小説・文芸 - 角川ホラー文庫作品一覧

  • 魔女の子供はやってこない
    4.1
    ある日へんてこなステッキを拾った縁で、キュートな魔女と友達になった小学生の夏子。だが2人が良かれと思ってしたことが、次々血みどろ事件に発展していき──。ホラー界の鬼才が放つ、世紀の問題作!
  • 超巨大密室殺人事件
    4.1
    リアル志向オンラインゲーム「サンド・ランド」。友人に誘われてゲームを始めた仁菜は、世間を騒がす連続殺人とプレイヤー殺しの共通点に気づく。2つの殺人事件が絡み合い、浮かび上がる真相とは!?
  • 妖奇庵夜話 空蝉の少年
    4.1
    妖怪のDNAを持つ存在、「妖人」。茶室の主・伊織は、鋭い洞察力を持つ美貌の妖人。人と妖人を見分ける力を使い、予言ができる妖人と名乗る占い師の真贋を確かめることになった伊織だが、殺人事件に遭遇し!?
  • らせん
    4.1
    幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山竜司の解剖を担当した。冠動脈から正体不明の肉腫が発見され、遺体からはみ出た新聞紙に書かれた数字は、ある言葉を暗示していた。……「リング」とは? 死因を追う安藤が、ついに到達する真理。それは人類進化の扉か、破滅への階段なのか。史上かつてないストーリーと圧倒的リアリティで、今世紀最高のカルトホラーとしてセンセーションを巻き起こしたベストセラー。
  • ホーンテッド・キャンパス 桜の宵の満開の下
    4.1
    片想いの美少女こよみと共に、奇妙に充実した「オカルト研究会」ライフを送る、大学生の八神森司。しかし桜の季節、こよみの元同級生の爽やかイケメンが現れて……。恋も恐怖も増量中の人気シリーズ第3弾!
  • 粘膜蜥蜴
    4.1
    国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた……。
  • 極楽に至る忌門
    4.0
    四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの冷たい空気に違和感を抱く。優しく出迎えてくれた匠の祖母の心づくしの料理が並ぶなごやかな夕食の最中、「仏を近づけた」という祖母の言葉を聞いた瞬間、匠は顔色を変える。その夜、匠は失踪し、隼人は立て続けに奇妙なことに巻き込まれていくが――。東京での就職を機に村を出て、親族の死をきっかけに戻ってきた女性が知った戦慄の真実。夏休みに祖父の家にやってきた少年が遭遇した恐るべき怪異。昭和、平成、令和と3つの時代の連作中篇を通して、最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった、恐ろしい土地の因縁と意外な怪異の正体が浮き彫りになっていく……。ホラー文庫30周年記念、書き下ろし作品。
  • FIND 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花
    4.0
    1~3巻792~836円 (税込)
    取り調べ中に被疑者を自死させてしまい、県警捜査一課を追われた刑事・木下清花。 異動先の「警察庁特捜地域潜入班」ははみ出し者の集まる新設部署だった……。 栃木の村落で発生していた「児童連続神隠し事件」の真相を追い、清花たちは潜入捜査を開始する!
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》
    値引きあり
    4.0
    札幌市近郊の町、荏原市で発生した女子大生殺人事件。遺体の首と両手は切断されて持ち去られ、現場にはフランツ・カフカの『変身』の一節が残されていた。その猟奇的な手口は5年前に発生した『グレゴール・キラー事件』に酷似しており、ほどなくして更なる被害者も現れる。グレゴール・キラーに相棒を殺された過去を持つ刑事、加地谷と新米刑事の浅羽は、事件の捜査を進めるうち、被害者の霊を目撃したという青年に遭遇する。最初は半信半疑な刑事たちだったが、青年の証言により新たな犠牲者が出たことを知り、逃走した犯人を追う。連続殺人鬼グレゴール・キラーは何故、現場に『変身』の一節を残すのか。被害者の共通点は何なのか。それらの謎を解き明かし、猟奇殺人犯へと迫る加地谷と浅羽が目にする事件の真相とは……。そして、謎の古書が導く物語は、さらなる事件とともに下巻へと続く。猟奇事件×スーパーナチュラルミステリー第一弾!
  • 怪談狩り 葬儀猫
    値引きあり
    4.0
    コロナ禍の町で、異様な格好の男を目撃した主婦の体験が不思議な「面布」。引っ越したばかりの地で、近所で立て続けに起きた不幸と、その共通点に震撼する「大黒柱」など、日常で遭遇する恐怖に加え、八甲田山雪中行軍遭難事件と千日デパート火災事故という2つの歴史的な事件にまつわる怪異の総括を収録。障りを危惧して伏せていた事実など、今だからこそ書けるエピソードも。実話怪談の先駆者が、土地に刻まれた記憶を語り継ぐ。
  • やみ窓
    4.0
    2年前に結婚し、夫と死別した柚子は昼間はコールセンターのシフト制で働くフリーターだ。義理の母は柚子に息子を殺されたと罵倒する。柚子が味わった地獄は、別の形となって続いていた。それは何の前触れもなく突然やってくる異界のものたちとの闇の取引だ。いつ蹂躙されるともしれない危険と隣り合わせだが、窓の外の哀れな貧しい物の怪たちの来訪を待ちわびる柚子なのであった……。(「やみ窓」)  月蝕の夜、「かみさん……」土の匂いのする風が吹き、野分の後のように割れた叢に一人の娘が立っていた。訛りがきつく何をしゃべっているか聞き取れないが、柚子を祈り、崇めていることが分かった。ある夜、娘は手織りの素朴な反物を持ってきた。その反物はネットオークションで高額な値が付き……。そんなとき団地で出会った老婦人の千代は、ネットオークションで売り出した布と同じ柄の着物を持っていた のだ。その織物にはある呪われた伝説があった……。(「やみ織」)  ほか、亡き夫の死因が徐々に明らかにされ、夢と現の境界があいまいになっていく眩暈を描いた「やみ児」、そして連作中、唯一異界の者の視点で描いた「祠の灯り」でついに物語は大団円に。色気と湿気のある筆致で細部まで幻想と現実のあわいを描き、地獄という恐怖と快楽に迫った傑作。
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選
    4.0
    日常の中にふと忍び込む死の影、狂おしいほどの恋に潜む崩壊の予感、暗闇に浮かび上がる真っ白な肌……。著者が紡ぐ美しくも恐ろしい世界を、エッセイから小説まで見渡して厳選した、これまでにない傑作選。
  • 船玉さま 怪談を書く怪談
    4.0
    海が怖い。海は死に近いからーー。山では、「この先に行ったら、私は死ぬ」というような直感で足がすくんだこともある。海は、実際恐ろしい目にあったことがないのだけれど、怖い。ある日、友人が海に纏わる怖い話を始めた。話を聞いているうちに、生臭い匂いが立ちこめ……。(「船玉さま」より) 海沿いの温泉ホテル、聖者が魔に取り込まれる様、漁師の習わしの理由、そして生霊……視える&祓える著者でも逃げ切れなかった恐怖が満載。 「”これ本当に実体験! ?”と驚くことばかり。ぞくぞくします。」 高松亮二さんも絶賛の声! (書泉グランデ) 文庫化にあたり、メディアファクトリーから刊行された『怪談を書く怪談』を『船玉さま 怪談を書く怪談』に改題し、書下ろし「魄」を収録。解説:朝宮運河
  • 逡巡の二十秒と悔恨の二十年
    4.0
    わたしは20年前の記憶に苛まれ続けていた。 子供の頃のたった20秒の迷いが、川で一緒に遊んでいた幼馴染を見殺しにしたのだ。 当時の「記憶」は次第に「現在」を崩壊させ始め……?(「逡巡の二十秒と悔恨の二十年」) 表題作ほか、食用の人間がいる世界を描く問題作や、落語と都市伝説の有名人たちを掛け合わせたユーモア作、代理出産をめぐる壮大な物語まで――。 ホラー、ミステリ、SFのジャンルを超えて読者を驚愕させてきた著者の、単著未収録作品集!
