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【第32回坪田譲治文学賞受賞作】「スシ! スシ! スシ!」いじめっ子エイダンがまた絡んでくる――。親の仕事の都合でオーストラリアに移った少年・真人。言葉や文化の壁に衝突しては、悔しい思いをする毎日だ。それでも少しずつ自分の居場所を見出し、ある日、感じる。「ぼくは、ここにいてもいいんだ」と。ところがそれは、母親との断絶の始まりだった……。異国での少年と家族の成長を描いた第32回坪田譲治文学賞受賞作。
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Posted by ブクログ
外国で暮らすことになった子どもとその家族の描写が良いのはもちろんのこと、プロットもとても良いのでちゃんと小説として楽しめた。 子どものストレスも、母親の焦りもわかりすぎて、もっと早く読んでいたら辛くなっていたと思う。渡米から一年経って、自分もマサトと同じような経過をたどった今の時期に読んで良かった。...続きを読む数か月前に買っていたけど、今読んで良かった。 子どもは吸収が早いから、英語ペラペラになった?、何か英語しゃべってみて。悪気なく子どもに言う人には、子を守るべき親として逆に問い返したい。ペラペラってどういう状態ですか?あなたは日本人にも、何か日本語しゃべってみてと言いますか? 親がブレない信念を持っていること、変化に適応する子どもを否定しないこと、どちらの文化も否定しないこと、子どもと同じように苦労し努力すること、本当に大事だと思った。 ぼくはイエローでホワイトで〜で描かれた移民二世とはまた違う、外国で暮らす日本の子どもの葛藤を伝えてくれる作品。これがもし、ぼくはイエローでホワイトで〜のような、よりキャッチーなタイトルだったらもっと多くの人に読まれているのではないかと思う。
帰国生の気持ちをあまりにうまくとらえていて感動しました。大人になった元帰国生にとっては、共感しすぎて、辛すぎて、休み休みしか読めませんでした笑 帰国生の華やかで恵まれた面と常に対をなす、混乱や欠落感、自分が何者かわからない孤独をぜひ、いろんな人に知ってほしい。。!
子どもの時に海外で暮らすことに対して、どちらかというとプラスな(華やかな)イメージしか持っていなかったので、苦労やストレスなどをリアルに感じられることができて良かったです! 特に海外の暮らしに馴染めなかったお母さんの気持ちが、すごく伝わってきました。 困難にぶつかりながら、マサトがオーストラリアで...続きを読むの生活を選び、これだけは譲れないと13歳で決断できるってすごいことだと思います。
オーストラリアの現地校に転校した5年生マサトの話。真人がどんどん英語がわかるようになっていくと同時にどんどん成長して、親とは違う自分の世界を作って、最後は進路を自分で決めて、母の反対を振り切ってオーストラリアに残る決断をする。真人ではなくてマットになっていき、マシュー・アンダーソンみたいな目立たない...続きを読む名前なら良いのに、と思いながらも、それでもMasatoと書くところに、アイデンティティと自我の確立を見た気がする。日本から連れてきて、ずっと友達でいてくれた柴犬のチロが死んでしまうくだりは感情移入して辛かった。犬は一番の友達だよな。
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