川上弘美のレビュー一覧

  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    マンガのナウシカは、最後の方の記憶がなく、途中までしか読んでいないかもしれない。
    改めて読み直そうと思う。
    読んでいても読んでいなくても面白かったが、自分はここまで考えながら読めなかったから、途中までしか読んでないのだろうと思った。

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    2024年12月01日
  • 光ってみえるもの、あれは

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    よかった
    ストーリー的には平坦な部分が多かったが、最後の島に行ってからはおもしろかった
    ひとつひとつが曖昧な感じが良かった
    川上弘美さんの他の作品もよみたい

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    2024年11月25日
  • 夜の公園

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    何事も突き詰めると苦しさが待っている。
    やんわりしておくのがベストなんじゃないかと思う。道徳とか秩序とか常識がわかっているふりをして、やんわり、壊れないように。
    人、人の心は揺らぐものだから。
    若い時には私にはわからなかった。
    今だからそうやって過ごしている。生きている。

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    2024年11月25日
  • 100万分の1回のねこ

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    どれも読み応えあり!
    特に気になった作品について
    少しだけメモ↓

    「ある古本屋の妻の話」
    曖昧なままグレーなまま
    それでも日々
    何とか誤魔化しつつ
    前に向かって進んでいく

    「博士とねこ」
    短いながらもぴりりとした作品
    佐野洋子さんのエッセンスが
    1番効いてる気がする

    「虎白カップル譚」
    谷川俊太郎さんの作品
    最後の一文がぐっとくる

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    2024年11月23日
  • ゆっくりさよならをとなえる(新潮文庫)

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    記録によると4回目らしい。次の本がくるまでに1,5日くらいで読みきれる本を探してなんとなくこれ、薄いから。川上さんのエッセイが好きになったきっかけの本。

    18年ぶりの再読だったけど同じようにいいなぁと思えて安心した。25年前、インターネットもさほど普及していない時代に本を求めて遠くまで足をのばす著者の姿がほほえましく、簡単に手に入らない時代が懐かしくもある。書評も何篇か含まれているが、ひとが本をどんな風に読んでどんなところが好きだと感じるのかを知るのはとても面白い。

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    2024年11月22日
  • 神様

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    川上弘美さんは執筆活動の初期にこんな作品を発表していたんですね。かなり実生活に寄せたファンタジー。ありそうでないテイストです。ファンタジー要素について、主人公や取り巻く人たちがそんなに驚かず受け入れている微妙なバランスで保たれている感じがします。どの作品も話の中に入りたくなるような優しい要素があります。特に「クリスマス」のコスミスミコの壺が欲しくなりました。逆に怖いのは人魚ですね。「花野」は亡くなった人を思い出して切なくなります。
    良作短編集と感じました。

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    2024年11月17日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    短編なので1つ読み終わる度に何度も読み直しました
    日々生活していく中でのザワザワを引き取って助けてくれるような感覚になります
    人間関係だったり、時間の流れだったり、日々なんとなく通り過ぎてる感情にきづいたり
    読み返す度心の中がじわっと暖かくなります
    たぶんこれからも何度も読み返すとおもいます

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    2024年11月17日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    岸本佐知子さんの編んだ書き下ろしアンソロジー、タイトルに惹かれてまず読んだ津島佑子の短編「ニューヨーク、ニューヨーク」が素晴らしかった。読みながら、読み終わってから、幾つものことを思った。
    「ニューヨークのことなら、なんでもわたしに聞いて。それがトヨ子の口癖だった、という」冒頭のセンテンスを読んで、わたしも数年前の夏に数冊の本を読むことで行ったことのない「ニューヨークのことはもう分かった」と嘯いたことを思い出す。そこには彼女がニューヨークを思うのと同じように個人的で特別な理由があったのだけど。
    その後に元夫と息子がこの世にいない彼女について語り合うことで明らかになり“発見”される、今まで知り得

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    2024年11月13日
  • 恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ

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    エッセイ風の小説で、読者はこんな生活はなんだかオシャレだなと思わせる仕掛けがあちこちにある。
    しかしこの程度のことでも現実には起きない。
    あっ、だから小説なのだ。

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    2024年11月06日
  • 三度目の恋

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    三度目の恋というタイトルから、初恋の人と結婚した梨子が夢の中で江戸時代の吉原の遊女として、平安時代の女房として、時を超えても同じ男と恋をしていて、現代でも結ばれたという話なのかと思って読み進めましたが、そんな単純な話では無かった〜。