  • 東京をんな語り
    4.0
    青山霊園で白い彼岸花を見た奇譚蒐集家の私は、その暗示的な花言葉を引きずるようにして谷中に向かう。「乗せた女性が忽然と消えた話」で有名な青山タクシー幽霊の足取りを辿るためだ。それを発端に、怪異の糸に導かれるように都内各所を巡回。行く先々で、夜嵐おきぬ、花井お梅、妲己お百ら、因縁の歴史を生きた女たちの魂と同一化していく……。生々しく語られる業深い話の数々。虚実が交錯する、書き下ろし幻想ルポ怪談!
  • 義眼堂 あなたの世界の半分をいただきます
    4.0
    「あなたの世界の半分をいただきます」――片目と引き換えに特殊な能力を持つ義眼を与え、依頼者の望みを必ず叶える義眼堂。だが、その望みは思ったような形では叶わず、義眼は一度装着したら死ぬまで外せない。そんな義眼堂の主人である和装の美青年・千瞳悼水の真の姿は、古の鬼の一族の末裔だ。千瞳は巫女姿の助手・八百万紅蓮と、同じく鬼だが完全に人間社会に溶け込んだ瀬島茫洋とともに、今日も人生に悩む依頼者に義眼を与え、予想もしなかったような形で彼らの望みを叶える。そして、依頼者に渡した義眼を通して世界を眺め、第二次世界大戦ではぐれてしまった仲間を探すのだ。そんな彼らの前にある日、人間とは思えない身体能力を持つ少年・異島当理が表れ……。
  • 溺れる女
    4.0
    甘えん坊だった昔の恋人・慎之介のことが忘れられないOL・平子奈々。ある日、婚約者とウェディングドレスを試着した帰り道、偶然彼とすれ違って――!? 愛しすぎて、苦しくなる。衝撃のラブストーリー。
  • S霊園 怪談実話集
    4.0
    携帯メールを打っている最中、変換された奇妙な文章と、その後起きた恐ろしい出来事(「誤変換」)、「兄物」と書かれた古い箱を開けた少年を襲う恐怖(「あにもの」)など、端正な筆致でつづる怪談実話集。
  • 庵堂三兄弟の聖職
    4.0
    遺体から様々な製品を作り出す「遺工」を家業とする庵堂家。父の七回忌を機に、長男・正太郎のもと久々に三兄弟が集まるが、かつてない難しい依頼が舞い込んで!? 第15回日本ホラー小説大賞受賞!
  • 闇の聖天使 ヴェネツィア・ヴァンパイア・サーガ【電子書籍オリジナル特典つき】
    4.0
    1999年、世界は数々の奇怪な現象に見舞われていた。東京直下大地震を生き延びた少年ヒカルは、ヴェネツィアに流れ着く。瀕死の彼を救ったのは、アラブ系らしい彫りの深い顔立ちの執事と、菫色の眸を持つ美少年だった。だが、生まれつき不思議な力を持つヒカルは、謎めいた主のある秘密に気づいてしまう。折しも、過去の魔手がヒカルに迫ろうとしていた――。頽廃した水の都を舞台に、光と闇の熾烈な闘いを描く、壮大で美麗な物語。 *電子書籍オリジナル特典:カバーイラストを手がけた華憐氏による、カバーイラスト線画/キャラクターラフ
  • サークル 猟奇犯罪捜査官・厚田巌夫
    4.0
    連続ドラマ化された「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズの人気登場人物である、“ガンさん”こと厚田巌夫刑事。 彼と、“死神女史”石上妙子の結婚当時の物語。 ある事件を経て新婚生活をスタートさせた二人だったが、警察官一家惨殺事件が発生、二人は、駆け出し刑事と新鋭検死官というそれぞれの立場から、事件に向き合うことになった。 妙子のお腹が大きくなり産休も間近な中、二人が本当の夫婦になろうとしていた矢先の出来事。 そしてガンさんのもとに、妙子が病院に居るという連絡が入り……。 === 【電子版特別付録】妙子が厚田に作った料理のレシピ ===
  • きみといたい、朽ち果てるまで
    4.0
    第23回日本ホラー小説大賞〈優秀賞〉受賞作。かつてこんなにも凄絶で美しいエンディングがあっただろうか――選考委員も絶賛した、生と死、夢と絶望が同居する混沌とした街で繰り広げられる、壊れたながらも究極に美しいボーイ・ミーツ・ガールの物語。
  • 真夜中のオカルト公務員
    4.0
    新宿区役所夜間地域交流課に配属された新人・宮古新。先輩と共に初日に訪れたのは、新宿御苑!? そこで目にした風景は、今までと違った世界だった上、出会った天狗に「安倍晴明」だと言われ――。
  • えじきしょんを呼んではいけない
    4.0
    えじきしょん――町中だろうと家の中だろうと、扉があれば中から現れ、呼び出した人間を溶かしにやってくる、ガスマスク姿の不気味な存在。ひたひたと迫ってくる理不尽な恐怖にあなたは耐えられるか!?
