国内ミステリー作品一覧

  • 異人たちの館
    3.8
    著者の初期最高傑作が復活! 8歳で児童文学賞を受賞し天才少年と呼ばれた小松原淳は、なぜ富士の樹海に消えたのか? 母親の依頼で淳の伝記を書くことになった作家志望の島崎は、膨大な資料を読み、関係者に取材して淳の人生に迫るが、やがて不気味な“異人”の影が彼の周辺に出没するようになり……。 解説・小池啓介
  • 新米ベルガールの事件録 チェックインは謎のにおい
    3.4
    「あのトイレ、呪われてます!」。経営難で廃業の噂が絶えない崖っぷちホテルで、次々に起こる不可解な事件。おっちょこちょいの新入社員・落合千代子は、なぜか毎回その渦中に巻き込まれることに。イケメンの教育係・二宮のドSな指導に耐えながらも、千代子が事件の真相に迫るとき、宿泊客たちの切ない事情が明らかになる。本格お仕事ミステリ!
  • 毒殺魔
    3.6
    『砂の器』『飢餓海峡』に匹敵する平成の社会派ミステリの一大傑作、登場!  仕事中に大骨折した日読テレビのディレクター広川英樹は、リハビリの苦しさと恋人を失った寂しさから一人暮らしの自宅に風俗嬢リョウを呼んだ。単なるサービスを超えた彼女の優しさに広川は恋愛感情を持ってしまう。リョウが去った部屋には「建築家・加賀雄二郎」の名前と住所が記した紙片が落ちていた。ほどなくして報道される加賀の殺害事件。死因は正体不明の毒物による中毒死だった。広川はリョウの犯行を疑い、再び連絡を取ろうと試みるが、すでにリョウは風俗店を辞め沖縄に飛んでいた。そして、すぐさま起こる東京白金台の児童公園での四人の子供の毒殺事件。続いて今度は大阪の公園でも三人の子供と一人の親が殺害された。どれも同じ毒物による無差別大量殺人だった。犯人はリョウなのか? 彼女はどこにいるのか? そして動機は? リョウの怒濤の告白で疾駆する慟哭と驚愕のラストシーン!
  • 一○一教室 試し読み増量版
    無料あり
    4.0
    1巻0円 (税込)
    【試し読み増量版】カリスマ教育者・松田美昭が作った全寮制一貫校・恭心学園。高い進学実績、ひきこもりや反抗も治ると話題の学園で健康な男子高校生が突然死んだ――。新生・似鳥鶏渾身のダークサスペンス! ※試し読み増量版では第9章までお楽しみいただけます。

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  • ほろびぬ姫
    3.5
    両親を事故で失くしたみさきは19歳で美術教師の夫と結婚した。それから4年。あなたはあなたが連れてきた――嵐の晩、彼女の前にふたりの「あなた」があらわれる。夫が、長い間音信不通だった双子の弟を探してきたのだ。混乱するみさきに、僕はもうすぐ死ぬんだ、と告げる夫。衰弱していく兄になりかわるように、その存在感を徐々に増していく弟。眩惑的な文体で綴る愛のサスペンス。
  • 異人館画廊 当世風婚活のすすめ
    3.7
    成瀬家は、代々“禁断の絵”を守ってきた旧家だ。その絵が盗まれた。当主の美津に絵をさがしてほしいと頼まれた千景と透磨だが、件の絵は異人館画廊に置き去りにされていた。同時期、失踪中の次期当主候補・雪江が遺体で見つかるが、容疑者に浮上した男が千景の誘拐事件の関係者だと判明し!? 深まる謎の中、記憶の封印が次第に解けてゆく。緊迫の美術ミステリー!!
  • 十津川警部 日本のエーゲ海、日本の死
    4.0
    新宿のホテルの一室で毒殺事件が発生。その一週間後、日本のエーゲ海と呼ばれる岡山県牛窓の展望台で駐車中の車から男の絞殺死体が発見された。岡山県警から捜査協力の要請を受けた十津川警部は、二つの事件の被害者がパルテノンI号というヨットを共同所有するメンバーであることを突き止める。しかし、そのヨットは二年前に伊豆の伊東沖で沈没し、他のメンバー四人は失踪していることが発覚した! 二年前の遭難事故を洗い直す十津川警部の前に当時の金塊強奪事件が浮上し、その背後には財団法人あけぼの会の理事長であり元国務大臣の衆議院議員・石田健作とその秘書・相原敬の姿が見えてくるが……。東京~岡山、760キロの殺人!
  • もいちどあなたにあいたいな
    3.7
    澪湖(みおこ)は大学三年生。父の妹の和(やまと)を幼少の頃から母親より慕っていた。その叔母が、最近、どこかおかしい。叔母夫婦はようやく恵まれた愛娘を生後五カ月で亡くしていた。それで、精神に変調を来したのだろうか。大きな悲嘆が彼女を壊してしまったのか……澪湖の疑惑は深まるばかり。不安な彼女を支えてくれたのは、オタク青年木塚くんだった──独自の文体で、人格変容の恐怖を探る長編。
  • 文藝モンスター
    3.7
    増田文学賞の打ち上げとして、年に一度地方の旅館に集まる人気作家たち。ところがそこで、作家の卵の惨殺遺体が見つかった。失踪者が続くなかで超ビビリなホラー作家・雨漏たちは真相に迫れるのか!?
  • 杉下右京の事件簿
    4.2
    1~5巻740~1,600円 (税込)
    休暇でスコットランドを訪れた、警視庁特命係の杉下右京は、ウイスキー蒸留所を見学している最中、鍵のかかった樽保管蔵から死体が見つかるという事件に遭遇してしまう。異国の地で捜査を開始する右京だが……。「相棒」オリジナル小説、待望の文庫化。
  • 精霊探偵
    3.4
    交通事故で同乗の愛する妻を亡くして以来、なぜか私には人の背後霊が見えるようになってしまった。特殊な能力を見込まれて、人捜しを依頼された私は、どこかで妻の霊に会えることを期待して探偵のまねごとを始める。だが、手がかりの奇妙なカードをめぐり、不穏な出来事が次々と起こり――。驚きのラストが待ちうける、ちょっと不思議でほんわか切ないスピリチュアル・ミステリー。
  • きみとぼくの壊れた世界
    3.8
    禁じられた一線を現在進行形で踏み越えつつある兄妹、櫃内様刻と櫃内夜月。その友人、迎槻箱彦と琴原りりす。彼らの世界は学園内で起こった密室殺人事件によって決定的にひびわれていく……。様刻は保健室のひきこもり、病院坂黒猫とともに事件の解決に乗り出すが――?
  • 一○一教室
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    カリスマ教育者・松田美昭が作った全寮制一貫校・恭心学園。高い進学実績、ひきこもりや反抗も治ると話題の学園で健康な男子高校生が突然死んだ――。新生・似鳥鶏渾身のダークサスペンス!
  • シャーロック・ホームズの不均衡
    3.4
    1~2巻792~825円 (税込)
    両親を殺人事件で亡くした天野直人・七海の兄妹は、養父なる人物に呼ばれ、長野山中のペンションを訪れた。待ち受けていたのは絞殺事件と、関係者全員にアリバイが成立する不可能状況!推理の果てに真実を手にした二人に、諜報機関が迫る。名探偵の遺伝子群を持つ者は、その推理力・問題解決能力から、世界経済の鍵を握る存在として、国際的な争奪戦が行われていたのだ……!
