、ハーモニカによる言葉 広大なアメリカ大陸の歴史を語るには、鉄道の存在を欠かすことはできない。人々はそれに乗って移動し、鉄道はまた多くの人の職場でもあった。そして、ホーボと呼ばれる無賃乗車の放浪者がいる。積荷を見れば列車がどこに行くかを正確に言い当てることができた、というホーボがいて、彼はまたハーモニカを使って酒場の喧噪を鎮めるだけの能力を持っていた。ハーモニカの音楽は彼の言語だった。そのホーボが列車の中で亡くなり、小さいが墓が作られ、形見のハーモニカは今、また別の困難を生きてきた男の掌に握られている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。https://kataokayoshio.com/
  • 水面の花火と君の嘘
    3.6
    【電子版巻末にはフライ先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 大学1年生の早瀬瑞希は、久しぶりに帰郷する。 温かく迎えてくれる旧友に囲まれる瑞希だったが、彼には4年間抱き続ける後悔があった。 それは幼馴染の夏帆、大好きだった兄・千尋と三人で交わし、果たされなかったある約束……。 あの日、自分が素直であれば、と悔やみ続ける瑞希は中学生の頃に先生から聞かされた『とっておきの秘密』を思い出す――。 大切な人の笑顔を懸けたタイムスリップの果てに、瑞希が手に入れるものとは!? ちょっとした不思議な出来事が大きな奇跡を引き起こす! この夏、大切な人と読むべき感動のストーリー。
  • 水面を舞って
    -
    1巻1,188円 (税込)
    5人乗りボート・クォドルプルの漕手4人と舵手1人は、気持ちもリズムも一致させていく。ひたすら繰り返される同じ動きは、まるで全身全霊の祈りでもあるかのように、そして何かを切り拓く行為でもあるかのように、波を切ってボートを進める。高校のボート部監督である中山と選手たちの交流、選手同士の切磋琢磨、そして家庭や学校という若者が向き合う現実の問題を描いた青春群像。

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