歴史・時代作品一覧

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  • 闇の水脈 風雲龍虎篇
    NEW
    -
    世間の知らない幕末の裏側に、ダークヒーロー「音羽一家」の活躍あり!!〈br〉 「闇の水脈」シリーズついに完結。〈br〉 〈br〉 弘化三年(一八四六)・初夏の夜。京都洛中では、密かに、倒幕と新政権樹立を図る謀略が推し進められていた。謀略の提唱者は怪人物の革命家・黒岩一徹。〈br〉 その黒岩は、翌日の夜、隠れ家の洛外・岩倉において、謎の陰陽師を相手に、己れのテロリストとしての本音を存分に語るのだった。〈br〉 それは、二百年以上も続いた徳川の泰平の世を覆し、この国を動乱の渦中へと導き、その果てに「万国の長」たらしめるような〈火〉の強国へと生まれ変わらせんとする野望であった。〈br〉 〈br〉 同じ頃、大坂で起こる連続殺人事件。その背後には、抜け荷一味の元締・河内屋利兵衛の操る闇の組織の暗躍があった。河内屋一味によって無実の罪を着せられて処刑された廻船問屋・和泉屋藤兵衛の無念を晴らすため、闇の世間師・音羽一家の活躍が始まる。抜け荷のカラクリをあばこうと努めるうちに、音羽たちは、大坂の陰謀が京都の政治的謀略と一本の糸でつながっていることに気づく……。 〈br〉〈br〉 風雲急を告げる幕末を舞台にした痛快時代小説。
  • 佐渡絢爛
    3.0
    時は元禄。金銀産出の激減に苦しむ佐渡で、立て続けに怪事件が起こった。 御金蔵(おかねぐら)から消えた千両箱、三六名が命を落とした落盤事故、 能舞台で磔(はりつけ)にされた斬死体、割戸から吊り下げられた遺体…。 いずれの事件現場にも血まみれの能面「大癋見(おおべしみ)」が残されていた。 振矩師(ふりがねし)の静野与右衛門は、奉行から広間役(ひろまやく)の間瀬吉太夫の助手として、 事件の真相解明を命ぜられる。 吉太夫に反発しながら、調べを進めるうち、その才覚と人物、謎めいた過去に強く惹かれてゆくがーー。 佐渡金銀山に隠された恐るべき秘密とは?! 能面の謎を解いたとき、天下を揺るがす驚愕の真相が明らかになる! 2023年3月28日より、11月22日まで新潟日報に連載。 毎日の挿絵は地元の美術系学校の生徒が担い、日々、興味深いイラストが掲載。 連載時、現地の酒造元・尾畑酒造から、本作に出てくる日本酒と同じ名前の 「旅烏」という純米無濾過原酒が発売されるなど、新潟、佐渡でも盛り上がっている。
  • 火輪の翼
    4.3
    期待の若手が描く圧巻、感動の中国歴史長編! 玄宗皇帝が政治を疎かにし国が乱れていた唐の時代、民を救うため安禄山と史思明が挙兵し、安史の乱が勃発する。だが戦は泥沼化し、国は疲弊する。絶大な人気を誇った力者の娘・呉笑星、史家の長男・史朝義、安家の次男・安慶緒は、命を賭して戦を終わらせようと誓うが――。胸熱の歴史エンターテインメント。
  • 秘密の花園
    3.8
    日本小説の祖・曲亭馬琴、「八犬伝」を生んだ劇的人生! 200年の時を超え、作家の本分に迫る傑作長編!! 大名の家臣の家に生まれるも何一つままならず、彷徨い続けた青年時代。放浪の末、当代一の戯作者・山東京伝の門をたたき、蔦屋重三郎の店に奉公して戯作の道に踏み出す。葛飾北斎らとの交誼を経て、馬琴はやがて江戸随一の戯作者となりおおせるのだが…… 妻は不安定、愛する息子は柔弱、『南総里見八犬伝』に着手するも板元とはトラブル続き。それでも馬琴は、武家である滝沢家再興の夢を捨てず、締切に追われながら家計簿をつけ、息子とともに庭の花園で草花を丹精する。 狷介で知られた馬琴の素顔、けなげな哀歓が鮮やかに蘇る。苦難の末、大戯作者が辿り着いた花園とは?
  • 戻り舟同心【合冊版/全4巻】
    -
    多忙を極める南町奉行所は、増え続ける未解決事件に対処するため、元定町廻りの二ツ森伝次郎に再出仕を要請した。 御年六十八、隠居暮らしは御免と市中の揉め事に首を突っ込む毎日を送っていた伝次郎、早速、往年の腕利き連中を集める。 一癖も二癖もある伝次郎たちについた仇名が“戻り舟”。 体は動かねえ、口も悪い。だが、熱い気持ちは錆びついてねえ! 悪い奴らは許さねえ! 時代小説の名手が描く腕利き爺の事件帖、1~4巻を収録した合冊版。
  • 月ぞ流るる
    4.4
    紫式部が生きた時代の豪華絢爛宮中絵巻 日本初の女性による女性のための歴史物語『栄花物語』の作者である朝児(赤染衛門)からみた宮廷はどんな姿をしていたのか? 宮中きっての和歌の名手と言われる朝児(あさこ)は夫を亡くしたばかり。五十も半ばを過ぎて夫の菩提を弔いながら余生を過ごそうとしていたが、ひょんなことから三条天皇の中宮妍子の女房として再び宮仕えをすることになる。 宮中では政権を掌握した藤原道長と、あくまで親政を目指す三条天皇との間には緊張が入っていた。道長の娘の妍子が、将来天皇となるべき男児を出産することが、二人の関係に調和をもたらす道だった。しかし、女児が生まれたことで、道長は三条天皇の排除を推し進めていくことになる。 朝児は、目の前で繰り広げられるきらびやかながらも残酷な政争に心を痛める。なぜ人は栄華を目指すのか。いま自身が目にしていることを歴史として書き記すことが自らの役目ではないのか。そこで描かれるのは歴史の勝者ばかりではない。悲しみと苦しみのなかで敗れ去った者の姿を描かねばならない。その思いの中で朝児は筆を取る。
  • 金門島戦跡ガイド 「台湾有事」の最前線を歩く
    -
    中国大陸から10キロの金門島。49年中台戦争以来の戒厳令を解除し全公開。この島の軍事施設を徹底調査 金門島の全島に張り巡らされた数々の市街戦用地下坑道、地下砲台、地下軍港、そして全島の周囲に張り巡らされた巨大な要塞型のトーチカと海岸を埋め尽くす軌條砦。ここは紛れもなく中国との最前線の要塞島だった。しかし今、台湾政府は、この要塞島の軍事施設を全面公開し、平和学習に提供。金門島住民もまた、要塞島を中国との架け橋―交流の場として位置付けている。この本は、金門島の戦跡全体を初めて本格的に調査。 【目次】 目次 はじめに 金門島戦跡の行き方ガイド 第1章 「台湾有事」の最前線・金門島の現在 第2章 金門県の県都・金城鎮に張り巡らされた民防坑道(金城鎮) 第3章 中国軍と国民党軍の最大の激戦地――古寧頭戦役(金寧郷) 第4章 金門島戦争のもう一つの激戦地――瓊林(けいりん)・成功海防坑道(金湖鎮) 第5章 軍隊慰安婦たちの記念館「特約茶室展示館」(金湖鎮) 第6章 八二三砲撃戦の最激戦地・馬山観測所(金沙鎮) 第7章 中国に一番近い島・小金門島の戦争(烈嶼郷) 第8章 解説 中国軍と国民軍との戦役50年 【著者】 小西誠 軍事ジャーナリスト。「自衛官人権ホットライン」事務局長。 著書に『反戦自衛官』『現代革命と軍隊』『自衛隊そのトランスフォーメーション』『自衛隊この国営ブラック企業』『オキナワ島嶼戦争』『自衛隊の南西シフト』『ミサイル攻撃基地化する琉球列島』(以上、社会批評社)などの軍事関係書多数。 また、『サイパン&テニアン戦跡完全ガイド』『グアム戦跡完全ガイド』『本土決戦 戦跡ガイド(part1)』『シンガポール戦跡ガイド』『フィリピン戦跡ガイド』(以上、社会批評社)の戦跡シリーズ他。
  • 日本領サイパン島の一万日
    4.7
    90年前に南の島に漂着した山口百次郎,彼の誘いで移住した石山家.本書は山形出身の2家族を軸に日本人移民の苦難の歴史を壮大に紡ぎだす.後に日米両軍による凄惨なる戦場となるこの島で無告の民はいかなる悲劇に直面したか.海を越えた日本人は日本をいかに体現したか.瞠目の取材で忘れられた歴史を蘇らせた傑作.

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  • 俳句が伝える戦時下のロシア ロシアの市民、8人へのインタビュー
    -
    ロシアに暮らす人たちは、「戦争」をどう語ったか。 軍事侵攻、言論統制、他国からの制裁、予備役の動員……、激化していく「戦争」の渦中で、ロシアに暮らす人たちは何を思い、どのように暮らしているのか、そしてこの「戦争」をどう見ているのか。2022年11月19日にNHK ETV特集で放映された「戦禍の中のHAIKU」で紹介しきれなかった、ロシアの俳人への10時間以上にわたるインタビューと、かれらの俳句をまとめました。 戦争の渦中に生きるロシア市民の率直な思いが、時に沈黙をはさみながら語られます。 【目次】 はじめに ナタリア 教会の鐘響くモスクワの町で アレクセイ 情報戦の渦中で ニコライ 国境近くの町クラスノダールで バレンチナ チェーホフの故郷の町で オレク 古都コストロマの森で イリーナ 北の湖沼の町で レフ 芸術の街サンクトペテルブルクで ベーラ 流氷を運ぶシベリアの町で 関連年表 【著者】 馬場朝子 1970年よりモスクワ国立大学文学部に6年間留学。 帰国後、NHKに入局、ディレクターとして40本以上の番組を制作。著書に『ロシアのなかのソ連 さびしい大国、人と暮らしと戦争と』(現代書館)など。
  • 終わらない戦後
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 勝者の視線から語られる歴史の中で忘れられてきた残留日本人の姿。太平洋戦争の勃発で彼らとその子たちの運命は大きく変わっていった。『満州国の近代建築遺産』で第42回土門拳賞を受賞した著者の最新作!
