国内小説 - 講談社の検索結果
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大江健三郎と「晩年の仕事」
1994年にノーベル文学賞を受賞した大江健三郎は、その受賞後に数々の傑作・問題作を書きつづけた、世界的に稀有な小説家だが、とくに2000年の『取り替え子』から東日本大震災を経て2013年に完成した『晩年様式集』へと至る「晩年の仕事」(レイト・ワーク)は、透徹した知性で時代を見据えた予言的で豊饒な作品群である。この、さまざまな文学的技巧やたくらみに満ちた難解な作品群を、ときにセルバンテス、フローベール、プルースト、ジョイス、エリオット、ナボコフ、渡辺一夫、埴谷雄高、大岡昇平らの作品や言葉に触発され、ときに大江の盟友サイードとの友情と文学に導かれながら繙いていく。大江健三郎の真の偉大さを明かす、力作評論。 -
大江戸火龍改
江戸の町で人外のものを狩り鎮める、謎めいた美しき男がいた――。 「江戸版陰陽師」ここに開幕! 江戸時代、凶悪犯を取り締まる火附盗賊改の裏組織が存在した。 専ら人外(にんがい)のものを狩り鎮めるその名は、火龍改。 満開の桜の下で茶会を催していた一行から悲鳴が上がった。 見れば大店のお女将の髪が逆立って、身体ごと持ち上がっていき、すっかり桜の花に隠れてしまった。 見上げる者たちの顔に点々と血が振りかかり、ぞぶ、ぞぶ、ごり、という音のあと、 どさり、と毛氈の上に女の首が落ちてきた――。 遊斎は、飴売りの土平、平賀源内らとともに、この怪奇な事件の謎を追う(「桜怪談」)。 短篇「遊斎の語」「手鬼眼童」「首無し幽霊」も併録。 -
狼の吐息/愛憎一念 藤澤清造 負の小説集
蘇える木枯しの文士“どうで死ぬ身の一踊り”を実践し、自ら破滅へと向かった大正・昭和初期の私小説家。その生涯を賭した、不屈の「負」の結晶。藤澤清造生誕一三〇周年貧苦と怨嗟を戯作精神で彩った作品群から歿後弟子・西村賢太が精選し、校訂を施す。新発見原稿を併せ、不屈を貫いた私小説家の“負”の意地の真髄を照射する。芝公園で狂凍死するまでの、藤澤清造の創作活動は十年に及んだ。貧苦と怨嗟を戯作精神で彩ったその作品群から歿後弟子・西村賢太が十九篇を精選、校訂を施す。不遇作家の意地と矜恃のあわいの諦観を描く「狼の吐息」、内妻への暴力に至る過程が遣る瀬ない「愛憎一念」、新発見原稿「乳首を見る」、関東大震災直後の惨状のルポルタージュ等、不屈を貫いた私小説作家の“負”の真髄を照射する。西村賢太登場時すでにして古めかしいと評され、冷笑視されてもいたその文体だが、当然、小説が日記やレポートの類と違うのは、それが読者に読ませるものでなければならない点にある。その上では何んと云っても文体がモノを言ってくるわけだが、清造の場合、自らの古風、かつ独自の文体をより強固に支えるに戯作者の精神を持ってきた。そこが良くも悪くも、凡百の自然主義作品とは大きく異なるところである。「解説」より -
大阪の風
しがないサラリーマンの大川清吉と朝子夫妻、その子どもたちの久子、一郎、次郎3人の成長の物語。清吉が東京支店に左遷させられた後、子どもたちは大人たちの生き方を見て、それぞれの形で自立していく。久子は台湾人との結婚を宣言、清吉と朝子は衝撃を受けるが、一郎と次郎は受け入れる……。長門裕之、南田洋子、浅丘ルリ子らが演じてで映画化された家族物語。 -
大山将棋勝局集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 優勝回数123回、勝局数は1000局を軽く突破。重厚無類の大山将棋の真髄を示す珠玉自戦記、巨人の足跡! ――超人・大山康晴。優勝回数じつに120回以上、勝局数は既に1000局を超えた。常に棋界の先端に立ち、この道一筋の精進は50年の長きに亘る。重厚無類の戦法で確実に勝ちを制し、棋界に前人未到の金字塔をうち樹てたこの不死鳥は、いまなお新棋風の工夫に余念がない。大山将棋の真髄を披瀝する珠玉自戦記。 -
おかあさんの被爆ピアノ