  • 十津川警部 十津川と三人の男たち
    -
    駒沢の公園で羽田自動車社長・羽田五郎が改造拳銃で射殺された。十津川警部が捜査に乗り出すが、その後、軽井沢で強盗殺人事件が発生し、丸田幸恵が殺害された。警視庁と長野県警の合同捜査になり、やがて二つの殺人事件の容疑者として三人組のお笑いタレントの身柄を確保し、取り調べが始められた。が、捜査が進むと意外な事件の真相が浮かび上がってきた。
  • 白戸修の逃亡
    3.8
    爆破予告の犯人「松崎」に間違えられ、多くの人に追われることになった白戸修。しかし、行く先々で過去に事件で関わった人たちが救いの手をさしのべてくれる。果たして彼は「白戸」に戻れるのか!?長編ミステリー!
  • 方舟は冬の国へ
    3.5
    失業中の男が法外な報酬を提示され、初対面の女性と少女と1か月間、擬似家族を演じるという仕事を引き受ける。別荘で滞在を始めると不思議な現象が次々と起きるが、3人は次第に愛を深めていく。だが、この仕事の裏には壮大な計画が隠されていた。「書店員が選んだもう一度読みたい文庫第1位」に輝いたハートフルミステリ!
  • キウイγは時計仕掛け KIWI γ IN CLOCKWORK
    3.8
    建築学会が開催される大学に、γの字が刻まれたキウイがひとつ届いた。銀のプルトップが差し込まれ手榴弾にも似たそれは誰がなぜ送ってきたのか。その夜、学長が射殺される。学会に参加する犀川創平、西之園萌絵、国枝桃子、海月及介、加部谷恵美と山吹早月。取材にきた雨宮純らが一堂に会し謎に迫るが。
  • 異郷の檻のなか
    -
    1巻550円 (税込)
    ヒスイが暴く歴史の闇。新移民法の実施で拡大をつづける一九六〇年のサンフランシスコ・チャイナタウン。異郷に住む他国者であることを忘れずにくらしてきた華僑一世たちと、戦争を米国民として体験して「アメリカ市民」を自覚する若い二世、三世との隔絶があらわになっていた。そんな折り、チャイナタウンで公開された一塊のヒスイが、一九四九年、中国人民解放軍が上海に入域する直前、上海有数の富豪を殺害し財産を奪った人物を暴く。
  • P+D BOOKS 人喰い
    4.0
    心中現場から、何故か一人だけ姿を消した姉。 ワンマン社長の横暴に不満を募らせる社員達が、それに対抗しようと組合闘争に明け暮れる本多銃砲火薬店。 その工場に勤める花城由記子が、妹の佐紀子に遺書を残して失踪した。社長の一人息子・本多昭一と心中するという書き置きを残して姿を消したのだが、山梨の昇仙峡で昭一の遺体が発見されたにもかかわらず、由記子の遺体は発見されないままだった。ついには殺人犯人として指名手配を受けてしまう由記子――。 姿を消した姉を追って、一人残された妹・佐紀子は必死の捜索を続けるが、そこには思わぬ結末が待ち受けていた。 卓抜したトリックに、人間の底知れぬ業を描いた笹沢左保、会心のミステリー。第14回日本推理作家協会賞受賞作品。
  • 探偵部への挑戦状 放課後はミステリーとともに2
    3.5
    ■霧ヶ峰涼と渡り廊下の怪人 体育祭を二日後に控えた学園。陸上部の練習終了後、主将の足立が倒れていた場所は、渡り廊下の中央という奇妙な場所だった。 ■霧ヶ峰涼と瓢箪池の怪事件 秋の学園祭。探偵部一同はお好み焼き屋を出店。 その夕刻、モテ男の生徒が謎の女性に襲われ、瓢箪池に転落してしまった。 ■霧ヶ峰涼への挑戦 ミス鯉高祭を見に行こうとする涼の前に、大金うるるが現れる。 名前からして霧ヶ峰涼のライバル美少女は、架空密室事件の挑戦状を探偵部にたたきつけた。 ■霧ヶ峰涼と十二月のUFO 冬期補習の帰り、クール・ビューティー、池上先生と会った涼は、二人で恋ヶ窪教会の前を通ったが、その庭で神父さんが……。 ■霧ヶ峰涼と映画部の密室 ひょんなことから、映画部の映画に出演することになってしまった涼。 だがその部室から、40インチのテレビが消失した。 ■霧ヶ峰涼への二度目の挑戦 またも現れた大金うるる。今度仕掛けた架空事件は“空家の刺殺死体”。 雪の中、第三者の出入りは不可能で、涼に“犯人”の疑いが? ■霧ヶ峰涼とお礼参りの謎 霧ヶ峰涼、二年最後の三月。学園には三年生による先生への 「お礼参り」という習慣(?)があるという。池の畔に立つ体育教師に早速……。
  • 漫才刑事
    4.0
    昼は刑事、夜は漫才師。 事件はお笑いの現場で起きている!かつてない警察小説、誕生! さえない刑事(デカ)は漫才師!爆笑必至の警察エンタメ 腰元(こしもと)興行所属の若手漫才コンビ「くるぶよ」のボケ担当・“くるくるのケン“。彼が大阪府警難波署の刑事・高山一郎であることは相方の“ぶよぶよのブン“にも言えない秘密だ。お笑い劇場で起こる数々の事件にも、刑事であることは伏せ事件解決に協力する。しかしある日、同僚の交通課巡査・城崎ゆう子に正体がばれ…爆笑間違いなしの警察&芸人小説! 第一話 ふたつの顔を持つ男 「こしもとお笑い劇場」の楽屋でベテラン芸人びっくり太郎が襲われた。昼の刑事としての仕事を終え、「くるぶよ」として偶然居合わせたくるくるのケン(高山一郎)はてきぱきとした現場の保存に協力し、小さな手がかりから真犯人も…? 第二話 着ぐるみを着た死体 人気漫才師スリムドッカンブラザーズの芸歴四十周年ライブの宣伝に駆り出された「くるぶよ」。スリム健四郎とドッカン大作の二人が本人の着ぐるみを着て登場し、場を盛り上げるつもりが、思いもよらぬ事態に…。 第三話 おでんと老人ホーム 老人ホームに営業に来た「くるぶよ」。一緒に営業にやってきた父娘の漫才コンビ「喜寿・喜美子」の喜寿が舞台の上で突然倒れて死んだ。「舞台のうえで死にたい」と常々話してはいたが…しかし、その死には意外な真相が…。 第四話 人形に殺された男 新人漫才師たちの登竜門「N-マングランプリ」に出場することをしきりにすすめられる「くるぶよ」だが、かたくなに断るケン。しかし、その対応には相方のブンは不満があるらしい。そんななか、腹話術師の縦縞ボストンが楽屋で死んでいた。生前、人形のきゅん太に殺されるかもと語っていたというが…。 第五話 漫才師大量消失事件 「N-マングランプリ」に出ることになった「くるぶよ」。しかし、出場予定の漫才師八組が、開始時刻になっても会場に現われない。いったい何があったのか――。 第六話 漫才刑事最後の事件 腰元興行最大の劇場なんばキング座で一握りの芸人しか出演が許されない公演に出られることとなった「くるぶよ」。しかし、そのためには刑事の仕事を一週間休まなければならない。その口実に、警察の同僚に結婚宣言をしたケンこと高山一郎だが、またも劇場で大事件が!
  • 十津川警部 長野新幹線の奇妙な犯罪
    3.0
    会社経営者の妻子を狙った誘拐事件が、東京、横浜、松江で立て続けに発生。いずれも人質は解放されたが、犯人は高額の身代金をまんまと手中に。容疑者が浮かばず迷宮入りも囁かれる中、十津川警部は三つの事件に奇妙な共通点を見出す。真相を追って、十津川は長野新幹線「安中榛名」へ。名推理に唸る傑作長編!
