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金魚時代
「あふれるほどの光」「金魚時代」「やわらかい肌」「半熟卵」は女子高校生が主人公。 時代は大阪万博や沖縄返還に騒ぎ、名画座では「いちご白書」「俺たちには明日はない」が上映されていた頃。東京タワーが校舎の窓から望める高校に通う衣莉子(短編によって蓉子などと名前が変わる)は同級生との間で恋愛とは呼べないような形で初体験をする。 体育館の用具室、校舎の奥まった階段、建築中の家に忍び込んだり、愛よりも好奇心で未熟な体の関係を続ける。 老人相手の猥褻なアルバイトなども経験する。しかし、大学受験、補習授業などの高校生としての現実にも直面する。繁華街の深夜のデートの中でも、彼女は考える。 「二人でセックスを試し、大人になったつもりでも、世間から見れば、鉢の中の金魚のような存在なのだ」 -
雨が好き
高橋洋子の初期の作品集。デビュー作の「雨が好き」は中央公論新人賞受賞作。 列車の中で知り合った若い舞台女優と歳の離れた作家とのひと夏の恋愛を描く。知り合ってすぐに男は、鎌倉の家に来ないかと誘う。そこには四匹の猫がいるだけだという。秋になって別れた後、主人公の女優は、車の中で降る雨を見ながら「雨が好き」といった男を思い出し、逢いたいと思う。 「通りゃんせ」は芥川候補作になり注目された。 映画監督と若いカメラマン助手との間で揺れる女優を描く。強引で傲慢な映画監督と正反対の控え目なカメラマン助手に心は動いてゆく。 一本の映画の撮影の終了とともに監督との関係は終わり、同時にカメラマン助手との関係もばれてしまう。彼女は生まれ育った場所をおとずれ、自分を見つめなおそうとする。 -
花嫁は三度ベルを鳴らす
実業家の片瀬耕一は妻の靖代とその妹の早紀と東欧を旅していたが、その途中、靖代が体調を崩し、充分な治療をする間もないままわずか数日で亡くなってしまう。日本に戻ることもかなわず、異国の地に埋葬することになるが、その地では、医療が十分に発達していなかった時代の名残で、生きたまま埋葬されてしまった人間がいた時のために棺の中から音を鳴らせるよう、墓標の十字架にベルを取り付けるという奇妙な風習があった。そして靖代が埋葬された後、墓地に鳴るはずのないベルの音が鳴り響く。彼女は生きていたのか。彼女の身に起きた思いもよらない出来事とは。女子大生・亜由美と愛犬ドン・ファンが事件解決に奔走する、人気シリーズ第33弾。 -
アナベル・リイ
一九七八年、久保田悦子はアルバイト先のスナックで、杉千佳代と出会った。舞台女優を目指す千佳代は所属する劇団で、『アナベル・リイ』のアナベル役を代理で演じるが、その演技はあまりに酷く、惨憺たるものだった。やがて、友人となった悦子に、千佳代は強く心を寄せてくる。フリーライターである飯沼と入籍し、役者の夢を諦めた千佳代は、とても幸せそうだった。だが、ある日店で顔面蒼白となり倒れ、ひと月も経たぬうちに他界してしまった。やがて、悦子が飯沼への恋心を解き放つと、千佳代の亡霊が現れるようになる。恋が進展し、幸せな日々が戻って来る予感が増すにつれて、千佳代の亡霊は色濃く、恐ろしく、悦子らの前に立ち現れるようになり――。 -
あめつちのうた
土と向き合う。雨を信じる。 そうして、日本最高のグラウンドが生まれる。 甲子園の神整備、「阪神園芸」が小説に! 絶望的な運動神経の持ち主・雨宮大地は、自分とは正反対の弟や頑なな父への鬱屈を抱え、甲子園のグラウンド整備を請け負う阪神園芸へと入社する。ところが、持ち前のセンスのなさから、仕事は失敗続き。広いグラウンドのなかで、たったひとりうろたえる自分は、本当に一人前のグラウンドキーパーになれるのか?同性愛者であることを周囲に隠す親友・一志や、重い病気を患いながら歌手を目指すビールの売り子・真夏、ケガでプロへの道を断念した、同僚の長谷。大地は同じく「選べなかった」運命に思い悩む仲間たちと関わり合いながら、自らの弱い心を掘り起こすように土へ向き合っていく。 タイガースファン、高校野球ファンのみならず、 すべてのスポーツファンに捧げる、唯一無二のグラウンド整備お仕事小説! 今日も彼らは、地味に地道に、あのグラウンドを守り続けている。 -
遠き落日
第14回吉川英治文学賞受賞作品! 人間・野口英世を余すことなく描き切った傑作長編伝記。 1876年、貧農の家に生まれた野口英世は、やけどによって左手の自由を失う。 しかし、驚異的な忍耐力で自らに降りかかるハンディ、偏見、蔑視などをはねのけ、やがて世界の注目を浴びるようになる。 【著者プロフィール】 1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療と並行して小説を執筆。1970年『光と影』で第63回直木賞受賞し、本格的に作家活動を開始。1980年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で第14回吉川英治文学賞を受賞。1997年に刊行された『失楽園』は大きな話題をよび、映画化、テレビドラマ化された。2003年には紫綬褒章受章。著書は『鈍感力』『ひとひらの雪』『化身』『化粧』『孤舟』『うたかた』『花埋み』など多数。 -