  • 夢に抱かれて見る闇は
    4.0
    男を初めて部屋に上げるときには、かなりの勇気がいる。もしこの男に、見えてしまったら…。30~40代女性の情念と現実、その中で少しでも光を掴みたいともがく姿を描く、怖くてエロくて美しい怪談短編集
  • バチカン奇跡調査官 ジェヴォーダンの鐘
    4.0
    フランスののどかな小村・セレ村にある聖マリー教会から、バチカンに奇跡申請が寄せられる。 山の洞穴に祀られた聖母像を礼拝している最中、「鳴ると奇跡が起こる」との言い伝えがある舌(ぜつ)のない鐘が鳴り、青い鳥が福音を告げ、全盲の少女・ファンターヌの目が見えるようになったというのだ。 証拠の映像も残っており、奇跡調査官の平賀とロベルトは、早速現地へと調査に向かう。 この一帯は、かつて「ジェヴォーダンの獣」と呼ばれる怪物が出没したとの伝説が残り、狼男や人を惑わす妖精が跋扈すると噂の森が広がる地だった。さらにファンターヌは3年前、森で大ガラスの魔物に出会ったことで視力を奪われたらしく──!? 2人の活躍がたっぷりと楽しめる! 天才神父コンビの事件簿第14弾!
  • 怪談狩り 禍々しい家
    4.0
    怪奇蒐集家・中山市朗が狩り集めた戦慄の建物怪談。人の気配がない角部屋から聞こえる妙に大きな生活音、引っ越し先で見つけた不気味なビデオテープ、誰もいない子ども部屋で突然鳴りだすおもちゃの音、夜の自転車置き場の地面に這うモノ……。「新耳袋」で話題騒然、今もさまざまな憶測を呼ぶ「山の牧場」の、今だから書ける、ここでしか読めない後日譚6話も収録。どの町にもある普通の建物が、異様なものを孕む空間かもしれない。文庫オリジナル。
  • ホーンテッド・キャンパス 白い椿と落ちにけり
    4.0
    こよみちゃんとの初デートに成功し、浮かれ気分の森司。しかし逆に意識し過ぎて空回り! そんな折、「悪魔祓い(エクソシスト)系の映画を観ると全身の血が沸騰する」という依頼人がオカ研を訪れて……
  • イヴルズ・ゲート 睡蓮のまどろむ館
    4.0
    奇妙な外観を持つ埃及屋敷に、心霊実験のため集められた4人の男女。以前の持ち主は謎の死を遂げたという。不穏な空気の中、次々と起きる不可思議な現象に、宗教学者と博物館学芸員の異色コンビが立ち向かう!
  • 幽落町おばけ駄菓子屋 夕涼みの蝉時雨
    4.0
    大学生の僕・御城彼方(みじょうかなた)の下宿先は、あの世とこの世の間に存在する幽落(ゆうらく)町のアパート。すっかり町に馴染んだ僕は、駄菓子屋「水無月堂(みなづきどう)」の店主で大家さんでもある水脈(みお)さんとともに、幽霊や妖怪から持ち込まれる悩み事やトラブルを解決する日々だ。ある日、駄菓子屋の用心棒猫目さんと大掃除の中、見慣れる瀬戸物を見つける。その正体は付喪神だった。「まだ使えるのに捨てられてしまった」ために人間を恨むようになり、その憂いが彼らをアヤカシにしてしまったことに気が付いた水脈はある提案をする。ほっこり、謎ときミステリー、第7弾!
  • 死の鳥
    4.0
    人間を襲うよう調教されたカラスの群れ。気鋭の動物行動学者・美紀と刑事・松岡はそれを食い止めようとするが、群れはやがて大学キャンパスを襲いはじめる。人食いカラスの襲撃に、人間のなす術はあるのか。 ※本書は電子文芸誌「GEN‐SAKU!」で二〇一一年四~一〇月に連載された「レイブン─漆黒の悪魔─」を大幅に改稿し、改題したものが底本です。
  • LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    4.0
    正月の秋葉原で見つかった死体には、大量の現金が詰め込まれていた。連続して同様の死体が発見されるが被害者の共通点は見つからない。比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」は警視庁で「リッチマン殺人事件」に取り組むが……【電子版特別付録】次巻『ZERO(ゼロ)』プロローグ原稿
  • オリフィス
    4.0
    人生に迷った人だけが訪れることを許される「オリフィス」という名の不思議なバー。そこには、その人の寿命の残量を示す砂時計が置かれていて――。
  • 無惨百物語 ておくれ
    4.0
    火葬場の煙で遊ぶ息子。特種清掃員の自宅を訪れた老人の霊。最終のバスに現れる和服姿の女……。日常に紛れ込んだ些細な怪異の断片はやがて凝り固まり、「ておくれ」になる。厳選した百話の忌まわしき体験談を収録!
  • 幽落町おばけ駄菓子屋 夏の夜空の夢花火
    4.0
    あの世とこの世のはざまの幽落町で、1年間を過ごすことになった僕・御城彼方は、駄菓子屋の店主で龍の化身でもある水脈さんと、今日もおばけたちの悩みを解決する日々だが……。シリーズ第3弾!
  • うなぎ鬼
    4.0
    借金で首が回らなくなった倉見は、借金の取り立て会社に身請けされることに。ある時、社長から小さな漁師町の水産加工場へある物を運ぶよう命じられる。だが、何を運ぶのかは、決して教えてもらえない……。
  • 樹海
    4.0
    奇妙な夢にうなされ、飛び起きたルイは、右スネの古傷が、夢と同じ場所であることに気づく。そんな頃、同級生が青木ヶ原樹海で死を遂げた。真相を探し求め、樹海へと向かうルイ。そこで待つ運命も知らずに……。
  • グリーン・アイズ
    4.0
    雪で孤立した高原に引きこもった青年、内藤健介を待ち受けていたのは、緑の目をした無数の亡霊だった。彼の危険を察知した恋人の奈々子も白銀の高原に向かうが、想像を絶する恐怖が彼らに襲い掛かる。
  • 黒魔術の家
    4.0
    黒木夏夫の家は、母と妻と子供の6人家族。妻の未紗がある日「6っていう数は縁起が悪いのよね」とつぶやいた。そして彼女は人数が「幸福な絶対数1」になるまで人数を減らそうとする。戦慄のサイコ・ホラー! ※本書は、2003年1月に有楽出版社から刊行された『Black Magic Woman』を改題した文庫が底本です。
  • 夏風モノクローム ハサミ少女と追想フィルム
    4.0
    映画の脚本を書き上げた道郎は、撮影のため仲間と一緒に夏合宿に向かう。だが宿泊する山荘近くで撮影中、奇妙な事態が続出する。ハサミ少女・カルミンとともに解決に乗り出した道郎が知った意外な事実とは?