  • 十津川警部 しまなみ海道追跡ルート
    4.0
    白昼、観光会社「瀬戸内ビュー」社長の愛娘が誘拐された。身代金は五億円。ライバル会社社長の、岡山県牛窓の銀行口座に振り込めというのだ。身代金を回収し、モーターボートで逃走を図った犯人は、クルーザーに衝突して沈没。新たに六億円の要求が……。だがそれは、さらなる悪夢への序章にしか過ぎなかった。十津川警部を愚弄する犯人側の意図とは!?
  • カチョウ 火災原因調査官
    4.0
    心から尊敬している上司の刀根(とね)が放火の犠牲に──。一か月ほど前から立て続けに起こっている火事と関係があるのか? 中学時代に巻き込まれた放火事件をきっかけに、自ら望んで火災原因調査官となった新見茜(にいみあかね)は、刀根を弔うため、自分の力で犯人を捕まえようと力を尽くす。しかし法制上、火災原因調査官には捜査権も逮捕権もない。思うようにならない茜は、ついに思い切った行動に出るが……。(消防サスペンス『想い火』改題)
  • イベリアの雷鳴
    4.3
    1~12巻712~1,047円 (税込)
    総統暗殺!?1940年。内戦の痛手いまだ癒えぬスペインでは、フランコ殺害を企む一派が活動を続けていた。ジブラルタルを巡り、日英独の諜報戦が熾烈を極めるマドリードに現れた日系ペルー人の宝石商・北都昭平は、やがて激動する歴史の渦へと巻き込まれていく。苛烈な闘いを緻密に描くエスピオナージ。
  • ミュージアム 公式ノベライズ
    4.0
    大ヒット映画化漫画作品の書下ろしノベライズ!雨の中、惨劇は起きた。現場に残された紙片には"ドッグフードの刑"の文字。最悪の猟奇殺人は刑事・沢村の予想通り連続する。"私刑執行者"、蛙男の衝撃の過去と心の闇が襲い来る、知られざるもうひとつの「ミュージアム」小説版、悪魔の"Another Side"。巴亮介の絶賛漫画作品の、ホラーの名手、牧野修による書下ろし驚愕ノベライズ。
  • 十字路に立つ女
    4.0
    慢性腎不全を患うみずえに不審な生体腎移植手術の話が持ちあがった。時を同じくして起きた、みずえの実家、神田の古書店に対する地上げ攻勢、婦女暴行魔の脱獄、そして何者かの影に怯える美しいスペイン研究者・理絵……。神田界隈を背景に私立探偵・岡坂神策が錯綜する謎に挑む。大人のミステリー!
  • 十一月に死んだ悪魔
    -
    15万部のベストセラー『六月六日生まれの天使』を超える、衝撃の恋愛ミステリー! 鳴かず飛ばずの作家・柏原は交通事故で一週間分の記憶を失う。 その日を境に、突然意識が遠のき恐ろしい「穴」を見る発作を起こしてしまう。 十一年後、謎の美女・舞華と偶然出会った事をきっかけに、封印されていた記憶が戻り始め……。 幾重にもからんだ伏線と、衝撃のラスト! エロスと狂気、妄想と現実が錯綜する究極の恋愛ミステリー。
  • 週末探偵
    3.3
    探偵稼業、始めました。ただし、週末限定 瀧川一紀は、大学時代の友人・湯野原海に誘われて、 男ふたりで探偵事務所を開業することに。 「あれって、なんだったんだろう?」と不思議に思いつつも、 そのままになってしまうような「ささやかな謎」の真相を解き明かしていく。 「最初の事件」、「桜水の謎」、「月と帽子とひったくり」、 「探偵たちの雪遊び」、「夏の蝉」、「ちょっと変わった依頼人」の6つの事件簿。 10万部突破『夜の床屋』の著者による最新長編!
  • なんじゃもんじゃは首吊りの木
    -
    1巻330円 (税込)
    合瀬順一は故郷を棄て上京したが、仕事はタコ部屋で土木作業員、逃げて今田健三の偽名で神田の大食堂で働いた。 還暦が近づき老いた二親が心配になった。 少年時代の先輩に様子を探ると、早く帰省しろと叱られた。 母親は間借りしていた辻坊主と間男し、逆上した父親が二人を斬り殺し、自分も首吊りの猟奇事件の舞台と化していた。 村の衆は集会に順一を呼び出し親不孝者と罵詈雑言を浴びせた。 順一は自暴自棄、少年時代のマドンナの面影と弟の亡霊を追って白い花の中へ身を投げた。
  • ネガティヴ
    3.7
    妻に不倫の恋をさせ、それを材料に、同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。この「仕組まれた恋」を発端に、不気味な連続殺人がはじまった……。いつのまにか現実と物語との境界がうすれ、この世の裏側(ネガティヴ)の世界が現実にまぎれこんでくる――底知れない怖さを描く、異色のサスペンス長篇!
  • ホーム・スイートホーム
    3.5
    部長に昇進した父、専業主婦の母、しっかり者の娘二人と末っ子の一人息子。棚原家はどこにでもある平凡な一家だったが、ある日の早朝、長女の無残な姿の帰宅から、悲劇は始まる。誘拐、脅迫、殺人――「ウチには全く関係ナイ」はずの物騒な事件に次々と巻き込まれていく。平和な家庭をたちまち破滅させてしまう現代社会の落とし穴の恐ろしさを描く辛口ミステリー。家族の絆を問い直す意欲作!
  • 貴族探偵
    3.7
    信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。自殺か、他殺か? 捜査に乗り出した警察の前に、突如あらわれた男がいた。その名も「貴族探偵」。警察上部への強力なコネと、執事やメイドら使用人を駆使して、数々の難事件を解決してゆく。斬新かつ精緻なトリックと強烈なキャラクターが融合した、かつてないディテクティブ・ミステリ、ここに誕生! 傑作5編を収録。
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿
    3.9
    自然史博物館で働くことになった女性新人分類学者・池之端環。植物標本の整理を命じられ、未整理の標本や資料が大量に詰め込まれた旧館「赤煉瓦」に足を踏み入れた環が出会ったのは、そこに棲みつくファントムこと変人博物学者の箕作類。「どんなものも絶対に捨ててはならない」が口癖の箕作と、片付け魔の環のでこぼこコンビが、博物館で起こるさまざまな事件の解決に動き出す!
  • 鏡の花
    3.5
    少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会……。「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。生きることの真実を鮮やかに描き出すことに成功した、今までにない物語の形。ベストセラー『光媒の花』に連なり、著者の新しい挑戦が輝く連作小説。
  • 消えたトワイライトエクスプレス
    3.0
    JR西日本の社長宛てに脅迫状が届いた。「大阪発の寝台特急トワイライトエクスプレスに爆弾を仕掛けた。爆破を回避したければ、金沢駅到着までに現金一億円を列車内に積みこめ。ただし、金沢までに爆弾を見つけることができたなら爆破はしない」という奇妙なものだったのだ! 翌日、トワイライトエクスプレスは何事もなく終着の札幌に到着したのだが……。会心の長篇推理。【解説】縄田一男
  • 手のひらの砂漠
    4.2
    この不幸は、いつまで続くのだろうか――。平凡な結婚生活の先に待っていたのは、思いもよらぬ夫からの暴力だった。シェルターからステップハウス、DVの被害女性だけで運営される自然農園……。離婚を経て、居場所を変えながら少しずつ自立を果たそうとあがく可穂子に、元夫・雄二の執拗な追跡の手が迫ってくる……。現代の闇に恋愛小説の女王が切り込む、衝撃のノンストップサスペンス!
