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台所に立っていると落ち着く。料理をすると心が凪いでいく。
だからわたしは、最愛の夫が死んだ今日も包丁を握る。
彼の肉で美味しい料理を作るために。
日増しに美しくなる娘に劣情を抱く父親、コンビニ店員に横恋慕した孤独な作業員――。
「異常」なはずの犯罪者たちの独白を聞くうち、警視庁の敏腕刑事・長谷川英太郎には奇妙な感情が湧き……。
供述が生んだ悲劇とは!?
あなたの心の奥底にひそむ欲望を刺激する、予測不可能な犯罪連作短編集。
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Posted by ブクログ
連作短編集。
犯罪者が取り調べで、何をしたかを語る形で、夏、秋、冬、春と続いていく。
ま、最後で、へ、ってなるんだけどね。
なんというか、舞台で急に暗転して全く別の場所にスポットがあたる、そんな感じ。
確かに、その場所があったのはわかているし、見てもいたのに、気づいていなかった、そんな感じ。
で、犯罪は、死体にかかわってくるもので…。
なかなかエグかったです。
物理的にも心理的にも。
方向ややり方が間違っていて、それらは愛情からくるといえばそうなのだろうけど、愛情に間違いはないというかもしれないが、やっぱり狂っているものはある。
一体、何が狂わせてしまうのか。
つか、狂ってしまうときに、理性は歯止めにならないのか。
と、人間の根本的な問題を考えてしまうのである。
面白かった。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃに良かった。
短編集が苦手な自分がまさかこんなにハイスピードで読めるとは。連作でもなかなか入り込めないタイプなんだが、これはやばいな、ある種長編とも言えるが。
1つ1つの話が物凄く絶妙。性という本能的な部分を煽ってくるのに適度なエロさというか、薄過ぎず濃過ぎず度を越さないながらも、どこか神秘性も感じてしまうような絶妙さ。各話の終わり方もまた絶妙。
『ヴィーナスたちの種蒔き』ってタイトル秀逸過ぎんか、、、
あとがきがめちゃくちゃに良いな。大石圭氏は初めて読んだが、あとがき読む限り、著者の感覚・思考が物凄く好きなのでこれから読み漁りやす。
「この世の富と幸福は、とてつもなく偏って分配されている」ねえ、、、
Posted by ブクログ
オチが弱かった。
相手に対して愛情が有ったことは伝わる被疑者たちの独白が続いていたから、最後の殺人の動機が対象への積もりに積もった愛ではなく自己愛からきたものだったのは物語の一貫性に欠けているというか。
単なるネクロフィリアものじゃないように物語に肉付けが丁寧にされていただろうに惜しかった。
想定していたよりはグロくなかった。現実の猟奇的事件のほうが上回るような印象。グロより性的な描写の比重が高かった感じもする。
あらすじを見るに三話目が見どころかと思ったけど、個人的には一話目が面白く読めた。
なんとなく買ってから三年ほど寝せてた。購入当時はタイトルのインパクトで自分の読書趣味は尖っているんだぞと思いたかったのかもしれない。
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