蹴れ、彦五郎

蹴れ、彦五郎

1,980円 (税込)

9pt

直木賞作家・今村翔吾の凄みあふれる驚愕の初期短編集

今川義元の嫡男今川彦五郎氏真はなぜ名家を没落させたのか―
蹴鞠と歌を何より好んだ戦国武将が天下人に見せた正しき矜持とは?

桶狭間での父義元の急死を受け、彦五郎氏真は駿河今川氏の当主となった。
だが、落日はすぐそこに――家臣だった松平元康(徳川家康)は離反、甲斐武田からも圧迫され、正室である相模北条氏の娘・早川殿とともに転々と落ちゆく日々。
そんな中にも救いはあった。氏真は近江の寺で出会った童子たちの師となり、ある希望を抱く。
しかし無常にも、天下を掌中に納めつつあった織田信長は、氏真と心通わせた子らを叛乱の縁者として殺してしまう。
蹴鞠の名手であり、歌をこよなく愛した男が見せた最後の心意地とは……(「蹴れ、彦五郎」)
表題作のほか、感動の七編を収録。

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蹴れ、彦五郎 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年06月29日

    著者の作品は直木賞受賞作しか読んでなかったが、短編も実に面白い。取り上げる主人公がいいね。今年(2023年)の大河で溝端君がやってる今川氏真や秀吉に馬乗りになって遊んでいた三法師、江戸城を築城した太田道灌と有名な歌、中井貴一信玄の大河で堤真一が演じてた長男の太郎は知っていても、深くは知らなかったし、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月16日

    今川氏真(今川義元の嫡男)、織田秀信(織田信長の孫、三法師)、などを主役にした話から始まる8編の短編集。スター性のある戦国武将のなかで、能力がないとみなされ、目立つところがなかった人物と思われていたところにスポットをあて、そしてむちゃくちゃ魅力的!

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    Posted by ブクログ 2022年09月17日

    今村翔吾さんの作品はとにかく長くて、読み手としては徐々に気持ちが乗ってくるのが醍醐味だと思ってますが、今回の短編集は、ひと味もふた味も違った作風で楽しめました。
    個人的に好きなのは「瞬きの城」、「晴れのち月」、そして「三人目の人形師」。
    さきの二作は人間愛をうまく歴史上の人物にあてはめていて主人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月16日

    「蹴れ、彦五郎」を含む短編集です
    様々な時代の様々な人物が取り上げられていて、どれも面白いです

    なかでも、「三人目の人形師」が異色
    人の才が1つのテーマになっているようです

    「あとがき」までもが、面白いですよ

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    Posted by ブクログ 2022年08月13日

    今村先生、短編も面白い!

    マイナー武将がメインだったけど、
    全部面白く読みました。

    やっぱ、旬の作家さんだな~

    と思ったけど、
    あとがきを読むと結構、前に書いたみたいね…。

    最初、全編通した裏テーマで、

    人には向き、不向きがあるんだよ

    自分に合った才能を見つけるのが大事

    ただ、時代によ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月28日

    それぞれの章での主人公たちについて人物像の1片を新たに知ることができて非常に読み応えありです。

    お気に入りは「晴れのち月」です。
    廃嫡した息子、という情報のみだと全く理解できなかったであろう太郎の人物像と、章の終わり方ひいては最後の言葉が印象的でした。

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    Posted by ブクログ 2023年06月08日

    2023.6.8完了
    短編集だが面白い。主役となる人物が戦国時代には主役にならない人たちばかりで面白い。

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    Posted by ブクログ 2023年04月16日

    今村翔吾氏初の初期短編集、八つのお話が入っています。表題作はちょうど大河ドラマで描かれていた今川氏真のお話で、恥ずかしながら徳川の天下となって以降も今川家が存続していたことも知りませんでした。他にも太田道灌や武田信玄の嫡子・義信、小田原の北条氏のお話など、いずれもグイグイ読ませてくれます。中で、『三...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月26日

     人は何かの才能を持って生まれてきたはず。
     それが生かされることが無ければもったいない。
     今川義元の嫡男、今川彦五郎氏真は蹴鞠と歌を何より好み、戦の才能は全く持っていなかった。
     逆に、武田・今川・北条の三国同盟での政略結婚で迎え入れた北条の娘、由稀は兄弟たちからは抜きんでた戦の才があった。
     ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月12日

    日本史ポンコツ克服前に読んでしまったけれど、歴史年表の狭間を、柔軟な発想と臨場感ある文章で表現して、短編集とはいえ、歴史小説の醍醐味を感じました。
    戦国の武将達の厳しく激しい生き様が描かれている作品が多い中で、
    「三人の人形師」は、異色で他の作品とは、見える景色が違いました。熊本出身の三人の人形師達...続きを読む

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