2020年夏公開映画「おかあさんの被爆ピアノ」(主演 佐野史郎・武藤十夢)のノベライズ 昭和20年8月6日の広島への原爆投下により被爆した「被爆ピアノ」。 被爆2世の調律師・矢川光則は、持ち主から託されたピアノを、修理・調律し、自ら運転するトラックに載せて全国を廻り、被爆ピアノコンサートを行っていた。 一方、東京生まれの大学生・江口菜々子は、母・久美子が被爆ピアノを寄贈していたことを知り、被爆ピアノコンサートを訪れ、矢川と知り合う。矢川を通して、被爆ピアノや広島のことを考えるようになった菜々子は、母、祖母へとつながる自らのルーツをたどる旅をはじめる──。 -
臆病な都市
新型コロナ感染拡大の前に書かれた、新鋭による問題作。 鳥の不審死から始まった新型感染症流行の噂。 その渦中に首都庁に勤めるKは巻き込まれていく……。 組織の論理と不条理、怖れと善意の暴走を生々しく描く傑作。 組織の内部を描くという点で、物凄い洞察力を持った作家だ。 ――亀山郁夫 コロナがこうなる前に書かれているというのに凄みを感じる。 ――安藤礼二 まったく、なんだってあんな根拠のないものにそうすぐ振り回されてしまうのだろう。 それとも本当に、ただ自分のあずかり知らぬところで未知の病気が広まりつつあるのではないか、とも考えてみたが、やはり実感は湧かない。 家々から漏れる灯りがそこここに生活が在ることを教えてくれる。言い知れぬ不安が、影のように自分のあとを追ってきている気がした。 ――本書より -
おこまさん
「おこまさん」は、小ぶりな身体から生れた愛称である。年ごろの一人娘・萱子と二人ぐらし。亡夫の遺志で建てたアパート「松の荘」の持主で未亡人。親切で世話好きなおこまさん母娘を中心に、現代社会の縮図ともいえる、男女さまざまな10人のアパート止宿人の生活から、笑いとペーソスを織込んだ人生悲喜劇が展開される。庶民的ユーモア溢れる長編小説。 -
畏れ入谷の彼女の柘榴
そうだ。 不思議が起こるべきなのだ。 光る息子の指。人語を話す猿。人の形をした心残り。 不条理な世界で「俺」は、優しさを発揮しなければならない。 唯一無二の“奇譚”語り。舞城ワールド最新作! 「ママの体に光入った」幼い息子がそう告げたあと、半年以上触れていなかった妻の妊娠が発覚。一体何が!? 表題作「畏れ入谷の彼女の柘榴」に加え、人語を話す猿に導かれ行方不明者を捜す「裏山の凄い猿」、特別な家で育ったきょ うだいの気付きを描く「うちの玄関に座るため息」の全三篇を収めた奇譚小説集。 『私はあなたの瞳の林檎』『されど私の可愛い檸檬』に連なる、シリーズ最新短篇集がついに文庫化! -
お助け河岸
江戸の下町、居酒屋「上州屋」にあつまる常連のなかで、奇妙な話が流れた。どこの河岸かはわからないが、その河岸に悩みをもつ者がたたずむと、きっと「旦那」があらわれて窮境を救ってくれる……そこを「お助け河岸」と呼ぶそうな。上州屋の常連客のなかに、いわくありげな隠居がいる。そして、若い浪人・仙之介の闊達な飲みっぷりに、看板娘のお菊はぞっこん惚れていた。その頃、江戸の町に、奇怪な殺人が続発する。第一の殺人は、質屋の番頭・和三郎、彼は「お助け河岸」を探すうちに殺されたらしい。事件の探索に仙之介が立った。意外や若きこの浪人剣土の腕の冴え! -
男
男は黙ってよく働いている だいじにしなければなあと思う 歿後30年。 「男」をめぐる初の随筆選。 羅臼の鮭漁、森林伐採、ごみ収集、救急医療、下水処理、少年院、橋脚工事―― 日常の暮らしを支える現場で働く男性たちに注ぐ、やわらかく細やかな眼差し。 現場に分け入り、プロフェッショナルたちと語らい、自身の目で見て体感したことのみを凜とした文章で描き出す、行動する作家・幸田文の随筆の粋。 (収録作品) 男(濡れた男/確認する/切除/火の人/傾斜に伐る/都会の静脈/まずかった/ちりんちりんの車/救急のかけはし/並んで坐る/橋) ちどりがけ 当世床屋譚 植える 出合いもの いい男 男のひと 素朴な山の男 男のせんたく 男へ -
男の階段