  • うしろ 放課後の王国。
    4.0
    宇城霊一郎と名乗る死神の「眷属」になった高校生の七名子。死にゆく魂を狩るうしろと、それを阻止したい七名子の奇妙な関係に変化のきざしが……? レベルファイブ原案の新世代死神ストーリー、第2弾!
  • くらら 怪物船團
    4.0
    原因不明の事故で沈没したクルーザーには、恋人が乗っていた。未確認の情報を元に、結城が駆けつけた港町には、異様な現象が起こりつつあった。曲馬団の箱、獣の檻、朽ち果てた道化人形……。奇妙な漂着物を拾った者たちに怪異が憑依し、伝説の殺人鬼が臨海学園に復活する。謎の少女クララの正体とは……。
  • 夏合宿
    4.0
    中学二年生の俊輔は、たったひとりで剣道部の合宿へむかうところだった。夏期講習に参加したため、みんなと一緒に出発できなかったのである。合宿先は毎年恒例の、貸し別荘が点在する避暑地だったが、剣道部が借りたのは恐ろしく古く薄汚れた施設だった。終点のバス停まで迎えに来てくれた先輩と暗い山道を歩くうち、俊輔は林のなかに青白く光る不思議な火の玉を目撃してしまう……。ホラー大賞長編賞作家の、傑作短編集!
  • 心理分析官
    4.0
    アメリカでFBI研修を終えようとしていた警視庁専属心理分析官・加山知子に至急帰国の命令が届く。捜査が難航する連続殺人事件のためだ。捜査権を与えられた知子は、妊婦を狙う残虐な手口の殺人犯を心理分析を駆使し追い詰める。犯人の闇の部分に光を当て女性心理分析官が事件の真実を明らかにするサイコ・サスペンス。
  • 厄落とし
    4.0
    その夜、年明けの挨拶回りにつきあわされ、くたびれ果てて帰宅した恭子を待っていたのは、高校時代のクラスメイト、恵からの電話だった。「お正月早々に墓掘りすることになったんよ」――。表題作「厄落とし」をはじめ、青春ホラーの傑作短編5編を収録。第6回日本ホラー小説大賞短編賞「お葬式」につづく、待望の書き下ろし。
  • 恐怖記録器
    4.0
    売れないホラー作家に持ち込まれた、夢を記録するだけの実験だという怪しげなアルバイト。しかし初日に手術台に寝かされると鼻の穴から脳みそに何かが差し込まれて……。夢と現実のあわいを描くノスタルジックホラー!
  • 寄生木
    4.0
    新作ホラー小説の構想に悩む作家の元に、ある電話がかかってくる。小説「弟切草」の登場人物『松平直樹』と名乗るその男は、作家に「その小説を書くのは止めてください。ストーリー通りに人が殺される!〈ヒトラーの賭〉は、すでに始まっているんです!」と謎の言葉を……。しかし、ブリュッセル、ゲント、ナミュール……ベルギーの古都を舞台とした恐るべき殺人ゲームは動き出してしまった。中世フランドル絵画の傑作『神秘の子羊』に隠された謎とは!? 『弟切草』ワールド三部作、ついに完結。
  • 病の世紀
    4.0
    人体を発火させる黴、口腔に寄生し人を人肉喰いに走らせる蠕虫、そして性交渉で感染し、人を殺人鬼に変える「666」に似た形体の謎のウイルス。街に解き放たれた病原体は、黙示録が預言した終末へのカウントダウンなのか――。人々を恐怖に陥れる巨大な陰謀とは? そして立ち向かう孤独な医師の決断とは? バイオテロをも予見した、牧野ホラーこれぞ最高傑作!
  • 全国怪談 オトリヨセ
    4.0
    北は北海道から、南は沖縄まで。日本全国の都道府県から蒐集した47のご当地怪談実話を収録。岩手県の民宿、宮城の港町、群馬の史跡、山梨の樹海、愛知の橋、滋賀の湖、福井の沖合、京都のトンネル、鳥取の山中、島根の寺院、愛媛の霊場、熊本の丘陵地、鹿児島の浜辺――その地でしか成立し得ない、ご当地で語り継がれる必然性を有した怪談を、白地図を塗り潰すように書き記す。産地直送でお届けする、恐怖のカタログ・ブック!
  • うしろ ふきげんな死神。
    4.0
    ある日、校舎の屋上で七名子が出会ったのは、ふつうの人間には見えないはずの「死神」だった。宇城霊一郎と名乗るその死神は、不思議な道具と能力で、死にゆく魂を見きわめて捕獲するというのだが……。
  • 暗黒星
    4.0
    まっ赤に染まった浴槽の中であおむけに浮かぶ全裸の女。目を抉られ、心臓部から鮮血が噴き出す凄惨な死体に、人々は思わず顔をそむけた。突然、大富豪伊志田家の家族を襲った血の惨劇は、悪魔のような犯人が奏でる殺人交響曲の序章だった。明智小五郎をあざ笑うように起こる第二、第三の殺人。だが、面子にかけて犯人を追う明智は凶弾に倒れてしまった……。怪奇とロマンあふれる江戸川乱歩の傑作本格推理。他4篇収録。
  • 零 ~ゼロ~ 女の子だけがかかる呪い

    4.0
    全寮制の女学院に暮らすカスミは、同級生でいちばん美しい女の子アヤに憧れの念を抱く。アヤは言った。「私の写真にキスして、十二時になる千分の一秒前に」。そうすれば、同じ呪いにかかることができるから--。
  • 虫送り
    4.0
    北海道、井戸無村。そこでは生物農薬として使っていたてんとう虫が異常繁殖を始め、川魚を集団で襲うという怪現象が起きていた。そしてこの現象に疑問を持った人間が次々と怪死を遂げる。一方札幌では、虫の死骸とともに木箱に入った女性の白骨が発見された。村に研究のために滞在していた文化人類学者の日下部が見た悲劇とは……。虫に憑かれた男の狂気が生み出す戦慄のバイオ・ホラー。
  • 化人幻戯
    4.0
    元候爵家の美貌の夫人に想いを寄せる二人の青年。そのうちの一人が、ある日、熱海の切り立った断崖から墜落死した! 自殺か? 他殺か? 混迷する捜査陣は、名探偵明智小五郎のヒントにより、残る一人の青年の殺人容疑を深めていった。だが、尾行していた刑事の一瞬の油断から、彼もまた密室の中で殺害された……。奇抜なトリックと複雑な謎解きの醍醐味を堪能させる、本格推理小説の最高傑作! 化人幻戯/堀越捜査一課長殿/防空壕/断崖/兇器/灰神楽/を収録。
  • 甘い監獄
    4.0
    お見合いで知った双葉に妙に惹かれる慶太。嗜虐性をそそられた慶太は、出会ったその日から彼女に陵辱の限りを尽くす。結婚して二ヶ月後、その夜がくるまでは…。大石圭が描く、愛と狂気という形の夫婦の姿!