  • 駐在刑事
    3.7
    1~2巻726~792円 (税込)
    捜査一課を出された刑事が挑む警察捜査小説警視庁捜査一課から青梅警察署水根駐在所長に。取り調べ中の容疑者の自殺で左遷された江波敦史警部補。組織から裏切られた彼は、自らを取り戻すための捜査する!
  • 狂乱廿四孝/双蝶闇草子
    4.0
    三世澤村田之助、江戸末期から明治初期にかけて一世を風靡した歌舞伎の名女形。舞台の最中の怪我から脱疽となり結果として四肢を切断せざるを得なかった悲劇の名優である。明治3年、異彩の画家・河鍋狂斎の描いた幽霊画を発端とした連続殺人事件が、猿若町を震撼させる。幽霊画には歌舞伎界を揺るがす秘密が隠されているらしい――。滅び行く江戸の風情とともに、その事件の顛末を戯作者見習いのお峯の目を通して丁寧に活写した、第6回鮎川哲也賞受賞作『狂乱廿四孝』に、その後のお峯たちの姿を描いた未完の長編ミステリ『双蝶闇草子』を付す。/解説=浅野里沙子
  • 好きなひとができました
    3.3
    1巻1,500円 (税込)
    「好きなひとができたから」。これほど人を傷つける残酷な言葉があるだろうか……。人から「好き」と言われるたびに次から次へと女性とつきあい、すぐに「好きなひとができた」と言って、別れを告げる男、神崎登吾。彼はなぜそのような行動を取るのか。彼になぜ女たちは魅かれるのか。そして彼に捨てられた女たちの心情は? 神崎登吾に運命を捻じ曲げられた男たち女たち、かつての友人、親戚たちの証言から、徐々に彼の正体が浮き彫りになっていく。そして、諦めきれず執拗に彼を追い続けるある女、影のようになぜか彼につきまとうある男が引き起こす決定的な事態とは!? 第4回小説現代長編新人賞を受賞してデビューし、『泣きながら、呼んだ人』が盛岡のさわや書店が主催する〈さわベス〉文芸部門第1位を獲得するなど話題の著者が贈る、衝撃と慟哭のミステリー。

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  • 石黒くんに春は来ない【無料お試し版】
    無料あり
    3.0
    どうせ人生、幽霊部員。『響け!ユーフォニアム』著者が贈る、衝撃の学園ミステリーどんでん返しの連続に、あなたはついてこられるか!? スキー教室の夜、姿を消した少年は、雪山の中で救助されるが意識不明の重体。クラスメイトとの人間関係に問題があったと申し立てる保護者は、入院したままの少年を転校させた。バツの悪い思いをしながらも、日常生活を取り戻した生徒たちに、突然、少年からのメッセージが届き……。

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  • 先生と僕
    3.8
    僕の先生は中学生! ひょんなことから大学のミス研に入った恐がりな僕は、家庭教師の生徒である隼人くんから古今東西のミステリー作品の講義を受けることに。出かけた先で遭遇する様々な「日常の謎」を2人で解決していくミステリー連作集。
  • 自薦 THE どんでん返し
    3.4
    名だたる本格ミステリの書き手があなたを仰天させる!ミステリには不可欠のラストの驚き、どんでん返し。6人の作家が自作から「これは」というどんでん返し作品を自ら選び、読者に届けます。どうぞみなさん、だまされてください。
  • 真相
    4.0
    犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。──息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。
  • ハンザキ
    5.0
    競馬解説者の娘の誘拐事件、弟分がヤクザに持ち掛けられた高額のポーカーゲーム、ルーレットに耽溺する政治家に仕掛けられた罠。破天荒な凄腕ギャンブラーの半崎が、「命」を賭けたゲームに挑む。「この手500万」は、日本推理作家協会編のアンソロジー『ザ・ベストミステリーズ2012』にも収録された会心の作! 血湧き肉踊るギャンブルミステリー連作短編集。2014年に第17回大藪春彦賞候補になった単行本の文庫化。
  • 棟居刑事の青春の雲海
    -
    公園の片隅で発見されたホームレスの死体。身元不明の被害者を洗う警視庁捜査一課の棟居は、八年前の迷宮入り強盗殺人事件との関係に気づく。北アルプスに端を発する二つの事件を繋ぐ糸を手繰るうちに、棟居刑事は思わぬ邂逅と新たな凶悪犯罪を引き寄せてしまう。青春山岳ミステリー。
  • てのひらに爆弾を
    -
    都心で市民を狙った爆発事件が発生。爆弾が仕込まれたのは携帯電話だった。犯人は通信会社に5000万円を要求するが、その後動きを止めてしまう。時間ばかりが経過し、苛立つ捜査陣を嘲笑うかのように、事件は思いがけない方向へと転がっていく――。『そして粛清の扉を』の著者が放つ迫真のクライム・サスペンス!
  • 青光の街(ブルーライト・タウン)
    3.7
    青い電飾が遺体のそばに撒かれる連続殺人事件が東京を震撼させていた。そんな折、作家兼ブルーライト探偵社の所長の草壁ユナに旧友・秋子から助けを求めるメールが届く。秋子の家を訪ねると、彼女を拉致した犯人からメッセージが。一方、探偵社で依頼を受けた有名人の婚約者の身辺調査が連続殺人と奇妙な繋がりを見せ……いくつもの事件が描く複雑な陰影から驚愕の真相が浮かぶノンストップ・サスペンス。
  • ダンス探偵・サヤ香の事件簿 「豪華客船・船上パーティー殺人事件」
    -
    1巻220円 (税込)
    サヤ香は関西財閥の超お嬢様。今は東京に住み、ワインバーのオーナーでもある。週に3回、大学の心理学教授の榊原が趣味で開く、探偵事務所で働くサヤ香。 所長の榊原と共に、知り合いのダンス教師が乗船する、豪華客船の船旅に参加した。 そこで出会ったのは、わけありの会社社長と美貌のマダム。新婚カップル。独身アラサー女性。 美貌のマダムは、脅迫状を送られ、「この船にのったら殺す」と何者かに脅されている。マダムは新婚カップルの若いイケ面夫が働く会社の社長夫人で、最近まで彼とダンスパートナーであったらしい。 豪華客船で起こる殺人。そこには巧妙なカラクリが…。サヤ香は後日、殺人事件が起こった豪華客船に再び乗船する。 静かなホールにたたずんでいると、こつぜんとマダムや新婚カップルの夫が現れ、ワルツを踊る。彼らと会話しながら、サヤ香は名推理で事件の謎を解いていく…。
  • 呪いの聖女
    -
    1巻495円 (税込)
    雪深い東北の山間と赤坂の街を貫く戦慄の罠  億万長者、石郷岡宗次郎が殺害された。過去20年間に彼の妻と実子5人も奇妙な死を遂げていた。石郷岡の莫大な財産を相続する養女・妙に甲地刑事は疑惑を抱くが、彼女には完璧なアリバイが…。だが石郷岡の邸で見た神棚と不思議な風習を追って、甲地は妙の故郷岩手へ飛ぶ。そしてそこで発見したものは、恐るべき怨念の交錯と堆積であった。禁忌を犯した彼を待ちうけるものは…。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 針の島
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    1巻495円 (税込)