  • 合本版 パラドックス戦争 上・下
    -
    埼玉と神奈川で、連続無差別通り魔事件が発生。それぞれの犯人は逮捕直後に急死したが、身に着けていたデバイスにより遠隔操作を受けていた痕跡が見つかった。 その頃、米中ソでは、政府高官や軍のトップに対し核攻撃を匂わせる脅迫状が届いていた。受信経路とその内容からAIの暴走が疑われ、デフコン3が発令。世界に緊張が走った。 そして21世紀末の火星――。ロゼッタ渓谷の底で発見されたのは、溶岩チューブを利用した正体不明の遺跡だった。入念な準備の末、内部調査で見つかったのは……。 謎が謎を呼ぶ怒濤のSF開幕!
  • ひむろ飛脚
    3.5
    嘉永六年元日の加賀藩は苦悩していた。異例の暖冬で氷が作れず、しかし今夏行う将軍への「氷献上」に失敗は許されない。苦境を知った御用飛脚宿・浅田屋は氷の入手、献上日の変更、他藩への協力要請、保冷箱開発と次々現れる難問に知恵と情熱で立ち向かう。江戸最後の忠義を圧倒的展開で描く「大江戸プロジェクトⅩ」誕生!
  • 極楽征夷大将軍
    4.3
    史上最も無能な征夷大将軍 やる気なし 使命感なし 執着なし なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか? 動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。 足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。やがて天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。 一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。 後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。 怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。 混迷する時代に、尊氏のような意志を欠いた人間が、 何度も失脚の窮地に立たされながらも権力の頂点へと登り詰められたのはなぜか? 幕府の祖でありながら、謎に包まれた初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。
  • 道連れ彦輔 居直り道中
    -
    思ったよりもめんどうな旅になりそうだ。 素性も分からぬ美少女の道連れ(付き添い)で中山道を行く彦輔たち。 珍道中を襲う数々の難関! 敵の真の狙いとは!? 江戸の旅情あふれる傑作時代小説。 主人公・鹿角彦輔(かづのひこすけ)は遠出をする人の依頼を受けて同行する「道連れ」稼業。 江戸の役人・神宮より、目的正体不明の美少年に扮した口のきけない菊野を長崎まで連れて行く依頼を受け、相棒の藤八、扇師のかなめといった個性的な仲間を伴い、中山道を旅する。 なぜかかなめに敵意を向ける菊野の付き添い・りくや、道中からんできた怪しい渡世人(やくざ)・鬼吉と蛇の目もついてくることに・・・。次第に明らかになる驚くべき旅の目的とは。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 武蔵 残日の剣
    5.0
    「今、時が求め導く真の境地。深き人間味溢れる剣豪武蔵の兵法の極意。己磨きの武の道を求めて止まない私の心は、この一冊に一気に引き込まれ時を忘れた・・・まさに渾身作」――俳優・武道家 藤岡弘、 時代小説の雄が、知られざる晩年の武蔵を活写した本格剣豪歴史小説! 徳川家康の天下統一により太平を迎えた世――戦国の動乱を剣士として生き抜いてきた宮本武蔵も老境に達していた。将軍家剣術指南役となった柳生宗矩に対抗心を燃やし、生半可な仕官の道は選ばなかった武蔵も、島原の乱に従軍し負傷したことで老いを実感し、終の棲家を求めていた。熊本藩主・細川忠利から客分として招かれた武蔵は、当地で指南役を務めつつ、手伝いの清に支えられながら安らかな日々を送るようになる。やがて、自らが究めてきた兵法の極意を伝えるべく、岩戸・霊巌洞に籠もり『五輪書』の執筆を始めた。武蔵が最後に到った境地とは?
  • 幸村を討て
    4.3
    真田家と両軍の思惑が交錯する大坂の陣――男たちの陰影が鮮やかに浮かび上がるミステリアスな戦国万華鏡。 誰も知らない真田幸村 神秘のベールに包まれた武将の謎を、いま最も旬な作家が斬る! 亡き昌幸とその次男幸村――何年にもわたる真田父子の企みを読めず、翻弄される諸将。徳川家康、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永、ついには昌幸の長男信之までもが、口々に叫んだ。「幸村を討て!」と……。戦国最後の戦いを通じて描く、親子、兄弟、そして「家」をめぐる、切なくも手に汗握る物語。
  • 塞王の楯
    4.6
    越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。どんな攻めをも、はね返す石垣。どんな守りをも、打ち破る鉄砲。「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!
  • 高杉晋作 全3巻合本版
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    黒船をひきいて、一八五三年、ペルリが浦賀に来航した。開国佐幕派と勤皇攘夷派に二分された国内は混乱をきわめた。そのさなか、革新を叫ぶ吉田松陰の刑死は、松下村塾の塾生たちを動揺させた。師の志をどうしたら活かせるのか? 欧米列強の脅威におののく日本を遊歴するうち、高杉晋作は勤皇の志士として開眼していく。やがて上海へ渡って海外事情にも目覚めた長州の“鼻輪のない暴れ牛”は、松陰の志を継いで倒幕への道を歩み始めた。動乱の世を生き、奇兵隊を結成し、内外からの攻撃に遭いながらも、維新回天の偉業に尽力した若き志士高杉晋作の生涯。
  • 坂本龍馬 全3巻合本版
    -
    坂本龍馬、19歳。ふるさと土佐をあとに江戸は北辰一刀流の名門千葉貞吉の道場で修業中の身だ。1853年夏、ペルリ来航し江戸の町は大騒ぎ。黒船撃退を叫ぶ仲間たちの激論珍論をよそに、龍馬はひとり茫洋と構え、その天稟(てんぴん)の資質にまだめざめない。望郷の念にかられ、高知に帰った彼の身に何かが起こる。
  • 原爆で死んだ米兵秘史
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    その時、オバマ大統領は優しく著者を抱きしめた! 米国民も知らなかった被爆米兵捕虜12人の運命――被爆者でもある著者が初めて明らかにした真実。広島を訪れたオバマ大統領が敬意を表した執念の調査研究! 2016年5月27日、現職の米大統領として初めて広島を訪れたオバマ氏は、平和記念公園での献花とスピーチに被爆者代表とともに特に著者を招いた。そして、歴史的スピーチを終えると自ら歩み寄り、言葉をかけ、涙ぐむ著者をしっかりと抱きしめた。サラリーマン生活の傍ら長年にわたって広島で被爆死した米兵捕虜の調査研究を続け、彼らの遺族を探し出し、慰霊活動を続けてきた著者の地道な活動が報いられた瞬間であった。本書は、自らも被爆者である一研究者が、日米関係者への聞き取り調査をもとに初めて明らかにする被爆死した米兵捕虜12人の真実の記録である。
  • 新装版 捨て童子・松平忠輝 上中下合本版
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    捨て童子とは、この世ならぬ途方もないエネルギーを持ち、人を戦慄せしめる人物! 徳川家康の第六子でありながら、容貌怪異なため、生まれ落ちてすぐ家康に「捨てよ」と言われた“鬼っ子”松平忠輝の異形の生涯を描く、傑作伝奇ロマン小説。新鮮な発想や史観、壮大なスケールで完結をみた、著者最後の長編。一気に読める合本版。
  • 戦艦十二隻 国威の象徴〝鋼鉄の浮城〟たちの生々流転と戦場の咆哮
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    大和武蔵はいうに及ばず、曲がり煙突で親しまれた長門陸奥はじめ、高速戦艦の金剛比叡、榛名霧島。特異の艦型美を誇る扶桑山城。航空戦艦となった伊勢日向。四六糎主砲の射撃術や砲弾の秘密。日本戦艦12隻の生涯を活写した雑誌「丸」バトルシップ・コレクション!
  • 三国志 全巻セット
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    吉川英治の代表作。全巻セットで一気に読める。中国後漢の頃。三国志演義を元に日本人向けに書き直され、その後の三国志ブームの礎となる作品。劉備玄徳、関羽、張飛、曹操、諸葛孔明などが活躍。百年の治乱興亡に展開する壮大な物語。篇外余禄付き※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。

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  • 万波を翔る
    4.1
    この国の岐路を、異国にゆだねてはならぬ 開国から4年、攘夷の嵐が吹き荒れるなか、幕府に外交を司る新たな部局が設けられた。実力本位で任ぜられた奉行は破格の穎才ぞろい。そこに、鼻っ柱の強い江戸っ子の若者が出仕した。 先が見えねぇものほど、面白ぇことはねぇのだ―― 安政5年(1858年)幕府は外国局を新設した。しかし、朝廷が反対する日米修好通商条約を勅許を待たず締結したため、おさまりを知らぬ攘夷熱と老獪な欧米列強の開港圧力という、かつてない内憂外患を前に、国を開く交渉では幕閣の腰が定まらない。切れ者が登庸された外国奉行も持てる力を発揮できず、薩長の不穏な動きにも翻弄されて…… お城に上がるや、前例のないお役目に東奔西走する田辺太一の成長を通して、日本の外交の曙を躍動感あふれる文章で、爽やかに描ききった傑作長編! 維新前夜、近代外交の礎を築いた幕臣たちの物語。勝海舟、水野忠徳、岩瀬忠震、小栗忠順から、渋沢栄一まで異能の幕臣たちが、海の向こうと対峙する。 2017年~18年の日経夕刊連載が、遂に単行本化!