  • 魔少年
    4.0
    何一つ不自由のない家庭に育った子供が起こした「いたずら」。そこには恐ろしい意味が隠されていた――。ホラー短編の最高傑作『魔少年』をはじめ、“顔のない男”に日夜悩まされる『空白の凶相』。女の執念の憎悪を描く『雪の絶唱』。共犯であるはずの男から脅迫される『死を運ぶ天敵』など、人間の心の暗部を映す、現実的ホラー短編集。〈七つの恐怖〉
  • 訪問者
    4.0
    夫の出張で、七か月の息子と二人きりの周子の家に、強盗殺人犯の男が侵入、立てこもった。隙をみて外部と連絡をとろうとする周子。それらの行為に苛立ちをつのらせていく「訪問者」。さらに、夫の浮気をほのめかす突然の電話が周子の神経を揺さぶる……。〈家〉という密室の中で、追いつめられた女に芽生えてゆく感情とは? 女性心理を描く名手が送る、傑作サイコ・サスペンス。
  • トンネル
    4.0
    瞳を閉じてはいけない。女子高生がマッチ棒を目にはめ、瞳をこじ開けたまま自殺。新幹線では会社員が吠え、ジェットコースターから男が飛び出し、高速のトンネルでは大惨事が発生! 日本中で奇妙な事件が巻き起こる中、渋谷の映画館で374人が突然姿を消した。政府から依頼を受けた特命調査チームが見いだしたのは、科学の常識を根底からくつがえす特異な現象!『ボイス』の吉村達也が描く恐怖の無限トンネルから、あなたは無事に抜け出せるか?
  • 自選恐怖小説集 心の旅路
    4.0
    夢遊病? 記憶喪失? 奇妙な記憶に思い悩む私だが、原因として思い当たるのは以前食べたあの……!? 心の奥底からひたひたと怖さがつのってくる表題作ほか、軽妙洒脱な筆致で知られる著者が、全作品の中から選りすぐった珠玉のホラー短編13編。
  • 黒魔術白魔術
    4.0
    大災害や大事件がひんぱんに発生する世紀末のいま、世界は明らかに大変動をきたしているといえよう。その暗黒世界に対応するには、世界史上“裏の学問”として迫害され続けてきたオカルトの世界を、正しく理解する必要がある。黒魔術、悪魔礼拝、錬金術や呪い、秘密結社など、危険な知識の数々を、秘密のベールをはがし、いまここにご紹介しよう。
  • 女たちの怪談百物語
    4.0
    古い旅館、月明かりさえ届かぬ地下室。女性作家10人が集った。風が通るはずのない密室で、ろうそくの火が揺れる。誰もいない廊下から、誰かが覗く気配がする。心底恐ろしい百物語会99話を完全再現。
  • 保健室登校
    4.0
    転入生の彼女は疎外感を味わっていた。級友は間近に迫った旅行の話でもちきりなのだ。だが、待ちに待った出発の日、転入生が見た恐るべき光景とは? 普通の学校生活が恐るべき異世界へと変わる瞬間を描く。
  • ひだり
    4.0
    比陀理中学に転校してきた言美は、右回りの陸上トラックや、右回りにしか走らない路線バスを不思議に思い、由来を調べ始める。この町では「左」が封印されているらしい。逃走不能の恐怖を描く戦慄のホラー。
  • キリノセカイ I.キオクの鍵
    4.0
    原因不明の濃霧に覆われ、視界が奪われた東京。ある夜、元刑事のタクシー運転手・仙堂は謎の組織に追われる少女ミアと霧の東京で出会う。その出会いは、仙堂を「霧の世界」の真相へと導くことになるが!?
  • 放課後デッド×アライブ
    4.0
    「あなたたちはアセンションされました。これから、命をかけたゲームをやってもらいます」クラスで忘年会をしていた高校3年生の啓太たちは、突然不気味な仮面の人物によって体育館に監禁される。ここから出られるのはたった2人。男女でペアとなって様々なゲームを勝ち抜くしかない。負けた者を待つのはロスト=死! 駆け引き、暗躍、裏切り……究極の心理戦が幕を開ける! 緊迫のノンストップ・サバイバル・ホラー。
  • 帝都月光伝 Phantom of the Moon
    4.0
    魑魅魍魎の跋扈する帝都・東京。主演に抜擢された女優が次々に行方不明および死亡するという、いわくつきの舞台『宵の歌姫』の上演が決まった。この不吉な作品の裏に“堕ちた月の民”の関与を感じた作家・祀月令徒は、“月神”憑きの自動人形・朔と共に謎の解明に乗り出す。一方、令徒の担当編集・御山さくらは、公園の樹上から不思議な男の歌声が流れてくるのを耳にする。だが声の主の姿は見えず……。戦慄のルナティック・バトル!
  • 夜波の鳴く夏
    4.0
    大正の世、名無しのぬっぺほふことおいらは財閥家の令嬢コバト姫に飼われ、純愛を捧げていた。だが、コバトが義理の兄・秋信と関係を持っていることを知ってしまい、おいらは観る人を不幸にする絵「夜波」を使って秋信を抹殺しようと決める。夜波の画家ナルセ紳互を妖怪たちが集う無得市に引き込み、ようやく絵を手に入れるが、なぜか想定外の人物にも渡ってしまい……。若き鬼才が奔放な想像力で描く衝撃×禁断の妖奇譚!
  • 赤い球体 美術調律者・影
    4.0
    巷で“赤い球体”を見た人々が自我を失い、凶事を起こす事態が発生。それは人気アイドルグループM13の新曲に使われた、ある呪われた芸術作品が原因だった。天才的な美術感覚を持つ青年画家・影は、幼馴染みの光、明兄妹の力を借りながら呪物の出所を捜すことに。呪いで歪んだ世界の色を「視る」ことで、黒幕を見つけ出そうとする影だが、悪意は次第に脅威を増してゆき……! 青年芸術家たちの絢爛たるアート・ホラー、開幕。
  • 復讐執行人
    4.0
    香月健太は33歳。3つ下の妻と5歳と6歳の娘たちと4人で横浜市郊外の住宅地に暮らし、大手家電メーカーの横浜営業所にサービスエンジニアとして勤務している。平凡でありきたりの毎日だったが、香月健太は心の底から幸せだった。あの男が現れるまでは……。明日から家族旅行へ行くという夜、事件は起きた──。
  • POV~呪われたフィルム~ 赤いコートの女
    4.0
    ある番組に送り主不明の動画が送られてきたことをきっかけに、2人の若手人気女優のまわりで次々怪現象が起きる。そして番組ディレクターが謎の失踪。のこされた映像に映っていたものとは……。志田未来、川口春奈が初のホラー映画でW主演。“ドキュメンタリー映画の制作過程”で起こる様々な戦慄体験を、Jホラーの巨匠・鶴田監督のルポルタージュ形式で綴った一冊。恐怖のサイドストーリー。
  • アンダー・ユア・ベッド
    4.0
    ある晩、突然、僕は佐々木千尋を思い出した。19歳だった彼女と僕がテーブルに向き合ってコーヒーを飲んだこと。彼女の亜麻色の髪、腋の下の柔らかそうな肉、八重歯、透けて見えたブラジャーの色や形…9年も前の、僕の人生のもっとも幸福だった瞬間──。そして僕は、佐々木千尋を捜すことにした。もう一度、幸せの感触を思い出したいと願った──。それは盲目的な純愛なのか? それとも異常執着なのか? 気鋭が書き下ろす問題作!
