伊豆の海で休暇を過ごした夏、ケイは婚約者の友人・亮と恋におちた。ひとつの恋の始まりは、もうひとつの恋の終りだった。建築家の亮は結婚という形式を拒否する男だった。一緒に暮らし始めた彼に、突如、転勤問題がおこった時、ケイは愛か仕事か、の選択を迫られた。いつか、くるかもしれない別れの時のこと、そして、それ以上に男との意識のギャップに揺れながら、ケイは――。それぞれの愛と別れのなかで、ケイを明らかな主張をもった女にそめあげていく。愛の連作長篇。
Posted by ブクログ 2017年05月02日
CF制作の仕事をしているケイは、かつて婚約していた長沢雄一郎と別れ、彼と同じ建築事務所に勤めていた岩井亮と交際することになります。しかし彼女は、仙台へ赴任する亮のプロポーズを断り、東京で仕事を続けていくことを選びます。
その後2人の男たちが自分を取引していたことを知ったケイが、家庭を持つ何人かの男...続きを読む