  • 大菩薩峠 全巻セット
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    中里介山の長編大衆小説。全巻セットで値段もお得。一気に読める。幕末の日本。甲州大菩薩峠から始まるお話。冷酷無比なダークヒーロー机竜之助は「音無しの構え」の使い手。放浪する主人公。入り乱れ交錯する登場人物たち。それぞれの人生を生き生きと描く。時代小説で、大衆小説の先駆けとされる不朽の傑作。過去何度も映画化されている。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。

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  • 新書太閤記 全巻セット
    -
    吉川英治の長編の歴史小説。全巻セットで値段もお得で一気に読める。若き日の豊臣秀吉。貧しい家に生まれ、その容貌から「猿」と蔑まれた秀吉が己の才覚だけを武器に出世を重ね戦乱の世にはばたく。現代の処世術にも通じるピンチをチャンスに変える考え方とは。ひたすら母のため家族のためにと思い、働く姿は日本人そのもの。若き日の豊臣秀吉。貧しい家に生まれ、己の才覚だけを武器に出世を重ね、天下を統一する。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。

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  • 私本太平記 全巻セット
    5.0
    吉川英治の大長編の歴史小説、全巻セットで値段もお得で一気に読める。若き日の足利尊氏から一生を描く。戦いに明け暮れた彼の理想とはなんだったのか。尊氏の苦悩と、足利幕府の成立そして南北朝の果てしない対立。後醍醐天皇をはじめ楠木正成などの多彩な強烈なキャラクターたち。歴代随一の激しい気性の後醍醐と尊氏が同時代に現れ、しかも相反する理想を押し通そうとした宿命の大乱。歴史の行き詰まりはどうしても火を噴いて社会を変えねばならなかったのか。しかし人間の叡智は庶民に芽吹いていると「桐蔭軒無言録」は語る。
  • 日本海軍機関科将校の反乱未遂 組織を揺るがした差別問題の真相
    -
    「機関科問題」と聞いて、その意味が理解できる人は、かなりの海軍通であろう。本書で扱った命題は、普通の戦史には決して出てこない、“裏面史”である。だが、明治期以来の日本海軍史を通じて、軍首脳が頭を痛め続けてきた大問題であり、「海軍のガン」と呼ばれていたほどのものだったのだ。それは一言で言えば、「組織内差別」であった。具体的には、「同じ軍艦に勤務している士官であるのに、海軍兵学校卒のほうが海軍機関学校卒よりも偉いという規定があり、機関科士官の中に不満が堆積した状態が慢性化していた」というものだ。海軍は、軍紀の乱れと士気の低下を生む元凶となっていたこの問題を重視し、長年にわたって様々な施策を繰り返したが、ついに問題解決を見たのは、大東亜戦争の終戦間際であった。今日まで、海軍関係者が書くに書けなかった問題の全貌を、ついにまとめあげた、貴重な一冊である。

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  • 秀吉の対外戦争 変容する語りとイメージ 前近代日朝の言説空間
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 秀吉の朝鮮攻略である"文禄・慶長の役(日本)/壬辰倭乱(韓国)"は、江戸時代から日清戦争にいたるまで、どのように日本と韓国で語り継がれてきたのか。この戦争の言説の中心となった、軍記・軍書の実態を整理・俯瞰し、史学・思想・絵画・演劇・近代小説といった多様な分野との関連・影響・展開を視野に入れ検討する。現在もなお、日韓関係に影を落とす、秀吉の戦争についての記憶の根拠を発掘していく。
  • 信長
    -
    時代に理解されぬまま時代を征服した織田信長。大人の賢しらさを憎み、悪評を物ともせず、合理主義に徹した少年が、長じて東の大国・今川を迎え撃つにいたる27歳までを描く。戦後7年を経た1952年に夕刊紙「新大阪」に連載した歴史長篇。
  • 琴海の嵐 ─幕末大村藩剣客、渡辺昇伝─
    -
    幕末──長きに及んだ徳川の世を終わらせ新しい時代を作ろうと、多くの志士たちが命の火花を散らした。〈鞍馬天狗〉のモデルともいわれる九州大村藩の剣客・渡辺昇も、そんな一人である。長州や薩摩という大藩の者たちの活躍は広く知られているが、時代を動かしたのはなにも彼らだけではなかったのだ。歴史に埋もれてしまった渡辺昇の活躍が、痛快歴史小説として今蘇る。
  • 趙雲伝
    3.5
    劉備や諸葛亮を支えた名将として、三国志屈指の人気を誇る趙雲子龍。公孫氏配下時代から、官渡の戦い、赤壁の戦い、入蜀、三国鼎立、漢中攻め……その波乱の生涯を描ききる歴史大河ロマン。
  • くちばみ
    3.7
    血で骨を洗う斎藤道三「父子の相克」一代記。  古く蝮を「くちばみ」と呼んだ。鋭い毒牙を持つその長虫は、親の腹を食い破って生まれてくるという――。  時は戦国、下剋上の世。「美濃の蝮」と畏れられた乱世の巨魁・斎藤道三は、京の荒ら屋で生を受けるも、母に見捨てられ、油を舐めて命を繋いでいた。油売りを生業にどん底から這い上がった父子は、いつしか国盗りという途轍もない野望を抱くようになる。狙うは天下の要・美濃国。父に続き美濃入りした道三は、守護・土岐頼芸を籠絡し、側室・深芳野と密かに心を通わせる。一方で、父の歪んだ支配欲に苛立ち、血の呪縛から逃れようと毒殺を夢想するようになる。政敵を次々に抹殺し、遂に主君頼芸を追放し、名実ともに国主となった道三。ところがその頃、長男義龍の胸中には、父への嫉妬と憎悪が渦巻いていた・・・。  本作品は、下剋上を成し遂げながらも実子に殺される道三の生涯を、三代にわたる「父子の相克」をテーマに活写する新感覚時代小説。「暴力と情愛」の筆運びはますます磨かれ、「悪の爽快感」に溢れる物語世界は圧巻! まさに花村時代小説の到達点と言える作品です。
  • 山河在り 全三冊合本版
    -
    戦争前夜の日本と中国、荒波を生きる青年! 25歳の華僑青年・温世航は、関東大震災で被災。失踪した仲間を追う。巨匠が描く日中近代史ーー華僑貿易商の一族として、上海に生まれ日本で育った温世航(おん・せいこう)。25歳の時、関東大震災に遭う。未曾有の天災に、緊張状態にあった日中関係も良好になるかと思われた。だが朝鮮人虐殺の報は、両国関係に再び暗い影を落とす。仲間の青年の失踪事件を追って、世航は旅立つ。日中十五年戦争前夜を描く大河小説!  『山河在り(上)』『山河在り(中)』『山河在り(下)』全3冊合本版
  • 天下を買った女
    3.8
    室町幕府の力が衰えた乱世の時代。八代将軍の足利義政に嫁いだ日野富子は「銭」すなわち「経済」の力で平和をもたらすことを決意する。俊英・伊勢新九郎らの知識を借りて幕府の立て直しを目指すが、未曾有の戦「応仁の乱」が勃発。戦を鎮めようと奔走する富子の努力が、家族である足利の男たちとの間にも亀裂を生んでいく。孤独な闘いの果てに、富子が手に入れたものとは? 北条政子と並び立つ、「強き御台所」日野富子。応仁の乱を鎮めようとした悪女の実像を描く歴史巨編。
  • 【合本版】天馬、翔ける 源義経(全3巻)
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    【第11回中山義秀文学賞受賞作】平安末期。平氏追討の決起を促す以仁王の令旨が兄弟の運命を変えた。奥州藤原氏の下に逼塞していた弟・義経、そして伊豆に流罪となっていた兄・頼朝。黄瀬川で対面を果たし、力を合わせて源氏再興を図る二人だったが、かたや類いまれな政略家、かたや知勇並びなき天才武人。兄弟の溝は深まる一方だった。源平合戦の固定観念を打ち破った歴史大作。
  • 日本の名匠
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    後世に伝記を残すことなぞ思いもよらず、一心に技倆を磨き続けた古今の名匠たち二十余名を海音寺潮五郎が描く。「こんなものでも書いておけば、いくらかは後の人がまとめやすくなるだろう」と、66歳の作家が各地取材のうえ読売新聞に連載した「名匠伝」の書籍化。
  • 走れ、若き五右衛門
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    遠江に生まれた虎太は母親・右(ゆう)に女手一つで育てられていた。『論語』や『孟子』、算術や刀槍の使い方まで教え込む厳しい母だった。ところが15歳のときに転機が訪れる。家の近所で戦ごっこをしていたところを人攫いに遭ってしまうのだ。同じ境涯の少年たちと西へ向かって連行されていく虎太。人攫いの男たちは京阪から来た盗賊のようだ。天竜川や木曽川の難所を越えて盗賊の本拠にたどり着くと、人買いに売られるのではなく命を懸けた訓練が始まった。どうやら盗賊に育て上げられるらしい。虎太は母・右に鍛えられた勉学や身体能力によってめきめきと頭角を現していった……。
  • 曹操 卑劣なる聖人 第一巻