    他所者を受け付けようとしない島人たち……彼らが唄う不気味な俗謡に秘められた意味とは?  山形県酒田沖に浮かぶ羽里島(はりじま)。この島を偶然おとずれた新米刑事の五十嵐は、奇妙な墜死事件に遭遇した。死者は古びた神社の急な石段を転落していた。謎のダイイング・メッセージを受け取った五十嵐は、独断で捜査を開始。すると、この三年間に同じ場所で毎年墜死事件が起こり、身許を示す所持品も何者かに抜き取られていた。しかも、死者はいずれも東京のM石油の幹部社員だった。そして盲目の巫女が、五十嵐の死を予告する…!? ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 呪者の殺意
    -
    1巻495円 (税込)
    家族のためにもあの父を殺さねばならない……ねぶた絵に秘められた怨念、この世の地獄に、娘はおびえ戦慄する!  ねぶた寺といわれる銀舟寺の住職は、高名なねぶた絵師だった。娘の早子は、人を人とも思わぬ横暴な父への怨念に燃えながら反逆のねぶた絵を描く。だが、どうやらこの家には、父に対して殺意を抱く人間が他にもいるらしい…。  呪われた宿命と業が物語の進展とともに浮かびあがる。津軽のねぶた祭りをクライマックスとする謎の殺人とこの世の地獄を風土色豊かに描き、読者を底知れぬ恐怖にひきずりこむ伝奇推理、心理サスペンスの傑作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 時をきざむ潮
    -
    1巻495円 (税込)
    第23回江戸川乱歩賞受賞作品  三陸の辺鄙(へんぴ)な海岸で、双生児を思われる学生の遺体が車の中から発見された。地元警察署には、別の学生の捜査依頼が出されていたが、高館刑事は二つの事件のつながりを直感し、接点を求めて捜査を開始する。事件の舞台となった白蟹村は古い伝承と習俗をもつ閉ざされた社会であった。刑事の執念の捜査が、まさに核心に迫ったとき、古代伝承は不気味に甦る。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 呪いの聖域
    -
    1巻495円 (税込)
    父の像を求めて辺境に向かう青年の運命は、不気味な老婆たちが握っていた…  飛行機事故で死んだ父の遺体を引き取りに行った山戸東介は意外な事実を聞いた。事故機の機長こそ本当の父であり、しかも自殺ではないかというのである。不思議な糸に導かれて東介は、外来者を片端から殺す陸の孤島・雪花里(つがり)村に引き寄せられていく…。無気味な世界を描く長編伝奇推理の傑作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 地図にない谷
    -
    1巻495円 (税込)
    その部落へはなぜ立ち入ってはいけないのか……そして、村民が次々と急死する風土病の謎とは?  大学の夏休みに郷里へ帰った帯金多江は、鬼兵衛谷をレポートに取り上げようとしたが、なぜか母の強い反対にあった。だが、許婚者とともに秘かに探索に乗り出し、「いきなり病」と呼ばれる風土病を調べるうち帯金家が谷の歴史に深くかかわっていることに気付く。あまつさえ、一八〇年に及ぶ谷への弾圧の張本人が帯金一族にあったことと同時に、多江は恐るべき自分の出生の秘密を知る。  第17回江戸川乱歩賞最終候補となった「藤太夫谷の毒」を改題。伝奇ミステリーロマンの名作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • オーロラの殺意
    -
    1巻495円 (税込)
    ソビエト連邦政府に蹂躙される少数民族の地下組織グループに潜入した日本人の若者は…  藍子が、父の神保正和の書棚から発見した古文書……それは極北の地ヤマロネネツ民族管区の娘と結婚した曾祖父輪介が書き遺したものだった。彼女はそこに書かれた少数民族の生活に興味をいだいてモスクワへと旅立っていった。しかし帰国後不審な事故死を遂げ、さらに恋人の月村照も同じような事故に遇って死んでいった。いまや、二人の死に疑問をいだき、執拗に真相を追及しつづける月村の弟・皓も、背後に蠢く、巨大政府と少数民族の苛酷な運命のなかにのめり込んでいくのだった……。  ソ連の少数民族差別の問題を扱い、性のユートピア思想についても言及した、冒険サスペンス小説の傑作。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 東京ゲリラ戦線
    -
    1巻495円 (税込)
    学生デモの熱気に当てられた女子大生の行為により米軍に思わぬ死傷者が出て、日本全体が内乱状態に陥る  米軍基地に囲まれた街・立横カスバに住む女子大生・宮福伊津子は、友人たちと共謀して手製の時限発火装置を基地滑走路拡張予定地に仕掛けた。米帝国主義に反対するということは、彼女たち学生の間ではあまりにも自明すぎて、もはや口にするのが恥ずかしいような事実になっていたからだ。しかし、通行人を巻き添えにする心配もなかったはずのこの行動は、運悪くクルマで通りかかった米軍将官の死を招いてしまう。  飛行場への放火とその目撃者、擬装されたゲリラ組織、同棲していた男への幻滅。伊津子はさまざまの契機を介して、三多摩に根を張るゲリラ組織へと急速に接近していく。一方、自衛隊内部のタカ派は、三多摩の一部に存在する不穏な動きを事前に制圧しようと巧妙な囮作戦をもくろむが…。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。
  • 二歩前を歩く
    3.8
    ある日、僕は前から歩いてくる人に避けられるようになった。まるで目の前の“気配”に急に気がついたかのように、彼らは驚き避けていく……。(表題作)とある企業の研究者「小泉」が同僚たちから相談を持ちかけられ、不可思議な出来事の謎に挑む。超常現象の法則が判明したとき、その奥にある「なぜ?」が解き明かされる! チャレンジ精神溢れる6編のミステリー短編集。
  • 若狭殺人事件~〈浅見光彦×歴史ロマン〉SELECTION~
    -
    水中綱引きの神事で賑わう福井県若狭の名勝日向湖に男の死体が流れ着く! その1年後、東京・高島平で広告代理店勤務の細野久男が絞殺された。細野が死の前に、同人誌に発表していた短編小説「死舞」には、若狭を舞台とし、黒い服の男の謎の行動と暗い過去が描かれていた。浅見光彦は、小説が結びつける2つの殺人事件の接点に引きつけられ、若狭へ向かう!
  • 疑医
    3.6
    彼は天才医師なのか疑惑の医師なのか!? 「脳卒中は手術をするな!薬で治る」を提唱してマスコミの寵児となった脳外科医香山。医学界の常識を覆し、患者からカリスマ的支持を受ける彼は天才なのか疑惑の医師なのか?女性記者速水が現代医療の闇を追跡する!
  • 殺意の構図 探偵の依頼人
    4.0
    金目当ての義父殺害を疑われる峰岸諒一は、かたくなに無罪を主張していた。弁護人・衣田征夫は、肝心な点で証言を濁す彼に終始翻弄されるが、アリバイの証明により無罪が確定し、釈放に。ところが、間もなく峰岸の死体が発見される! 冤罪事件に端を発し、めまぐるしく浮上する疑惑の果てに潜む真実とは!? 予想は即座に裏切られる展開に、驚嘆必至のミステリー!
