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Posted by ブクログ
飴村行からしか摂取できない地獄の中毒になってしまった。粘膜シリーズはこの『粘膜蜥蜴』から読んだ方がいい。『粘膜人間』はどうしてもシリーズを踏破したいコアなファン向け。
前作からは想像できない完成度の高さ。端正な文章、全く予測できない筋運び、そして思い切りの良い肉体破壊はそのまま、きちんと芯の通った真っ当な価値観の人間が数名混ざることで狂った地獄の描写がより凄惨に引き立つ素晴らしい演出。
大真面目にさらっと笑いをとりにいくスタイルも加わり、薄い文庫本というのに非常に濃密な一作となっている。
読み終わるまでの2時間弱で情緒は振り回され、最後は心地よい疲弊を覚えること請け合い。
まさか飴村行の作品で「AがBを殺したからといって、お前がBを殺していい理由にはならない」なんてまともな言葉が聞けるとは思わなかった。
ネタが割れた後だろうと、何度でも読み直したくなる傑作。
しんどい
最後の展開にダメージ食らい過ぎました。
悲しい。
胸が裂ける。
読んだら後悔する、と思いつつよんで、
やっぱり読むんじゃなかったと思った。
素晴らしい内容です。
Posted by ブクログ
真樹夫は同級生の雪麻呂に自宅に招待され、友人大吉とともに雪麻呂の家に向かう。雪麻呂の家にはヘビルノという爬虫人が下男として仕え、さらには死体安置所があり……。同じころ真樹夫の兄、美樹夫は東南アジアのナムールという国で重要人物の護衛の任務を請け負うことになるのだが……。
うわさには聞いていましたが予想以上のハチャメチャっぷりでした(笑)。まったく話のその後の展開が見えないまま第一部が終わると、第二部はいきなり戦地の東南アジアに話が飛び、第一部の閉塞的な状況とは打って変わっての冒険活劇風なストーリーに。さまざまな化け物や戦地でのゲリラとの戦いが終わったと思いきや、第3部ではまた日本、それも今まで真樹夫、美樹夫の一人称だったのに、急に雪麻呂の内省的な話になると思いきや、いきなりのヘビルノの富蔵に女の子を用意させて……
グロ描写は当初の予想ほどページ数は割かれていませんでしたが、第2部の化け物の描写や第3部での決闘の描写などはうわさ通りしっかりとした描写でした。特に第2部はそうした描写のため美樹夫が生きて帰れるのか、ドキドキしながら読み進めました。
そんな場面がありながらも笑える場面もあるのがまたシュールです。雪麻呂と富蔵のかけあい、中でも第3部の冒頭は「この作者はなに書いてんだ?」と思うくらいのばかばかしさでした(笑)。このシーンがいいんだよ、なんて友達に言ったらきっと変人扱いされるんだろうな、とは思いますが(苦笑)。
雪麻呂や第二部で美樹夫が護衛することになる間宮もかなりの暴虐無人っぷりでイライラし通しだったのですが、不思議と嫌いになれませんでした。イライラが一周したのか、彼らのそうした振る舞いがどこかで自分みたいだ、とおもったからでしょうか。
最後もまたすごかったです。1部、2部、3部と場面転換がかなり激しく、どう話に決着をつけるのか気になっていたのですが、そう来るとは……。力技ではありますが、めちゃくちゃっぷりの割には意外と綺麗に締められたように思います。
ルールや常識、モラルに縛られず、作者の飴村さんが想像力を爆発させて書かれた作品だな、ということを読み終えてしみじみと実感しました。これだけ濃い想像力を見せつけられたら、好きになるか、嫌いになるかのほぼ二択になると思います。個人的には好きかも、という感じでしょうか。今後粘膜シリーズを読んでいくことになるかもしれません(笑)
それにしてもこの本が日本推理作家協会賞を受賞しているとは……。失礼ながら世も末だなあ、という感じがしてしまいます(笑)
第63回日本推理作家協会賞
2010年版このミステリーがすごい!6位
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