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    海外で300万部突破の本格的三国志小説、全十巻の刊行開始!  策謀に秀でる政治家、『孫氏の兵法』を駆使する軍人、雄心を壮大に謳い上げる詩人。悪評をものともしない曹操の真の姿を、全十巻で描く。  第一巻は、曹操が悪ガキだった12歳からはじまる。腐敗した官界を悪知恵で生き抜く父に反発、“腐れ宦者の筋”と揶揄されながらも、「治世の能臣」をめざして官途につく20代前半までを描く。類書でも記されることの少ない少年、青年時期がたっぷりと味わえる。  曹嵩、夏侯惇、卞氏、袁紹、鮑信をはじめ、何顒、橋玄、許劭、王甫、秦宜禄といった人物が登場する。 【目次】 第一章 突然の政変 第二章 帰郷 第三章 四年ぶりの帰洛 第四章 袁紹との出会い 第五章 決死の救出 第六章 父の計らい 第七章 仕官前夜の人殺し 第八章 官となる 第九章 このうえない導き 第十章 洛陽で名を馳せる 第十一章 都を逐われる 第十二章 赴任途上の危機 第十三章 職務に励む 第十四章 一門免職 第十五章 曹家の没落 第十六章 皇帝のひと声で返り咲く     主な登場人物     主な官職     後漢時代の地図     後漢時代の司隷の地図     後漢時代の冀州、青州、兗州、豫州、徐州の地図 【著者】 王暁磊 歴史作家。中国在住。『後漢書』、『正史 三国志』、『資治通鑑』はもちろんのこと、曹操に関するあらゆる史料を10年以上にわたり、まさに眼光紙背に徹するまで読み込み、本書を完成させた。曹操の21世紀の代弁者を自任する。 後藤裕也 【監訳】 関西大学非常勤講師。専門は中国近世白話文学。著書に『語り物「三国志」の研究』、『武将で読む三国志演義読本』(共著)、訳書に『中国古典名劇選Ⅱ』(共編訳)、『中国古典名劇選』(共編訳)などがある。 岡本悠馬 【訳】 鍼灸養気院副院長、翻訳家。共著に『キクタン中国語【上級編】』、共訳書に『海角七号君想う、国境の海』などがある。
  • 江戸咎人逃亡伝
    4.0
    地獄から生き延びよ! 脱出不可能な孤島 足抜け厳禁の遊廓 追手だらけの深山 絶体絶命の窮地を 罪人は逃げきることができるのか! 歴史小説の第一人者が描く江戸の闇 唯一無二の逃亡短編集 勘定奉行の不正の証である帳簿と書付を時機が来るまで隠すように主・依田政恒から頼まれた杢之助。だが捕らえられてしまう。罪人となり送られた先は、生きては出られぬ地獄の島・佐渡金銀山だった――島脱け 江戸吉原から大見世の花魁・春日野が足抜けした。誰一人抜け出せない吉原からどのようにして春日野は逃げたのか。追捕を任された力蔵は行方と足抜けの方法を探るが、夢を売る町は一筋縄ではいかず――夢でありんす 領内で重罪を犯した召人を放逐し、手下に討ち取らせる放召人討ち。放召人となった罪人の鷹匠を、マタギが追うこととなったが、山深くには腹を空かした熊もいて……。それぞれの逃亡が始まる――放召人討ち
  • 火山に馳す 浅間大変秘抄
    3.0
    天明の浅間焼け(大噴火)で土石流に襲われた鎌原村。村人の8割が死に、高台の観音堂に避難した者など93人だけが生き残った。現地に派遣された幕府勘定吟味役の根岸九郎左衛門は、残された村人を組み合わせて家族を作り直し、故郷を再建しようとするも、住民達の心の傷は大きく難航していた。出世頭の若き代官・原田清右衛門が進言するとおり、廃村と移住を選択すべきなのか、根岸は苦悩する。さらに幕府側にも不穏な動きが――。「故郷」と「生きる意味」を問い直す物語。
  • 高積見廻り同心御用控【合冊版/全3巻】
    -
    南町奉行所の高積(たかづみ)見廻り同心・滝村与兵衛、通称“滝与の旦那”。 普段は、荷の積み降ろしに違反や乱雑な振る舞いがないか、人出が多いところで荷を広げ、通行の邪魔をしていないか取り締まるのがお役目だが、お店や町屋の様子に詳しいことから年番方与力に見込まれ、市中を騒がす事件の探索を命じられるようになるが……。 名手が描く人情時代小説、全3巻を収録した合冊版。
  • 剣、花に殉ず
    3.0
    剣聖・宮本武蔵の最大のライバルであり、武蔵と五分に渡り合う実力を持つ伝説の大剣豪――雲林院弥四郎。塚原卜伝から継承された新当流兵法を体得し、柳生新陰流を皆伝したとも言われる弥四郎の剣士としての生涯は、関ケ原の戦いにおける九州の陣である、石垣原の戦いで始まった。激戦の中で目にした若き日の宮本武蔵の姿を、彼は生涯忘れることができなかった……。やがて、一念発起して江戸に出た弥四郎は、後の肥後熊本藩主である細川忠利と篤い友誼を交わすことになる。大坂冬の陣、夏の陣、島原の乱、肥後熊本の動乱、数多の闘乱の時代を、究極の剣の形を追い求めて戦い抜いた弥四郎が辿り着いた境地とは。
  • ブラックバード
    -
    朝鮮戦争での原爆投下を阻止せよ!トルーマン、マッカーサー、李承晩らの謀略とは?その狂気を粉砕すべく飛び立った日本人パイロットの決死行!朝鮮半島を第三の被爆地にしてはならない――昭和二十年、日本は連合国に敗戦を喫し、飛行機の操縦、航行、製造など、航空機に関するあらゆることを禁止されていた。五年後、旧日本軍でも卓越したパイロットだった堀江功は米軍関係者と思しき人物に声をかけられ、高給を条件に、GHQにも極秘の飛行訓練を開始する。その頃、朝鮮半島では新しい戦争が勃発し、北朝鮮の背後に中国人民解放軍やソ連軍の影がちらつき始めた。一方、マッカーサーの独断に怒り狂うアメリカ大統領のトルーマンは、彼の解任を考え、さらに共産主義の拡大を防ぐため、原爆による決着をつけようと動き出す。やがて、計画を知った堀江たちは、原爆の投下を阻止しようと決死の作戦に挑むが……。
  • チャンバラ
    3.6
    有馬喜兵衛、吉岡一門、宍戸某、そして佐々木小次郎。さらには――。 最後の難敵との死闘を終えた宮本武蔵は吐き捨てた。今日まで剣に生きてきて、兵法というほどのものではないな。ただのチャンバラにすぎん……。 直木賞作家の手で鮮やかに蘇る、数多の強敵との名勝負! 「剣聖」とも称される二刀流の達人が、激闘の果てに辿り着いた境地とは?
  • 高く翔べ 快商・紀伊國屋文左衛門
    -
    農民から江戸随一の材木商へ成り上がり、江戸中の人々に愛されながらも一代にして店を閉じた天才の生涯とは? 時は元禄。文吉は、幼い頃に巨大な廻船に憧れたことをきっかけに、故郷の紀州で商人を志す。だが許嫁の死をきっかけに、彼は「ひとつの悔いも残さず生きる」ため、身を立てんと江戸を目指す――。蜜柑の商いで故郷を飢饉から救い、莫大な富を得ながらも、一代で店を閉じた謎多き人物、紀伊國屋文左衛門。天才商人の生き様に迫る痛快作。
  • 初期植物シリーズ 全3冊合本版
    -
    二枚目だが色事に疎い旦那、彼に出会い恋を知った女房。 江戸の花師夫婦のさざ波を、やわらかく凛々しく描いた「職人小説」。 花競(はなくら)べ――最も優れた名花名木に与えられる称号・玄妙を目指し、江戸中の花師が育種の技を競い合う三年に一度の“祭”。恩ある人に懇願されて出品した「なずな屋」の新次は、そこでかつて共に修業した理世と再会する。江戸市井の春夏秋冬をいきいきと描く傑作「職人小説」。 『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』『ちゃんちゃら』『すかたん』3冊合本版。
  • 国萌ゆる 小説 原敬
    3.4
    2021年は没後100年――平民宰相と呼ばれ、日本の政党政治の礎を作った稀代の政治家・原敬の激動の生涯を描く大河小説! 日本初の本格的政党内閣を率いた政治家、激動の生涯。 理想の国家を目指した平民宰相・原敬。 没後100年記念、傑作大河巨編! 憲政史上初の「平民宰相」原敬。盛岡藩士の子として生まれ、戊辰戦争での藩家老・楢山佐渡の死に際し新しい国造りを志す。維新後士族をはなれ平民となり、新聞記者、外交官、官僚として頭角を現し、政治の世界へ転じたのちは藩閥政治から政党政治への刷新を掲げる。第19代総理大臣となり日本の政党政治、民主主義の基礎を築くが、1921年11月4日、東京駅で暗殺される。原の出身地・岩手在住の歴史時代作家が、理想を追い続けた稀代の政治家、そして家庭での知られざる等身大の姿も描ききった、渾身の大河小説。 「高き理想と、豊かな人間性。平谷美樹は、総理大臣のあるべき姿を活写した。日本の未来はこの小説の中にある」 細谷正充氏(文芸評論家)激賞! 今の世に原敬がいてくれたら――幾度となく読んだニュースにも出てきた盛岡の先人「原敬」でしたが、彼の功績や思想だけでなく、ニュース原稿では決して伝えられない人間臭さまでも感じることができました。 浅見 智氏(IBC岩手放送アナウンサー)絶賛! 〈目 次〉 序章  遺書     第一章 柳の若葉 第二章 法学生の「一揆」 第三章 賊軍の正義  第四章 天津、パリの日々 第五章 陸奥宗光との出会い 第六章 遥かなり政党政治 第七章 政治家として、父として 第八章 首相への道   第九章 平民宰相 終章  柳は萌ゆる
  • 源頼朝 全3巻合本版
    -
    平氏一門の横暴に抗して立った源氏最後の反乱は失敗に終わる。平治の乱に初陣した十三歳の頼朝は、落武者となって吹雪の近江路をさまよう。父義朝は非業の死、兄の義平も捕われて斬られた。源氏一統の血を残らず絶やし、後顧の憂いを除かんとする平清盛の断は、むろん斬首。だが池禅尼の涙の嘆願で命を救われた頼朝は、伊豆に流され仏道三昧の日々に身をやつして再起の時を待つ。平家の権勢の下、二十一年の苦渋にみちた歳月ののち、ついに決起の時は来た。
  • 毒牙 義昭と光秀
    4.3
    織田信長から助力を得て、上洛を果たした足利義昭は、兵力もない形ばかりの将軍となった。だが、才気溢れる明智光秀との出会いが、彼の心を大きく揺るがしていく──。新たな視点で描かれる本能寺の真実とは。
  • 山岡鉄舟<決定版>
    3.7
    身長188センチの偉丈夫にして剣の達人。無私無欲で、あの西郷隆盛をして「命も、名も、金もいらぬ始末に困る人」と感嘆させ、江戸無血開城を実現させた男--。 多士済々の幕末にあって、ひときわ異色の魅力を放つ山岡鉄舟の生涯を、活き活きとした筆致で描く骨太の人物伝。その清新な生き方には誰もが強く心を揺さぶられる。 2002年に刊行された同名書籍に、真事実を加えた決定版となる本書は、混迷をきわめる現代を生きる私たちにこそ必読の本となる。
  • 加賀開港始末
    -
    井伊大老の思惑か加賀に開国の大波が迫るなか、幕府の謀略で父を奪われ囚われの身となった青年藩士は、獄を破り厳冬の白山を越え江戸へ走る! 安政の大獄から桜田門外の変に至る激動の幕末の裏面史を描く渾身の時代長篇。第8回舟橋聖一文学賞受賞。
  • 元禄六花撰
    -
    元禄の末期は地震に襲われ、宝永と改元され、将軍綱吉が没します。メディア、バブル経済、セックスとカネ……。この時代の諸相と現代とには、おそろしいくらいの共通性が読み取れます。本書は元禄の諸記録に分け入り、まさに終わろうとする平成と時空を往還しながら、いまなお日本人の心性の根底にあるものをあぶり出します。読み出したらやめられない六篇です。