おがたQ、という女(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 あれから長い年月を経た今も、おがたQはひとつの暗い謎である-。「おがたQ」と名乗る主人公の謎の美少女の「おんなの一生」を、文化人の父・小林徳二郎、なすがままの母、そのふたりが子育てを放棄したため実質的な育ての親である沖縄県石垣島在住の神懸かり的な祖母・浦添マツ、そして大学の映画学科の愛すべき超まぬけ男・海野鉄男などくせのある登場人物などに絡めて描き出す。三島由紀夫賞候補作家の原点、地球の自転の音が鳴り響くネガティブ・シンデレラ・ストーリー。 -
封殺鬼シリーズ(小学館キャンバス文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「こうみえても、オレは1000年も生きとるんや」と言う、戸倉聖と名乗るその男が現れてから、三沢成樹の周囲で次々と奇怪な事件が起き始める。時空を超えて現代に生きる「鬼」を描く怪奇幻想ワールドの傑作!! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
萌えいづる
京おんなのエロスは業が深い――『女の庭』で話題騒然の団鬼六賞作家が贈る、現代版・愛欲の「平家物語」。京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノート「忘れな草」があった。悲しみを抱えて、ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。結婚前につきあっていた男との営みが忘れられない女(第一話 そこびえ――祇園女御塚)、年下の男とのフェティシュなセックスに溺れる女(第二話 滝口入道――滝口寺)、仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女(第三話 想夫恋――清閑寺)、愛人の座を奪われ孤独に生きる女(第四話 萌えいづる――祇王寺)、子どもを亡くし離縁した夫と身体を重ねる女(第五話 忘れな草――長楽寺)……濃厚なエロスと、深い悲しみが心身に刻まれた女性たちの運命のゆくえを、古都を舞台に抒情豊かに描く、感動の官能小説。 -
頭蓋骨骨盤篇(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 天才・所ジョージが、幼き頃よりの疑問をもとによく知られた昔ばなしを独自に新解釈。奇抜な発想とワープするストーリー展開の中に、笑いのタネがちりばめられた創作童話。 「バッグにこの本が入っていると思うだけで、自然治癒能力が高まるはずです。悩んでいる人が知り合いにいたら、そっとバッグに入れてあげましょう」(前書きより)と本人自ら語るように、殺伐とした現代社会に潤いをもたらしてくれる9編の「無価値ばなし」傑作集。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
青いリボン
ドラマ「ビターシュガー」原作者の名作小説 依子の両親は家庭内別居中。そこに父親の転勤や母親の長期出張が重なり、依子はいやおうもなく親友である梢の家に下宿することになった。大家族であり居候も多い梢の家は、依子の家とは違って、いつでも人の気配があった。依子が知った梢の淡い恋、そして彼女の家の大家族ならではの生活ぶり。ふだん学校で見る梢とは異なった一面を知ることになり、ふたりの友情はさらに強いものになっていく。そして賑やかな梢の家で過ごすうち、依子の両親への気持ちにも少しずつ変化が……。女子高生の友情と恋、そして家族とは何なのかを描いた名作青春小説。 -
いじめ14歳のMessage
第18回パレットノベル大賞審査員特別受賞作。14歳の著者が学校でのいじめ体験を基にえがいた小説。ごく普通の中学2年生の彗佳は、イジメられていた同級生をかばったせいで陰湿ないじめを受けるようになり…。 多数の応募作品のなか、今にも消え入りそうな手書きの原稿が、14歳の著者が実際に乗り越えた「小学6年生の時のクラスで受けたイジメ」、「中学校での部活内イジメ」をモチーフにいじめられっ子の悲痛な日常を描いたこの小説だった。文章力や構成力に幼さは目立つものの、大人には決して描くことのできない学校現場からの生の叫びが聞こえてきたのだった。これは、大人が押しつけたいじめに対する建前論を語った本ではない。なぜ、いじめがいけないのか、どうすれば相手を思いやれるのかを。たった14歳の著者がこの小説を通して読者に訴えかけてくる。「いじめなんかに負けないで! 自分を見失わないで」というメッセージを送ってくる。著者と同世代の読者には、同世代だからこそ持てる同じ視点の言葉に共感し、人間の心のあり方を考える材料となるに違いない。 -
指先の花~映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語
