M

1,815円 (税込)

9pt

あなたを知ることは、あなたという人を選んだわたしを知ること。
多民族国家の生きた声を掬う在豪作家が贈る、力強くみずみずしい《越境青春小説》。
父の転勤にともない12歳でオーストラリアに移住し、現地の大学生となった安藤真人。憧れていたはずの演劇の道ではなく就職を選ぼうとしていたところ、デザイン科でマリオネットを制作しているアビーと出会い、人形劇の世界に誘われる。日本人としてのアイデンティティの問題に苦しんできた真人のように、「同じアルメニア人と結婚を」と刷り込まれてきたアビーもまた、出自について葛藤を抱えていた。互いを知りたい、相手に触れたい。しかし、境遇が似通うからこそ、抱える背景の微妙な差が、猛烈な「分かりあえなさ」を生み……。

話題の既刊『Masato』『Matt』につらなる、「アンドウマサト三部作」最終章!

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。日本人としてのアイデンティティに悩む彼の心情が、よく描かれているなと思ったら、作者も、単身渡豪して、その心境を味わったんだなと納得した。日本に住んでいると感じないが、他国に住めば、日本人はそう見られるんだなとちょっとぞっとする感覚もあった。アルメニア人は、もっと、複雑なんだな。と思った。

    0
    2024年11月30日

    Posted by ブクログ

    岩城けいの最新作。Masato がMattになって、再びMasato になって歩み始める。アルメニア系移民の彼女の自立と絡ませて、より複雑なダイバーシティのなかでのアイデンティティの獲得を物語にする。これでMasato シリーズは終わりかな?注目の作家さんです。

    0
    2023年08月14日

    Posted by ブクログ


    私は“日本人”である。それは生まれが日本で喋る言語も日本語だから。でもそれはあくまでも“ガワ”の話であって、中は一体どうなんだろう。外の世界で住む者だからこそ生まれる疑問の一つだよね。
    ハッとさせられる文、言葉も多々あり、「アンドウマサト」の三つの作品の中では一番読みやすかったです。

    0
    2025年01月08日

    Posted by ブクログ

    Masato、Mattに続く第三弾。前の2作は多国籍のオーストラリア社会で両親とも日本人の少年が、自分は何者なのかと悩みつつ成長する話で、ストーリーを楽しみながらオーストラリアの学校制度やMasatoに代表される人たちの葛藤を考えることができた。今作は葛藤や思い悩む彼らの内面がメインで分かりにくかっ

    0
    2023年11月02日

    Posted by ブクログ

    これが最後とか。

    安藤真人もいよいよ大学生から社会人へと大人への道を進む。 

    自分の内面に向き合う多感な年頃になって
    オーストラリアは外からのイメージだとおおらかな国のように思うけれど
    観光では見えない複雑な多民族国家の中、
    真人の家族の事情、アビーの事情も絡み合って人生はより複雑に。

    大人に

    0
    2023年09月11日

    Posted by ブクログ

    3部作だと知らずに手に取ってしまった。
    出自についての葛藤は、当事者にしかわからないものがあるのだと思う。
    そんな人同士の恋愛は、一筋縄ではいかないだろうけど、乗り越えて欲しいなと思った。

    0
    2023年08月26日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大学生になったマットは、アルメニアの移民2世のアビーと出会う。どれだけ長くオーストラリアにいてもアジア人・日本人のステレオタイプで見られるマットと、自分では行ったこともないアルメニアに縛られてどこにも属していないと感じるアビーの、なんというか異なる「マイノリティ」の受け止め方というか、それぞれの葛藤

    0
    2024年06月10日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この島国に住み生きていると忘れがちになってしまうグローバルなこと、このMasatoシリーズは考えさせてくれます。
    アビーという女の子にとってもアルメニア人であるということが足枷になっているし、悩みでもある。
    民族、人種の違いって、ましてや他所の国に住んでいるということも人としてこれほど重くのしかかっ

    0
    2023年07月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「Masato」「Matt」に続く作品は「M」。
    マサトでもあり、マットでもある「僕」が自分について問い続けるからだろう。
    とにかく、父の仕事の都合でオーストラリアに連れてこられ、
    困り果てていた少年が日本に戻らぬ選択をし、
    ここでは、ついに大学まで卒業をしてしまう!
    なんか、こちらも年をとったよね

    0
    2023年07月20日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大学生になったマサトことマット。オーストラリアでの日本人としてのあり方、自己の存在意義に揺れ動く。人形劇を通じて親しくなったアルメニア人のアビー、彼女の抱えるアルメニア人のルーツへの固執など自分にも関わりすんなりと恋人になれない。移民と言ってもいろんなケースがあり都合のいい人間を演じながら少しずつ怒

    0
    2023年08月20日

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