  • 日露戦争が変えた世界史 : 「サムライ」日本の一世紀 [改訂新版]
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新たに発掘されたロシア側の史料『千九百四、五年露日海戦史』により初めて明らかにされた事実を取り入れて大幅に改稿した決定版!地球儀的視点で日露戦争とその後の100年を描く。

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  • 静かなる凱旋
    -
    秋田県鹿角の旧家の当主・青山吉之助は、日露戦争の講和が叫ばれる今、鹿角遺族会会長として遺族を引き連れ上京し、知遇を得た桂太郎と交渉して、講和阻止を申し入れるつもりだ。かつて鹿角が盛岡藩領だった頃、金で武士の株を買った金上侍と蔑まれ、戊辰戦争では奥州の争乱に巻き込まれ、日露戦争では大切な長男を失った。幕末から明治――時代が動き、社会が変わる時期を、壮大なスケールで描いた渾身の書き下ろし長編小説。
  • 樅ノ木は残った(上中下) 合本版
    5.0
    仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。 ※当電子版は『樅ノ木は残った』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 箱根の坂 全3冊合本版
    4.8
    応仁ノ乱で荒れる京都、室町幕府の官吏、伊勢氏一門の末席に、伊勢新九郎、後の北条早雲がいた。家伝の鞍作りに明け暮れる、毒にも薬にもならぬ人間で生涯をことなく送るのが望み、と考えていた。だが、妹分の美しい娘、千萱の出現が、彼の今までの生き方を激変させる契機となり覇者への道を歩み出した……。 北条早雲の生涯を描いた傑作長編。全3冊セットで登場!
  • 福音列車
    3.4
    「福音の列車が、やっと日本にも来る。このやかましく、血なまぐさい戦闘の騒音とともに」 国と国の歴史が激突するその瞬間、その時代を活写した5つの物語。 明治維新の後、アメリカの海軍兵学校に留学した佐土原藩主の三男・島津啓次郎。彼はスピリチュアル(黒人霊歌)と出会い、これにぞっこんに。しかし、歌うにはソウルとガッツが必要だと言われる。「ゴスペル・トレイン」 上野戦争で死に損ない、妻と二人で「虹の国」ハワイへ移住して再起を図ろうとした伊奈弥二郎。待っていたのはサトウキビ農場での重労働だった。威圧的な白人農場主たちに、弥二郎とハワイ人労働者のエオノはストライク(労働争議)を決行する。「虹の国の侍」 第一次大戦後、日本が委任を受けて統治していた南洋のパラオにて。海軍大尉・宮里要は諜報目的で潜入した米軍将校・エリスの死体を検分したが、旅券からは肝心の顔写真が剥ぎ取られていた。「南洋の桜」 シベリア出兵にて、どうしても従えない命令を忌避して脱走兵になった、騎兵一等卒・鹿野三蔵。彼はモンゴルで、黒旗団(ハラ・スルデ・ブルク)という馬賊団に参加。生まれや人種を越えて、自らの国(ウルス)を探そうとする。「黒い旗のもとに」 神戸で生まれ育ち、祖国のためにインド国民軍婦人部隊、ラーニー・オブ・ジャンシー聯隊に志願した、少女・ヴィーナ。元サラリーマンの陸軍少尉で、インド独立指導者のチャンドラ・ボースに心酔する青年・蓮見孝太郎。インパール作戦で、近くて遠い二人の人生が交錯する。「進めデリーへ」
  • 鷗外青春診療録控 本郷の空
    4.3
    東大医学部を卒業後、父の診療所を手伝う森林太郎(鷗外)。それぞれの事情を抱えた患者たちの生と死に立ち会いながら、医療のあるべき姿を模索する。青年医の人間的成長を描く連作集。好評既刊『鷗外青春診療録控 千住に吹く風』の続編。
  • ミネルヴァとマルス 上 昭和の妖怪・岸信介
    -
    激動の昭和で、常に権力の中枢にいた稀代の政治家・岸信介が目指したものとは? これからの日本を語り合うための、歴史ドキュメント小説! 昭和8年(1933)。商工省・臨時産業合理局事務官の岸信介は、組織の枠を超えて活躍していた。 人当たりがよく、話もうまい。上司にも女にも気に入られる岸は、末は次官や大臣にもなるのではないか、と目されていた。 国家運営の根幹は経済であり、列強と対峙していくには武力ではなく経済力が必要だと説く岸は、関東軍が支配する満洲に乗り込み産業発展に邁進、日産コンツェルンの満洲移転という奇手の実現を図る。 が、戦争は泥沼化してゆき――。 きな臭い時代にこそ、文官の役割は重大だ。 マルス(武の神)ではなく、ミネルヴァ(文の神)こそが先頭に立たねばならない。
  • 蕪村 己が身の闇より吼て
    3.0
    享保の改革のころ、15歳の男が叔父を殺めて大坂から京へ逃れていった。河原で乞食をしたのち、僧・弁空のもとで寺男になる。寺で画と俳諧に興味を持ち始めた男は、京を発ち江戸へと向かう決意をする。江戸では俳諧の師匠・宋阿に弟子入りし、宰鳥と名乗る。だが間もなくして宋阿が亡くなり、下総の結城へ。そこを拠点に奥州や北関東への旅を繰り返す。28歳で俳号を蕪村に改め、いよいよ画と句と書に力を注ぎこみ……。
  • また、桜の国で
    4.4
    一九三八年十月一日、外務書記生棚倉慎はワルシャワの在ポーランド日本大使館に着任した。ロシア人の父を持つ彼には、ロシア革命の被害者で、シベリアで保護され来日したポーランド人孤児の一人カミルとの思い出があった。先の大戦から僅か二十年、世界が平和を渇望する中、ヒトラー率いるナチス・ドイツは周辺国への野心を露わにし始め、緊張が高まっていた。慎は祖国に帰った孤児たちが作った極東青年会と協力し戦争回避に向け奔走、やがてアメリカ人記者レイと知り合う。だが、遂にドイツがポーランドに侵攻、戦争が勃発すると、慎は「一人の人間として」生きる決意を固めてゆく。“世界を覆うまやかしに惑わされることなく、常に真実と共にあれ”との言葉を胸に。
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか
    4.0
    ピュリツァー賞作家が「戦争の癒えない傷」の実態に迫る傑作ノンフィクション。内田樹氏推薦! 本書に主に登場するのは、5人の兵士とその家族。 そのうち一人はすでに戦死し、生き残った者たちは重い精神的ストレスを負っている。 妻たちは「戦争に行く前はいい人だったのに、帰還後は別人になっていた」と語り、苦悩する。 戦争で何があったのか、なにがそうさせたのか。 2013年、全米批評家協会賞最終候補に選ばれるなど、米国各紙で絶賛の衝撃作! 「戦争はときに兵士を高揚させ、ときに兵士たちを奈落に突き落とす。若い兵士たちは心身に負った外傷をかかえて長い余生を過ごすことを強いられる。その細部について私たち日本人は何も知らない。何も知らないまま戦争を始めようとしている人たちがいる。」(内田樹氏・推薦文)
  • かぶく 織田左馬助 自由狼藉一代記
    4.0
    信長の甥にして、一族きっての異端児。 関ヶ原以降、かぶき者の中でひときわ異彩を放ち、 京洛を騒がせた織田左馬助(おださまのすけ)。 有楽の息子で、秀吉、淀殿、家康、結城秀康など時の権力者をも魅了した人間性、 権勢に背を向け、愛と自由に生きた破天荒な生涯、 これまで書かれなかったその人物像に迫る本格歴史小説! 構想以来30年、熟練の筆が満を持して放つ渾身作。
  • 海軍基本戦術/海軍応用戦術/海軍戦務
    -
    「海軍基本戦術」 第一編では、基本である艦隊の構成要素、編制、そして艦隊、戦隊の運動法について、第二編では日本海海戦の戦例を引き、丁字戦法、乙字戦法を講述。 海軍基本戦術 第一篇 緒  言 第一章  戦闘力の要素 第一節 総 説 第二節 攻撃力 第三節 防禦力 第四節 運動力 第五節 通信力 第六節 結 論 第二章  戦闘単位の本能 第一節 総 説 第二節 戦艦の本能 第三節 巡洋艦の本能 第四節 通報艦、海防艦及砲艦の本能 第五節 駆逐艦、水雷艇及潜水艇の本能 第三章  艦隊の編制 第一節 総 説 第二節 戦隊の編制 第三節 水雷戦隊の編制 第四節 大艦隊の編制 第四章  艦隊の隊形 第一節 総 説 第二節 戦隊の隊形 第三節 水雷戦隊の隊形 第四節 大艦隊の隊形 第五章  艦隊の運動法 第一節 総 説 第二節 戦隊及水雷聨隊の運動法 第三節 大艦隊の運動法 第四節 結 論 海軍基本戦術 第二編 戦 法 第一章 兵 理 第一節 兵戦の三大元素 第二節 力の状態及用法 第三節 優勝劣敗の定理 第二章 戦法上の攻撃諸法 第一節 戦闘に於ける攻撃と防禦 第三節 斉撃及順撃 第四節 戦闘距離に基ける攻撃法の種別 第三節 正奇の方術的攻撃法 第三章 戦 法 第一節 決戦に於ける戦法 第二節 追撃戦法 第三節 退却戦法 第四節 戦闘戦法 第五節 大艦隊の戦法 第六節 水雷戦隊の戦法 「海軍応用戦術/海軍戦務」 「自分が最も奉公したのは戦略・戦術ではなくロジスチックス(戦務)である」。海軍という巨大組織を十分かつ効率的に運用するためのマニュアルの全貌が明らかに。「海軍応用戦術」では戦略と戦闘の関係、勝敗と戦果について、「海軍戦務」では、艦隊の令達、通信、偵察警戒といった任務の規範を示す。他に演習の手順を示した「同別科」を収録。 「海軍応用戦術」 緒 言 第一章 総 説 第一節 戦略と戦闘の関係 第二節 戦闘の目的及種別 第三節 戦闘の勝敗及戦果 第四節 戦闘に於ける攻撃の正及虚実 「海軍戦務」 緒 言 第一章 令 達 第一節 令達の種別 第二節 令達の要義 第三節 令達の文法 第二章 報告及通報 第一節 報告及通報の種別 第二節 報告及通報の要義並文法 第三章 通 信 第一節 通信法の種類 第二節 通信線の系統 第四章 航 行 第一節 航行の種別及要義 第二節 航行の方法 第五章 碇 泊 第一節 碇泊の種別及要義 第二節 碇泊の方法 第六章 捜索及偵察 第一節 捜索及偵察の要義 第二節 捜索の種別及方法 第三節 偵察の種別及方法 第七章 警 戒 第一節 警戒の要義 第二節 航行中の警戒法 第三節 碇泊中の警戒法 第八章 封 鎖 第一節 封鎖の種別及要義 第二節 封鎖中の警戒法 第九章 陸軍の護送及揚陸掩護 第一節 護送及揚陸掩護の要義 第二節 護送の方法 第三節 揚陸掩護の方法 第十章 給 与 第一節 給与の要義及品目 第二節 給与の種別及方法 (附録) 艦隊戦務用図書の分類 「海軍戦務 別科」 演 習 第一節 演習の目的及要義 第二節 演習の階級及其範囲 第三節 演習の計画及実施 第四節 演習の審判及講評