300万部突破の超ベストセラー『世界の中心で、愛をさけぶ』から生まれたもうひとつの悲話発売1ヶ月あまりで40万部突破!泣けると評判の絶対おすすめの一冊。映画も大ヒット!読んだ後にもう一度映画をみれば、さらに号泣間違いなし。今回ご紹介するノベライズ小説「指先の花~映画 『世界の中心で、愛をさけぶ』」律子の物語」では、小説『世界の中心で、愛をさけぶ』では殆ど語られることのなかった、その後の成長し大人になった主人公・朔太郎のストーリーを大幅に追加。映画のオリジナル部分である「現在の愛との対峙」と原作小説にある「過去のアキとの甘くせつない純愛」が織り成すアンサンブル・ストーリーとして再構築されています。愛する人の死。未来を紡ぐ愛――愛する人の「死」と生きていくために渇望する「愛」をテーマに、流れる涙が心に沁みる純愛タペストリーの誕生です。 -
ずっと、ずっと、あなたのそばに 映画「いま、会いにゆきます」-澪の物語
2004年10月30日に映画公開された『いま、会いにゆきます』を、竹内結子演じる主人公の恋人・澪の視点で描いたもうひとつの感泣ストーリー。紙の本と同時発売!最初は夢だと思った。 いつも隣にいた大好きなあなたと結婚し、ふたりの間には佑司というかわいい男の子が生まれた。二十九歳のわたしは、あなたと佑司とともに幸せな時を過ごしていた。 穏やかで優しい日々を送っていた澪が、やがて知ってしまう哀しい運命--。それでも、絶対に変わらない思いがあり、絶対に失いたくない人がいる。ずっと一緒にいられないと分かっていても、澪はためらわず愛する人のもとへ走っていった。 市川拓司のベストセラー『いま、会いにゆきます』の映画化脚本をもとに、みずみずしい感性で新人が書き下ろした、もう一つの愛の物語。 -
名もない花なんてものはない
期末テストが終わった七月七日、駐輪場にとめていた自転車のスポークにアゲハの幼虫が挟まっていた。高校二年生の千花は、隣のクラスの山崎の力を借りて、幼虫を救出する。これをきっかけに山崎に惹かれていく千花。作品は、千花と友だちのナオ、小夜子、そして山崎との交流を描いていく。そして、文化祭が近づいたある日、千花は山崎から、小夜子が気になっていると告げられ、ショックのあまり学校を休んでしまう。ひと夏の女子高生の心の動きを描いた作品。「第14回坊っちゃん文学賞」大賞受賞。選考会では以下のように評された。「作者は自分の高校生の頃の間隔を思い出しながら、この作品を書いています。自転車のスポークにアゲハの幼虫が挟まっていた、という出だしのシーンはとてもみずみずしいものです。心の地層の様子が手に取るように見えます」「女子高生たちの友情物語。時代を超えて共感できる。女の子たちの繊細な感受性が描かれていた」 「第14回坊っちゃん文学賞」大賞受賞作。電子書籍として2016年5月に刊行。 -
怪談実話コロシアム 群雄割拠の上方篇
花房観音、入江敦彦、森山東、宇津呂鹿太郎、伊計翼、中山市朗。関西=上方を中心に活躍している6名の怪談作家がしのぎを削る、文芸バトルロワイヤルが開幕。関西を舞台に、ナンバーワンをかけた頂上決戦。 -
成金
「世界に風穴をあけるぞ。僕らがいま生きているのはそのためでしかないんだ」 PCオタク、元カリスマ青年実業家、女子大生……個性的な面々が揃う“チーム・AKKA”。彼らは天才プログラマー・堀井健史のもと、新興IT企業を巧みにまるめ込み、資産の一部を中抜きしていた。最終目標はITベンチャーの雄、株式会社LIGHT通信の乗っ取り。携帯電話の販売代理店事業を全国展開し、創業10年あまりで時価総額5兆円の大企業へと登りつめた、ITバブルの象徴的存在だ。史上最大の下克上。チームAKKAは勝利を手にできるか。前作『拝金』から遡り、物語の舞台は1999年、渋谷へ。IT勃興期を駆け抜けた男たちの野心を圧倒的リアリティで描く、まばゆくも壮絶な青春経済小説! -
初恋素描帖
一口に片思いと言っても、その想い方はさまざま。十代ならではの不器用なアプローチに胸が熱くなること必至。カップルであってもお互いの気持ちにすれ違いが生じていたり……。読み進めるごとにクラス内の人間関係が見えてくるといった立体的な楽しみ方も。巻末に、20人の想いの方向が見える“恋の相関図”付き。 -
ひとり百物語
引っ越しして最初に住んだCマンションは、感じの良くない場所であった。ある晩、何かがどっしりと自分の上に乗っかっている夢をみた。男の声が言った。「抵抗すると家に火をつけるぞ」飛び起きたが、むろんそこには誰もいなかった。幽霊談から奇妙な話、涙を誘うやさしい怪談など、著者の体験、家族、友人知人たちから蒐集した百の怪異譚。 -
Kowaii
「壁」で第1回『幽』怪談実話コンテスト優秀賞を受賞した宍戸レイ。ダンサー、レースクイーン、通訳など異色の経歴を持つ、ガールズ怪談の秘密兵器がここに登場。入念な取材をもとに荒削りながらも洗練された独自の視点で怪異を描き出す。バーやクラブなど、夜の街で蒐集した妖艶なる怪談実話を収録。
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