  • ホーム アウェイ
    4.0
    都心から離れた郊外で、念願のマイホームを手に入れた鶴川一家。初めは豊かな自然に囲まれ満足していたが、すぐに何かがおかしいことに気づく。ごみの収集がこない。テレビも映らない。バスも通っていない。しかも、住民は何故か老人ばかり。この完全な陸の孤島で、一家は恐怖の陥穽に嵌りこんでいく――。現代の病、人間の闇を描破したサスペンス・ホラー。
  • 飼育する男
    4.0
    昔、昔……。春のある午後、少年は森の中で、日にさらされて色褪せた雑誌が落ちているのを見つけた。何げなくページを開いた瞬間、若い女性の全裸写真が視界に飛び込んで来て、思わず息を飲んだ。少年はまだ7歳か8歳だったけれど、そんな少年でさえ、それが普通のものではないことくらい理解できた。幼い少年にとって、それは目が眩むほどの衝撃だった。そして思った。いつか僕もこんなふうに女の人を、と――。
  • 失われた少女
    値引きあり
    4.0
    雪に埋もれた別荘で、ひとりひっそりと暮らす作家・伊波伸二。彼のところに、記憶をなくしたという美少女が迷い込んできた。少女の訪れとともに、静かだった彼の周辺では数々の異変が発生した。近くの空き家で血痕が発見され、警察が捜査に乗り出してきた。次々と殺人を犯す「雪男」の正体は? 伊波と少女は、不可解な事件に巻き込まれていく……。白銀の世界に展開するホラー・サスペンス。
  • 自選恐怖小説集 さよならをもう一度
    値引きあり
    4.0
    夕闇の教会に現れた若い女。死を冒涜するかのような彼女の告白が、神父の心を乱す――愛しい人をとり戻すために、彼女が犠牲にしたものは? 許されぬ恋への執着、成功への欲望、幼い憧れ、小さな善意……ふとした心の揺れが自らの意志をも越えた結末を導く〈書下ろし表題作〉他5編。
  • 異端の祝祭
    値引きあり
    3.9
    1~3巻374~770円 (税込)
    失敗続きの就職浪人生・島本笑美。 原因は分かっている。彼女は物心ついた時から生きている人間とそうでないものの区別がつかないのだ。 街に溢れ返った異形のモノたちは、自分の姿が見えていると分かるや否や、笑美に纏わり付いてくる……。 ある日、ダメ元で受けた大手食品会社「モリヤ食品」の面接で、笑美はヤンと名乗る青年社長と出会う。 出会ったその瞬間から、何故か自分に惚れ込んでいるヤンに心奪われ、笑美はそのままモリヤに就職することを決める。 しかし「研修」という名のもと、ヤンに伴われて笑美が見たのは、「ケエエェェェエコオオォォオオ」と奇声をあげながら這い回る人々だった――。 一方、笑美の様子を心配した兄・陽太は、心霊案件を専門とする佐々木事務所へ相談に訪れ……。 ページを開いた瞬間、あなたももう「取り込まれて」いる。 カクヨム発の「ほねがらみ」がTwitterでバズり大反響! ネット民を恐怖の底に叩き落とした驚異の新人作家が放つ、民俗学カルトホラー!
  • なまなりさん
    3.9
    怪異蒐集家・中山市朗が聞き取った幻の長篇実話が新装版で登場。後日談と、書き下ろし短篇を収録。沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東礼二。彼の仕事仲間の健治が、沙代子という女性と婚約をした。しかし沙代子は、妖艶な双子姉妹による執拗ないじめにより自死へと追いやられる。彼女の死後、双子姉妹の周囲で奇妙な事件が続発するようになるが、それにとどまらず、被害はやがて双子の実家へと移っていく――。伊東氏の目の前で起こる信じがたい怪異と事実……。体験者本人によって、二日間にわたり語られた生々しい体験記。
  • 邪宗館の惨劇
    3.9
     一年前の火災事故で親友を失った天田耕平は、恋人と共に慰霊祭へと向かう途中にバスが事故を起こし、山道で立ち往生してしまう。  雨風をしのぐため他の乗客らと共に近くの廃墟へと避難するが、そこはかつてある宗教団体の信者が集団死したといういわくつきの建物だった。 その夜、乗客たちが次々に殺害される事件が発生。建物からの脱出を試みた耕平は、恐ろしい姿をした怪物に遭遇し意識を失う。  目を覚ました時、耕平は事故を起こしたはずのバスに乗っていた。その後、まったく同じ流れで繰り返される殺人事件を体験し、耕平は自分がこの夜を『繰り返している』ことに気づく。 「俺は、タイムループに陥ってしまったのか……」  何度『繰り返し』を経験しても誰も救えず、『繰り返し』からの脱出もできない耕平の前に現れたのは、怪異譚蒐集のため、この地を訪れたホラー作家、那々木悠志郎であった。
  • ファミリーランド【電子特典付き】
    3.9
    スマートデバイスを駆使して遠方から家族に干渉してくる姑と水面下で繰り広げられる嫁姑バトルの行方。金髪碧眼のデザイナーズチャイルドが「普通」とされる世界での子どもの幸せのかたち。次世代型婚活サイトでビジネス婚をしたカップルが陥った罠とその末路。自立型看護ロボットによって育児の負担が減った一方で、隔たれる母と娘の関係。技術革新によって生み出された、介護における新たな格差。対面しない葬式が一般的な世界で、二十世紀型の葬儀を希望する死者の本当の願いとは。ホラーとミステリ、ジャンルを超えて活躍する澤村伊智がテクノロジー×家族をテーマに描いた、新感覚の家族小説。 電子特典として、書き下ろしメッセージ付き。
  • 壊れた少女を拾ったので
    3.9
    ほおら、みぃつけた――。死体の山の中、わたくしはひとりの美しい少女と出会いました。もっともっと美しくするため、わたくしはノコギリをふるう。カルトホラーの奇才がおくる、恐懼の短編集!