  • 化かしもの 戦国謀将奇譚
    3.0
    戦国どんでん返し七連発 乱世は謎に満ちている。 上杉謙信の脅威にさらされている越中神保家を助けると約束した武田信玄だったが、援軍は出さぬという。果たして援軍なしに上杉を退ける秘策とは? 腹の探り合いが手に汗握る「川中島を、もう一度」。 下野国・宇都宮家に仕える若色弥九郎は、先代当主の未亡人・南呂院の警固番に抜擢される。門松奉行という閑職の父を持つ弥九郎にしてみれば、またとない機会。意気揚々とお役目に着く弥九郎だが、この抜擢の本当の目的は……うまい話の裏を描く「宇都宮の尼将軍」。 長宗我部家は、大量の砂糖の献上を織田家に約束していた。外交僧として必死の思いで砂糖をかき集めた道標だったが、何者かに砂糖の献上の先を越されてしまう。横槍を入れてきたのはまさかの……すべてが戦略物資になる乱世の厳しさが身に染みる「戦国砂糖合戦」etc. 気鋭の歴史小説家が放つ、戦国どんでん返し七連発。
  • 固結び 損料屋喜八郎始末控え
    4.7
    お待たせしました! 人気シリーズ待望の第5弾! 男は命を賭し、女は行く末を想う――。 初午の真夜中、水垢離に臨もうとしていた喜八郎たちのすぐそばで、 男女が川に飛び込んだ。 女を助けた喜八郎は、ふたりが奉公先の賭場で恋仲になった挙げ句に 心中を図ったと知り、賭場の貸元と直談判に及ぶが……。 そして喜八郎と秀弥の恋の行方にも新たな展開が!
  • 夜叉の都
    4.0
    2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の世界を描く! 武士の府は、誰にも渡さない―― 頼朝亡き後、弟・義時とともに次々と政敵を滅ぼしていく北条政子。 鬼となって幕府を守り抜いた「尼将軍」を描く、圧巻の歴史巨編!
  • 焼け野の雉
    3.0
    わけありの夫・羽吉と離縁し、飼鳥屋を営む女主人のおけい。九官鳥・月丸との暮らしも順調なある日おけいは大火に見舞われる。何とか逃げ延びお救い小屋での生活が始まるが……。江戸に生きる人たちを鮮やかに活写し、幸せとはなにかを問う傑作長編小説。
  • ぜにざむらい
    4.0
    金もうけが大好きで、趣味はためた銭を畳に広げそのうえで寝転がること。そして戦はめっぽう強く、伊達政宗と直接打ち合って退けたこともある。戦国末期の実在の武将、岡左内の痛快な半生を描いた著者の新境地!! 歴史学者・小和田哲男氏推薦。
  • 太平天国戦記
    -
    19世紀中葉、清朝打倒を掲げて中国南部に蜂起、長江下流域に強勢を誇った太平天国。拝上帝教をもとに、漢民族の復興を掲げた指導者・洪秀全は、強力な軍団を組織して清朝勢力を駆逐していった。ところが南京に至り、天京と名づけて都とすると、洪秀全ら上層部は貴族的生活に染まり始める。「なぜ、一気に進撃しなかったのか?」――大陸情勢の視察を命じられた紀州藩士・蜂田十兵衛は、そんな疑問を投げかける。金ピカの宮殿や装束、不毛な権力抗争と粛清の嵐、清朝軍やゴードン将軍率いる常勝軍からの猛攻、無気力なまでに何もしない天王こと洪秀全……戦乱の只中に身を投じながら、蜂田十兵衛は絶頂から転落していく太平天国を目のあたりにする。構想・取材に7年を費やした著者渾身の長編小説。戦記として描かれているが、そこで語られるのは戦う姿勢を失った組織が自壊していく過程であり、太平天国を反面教師とする「勝つ組織」への教訓の書といえる。

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  • 茶聖【電子特典付】
    3.9
    利休と秀吉、真の勝者はどちらだったのか 「茶の湯」という安土桃山時代を代表する一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉の側近くに仕えた千利休。 茶の湯が、能、連歌、書画、奏楽といった競合する文化を圧倒し、戦国動乱期の武将たちを魅了した理由はどこにあったのか。 利休は何を目指し、何を企んでいたのか。秀吉とはいかなる関係で、いかなる確執が生まれていったのか。 戦場は二畳の茶室、そこで繰り広げられる天下をも左右する緊迫の心理戦 信長、秀吉、家康……死と隣り合わせで生きる者たちとの熱き人間ドラマ 利休の正体は、真の芸術家か、戦国期最大のフィクサーか                        <電子書籍特典>  茶人 木村宗慎さん・伊東潤対談
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】
    3.9
    熊本城に生涯を賭した築城家の一代記、感涙必至の戦国ロマン! 藤九郎、わしと一緒に日本一の城を築いてみないか――。 織田信長の家臣・木村忠範は本能寺の変後の戦いで、自らが造った安土城を枕に壮絶な討ち死にを遂げた。遺された嫡男の藤九郎は家族を養うため、肥後半国の領主となった加藤清正のもとに仕官を願い出る。父が残した城取りの秘伝書と己の才知を駆使し、清正の無理な命令に応え続ける藤九郎――。戦乱の世に翻弄されながらも、次から次に持ちあがる難題に立ち向かう藤九郎は、日本一の城を築くことができるのか。 【電子書籍特典】 過去500以上の城跡を訪れた歴史作家・伊東潤による ラジオ番組の人気コーナー「城歩きのすすめ」の原稿を電子書籍化した 『歴史作家の城めぐり 2』(熊本城 / 名古屋城 / 江戸城)を同時収録。 (マイクロコンテンツとしても別途好評発売中です)
  • 万両役者の扇
    NEW
    -
    江戸森田座気鋭の役者・今村扇五郎にお熱のお春が、女房の座を狙って近づいたのは……。芸を追求してやまない扇五郎に魅せられた面々の、狂ってゆく人生の歯車。ある日、若手役者の他殺体があがり、ついには扇五郎本人も――「芸のため」ならどこまでの所業が許されるのか。芝居の虚実を濃密に描き切ったエンタメ時代小説。
  • 闇医者おゑん秘録帖 碧空の音
    NEW
    3.8
    わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきた。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言った。「お願いします。この子を産ませてください」と――。 後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦だった。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのだ。 彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのか? 疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが……。 「読売新聞オンライン」人気連載、待望の書籍化。
  • 無間の鐘
    3.0
    修験者のなりをして国々を放浪する謎の「十三童子」。 役者と見まがうこの色男は、錫杖を鳴らし銀のキセルをふかしながら、欲にまみれた人間たちをこう誘う。 ーー来世で地獄に堕ちてもよいなら、ひとつだけ願ってこの鐘を撞け。 ただし、撞いた者は来世に底なしの無間地獄に堕ち、子も今生で地獄に堕ちる。 撞くか撞かぬは、本人次第。さあ、あなたならどうする? 人の欲をためす不思議の鐘、鳴らすか、やめるか? 今が人生の分かれ道。 ストーリーテリングの凄さ際立つ新星が放つ傑作時代小説! 心の奥底に響く物語。深い、深すぎる。ー細谷正充(文芸評論家) 読むと、心のひだをじゃらんと撫でる音が聞こえる。ー三宅あみ(ジャパネスク・ナビゲーター/江戸文化研究家)
  • 北辰の門
    3.6
    疫病に荒れた世を建て直す救国の英雄か、 古代社会を破壊する稀代の逆賊か。 謎多き人物の実像に、直木賞作家の筆が迫る。 時は天平。都には天然痘が蔓延し、朝廷にて我が世の春を謳歌していた藤原一族も権勢に陰りを見せていた。その中において、ひとり異彩を放つ男がいた。藤原仲麻呂(恵美押勝)。祖父・不比等や父・武智麻呂の血を色濃く受け継いだこの男は、叔母の光明皇后や次代の天皇である阿倍内親王の寵愛を受け、急激に頭角を現していく。だが仲麻呂は、祖父や父も持ちえなかった、危険な野望を胸に宿していた。北辰の門――この国の皇帝となる道を開こうとした男の、鮮烈なる一生。
  • 母子月 ~神の音に翔ぶ~
    4.0
    歌舞伎役者が命を懸けて守りたかったもの。 公演中に毒殺された歌舞伎の女形――驚愕の事情と意外な下手人! 女形の歌舞伎役者・二代目瀬川路京は人気低迷に足掻いていた。 天に授けられた舞の拍子「神の音」が聞こえなくなっていたのだ。 路京は座元と帳元の強い勧めもあり、現状打破のため、因縁の演目を打つことに。 師匠の初代路京が舞台上で殺され、さらに瀬川家が散り散りになったきっかけの「母子月」だ。 子役として自分も出演した因縁の公演を前にして、初代殺しを疑われた者たちが集まってくる。 真の下手人は誰なのか? 初代はなぜ殺されてしまったのか? 終幕に明かされる真相に涙を流さずにはいられない、感動の時代小説。
  • どうする家康【脚本】 上
    -
    2023年NHK大河ドラマ脚本 徳川家康は、弱虫泣き虫鼻水たれ!? 臆病で頼りない家康が、なぜ誰も成し得なかった太平の世を築くことが出来たのか 徳川家臣団はいかにして最強の忠臣となっていったのか 悪女と伝わる正室・築山との深い絆、織田信長との秘められた友情 最新の歴史研究を取り入れ、誰もが知る天下人『神の君』の新しい人間像を 脚本家・古沢良太が鮮やかに描き出す!