  • 異次元の館の殺人
    3.6
    証拠品鑑定のため、粒子加速器をもつ研究施設を訪れた検事の菊園綾子。だが鑑定中に加速器が暴走し始める。一方、調査のため弁護士の森江春策と共に西洋館を訪れた菊園は、密室殺人事件に遭遇する。菊園が推理を披露しようとしたそのとき、加速器の影響で彼女は異次元へ飛ばされてしまう! 真相を見抜かないと元の世界に戻れない!? 奇想爆発の本格ミステリー。
  • 伴連れ
    3.9
    高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。だが捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎の庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒してゆく。迫真のリアリティ。心の奥底に潜むミステリ。警察小説の最高峰がここに。
  • 風景を見る犬
    3.7
    那覇市大道の栄町にある売春宿の息子・香太郎は、高校最後の夏休みに近所のゲストハウス「アミーゴ」でバイトをする。悠々自適なマスター、個性的な美女たちに囲まれ、それなりに充実した夏休みを過ごしていた。そんな中、いつもは平和な栄町界隈で二つの殺人事件が起こる。当初、金の絡んだ単純な構図に思えた事件は、複雑に絡み合う人間ドラマが引き起こした悲劇だった――。幼なじみの彩南から、かつて「野良犬」と言われた香太郎だが、野良犬だからこそ見えるものがある。
  • ウィンチェスターM70
    -
    恐るべき威力を秘めた名銃ウィンチェスターM70。その銃声と衝撃波はビルをもゆるがし、オレンジ色の閃光は正確な死と破壊を送り続ける。分身ともいうべきM70を持ち、三人の仲間と銀行を襲い、大金を奪った登川は、警官隊の重囲を突破するが、彼等を待っていたのはボスの卑劣な裏切りだった……。
  • カクメイ
    3.5
    生放送のバラエティー番組収録中に、お笑い芸人が予定外のネタを始めた。大スポンサーの商品を貶める内容に、スタジオは騒然となる。怒り心頭のプロデューサー、対応に走る広告営業マン。芸人は、家族の命をたてに脅迫されたとうなだれた。一体誰が、何のために? 再発防止策がとられるものの、同様の事件が相次ぎ、現場は混乱を極めた。しかしこれは、さらに大がかりな脅迫事件への序章に過ぎなかったのだ……。 かつてない好景気に浮かれ騒いでいたバブル期の日本。なかでも隆盛を極めていたテレビ界を襲う驚愕の脅迫殺人事件と、時代に翻弄され、生き迷う若者たちのドラマが交差する、著者渾身の長篇サスペンス。
  • 血の来訪者
    -
    資本金100億の大東電機乗っ取りを企てる伊達邦彦は、社長令嬢を誘拐、身代金3000万円の強奪に成功したのを皮切りに、緻密な計算と恐るべき行動力によって着実に目標に近づいてゆく……。巨大な力にものをいわせ、甘い汁を吸うマンモス企業と資本家に対する、非情の男伊達邦彦の鉄の意志に支えられた果敢な挑戦を描く力作。
  • エアー2.0
    4.3
    あの人は資本主義をやり直そうとしている! 新国立競技場の工事現場で働く中谷は、不思議な老人と出会う。老人はいかにも肉体労働には向いておらず、仕事をクビになるが、現場を去る直前、翌日の競馬の大穴馬券を中谷に託していた。老人が姿を消した直後、工事現場では爆破事件が起こり、翌日馬券は見事的中する。  5000万円の現金を手にした中谷の前に、再び老人が現れ、彼が開発した市場予測システム「エアー」の代理人として、日本政府との交渉窓口となるよう、中谷は依頼される。 「エアー」は世の中に渦巻く人間の感情を数値化して、完璧な市場予測を可能にするシステムで、それは政府が握るビッグデータと結びつくことで、国家の予算を潤すほどの巨額な利益をもたらすものだった。 謎の老人の代理人として、政治家や官僚たちと交渉を重ねる中谷だったが、「エアー」供与する見返りとして、福島の帰還困難地域を経済自由区として、自分たちに運営を任せるという要求を突きつけるのだった。  現代日本が直面する難題をつまびらかにし、圧倒的なスケールで描く近未来経済サスペンス小説。
  • ゴッド・スパイダー
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    2兆円の発明も、一晩でゼロになる。研究者の日々野は、成功すれば世界初となる人工蜘蛛糸の量産化研究に邁進していた。しかしある日、大学時代の友人・片桐が量産化に成功する。彼は大学在学中、イントラネットへのサイバーアタックにより、貴重な研究データを消失させた過去をもっていた。乱歩賞作家が長期の取材に基づき書き下ろす、会心の社会派ミステリー!
  • こどもの城殺人事件
    3.9
    柳刃包丁に胸を刺されて殺された名門男子高生。彼の死後、優等生の顔に隠された不審な交友関係が明らかになる。その死の理由にたどり着いた時、切ない真実が明らかになり――。どんでん返し満載の青春ミステリー。
  • 冬空トランス
    4.3
    少女はなぜ“四階のこの教室”から飛び降りなければならなかったのか? 可愛すぎる名探偵・樋口真由が導き出した真相とは? 文庫書き下ろし『消失グラデーション』の後日談も収録の“消失シリーズ”短編集。
  • 悪徒
    4.3
    偽名を使い、多数の人を殺めてきた腕利きの榎波は、暴力団員が起こした動物惨殺事件を見逃すことが出来なかった。激情に駆られながらも、冷徹に暴力団員を射殺した榎波だったが、その完璧さが彼の運命を大きく狂わせていく。榎波の手口が他の伝説の暗殺者・花井と酷似していたことから、花井を追うことになった“影の弁護士”藤立。本来絡み合うはずのない二人が、再び出会うとき、未曾有の犯罪を巡る追跡劇がはじまる。 ※本書は二〇一二年十一月に小社から単行本で刊行された『ライフ・アンド・デス』を改題して文庫化したものが底本です。
  • 聖なる黒夜【上下 合本版】
    4.2
    『聖なる黒夜(上)』:広域暴力団の大幹部が殺された。容疑者の一人は美しき男妾あがりの男……それが十年ぶりに麻生の前に現れた山内の姿だった。事件を追う麻生は次第に暗い闇へと堕ちていく。圧倒的支持を受ける究極の魂の物語。 『聖なる黒夜(下)』:刑事・麻生龍太郎と男妾あがりのインテリ山内練。ひとつの殺人事件を通して暴かれていく二人の過去に秘められた壮絶な哀しみとは? ミステリとして恋愛物語として文学として、すべてを網羅した最高の文芸作品!! ※本書は『聖なる黒夜(上)』『聖なる黒夜(下)』を1冊にまとめた合本版です。
  • RIKOシリーズ【全3冊 合本版】 『RIKO ─女神の永遠─』『聖母の深き淵』『月神の浅き夢』
    4.0
    『RIKO ─女神(ヴィーナス)の永遠─』:男性優位な警察組織の中で、女であることを主張し放埒に生きる刑事・村上緑子。彼女のチームが押収した裏ビデオには、男が男に犯され殺されていく残虐なレイプが録画されていた――。第15回横溝正史賞受賞作。 『聖母(マドンナ)の深き淵』:一児の母となり、下町の所轄署で穏やかに過ごす緑子の前に現れた親友の捜索を頼む男の体と女の心を持つ美女。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。関連の見えない事件に隠された一つの真実とは。シリーズ第2弾。 『月神(ダイアナ)の浅き夢』:若い男性刑事だけを狙った連続猟奇事件が発生。手足、性器を切り取られ木に吊された刑事たち。残虐な処刑を行ったのはいったい誰なのか? 一児の母として幸せを噛みしめる緑子は、最後の事件のつもりで引き受ける。だがそんな彼女を、あまりに苛酷な捜査が待ち受けていた――。シリーズ第3弾。 ※本電子書籍は『RIKO ─女神(ヴィーナス)の永遠─』『聖母(マドンナ)の深き淵』『月神(ダイアナ)の浅き夢』を1冊にまとめた合本版です。
  • 十津川警部「子守唄殺人事件」
    5.0
    現場に残された奇妙な遺留品 殺された女たちを結ぶ見えない糸とは……!? 銀座クラブのママが絞殺された。現場にでんでん太鼓が遺され、口にはおしゃぶりが入れられていた。後日、三月三日雛祭りの夜に東京で女性演歌歌手が絞殺され、胸元にこけしが置かれやはり口にはおしゃぶりが! さらに仙台でも女性評論家が絞殺され、胸元には首の取れかかった男の子の人形、そしてまたも口にはおしゃぶりが! 十津川は、これら殺人現場の奇妙な遺留品が各地の子守唄を暗示することに注目。やがて被害者たちのような自立した女性を批判する「子守唄を守る会」なる団体の存在を知る。すると、十津川たちのほかに彼らこそ犯人と睨む人物が現れるが……。連続殺人に隠された驚愕の真相とは!?