    現代の梨子の意識と昔の女の意識との境目がなく、ぼんやりとつながったりたゆたんでいるような表現が川上弘美先生らしくて、好きな雰囲気でした。

    今、大河ドラマでは光る君へで平安時代、来年はべらぼうで江戸の吉原が出てくる予定。こんな世界なのかなと小説で補習&予習できた感じでした。

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    2024年11月03日
  • 機嫌のいい犬

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    川上弘美さんの俳句集。
    しっとりとした人間の恋愛を描き、人間ではない生き物の物語を描き、90年代から絶大な人気を誇る作家さんは実は俳人でもあった。
    俳句もさることながら、『すばる』に掲載された長嶋有さんとの対談では発見もあった。それは最近の川上さんは恋愛小説とは異なる作品が多くなってきたなと思ったことに対する理由が対談の内容から自分としてはしっくりくる箇所があり、発見だった。
    俳句は難しいし、ある一定のルールもあるが、それでも楽しめる神髄に触れてみたい気持ちもある。…作ってみるか。

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    2024年10月29日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    6曲のうち頭の中でメロディを再生できるのは1,2曲だけだけど、そこを抜きにしても楽しめた。初読みの作家さんの作品を読めたのもよかったな。第一篇が昭和の時代を回想するストーリーだから、それ以降も脳内で時代設定に混乱してしまった。最後の「春よ、来い」がよかった。これのおかげで読後感は暖かいものになりました。

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    2024年10月20日
  • 夜の公園

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    川上弘美のふわふわと跳ねるような文章のリズムが好き。今作はそれが特に強く出ている気がする。心地よくてつい一気読みしてしまった。

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    2024年10月10日
  • 神様

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    くまと人魚の話が特にいい。
    夢のような話だけど、楽しく切ない夢と悪夢と言う両極端な夢だけど、どちらも現実を離れてその世界にとどまっていたくなるほどの魅力で自分をつかまえて離さない話だった。

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    2024年10月06日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    いろんな解釈があってほんとうに面白い。
    ナウシカの原作再読したくなった。
    闇の中にも光があって、完全な世界よりも、いつかは滅びるかもしれない世界、それがまたいい。

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    2024年10月05日
  • 100万分の1回のねこ

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    唯野未歩子さんのあにいもうと
    なんかすごく不気味で怖くて不思議な話。
    全部の話にそれぞれの作家さん感がでてて
    すごく楽しめた一冊
    読めば読むほど、絵本をもう一回読みたくなる。
    大人になって読む絵本ってまた違う意味を持つよね。

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    2024年10月03日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

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    ネタバレ

    もう一回7個夜を越えなきゃいけないのかと前作を読んだあと重い腰をあげて読んだが、違いました。
    元はと言えば装丁が気に入り購入した後、「七夜物語」という作品の続編であることに気づき、七夜物語を読み倒してから読んだ。
    単なる続編じゃなく、きちんと一つの物語として偉大で、描きたいテーマの一貫性が見えてよかった。

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    2024年09月22日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

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    成長譚には違いない。前作の冒険を経て何かを獲得していくスタイルとは少し違って、本作では、自分や周りをみつめ、内面に深く潜ってゆくような印象だ。
    そもそも子どもと大人の差とはなんだろうか。18歳になれば成人という話ではなく、成長の証としての大人とは何を指すのか。経験値はその指針の一つかと思う。しかし、経験を通じて何も考えることをしなければ、経験値は上がらない。人としての成熟度は、物事と真摯に向き合うことによって深まるのではないか。だとすれば、りらと絵の夜もやはり冒険だったのだろう。
    成熟もさることながらゾンビになって永遠にさまよわないよう気をつけねばと思う反面、既にゾンビだったりしませんよね?と

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    2024年09月15日
  • わたしの好きな季語

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    豊かな語彙力を増やす、季節にちなんだ日本らしい言葉を知るのにちょうど良い作品でした。

    言葉を味わいたくなりますね

    2024.9.14
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    2024年09月14日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

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    たけやぶやけたたけや
    ぶやけたたけやぶやけ
    た・・・

    たけやぶやけたを三回
    唱えればいろんなこと
    が大丈夫になる。

    かんたんなおまじない
    だけどけっこう効くよ
    とりらちゃんは言う。

    りらちゃんの姓は仄田。

    そう、あの仄田くんの
    娘がりらちゃん。

    そして、さよちゃんの
    息子は絵(かい)くん。

    ふたりは両親とおなじ
    小学校でクラスメイト
    になり、

    かれらもまた夜の世界
    へと導かれていきます。

    あのくちぶえ部の麦子
    さんも、

    もちろんグリクレルも
    登場しますよ♪

    そっか、そうだよなあ。

    仄田くんとさよちゃん
    も大人になるんだなあ。

    うん、時の流れは止め
    られないもんね。

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    2024年09月14日