  • 不夜島(ナイトランド)
    3.8
    作家 貴志祐介氏、絶賛。 『ループ・オブ・ザ・コード」の著者が紡ぐ、未体験ゾーン突入の歴史ハードボイルド超大作。 「ほんの一瞬だけなら何でも手に入れられる、俺の唯一の特技だ」 一攫千金の夢が渦巻く欲望の“街”その男は、ただ魂(マブイ)を求めた―― 第二次世界大戦終結後、米軍占領下の琉球。その最西端の与那国島では、一本の煙草から最新鋭の義肢まで、ありとあらゆるものが売買される密貿易が行なわれていた! 腕利きのサイボーグ密貿易人・武庭純は、ある日顔馴染みの警官からとんでもない話を耳にする。終戦とともに殺人鬼と化した元憲兵が島に上陸したというのだ。 元憲兵探しに乗り出した武だったが、時を同じくして、謎のアメリカ人女性から 「姿も形も知れない “含光” なる代物を手に入れろ」という奇妙な依頼が舞い込んでくる。 相棒の島人とともに奔走する武は、やがて、世界を巻き込む壮絶な陰謀に巻き込まれていく……。 琉球と台湾の史実をもとに描き出す、 サイバーパンク巨編!
  • 家康の選択 小牧・長久手
    -
    天才じゃない。だが俺は、凄い。 「戦国大名――戦国武将じゃないぞ――でもっとも重要なのは、生き残ることだ。そのためなら、笑われようが、軽蔑されようが、どんなことでもやる。なりふりかまっていられるような才能は、わしには、ない」(本文より) 悩める家康43歳――金も人望も器量も足りない男の人生を変えた大事件〈小牧・長久手の戦い〉。徳川・織田・羽柴三つ巴の激闘を描く戦国絵巻の登場!
  • 諸葛亮 <上>
    3.9
    ずいぶん『三国志』について書いてきた。だが、そこに登場するひとりを選んで、大きな構想に移植するのは、これが最初であり、最後となろう。そのひとりとは、諸葛亮以外に考えられなかった――(日本経済新聞連載開始にあたっての「作者の言葉」より) 大河小説『三国志』全12巻完結からはや10年。この「作者の言葉」に、宮城谷作品ファンのみならず、日本中の歴史小説愛好家が期待をふくらませているに違いない。 「三国志」にはあまたの個性的な名将、名臣が登場するが、日本で最も名を知られるのが諸葛亮(孔明)であろう。冒頭の「作者の言葉」はこう続いている。 ――かれの人気は、おそらく劉備や関羽などをしのいでおり、たぶんどれほど時代がかわっても、最高でありつづけるにちがいない。通俗小説である『三国志演義』が、諸葛亮を万能人間、いわば超人にまつりあげてしまったせいでもあるが、そういう虚の部分ををいでも、多くの人々の憧憬になりうる人物である―― 「三顧の礼」「水魚の交わり」「出師表」「泣いて馬謖を斬る」「死せる諸葛、生ける仲達を走らす」といった名言・名句はそのままに、諸葛亮の実像に迫ろうとするこの作品の冒頭はこのように始まる。 ――春を迎えて八歳になった。かれは景観から音楽を感じるという感性を備えている―― 乱世に生きながら清新さ、誠実さを失わない、今まで見たことのない諸葛亮がここにいる。
  • 月のうらがわ
    4.2
    深川の新兵衛長屋に住む十三歳のお綾。三年前に母を亡くしたが、大工の父直次郎、弟正太と慎ましく暮らしていた。 ある日、父の朋輩重蔵の店賃滞納で揉めている中、隣に坂崎清之介という写本を生業とする侍が越してきた。 本好きのお綾は、部屋の片づけを束脩代わりに坂崎に手習いを見てもらうことに。そこで書きかけの本 『つきのうらがわ』を見つける。 子が亡き母の住む月へ辿りつこうとする物語だった。 「続きを考えさせてくれませんか」とお綾は頼みこみ、正太と重蔵の子おはると一緒に考え始める。 次第に子どもたちは優しい坂崎を慕うようになる。だが、坂崎には人を殺して生国を追われたという噂があった――。
  • 化け者手本
    4.0
    「命を天秤にかけてこそ、示せるものがあるでしょう?」 ときは文政、ところは江戸。 心優しき鳥屋の藤九郎と、稀代の女形だった元役者の魚之助のもとに、中村座の座元から事件の話が持ち込まれた。 舞台の幕が下りたとき、首の骨がぽっきり折られ、両耳から棒が突き出た死体が、客席に転がっていたという。これは何かの見立て殺しか。 演目は「仮名手本忠臣蔵」。死人が出るのはこれで二人目。 真相解明に乗り出したふたりだったが、芸に、恋に、義に、忠に生きる人の姿が、彼らの心を揺さぶって――。 『化け者心中』『おんなの女房』で話題をさらった新鋭が放つ、極上上吉のエンタメ時代小説!