秋晴れの鬼怒川渓谷に、堅田邦子の死体は浮いていた。乳房にはバラの花弁のようなキス・マークがついている。邦子には年下の恋人・所道雄があった。が、彼はその前日にゴルフ場で彼女と別れたばかりだという。確かなアリバイもあった。邦子の弟・浩一は葬式の夜、姉の日記をひらいて、彼女の心の奥にかくされた恋人の不信の事実を知る――証券会社のエリートコースを望む所道雄は、常務の娘との縁談を進めていたのだ――。年上の恋人を無情に捨て去って、出世の階段をのぼろうと焦る男の姿こそは、現代サラリーマンの心奥にひそむ妄執の汚点だ。「男の階段」他3篇。 -
おぼろ忍法帖
心をこの世に残しつつ死の際に立った男が愛する女と交る――と、ひと月後にその女胎を裂いて男は再誕する。妖異凄絶の忍法「魔界転生」! 血風の中に甦る剣鬼たちは天草四郎を筆頭に、曰く宮本武蔵、荒木又右衛門、柳生宗矩、柳生兵庫、宝蔵院胤舜、田宮坊太郎。背後でこれを操るは天草の乱に敗れた森宗意軒と、そして由比正雪。 彼等は紀伊大納言頼宣を唆かし、徳川の天下を潰乱に導くべく、魔人と化した「転生七人衆」を紀州に送り込んだ。これに対決しうるは隻眼の剣手、柳生十兵衛あるのみ。妖雲は腥気をはらみ、十兵衛を窺って紀州から柳生の庄に迫った。全3巻、痛快忍法小説。 -
思い出リバイバル
ひとつだけ、過去を「再上映」できるとしたら。今だから気付けることがあるーー思い出とは、未来へ一歩踏み出す自分を支えてくれるもの。 思い出をひとつだけ「再上映」してくれる不思議な存在、映人。 過去を変えることはできないが、今の自分の視点でもう一度過去を見直すことができる。 幸せだった頃を取り戻したい人、後悔にけりをつけたい人……映人に再上映を依頼する理由は様々だが、受けるか受けないかは映人なりの基準があったーー。 幸せなものでも、苦しいものでも、自分にとって価値があって大切なものだと心から思えたら、きっと「これから」が変わっていく。 思い出を再体験した依頼人たちは、何を得るのか。 そして、映人の正体と目的とは。 -
思はぬ人
戦後の混乱した世相と、その中に生きる人間のひとひとりの苦悩とを、『人生劇場』の尾崎氏一流のユーモラスな筆致で描いた傑作、全4編。 -
オリーブの実るころ
恋のライバルは、白鳥だった!?結婚、終活、離婚、妊娠……。 身に起こりうるライフイベントを、不思議な軽妙さで描く6つの短編集。 「家猫」 ハイスぺ彼氏には化け猫みたいな母がいる。もしほんとうに結婚するなら、あの化け猫を少しずつ弱らせる方法を本気で考えなくちゃならない。 「ローゼンブルクで恋をして」 突然行方をくらませた父。終活のために向かった先は、瀬戸内の選挙事務所。そこには小柄で逞しい女性候補者の姿があった。 「川端康成が死んだ日」 母は、あの日を限りに帰ってこなかった。当時の母の年齢を超えてしまった私に、母から最後の願いが届く。 「ガリップ」 ガリップが想像妊娠したのは、わたしたちが結婚した翌年の夏だった。妻と夫とメス白鳥の三角関係の顛末。 「オリーブの実るころ」 斜向かいに越してきたのは、前科者の老紳士。品のいい佇まいからは想像もつかない大恋愛の行末は? 「春成と冴子とファンさん」 彼の両親のもとへ、なぜか一人で結婚報告に行くことに。離婚した二人は、思い思いの生活をしていて……。 -
俺たち青春浪費中、魔法少女と世界を救う。 【電子特典付き】
雨城大学に通う棗裕太(なつめ・ゆうた)の大学生活は、薔薇色とはかけ離れたものだった。周囲にいるのは恋愛とも遊びともまるで縁のない18人のむさくるしいボンクラども。万年空き教室に集っては怠惰にだべり続け、日が沈むころには安居酒屋になだれ込んで酒浸りの日々。まさに、灰色のキャンパスライフ……のはずだった。謎の同級生灰原(若干パリピ)とあの、魔法少女に出会うまでは! 突然、「生き残りですか!? もしまだ戦えるようでしたら、申し訳ありませんが救援を――」と言って裕太と灰原の前に現れた魔法少女のホワイト。特別な力なんてもちろん持っていないけど、ノリと勢いと友情(?)で、異世界からの侵略者を撃退できるはず。なぜなら俺たちは、天下無敵の一般大学生だから! 大体コメディ、時々シリアス。魔法少女のおかげで、灰色のキャンパスライフからはおさらばだ!? 異色の青春ファンタジー、ついに刊行! ◆電子書籍には特典として書き下ろしSSを収録。
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