  • 月に吠えろ! 萩原朔太郎の事件簿
    3.4
    崖から転落死したはずの兄から連続して届く、謎の手紙。明子はマンドリン教室の仲間である萩原朔太郎に相談を持ちかけるが…。「真実は、論理を超えたインスピレーションの中に隠れているもの」と豪語する朔太郎が挑む、七つの不可能犯罪。
  • KAIKETSU! 赤頭巾侍
    3.5
    寺子屋で子供たちに読み書きそろばんを教える浪人者、久留里一太郎。 しかしその正体は、津無時円風流を使い、世の悪党どもを切り捨てる怪傑赤頭巾であった! え? 時代小説ですよね? いえいえ、ただの時代小説ではありません。剣豪・久留里一太郎、実はちょっと早トチリな名探偵でもあるんです。鬼才が贈る、まったく新しい時代推理の登場!
  • 寝台特急カシオペアを追え
    -
    女子大生・小野ミユキが誘拐された。犯人の指示で、父親の敬介が身代金二億円を携えて上野発のカシオペアに乗り込んだ。十津川警部は、新幹線で先回りし郡山から乗車するが、敬介も金も消えていた。さらに、ラウンジカーでは中年男女の射殺体が発見される。誘拐事件との関連は? 十津川を嘲笑うが如く、次々と引き起こされる事件。果たして解決への鍵とは!
  • 蛍の森
    4.3
    ある者は朝食を用意している最中に、或いは風呂を沸かしたまま、忽然と姿を消した。四国山間部の集落で発生した老人の連続失踪事件。重要参考人となった父に真相を質すべく現地に赴いた医師は、村人が隠蔽する陰惨な事件に辿り着く。奇妙な風習に囚われた村で起る凶事。理不尽な差別が横行した60年前の狂気が、恨みを増幅して暴れ出す――。ハンセン病差別の闇を抉る慟哭の長編小説。
  • 君と時計と嘘の塔 第一幕
    値引きあり
    3.9
    1~4巻508~577円 (税込)
    大好きな女の子が死んでしまった――という悪夢をみて起きた朝。高校の教室に入った綜士は、ある違和感を覚える。唯一の友人である一騎が、この世界から「存在が消されている」という事実にひとりだけ気付くのだ。綜士の異変を察知したのは、時計部で時空の歪みの真相を追いかける千歳先輩と、破天荒な同級生の雛美。3人はこの世界で起きているタイムリープの謎を解こうと奔走する!
  • 4ページミステリー
    3.2
    「小説推理」で好評連載中の「2000字ミステリー」を、一挙まるごと5年分、60編収録。各話は原稿用紙5枚分というお手軽な長さなので、通勤通学の車内でちょこっと開くのにオススメです。短くても、伏線やどんでん返し、ミスリードの仕掛けありで、これはオイシイ!
  • 十津川警部 湯けむりの殺意
    5.0
    道後温泉の老舗ホテルの娘を三田村刑事が殺害したという告発の手紙が、本多捜査一課長宛てに届いた。愛媛県警に確認すると、確かに殺人事件が起きており、その時期に三田村も叔父の葬儀で道後に行っていたことがわかった。捜査に乗り出した十津川警部のもとに、三田村に不利な証拠が次々と出る。温泉地を舞台にした五編を収録。
  • カラフルな風
    -
    長編サスペンス小説。 風に色がついて見える、風車大好きな女の子・風香。その風香たちの研修先、世界最大級の風力発電所で爆発事故が発生。さらに爆発は世界中の風力発電所を襲う。 風車をとりまく風の色がどんどん変わっていき、やがて赤い風が吹いて──。しかも、風が止まったら施設そのものが爆発する!? ピンチを救えるのは風が見える風香。でもどうやって? 「君のその力を貸してくれるかな」。 力強い青い瞳の青年が風香へ手を差し出す。風の吹く先、そこは──。
  • Qrosの女
    3.7
    世間を騒がす謎のCM美女「Qrosの女」の素性を暴くべく奮闘する「週刊キンダイ」芸能記者の矢口慶太。CMで彼女と共演した人気俳優・藤井涼介の自宅を、先輩記者・栗山と一緒に張り込むとそこに当人が!? 藤井との熱愛スクープ・ゲット! それともリーク? ――ワケありのネタ元、ネット情報も錯綜し、衝撃の展開へ! 白熱する芸能取材をリアルに描いた鮮烈ミステリー!
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官
    4.1
    水死体からも「虫の声」は聞こえるのか!?第一発見者は、法医昆虫学者の赤堀涼子本人。東京湾の荒川河口で彼女が見つけた遺体は、虫や動物による損傷が激しく、身元特定は困難を極めた。絞殺後に川に捨てられたものと、解剖医と鑑識は推定。が、赤堀はまったく別の見解を打ち出した。岩楯警部補はじめ、捜査本部は被害者の所持品から、赤堀はウジと微物から、それぞれの捜査が開始された!
  • 武家屋敷の殺人
    4.2
    孤児院育ちの美女から生家を探してほしいとの依頼を受けた弁護士・川路。唯一の手がかりは、20年前の殺人と蘇るミイラについて書かれた異様な日記のみ。友人・那珂の助けを借りてついに家を突き止めるが、そこは江戸時代から存続するいわく付きの武家屋敷だった。そして新たな殺人が……。謎とトリック2倍増しミステリ!
  • ニンギョウがニンギョウ
    3.8
    映画を見に行くことになったのは妹が死んでしまったからだ。私は平素より視覚情報に関しては淡白を貫く主義なので、映画を見るのは実に5年振りのこととなり、妹が死んだのも、矢張り5年振りだった。回数を勘定すれば、共にこれが4回目である。映画を見るのは妹が死んだときだけと決めているのではなく、逆であり、妹が死んだからこそ、映画を見るのだ。そうはいってもしかしこうしょっちゅう死なれては私としても敵わない。
  • 昔むかし、いなくなった子どもの話
    -
    第10回ノベラボグランプリ最優秀賞受賞作品! 昔むかしのお話。とある村でしずという娘が突然姿を消した。 たった一人の子を失くしたふた親は懸命に探し回るがまるで手がかりはない。 そして、時は過ぎ……
  • 特殊警備隊ブラックホーク 狙われた潜入捜査官
    1.0
    警察には頼れない、訳ありの政治家や実業家などを顧客に抱えるVIP専門の警備会社・ブラックホーク。 メンバーは、資格を剥奪されたプロボクサーや警察官、自衛官など一癖も二癖もある奴らばかり。 今回の警備対象者は、サイバーセキュリティーの専門家であるルイス・マッケンジー。 なぜ、彼は命を狙われているのか、警察に打ち明けられない秘密とは何なのか。不条理に立ち向かう男たちの姿を描いたミステリー。
  • アンダードッグ 箱乗り
    -
    俺は大手新聞社の地方支局に勤務する新聞記者。 そう言えば聞こえは良いが、最近ではうだつがあがらず、ライバルに出し抜かれて空回りばかり。そんな鬱屈した日々の中、俺はあの男と出会った。かつては大手新聞社のエースで、今はゴシップ記事で食いつなぐ男。負け犬。俺も最初はそうバカにしていた。 そいつのせいで俺は、記者生命すら危うくなるような事態に陥ってしまう。だがその事件の裏には想像すらできなかった悪意が眠っていた……。 横溝正史賞受賞作家が渾身の思いを込めて書き下ろす、ジャーナリズム・バディ小説!
