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Posted by ブクログ
最近読んだホラーで一番よかった。ホラーというよりは胃のヒリヒリするウシジマくん的ピカレスク小説と言ったほうが近そう。借金で首が回らなくなり、取り立て会社に身請けされた主人公の倉田勝は、ある日社長の千脇にうなぎの養殖場まで重さ50-60kgの荷物を運ぶよう命じられる。報酬は一度で十五万円、ただし荷物の中身は詮索してはいけない、という筋。「はいはい、うなぎの餌にするために人間の死体運んでんでしょ?」と思うのはもちろん作者も織り込み済、ジリジリと徐々に呑まれていく展開がイイ。図体がデカくて強面だけど小心者、社長のことを信じきれず、それでいて真相を知ろうという度量もない、そんな主人公のキャラが絶妙。逃げ場のない陰鬱さに気分が悪くなってくる。
梅雨のジメッとした時期に一気読みするには最高な作品だった。もう少しホラーに寄せてくれたら嬉しいんだけど、この人の他作品もあらすじを読む限りは同系統なのかな。
Posted by ブクログ
ホラー小説好きなくせに、高田侑さんの作品ってあんま読む機会なくて、これずっと昔読んだ記憶があるんだけど、内容忘れたので再読。
面白かった。
事実をどう見るか、見えているものが真実とは限らない。
そんな背筋がゾワリとする不気味さを上手く物語で表現していると思う。
美味しい鰻、高級品で食べられたら嬉しいな > うなぎはタンパク質ならなんでも食べるから海外では死体処理に使われることもある細切れにして餌に混ぜちまう
安くて大盛りのホルモンがおすすめの小汚い居酒屋 > 女将の男がヤクザ者でそいつが仕入れてくるどこぞの得体の知れない肉を使っている
一見天使のような見た目の可愛い女子高生 > ウリやってるすれた子(学校すら行ってない)
こんな風にこの小説には舞台となる場所や人物の裏の顔や事情が常に見え隠れしている。本当なのかな…。でも、そんなことあるわけが…。
少し前に都市伝説でコンビニのチキンは骨がないから「ぞぬ」という工業生産された食用生物の肉を使っているという話や、ケンタのチキンは足が6本に改良された鳥だなどの話が流行して、薄気味悪いなと感じていたが、この作品を読んでいる間その時の感情に近いものがあった。
舞台となる新宿や新大久保、少し郊外のさびれた工業地帯、そこに住む影のありそうな人々。全体的に不安定で薄気味悪いのだ。
さらに決定的な恐怖のトリガーとして、ネタバレになってしまうが「死人からメールが届く」という小技も効いている。
全体的に暗めでアウトローで地獄をのぞいているかのようなゾワゾワ感のある話だが恐怖描写に緩急もついているので、サクサク読める割に満足感も◎。
これこそ「コスパのいい小説」と言えるのではないだろうか。
高田侑さんの他の作品もぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
いやぁ、恐ろしい物語だった。ホラーとあるが、ホラーとノワールが混ざったような話。
借金で追い詰められた勝は、裏の世界に生きる千脇という男に拾われる。勝の192㎝112㎏というガタイに惚れたのだ。
千脇の元で裏稼業をして借金を返済していく勝。そんな勝に黒牟という街での仕事が回ってきた。鰻の養殖場に60㎏ほどの荷物を運べというのだが、中身は教えられないと言う。そこから勝の妄想が走り始め・・・。
というような内容で、グロい描写も結構出てくる。でも、エピローグが一番怖かったかな。心理的に。勝はいつまで恐怖に怯えていなければならないのだろうと。改めて悪いことはするもんじゃないなと思わされる。
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