  • 忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件
    値引きあり
    3.9
    ホラー作家、那々木悠志郎の担当編集となった久瀬古都美は、彼が初めて体験したという怪異譚を題材にした未発表原稿を読むことに。 そこに書かれていたのは、心霊現象に懐疑的な小学6年生、篠宮悟が、流行りの噂話で語られる『崩れ顔の女』を呼び出してしまうという物語だった。 その顔を見てしまった者は視力を奪われ、精神的に追い詰められた末に自殺してしまうという怪異。その真相を調べにやってきた那々木悠志郎の助けを借りて、悟は調査を進めていく。 一方で、原稿を読み進める古都美のもとにも『崩れ顔の女』が現れる。怪異の目的は何なのか、原稿に登場する怪異が自分のもとにやってくるのは何故なのか。 答えは那々木悠志郎の原稿の中にーー。 彼の物語はここから始まった。 異端のホラー作家、那々木悠志郎の原点が描かれる。シリーズ第三弾!
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    3.9
    1993年4月の創刊以来、わが国のホラー・エンターテインメントとともに歩んできた無二の文庫レーベル、角川ホラー文庫。その膨大な遺産の中から、時代を超えて読み継がれる名作を厳選収録したベストセレクションが登場。大学助教授の〈私〉が病院で知り合った美しい女性、由尹。ミステリアスな雰囲気をたたえた彼女は、自分の体は呪われていると告げる。ともに暮らし始めた二人だが、やがて悲劇的な事件に見舞われて……。ミステリとホラーの巨匠・綾辻行人90年代初頭に執筆した傑作「再生」をはじめ、『リング』の鈴木光司が東京湾のクルーズ船を舞台に戦慄の一夜を描いた「夢の島クルーズ」、故・今邑彩が角川ホラー文庫のために書き下ろした不穏な物件ホラー「鳥の巣」、の第72回日本推理作家協会賞に輝いた澤村伊智の学園ホラー「学校は死の匂い」など、バラエティ豊かに、ホラージャンルの面白さと可能性を示す全8編。最高にして最恐、これが日本のホラー小説だ。ホラー評論家・ライターの朝宮運河セレクション。 収録作は以下の通り。 綾辻行人 「再生」(『亀裂』、『眼球綺譚』) 鈴木光司 「夢の島クルーズ」(『仄暗い水の底から』) 井上雅彦 「よけいなものが」(『怪奇幻想短編集 異形博覧会』) 福澤徹三 「五月の陥穽」(『怪談歳時記 12か月の悪夢』) 今邑彩 「鳥の巣」(『惨劇で祝う五つの記念日 かなわぬ想い』) 岩井志麻子「依って件の如し」(『ぼっけえ、きょうてえ』) 小池真理子  「ゾフィーの手袋」(『異形のものたち』) 澤村伊智  「学校は死の匂い」(『などらきの首』)
  • OFF 猟奇犯罪分析官・中島保
    3.9
    見習いカウンセラーの中島保は、殺人者の脳に働きかけて犯行を抑制する「スイッチ」の開発を進めていた。殺人への欲望を強制的に痛みへ変換する、そんなSFじみた研究のはずが、実験は成功。野放しになっている犯罪者たちにスイッチを埋め込む保だが、それは想像を超え、犯罪者が自らの肉体を傷つける破滅のスイッチへと化してゆく――。「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ始まりの事件を保目線で描く約束のスピンオフ長編! 【電子版特別付録】『OFF』イラストカード(絵=内藤了)
  • 死体でも愛してる
    3.9
    台所に立っていると落ち着く。料理をすると心が凪いでいく。 だからわたしは、最愛の夫が死んだ今日も包丁を握る。 彼の肉で美味しい料理を作るために。 日増しに美しくなる娘に劣情を抱く父親、コンビニ店員に横恋慕した孤独な作業員――。 「異常」なはずの犯罪者たちの独白を聞くうち、警視庁の敏腕刑事・長谷川英太郎には奇妙な感情が湧き……。 供述が生んだ悲劇とは!? あなたの心の奥底にひそむ欲望を刺激する、予測不可能な犯罪連作短編集。
  • 華舞鬼町おばけ写真館 祖父のカメラとほかほかおにぎり
    3.9
    黄昏の薄闇に包まれた街に、ぼんやりと提灯の灯が浮かぶ。通りは煉瓦や木造の建物で明治か大正時代のレトロな雰囲気。家々からは異形の影が現れる。ここは華舞鬼町、新宿とはちがうもう一つのカブキチョウだ。大学生の那由多(なゆた)は東京神田の万世橋で、祖父の形見のカメラを盗まれてしまう。しかも、しゃべるカワウソに。二足歩行で建物の隙間に逃げ込んだカワウソを思わず追いかけた那由多、しかしビルの隙間から抜けたそこは、さっきまでいた秋葉原の街並みではなかった……。異形に襲われそうになったところを、粋な羽織を被った青年、狭間堂(はざまどう)に救われる。「ようこそ、おばけの街、『華舞鬼町』へ。華舞鬼町総元締めの狭間堂は、きみを歓迎するよ」彼は異形ではなく、人間だというが一体その正体は?
  • 拝み屋怪談 壊れた母様の家〈陽〉
    3.9
    高鳥千草の元夫、謙二から娘に亡き妻が憑いたと相談を受けた拝み屋の著者は、さっそく原因の解明に動き出す。その過程で拝み屋の深町と桔梗、占い師の小夜歌、そして霊能師の美琴と浅からぬ縁で繋がり、行動を共にすることになった。一方で、こちらも著者と因縁深い老姉妹の一団が、ある“神さま”を目覚めさせようと暗躍していた……。過去と現在の点と点が線になり、膨れに膨れ上がった災禍の核心に迫る、シリーズ最終巻!
  • 響野怪談
    3.9
    響野家の末っ子・春希は怖がりなのに霊感が強く、ヒトではないものたちを呼び寄せてしまう。 留守番中を狙ったようにかかってくる電話。 何度捨てても家の前に現れるスニーカー。 山小屋で出会った少女が寝言を聞かれるのを嫌がる理由……。 些細だった怪異は徐々にエスカレートし、春希だけでなく、彼を守ろうとする父や兄たちをもおびやかしていく。 『記憶屋』著者が日常と異界の狭間へと誘う、ノスタルジック・ホラー!