  • 死神の捜査 死神の目
    4.5
    一年前に起きた『星乃洋太郎殺害事件』で、逮捕された容疑者に無罪判決が下された。 時を同じくして、当事捜査に加わっていた大塚東警察署刑事課・大邊誠のもとに一人の男が現れる。男の名は、儀藤堅忍。 警視庁内にある謎の部署でひとり、無罪確定と同時に事件の再捜査を始める男だ。警察組織の傷を抉り出す再捜査に加え、その相棒に選ばれれば組織から疎まれ、出世の道も閉ざされることになる。その為付いた渾名は“死神”。 大邊は、儀藤の相棒に選ばれ、否応無しに再捜査に乗り出すことに――。「福家警部補」シリーズで話題の著者が放つ、新感覚警察小説。
  • 疑惑のラビリンス 雛人形の悪夢
    -
    終戦直後の日本。元憲兵隊の雪下胡桃の洞察力と抜群の戦闘能力が冴える。お色気満載で魅惑的な陽子。天才美少女エルナ。ドジな安藤政季をもり立て探偵事務所を開設した四人。ある富豪から雛人形の捜索という変わった依頼。都内では若い女性らしき切断された腕や足が見つかる。また近くには雛人形の同じ部位も発見される。数百年の呪いと巨大な陰謀。果たして胡桃は謎が解けるのか。前作「疑惑のラビリンス 異国の少女」の続編。著者渾身のロマンサスペンスミステリー。
  • 生命(いのち)のサイレン 救急女医・五條史子
    -
    1巻495円 (税込)
    生と死がせめぎあう救急医療の現場に、若き女医が挑む  孤独な老人、虐待された幼子、ヴィザ切れの外国人労働者、犯罪者、あるいは政府要人……。救急病棟に運び込まれた人々の群れ、その過去、そして現在が、女医・五條史子の前に立ちふさがる。  サイレンが鳴り響く、赤いランプが回る、ストレッチャーが音をたてて運び込まれる。「生命徴候(バイタルサイン)チェック!」オペ室で、集中治療室で、現代社会に病み、傷ついた者を救うべく、彼女の闘いが始まった。  現代医療の原点を問う、衝撃の医学小説。連作短篇集。 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • 安楽処方箋
    -
    1巻495円 (税込)
    医学雑誌に掲載された「医師に見破られず自殺する方法」の謎は解明できるのか 「医師に見破られず自殺する方法ありや」医家向け専門雑誌に掲載されたこの質問に対し、謎の投書が寄せられた。「有リ。但シ、影響多大ト思ワレルニ付、茲ニハ記サズ」……編集部の塩谷は、昨年から頭にこびりついて離れない自分の母親の経緯を考えると、その内容はとても人ごととは考えられなかった。彼は、その手紙に使用されている横罫便箋に小さく印刷されていた「東京養成院」の活字を手掛かりに、差出人を探すことを決意する。(「安楽処方箋」より)  現代における生と死の意味を鋭くえぐる小説現代新人賞受賞作「安楽処方箋」、直木賞候補作「サイレント・サウスポー」「詐病」他を併録した医療ミステリ短篇集の名作。 *安楽処方箋 *サイレント・サウスポー *詐病 *カルテの軌跡 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • 菌株(ペニシリン)はよみがえる
    -
    1巻495円 (税込)
    第二次大戦の秘話を背負った「M179」と呼ばれる菌株を巡り医薬品業界の思惑が踊る  突然もちあがった抗生物質博物館設立プラン。展示の目玉にすべく、わが国初のペニシリン菌株を追い求める旅が始まった。ドイツと日本をまたいで忍びよる妨害の手、迫り来る危難……一体なぜ? 菌株に何かの因縁があるとでもいうのだろうか。戦後五十年を経て、医学界をわき立たせ、同時に震えあがらせるペニシリンの秘密とは何か。衝撃の医療サスペンス小説。 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • レッドライン・カルテ
    -
    1巻495円 (税込)
    政府要人の健康管理のため、という名目で密かにカルテが出回っている!? 「概ね健康」と公式発表されているVIPの遊説先に何故医師団が随行するのか……胸中にくすぶる疑念が次第に膨れあがってゆく。専門医たちが集まる「極秘の会合」、その真の目的は何なのか。(レッドライン・カルテ)  花札一枚を看護婦に差し出して藤森医師に取り次ぎを頼んだ過去からの客人。男は何の礼を言いに現れたのか。一方、藤森の心の裡では苦い思い出が広がっていく。(第二外科時代の余罪)  八ケ岳の避難小屋で生死の境をさまよう登山者。猛吹雪のなか、急性の盲腸で一人の男が倒れた。麻酔も道具も満足にない状態。わずかな材料で手術に踏み切れるのか。(八ケ岳モルゲンロート)  人と医療の関係を改めて見つめ直す、医療サスペンスの中篇3本を収録。 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • 巡業殺人(1) 殺人予告状
    -
    1~2巻495円 (税込)
    密室トリックの殺人事件が暴く、芸能界の内幕  芸能プロの社長・神山が密室状況の社長室で殺された。東北巡業の打ち合わせのため偶然居合わせた下請けプロのマネージャー・松原は、事件の直前、専務の桑田が沈痛な面持ちで社長室から出て来るのを目撃していた。捜査は難航したまま、松原の率いる人気歌手一行の巡業は始まった。数日後、同行の司会者・花野のもとに一通の脅迫状が送られてきた。殺人予告状。そして、花野は…。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 虚妄の残影
    -
    密室トリックの謎は過去に迷宮入りした殺人事件とどうつながるのか?  三津田建業創立20周年祝賀会で、社長三津田良造は創業時の秘話を披露したのち、死体となって発見された。部屋は密室状態、死因は毒薬による中毒死であった。捜査が進展するにつれ、三津田の暗い過去とともにその秘話の裏側が明らかにされる。  戦時中に行方不明となった山下財宝、クレーン会社専務殺人事件、警備員殺害事件……みえざる糸がたぐられ、複雑にからみあって事件の核心が“密室”へと収斂してゆく。  第15回江戸川乱歩賞最終候補となったとなった本格長編ミステリ作品。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 死を奏でるギター
    -
    持ち主が次々に死ぬという呪われたギター! 時を経て解明された密室殺人のトリックとは?  平凡なサラリーマン若杉に突如かけられた殺人容疑。見知らぬ男の他殺死体が持っていたメモに、自分の名が記されていたというのだ。しかも被害者が秘匿していたギターは、34年前に若杉が所有していたものだった。薄幸の女リリーの思い出に導かれて、若杉は34年前の謎に挑む。持ち主が次々に死ぬという一台の不吉なギターをめぐって、過去と現在が絡み合い、そして、恐るべき殺人計画の全貌が解き明かされる…。  第13回江戸川乱歩賞最終候補となった『美談の報酬』を大幅に加筆修正、改題された本格長編ミステリ作品。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。

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