  • 絵巻 シベリア抑留者の想い出  ~満州での軍隊生活、そしてシベリア抑留での強制労働~
    -
    満州で軍隊生活を送り、 敗戦後シベリア抑留を体験した著者は、 その経験を絵巻物として遺した。 その絵巻物を原典のまま書籍化。 いつ内地に帰れるのだろう このシベリアでは絶対に死にたくない 32メートルの絵巻物として保存された郵便局勤務だった若者の記録 戦後77年、約60万人のシベリア抑留体験者の多くが亡くなり、 さまざまな経験が風化しつつあるなかで、貴重な史料的価値がある本書。 ウクライナへのロシア侵攻が深刻な事態を迎えている今、 戦争の現実とはどういうものかを多くの読者に伝える、時宜に見合った書籍といえる。 ■目次 ●第一章 夢多き学生時代から軍隊へ ●第二章 厳しかった満州軍隊 ●第三章 終戦からシベリアの抑留・強制労働 ●シベリア抑留についての解説・資料編 ・シベリア抑留とは何だったのか 有光健 ・戦争は最大の罪悪である。しかし・・・・ 中島裕 ・シベリア抑留の女性たち 渡辺えり ・父にシベリア抑留談とロシアの侵攻 小林玄徳 ・戦争体験を風化させないために 田所智子 ・おわりに 絵巻物のレプリカ作成を手掛けて教えられた残酷な戦争 ■画と文 澤田精之助(さわだ・せいのすけ) 1921年、山形県村山市楯岡生まれ。楯岡町役場勤務を経て仙台逓信講習所入学。 1941年に徴兵、1942 年に満州黒河省に下士官候補生として奉天第549 通信教育隊に配属される。 1945 年の敗戦後、シベリア抑留。シベリア鉄道でカラガンダ収容所に送致され炭鉱で働く。 1948 年、舞鶴に帰還後、山形県村山市村山郵便局に勤務。 復員後、書道を為し、1975 年には第2回山形県総合書道展で最初の県知事賞を受賞。 『シベリア抑留者の想い出』の制作を継続し、1984 年に完成させる。1985 年没。 ■編者 下山礼子 1950 年、山形県村山市楯岡生まれ。澤田精之助の姪。 10 歳の時に父と観た映画『人間の條件』(小林正樹監督)に描かれた「戦争における人間性」に衝撃を受ける。 学生時代には遠く離れたシベリア鉄道の旅に思いを馳せた。 2015 年、澤田精之助作の絵巻物に出会い、シベリア抑留の史実に触れ、叔父と父からの大切なメッセージに気づく。 2019 年、自宅(澤田精之助の生家に隣接)に「小さな小さな平和祈念館」を開設。 「命・戦争・平和」について語り継ぐ活動を続けている。
  • 博覧男爵
    3.9
    日本に始めて博物館を創り、 知の文明開化を成し遂げた挑戦者! 幕末の巴里(パリ)万博で欧米文化の底力を痛感し、 武力に頼らないに日本の未来を開拓する男がいた! 日(ひ)の本(もと)にも博物館や動物園のような知の蓄積を揃えたい! 黒船の圧力おびただしい幕末。信州飯田で生まれ育った田中芳男は、巴里(パリ)で 行なわれる万国博覧会に幕府の一員として参加する機会を得た。その衝撃は 大きく、諸外国に比して近代文化での著しい遅れを痛感する。 軍事や産業を中心に明治維新が進む中、日の本が真の文明国になるためには、 フランス随一の植物園ジャルダン・デ・プラントのような知の蓄積を創りたい。 「己れに与えられた場で、為すべきことをまっとうする」ことを信条とする芳男は、 同じ志を持つ町田久成や大久保利通らと挑戦し続け、現代の東京国立博物館や 国立科学博物館、恩賜上野動物園等の礎を築いていく……。
  • 信長の秘宝レッドクロス
    4.0
    忽然と消え去った信長の財宝は何処に。 秀吉、家康、そしてイエズス会を巻き込む大捜索が始まった! 戦国時代の常識を覆した名著『信長の軍師』の著者が放つ、織田宗家の栄枯盛衰。 この十字架を決して世に出してはならぬ―― 天正4年(1576)、イエズス会の司祭オルガンティノは京の南蛮寺建立の礼として、黄金に12個の大きな紅玉(ルビ―)を施した十字架と地球儀を織田信長に献上した。 その頃、信長は安土城築城に際し、安土山の未来永劫の鎮護を願い、伝統の巨石を発見して山の何処かに埋める。 6年後、本能寺で信長は横死、遺産金は黄金7万枚しかなかった。 岐阜城から信長と斎藤道三の遺産が忽然と消えていたのだ。豊臣秀吉も徳川家康も必死に探すが見つからない。 やがて、織田宗家の命運は、織田と武田という戦国一の血統を継ぐ三法師こと織田秀信に託されることになる。 そんな折、なぜか信長の財宝と紅玉の十字架の関係が秘かに噂されーー。
  • 茜唄(上)
    4.2
    これは、生命(いのち)の唄。 これは、家族の唄。 これは、愛の唄。 直木賞作家・今村翔吾が魂をこめて描く、熱き血潮の流れる真「平家物語」! 生きるとは何か、今、平気物語に問う――著者 人は飯を食い、糞をして、眠るだけではない。人は元来、唄う生き物なのだ。 それは生きていることを誰かと共に喜び、この世に生きたことを留めんがためではないか。――(本文より)
  • 江戸一新
    4.0
    難事業に立ち向かった叩き上げの天才―― 老中・松平信綱は何故「知恵伊豆」と称されたか? 明暦3年(1657)1月、江戸が燃え尽きた――。のちに言う「明暦の大火」である。日本史上最大、世界史的に見ても有数の焼失面積と死者数を出したこの大惨事に立ち上がった男がいた。代官の息子に生まれながら、先代将軍・家光の小姓から立身出世を遂げた老中・松平伊豆守信綱。その切れ者ぶりから「知恵伊豆」と呼ばれた信綱は、町奴の長兵衛を「斥候」として使いながら、「江戸一新」に乗り出した。現在の東京に繋がる大都市・大江戸への「建て替え」が始まったのだ。 読売新聞連載「知恵出づ 江戸再建の人」より改題。 目 次 第一章 大火発生 第二章 復興開始 第三章 米の値段 第四章 復興景気 第五章 抗 争 第六章 大移動 第七章 討ち入り 第八章 遷 都
  • 家康と甲賀忍者・大原一族
    -
    戦国期を彩る桶狭間、三方ヶ原の戦い、長篠・設楽原の戦い、神君甲賀・伊賀越え、小牧・長久手の戦い……武将の趨勢を変える多くの戦や出来事の影には忍者がいた。元康時代から名を変えた徳川家康と甲賀忍者・大原大和の人生が戦国の世に交錯する。  実際に甲賀忍者の末裔である筆者が、口伝と歴史書を紐解き、家康(2023年NHK 大河ドラマ主人公)とそれを支える大原一族の姿を活写する痛快・歴史小説。
  • 家康と信康 父と子の絆
    -
    この命果つるとも、父上を見守り続けます——。我が子に切腹を命ぜざるをえなかった家康の無念、父を慕う信康の情愛。歴史に翻弄され、流転の人生を歩み、天下人となった家康の劇的な生涯!
  • 馬上の星  小説・馬援伝
    4.0
    王莽の台頭によって、官位についた兄たちに変わって、家主となった馬援は、馬の世話をし、田を耕し生活していた。しかし、敬愛する兄の死によって、故郷を離れ、北地で牧畜を営むことになる。馬援の牧場経営は軌道に乗り、大きな富を築くが、馬援はその富を皆に平等に分ける。各地で王莽への叛乱軍が蹶起し、かつての友、公孫述、隗囂らも兵を挙げるが、馬援は劉秀に惹かれ、共に天下統一の戦いに加わることになる。夜に輝く巨星のような馬援と、天高く上る日のような劉秀。互いを「君」「臣」と選び取った二人が挑む新王朝樹立の戦いのゆくえは。
  • 女たちのテロル
    4.0
    どん底の境遇で育つなか,体で思想を獲得し,国家と対決した金子文子.マッドで過激な武闘派サフラジェット,エミリー・デイヴィソン.イースター蜂起のリケジョスナイパー,マーガレット・スキニダー.道徳や恋愛の呪縛を超え,全力で生き,闘った,百年前の女たちが甦る.過去を未来に向けて解き放つ,怒涛の三つ巴伝記エッセイ!

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  • ええじゃないか
    4.2
    大政奉還前夜、史上最大の乱痴気騒ぎはなぜ起こったのか。やくざ者に老婆に童、新米御庭番と御用町人。三河国吉田宿に降った数枚の御札が、彼らの命運を、そして天下をも混沌の渦に陥れていく―― 作家生活10年目に切り拓く新境地。人智を超えた運命の交錯が、歴史を、物語を駆動する!
  • 深川駕籠 クリ粥
    4.3
    作者イチ押しの痛快シリーズ、最新刊! くじけるな。やり直しができるのが、ひとの生涯。 長屋の桶職人の最期の願いを叶えるため、時季外れのクリを手に入れろ! 深川一の疾風駕籠の二人が希望を信じて、 江戸の町を奔る、奔る! 鉄蔵という男は、まこと桜だった。 あんたや番頭のような口先だけで世渡りする手合いが、近頃は大路の真ん中を大きな顔で跋扈している。 鉄蔵も新太郎も尚平も、大口とは縁がない男だ。口数は少ないが、引き受けたことは命がけでこなして生きている。 大きな男は深川の誇りだが、それは身体を張ってひとのために尽くせる男のことだ。 見てくれだけの男はこの土地には無用だ……。(本文より抜粋)
  • 蹴れ、彦五郎
    4.0
    直木賞作家・今村翔吾の凄みあふれる驚愕の初期短編集 今川義元の嫡男今川彦五郎氏真はなぜ名家を没落させたのか― 蹴鞠と歌を何より好んだ戦国武将が天下人に見せた正しき矜持とは? 桶狭間での父義元の急死を受け、彦五郎氏真は駿河今川氏の当主となった。 だが、落日はすぐそこに――家臣だった松平元康(徳川家康)は離反、甲斐武田からも圧迫され、正室である相模北条氏の娘・早川殿とともに転々と落ちゆく日々。 そんな中にも救いはあった。氏真は近江の寺で出会った童子たちの師となり、ある希望を抱く。 しかし無常にも、天下を掌中に納めつつあった織田信長は、氏真と心通わせた子らを叛乱の縁者として殺してしまう。 蹴鞠の名手であり、歌をこよなく愛した男が見せた最後の心意地とは……(「蹴れ、彦五郎」) 表題作のほか、感動の七編を収録。
  • キサキの大仏
    3.0
    民のため、国の未来のため、巨大な御仏を造りたい――聖武天皇の理解者は、皇族以外から初の皇后となった光明子ただ一人。奈良の東大寺大仏に秘められた夫婦愛と葛藤の物語。
  • 菜の花の道 千成屋お吟
    3.0
    日本橋で「大江戸よろず案内所」の看板を掲げる『千成屋』の女将・お吟が、大金強奪とこじれた嫁姑の仲を解く。江戸で生きる人々の心を癒す、人情時代小説シリーズ第2弾。
  • 信長、鉄砲で君臨する
    3.6
    『家康、江戸を建てる』の著者が、織田信長と西洋文明の対峙を描いた歴史時代小説誕生! それは、ひとも討てるのか!? 種子島に伝わった二梃の銃が、日本の未来を震撼させる。 武士からは蔑まれながらも、着実に戦果をあげていくヨーロッパの武器は、 乱世の覇者に何を考えさせ、いかに行動させたのか!?
  • 小説 刀剣幻想曲 三日月宗近、山鳥毛、にっかり青江……刀をめぐる九つの物語
    4.0
    Twitter等でも話題の連載分に加え、さらに他誌に掲載分2篇を追加しています。 歴史小説、幻想小説、はたまた推理小説など、様々な趣向をこらした全9篇です。 【収録作品】 ・末之青江×真柄直隆 ・こぶ屋藤四郎×千利休 ・山鳥毛×上杉景勝 ・へし切長谷部×黒田如水 ・一期一振×徳川家康 ・泛塵×真田幸村 ・にっかり青江×京極忠高 ・肥前忠吉×岡田以蔵 ・三日月宗近×山中鹿之助

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