  • 拝み屋怪談 鬼神の岩戸
    3.9
    都内で起こった幽霊騒動。解決を要請された拝み屋を営む著者は、現地の地下室に騒動の原因があると判断。閉ざされていた扉を開けようとしたが、そこには残酷でおぞましい現実が広がっていて――。
  • 現代百物語
    3.9
    1~10巻550~616円 (税込)
    屈託のない笑顔で嘘をつく男。出会い系サイトで知り合った奇妙な女。意外な才能を見せた女刑囚。詐欺師を騙す詐欺師。元風俗嬢が恐怖する客。殺人鬼を取り押さえた刑事。観光客を陥れるツアーガイド。全身くまなく改造する整形美女。特別な容姿をもっていると確信する男女たち……。いつかどこかで耳にした、そこはかとなく不安で妙な話。実際に著者が体験、伝聞した実話をもとに、百物語形式で描く書き下ろし現代怪談!
  • COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    鑑識官・三木と恋人の麗華の結婚を祝うのも束の間、比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」の面々に事件の知らせが入った。 心臓がえぐりだされた2遺体が八王子の廃ビルで発見されたのだ。 実は、一昨日も同様に心臓がくり抜かれた成人男性3人の遺体が日本橋で見つかっており、「死神女史」こと石上妙子教授が検死を担当していた。 その現場は、被害者の血痕で奇妙な「魔法円」が描かれていたという。 比奈子は、12年前そして30年前に同じような事件が起こっていたことを聞かされる。それらは未解決事件であった。 過去の事件の犯人が再び活動を開始したのだろうか?  そして、国際犯罪組織から狙われている中島保が身を隠しているセンターでは少年・永久がある発見をしていた……。 現代社会の闇が猟奇的殺人と共鳴する、新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第9弾! いよいよクライマックスへ! === 【電子版特別付録】次巻『BURN(バーン)』プロローグ原稿
  • BACK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    連ドラ化された大人気シリーズ第7弾! 病院で起きた大量殺人! 比奈子らが追う犯人の目的は? 12月25日未明、都心の病院で大量殺人が発生との報が入った。死傷者多数で院内は停電。現場に急行した比奈子らは生々しい殺戮現場に息を呑む。そこは特殊な受刑者を入院させるための特別病棟があり、狙われたのはまさにその階のようだった。相応のセキュリティがあるはずの場所でなぜ事件が? そして関連が疑われるネット情報に、「スイッチを押す者」の記述が見つかり……。 大人気シリーズは新たな局面へ、戦慄の第7弾!  【電子版特別付録】次巻『MIX(ミックス)』プロローグ原稿
  • ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    比奈子の故郷・長野と東京都内で発見された複数の幼児の部分遺体は、神話等になぞらえて遺棄されていた。被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか深手を負った比奈子は、そのまま行方不明に。残された猟奇犯罪捜査班の面々は各地で起きた事件をつなぐ鍵を必死に捜す。そして比奈子への復讐心を燃やしている連続殺人鬼・都夜が自由の身となり向かった先は……。新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第6弾! 【電子版特別付録】次巻『BACK(バック)』プロローグ原稿
  • ZERO 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    新人刑事・比奈子が里帰り中の長野で幼児のバラバラ遺体が発見される。都内でも同様の事件が起き、関連を調べる猟奇犯罪捜査班。一方、以前比奈子が逮捕した連続殺人鬼・佐藤都夜のもとに、ある手紙が届いていた。【電子版特別付録】次巻『ONE(ワン)』プロローグ原稿
  • 侵蝕 壊される家族の記録
    3.9
    ねえ。 このうちって、とてもいいおうちよね。 ――わたしの、理想のおうちだわ。 皆川美海は平凡な高校生だった。あの女が、現れるまでは……。 幼い弟の事故死以来、沈んだ空気に満ちていた皆川家の玄関に、 弟と同じ名前の少年が訪れた。 行き場のない彼を、美海の母は家に入れてしまう。 後日、白ずくめの衣裳に厚塗りの化粧をした異様な女が現れる。 彼女は少年の母だと言い、皆川家に“寄生”し始め……。 洗脳され壊れてゆく家族の姿におののく美海。 恐怖の果てに彼女を待つ驚きの結末とは……。 恐ろしくて、やがて切ない、 大人気シリーズ『ホーンテッド・キャンパス』著者による傑作ミステリ! ※本書は二〇一四年八月に小社より刊行された単行本『寄居虫女』を加筆・修正の上、改題し文庫化したものが底本です。
  • バチカン奇跡調査官 独房の探偵
    3.9
    天才的な頭脳を持ち13歳にして独房に収監される犯罪者、ローレン・ディルーカ。ある日、奇妙な殺人事件の謎解きを依頼され……(「独房の探偵」)。平賀&ロベルトが極秘レシピ再現に奮闘!?(「魔女のスープ」)
  • レテの支流
    3.9
    S大学研究室では記憶を消す方法がひそかに研究されていた。元芸能人だった怜治は、栄光の時代の記憶を消してもらう。その二ヶ月後、怜治は十五年前自殺したはずの高校の同級生を目撃する……! 前代未聞のアイデアと圧倒的なストーリーテリングで読者を魅了する驚愕の記憶ホラー。第十一回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。
  • お葬式
    3.9
    授業中に突然鳴り出したポケベルの電子音。あわてて見た液晶画面に表示されたメッセージは『チチキトク』。病院で、豪華なカタログをかかえてやってきた葬儀社を丁重に追い返して母は言った。「うちには先祖伝来の弔い方がございます―」。(「お葬式」)。日常のなかの恐怖を、ユーモラスに描く、青春ホラー小説の誕生。
  • 雷の季節の終わりに
    3.9
    現世から隠れて存在する異世界・穏(おん)で暮らすみなしごの少年・賢也。穏には、春夏秋冬のほかにもうひとつ、雷季と呼ばれる季節があった――。著者入魂の傑作長編ホラー・ファンタジー!
  • 妖奇庵夜話 人魚を喰らう者
    3.9
    妖怪のDNAを持つ人、妖人。妖人茶道家の洗足伊織は、明晰な頭脳で妖人にまつわる事件解決に一役買っている。そして妖人「人魚」の登録のある女性が誘拐されたことから、今回も警視庁に協力を要請され……。
  • ぼっけえ、きょうてえ
    3.9
    「教えたら旦那さんほんまに寝られんよになる。……この先ずっとな」時は明治、岡山の遊郭で醜い女郎が寝つかれぬ客にぽつり、ぽつりと語り始めた身の上話。残酷で孤独な彼女の人生には、ある秘密が隠されていた……。岡山地方の方言で「とても、怖い」という意の表題作ほか三篇。文学界に新境地を切り拓き、日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞を受賞した怪奇文学の新古典。

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