あらすじ
谷川俊太郎、江國香織、川上弘美、角田光代らによる、佐野洋子『100万回生きたねこ』への、13人の作家によるトリビュート短篇集
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有名作家による絵本「100万回いきた猫」のトリビュート作品集。
人それぞれの作品が詰まっていて面白い。
一冊の絵本からこんなに物語が生まれるんだなぁと感心。
この本から一人の気になる作家さんとの出会いがありました。
井上荒野さん。
他の作品も読んでみたくなりました。
トリビュート作品って、こういう出会いがあるのも魅力ですね。
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100万回生きたねこは、読んだのですが、(割と最近)登録してません。
そしてこの短編をそれぞれの作家さんが書いています。
とても面白かったです。せつなかったり、かなしかったり、ひどかったり・・・・
もういちど100万回…を読まねば…
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個人的には楽しめたけれど、予想以上に毒が利いていた(笑)。
確かに絵本も毒は利いているんだけれどさ。
何ていうか大人向け『100万回生きたねこ』。
それぞれの小説はおもしろいんだけれどもさ。
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どれも読み応えあり!
特に気になった作品について
少しだけメモ↓
「ある古本屋の妻の話」
曖昧なままグレーなまま
それでも日々
何とか誤魔化しつつ
前に向かって進んでいく
「博士とねこ」
短いながらもぴりりとした作品
佐野洋子さんのエッセンスが
1番効いてる気がする
「虎白カップル譚」
谷川俊太郎さんの作品
最後の一文がぐっとくる
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唯野未歩子さんのあにいもうと
なんかすごく不気味で怖くて不思議な話。
全部の話にそれぞれの作家さん感がでてて
すごく楽しめた一冊
読めば読むほど、絵本をもう一回読みたくなる。
大人になって読む絵本ってまた違う意味を持つよね。
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有名作者による13話の猫?愛?の話が次々に繰り広げられる。
いろいろな人がこの絵本を読んで自分なりの100万回生きた猫を書いていてとても面白い作品でした。
この人の作品を読んでみようかなぁと思えていい出会いになりました
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その絵本の内容を忘れてしまったが、
これだけの作家達に、これだけのお話を作らせるんだから、すごい絵本なんだな、と思う。
大人になって楽しむ本があることに、幸せを感じる。
挿絵を描いていたという方の話が、一番、絵本に近いんだろうな、という予感。
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絵本「100万回生きたねこ」のアンソロジー本。途中、あれ?猫出てきたっけ?っていう作品もあったけど、基本、要所要所に猫が登場。でも、猫飼い的に胸が痛くなるような描かれ方もあって、さすが100万回生きたねこだな。
そういえば、100万回生きたねこは幸せなのかどうかって論争もありましたね。きっと、そんな流れから出てきた本なんだろうけど。これ。
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有名作家たちが絵本「100万回生きたねこ」をオマージュして紡ぐ短編集。
我が子に読み聞かせようと久しぶりにこの絵本を開いてみると、生きること死ぬこと、愛…
ずいぶん哲学的な絵本だった。
名作絵本のエッセンスを受け取った作家たち独自の視点で描かれる短編集だなんて、パワーの総量がとんでもない。
お気に入りは、江國香織さんかな。町田康の相変わらず意味不明な世界観も好きでした。
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ご存知の通り、『100万回生きたねこ』(1977)は、佐野洋子さんの絵本です。最後に主人公の猫が死ぬのに、心からよかったーと思える、不思議でとっても深いお話でした。少し哲学的で、大人の方が響くかもしれませんね。本書は、この名著に捧げる13名の錚々たる作家諸氏のアンソロジーです。
最近読んだ町田康さん、谷川俊太郎さんも書かれていて…、あ、谷川さんは佐野洋子さんと(短期間)ご結婚されていたんですね。また書き下ろしの広瀬弦さんは佐野洋子さんの息子さん!
なんと不思議な巡り合わせです。当然ながら、全編とも名作絵本への愛と敬意が根底にあり、様々な視点で読ませてくれました。
各話の冒頭には、作家さんがそれぞれ原典の絵本への想いを綴ることから始まっています。
オマージュ作品とは言うものの、短編小説だけでなく詩もあり、また原典のとの絡め方も、かなり直接的だったり着想のみでまるで別作品だったり、多種多様でした。
でも、猫、愛、生と死、側にいる人との心の揺れ動きと変化、時間の経過等々、滋味あふれ深く考えさせられる一冊でした。
初出は、「小説現代」2014年10月〜12月の12篇に書き下ろし1篇
※自分のための『100万回生きたねこ』のあらすじ
(ネタバレ、になるのかな?)
主人公の猫は、100万回生まれかわり様々な飼い主のもとで死に泣き悲しまれますが、猫が好きなのは自分だけで、何度も生き返るので死ぬ事も恐れていません。
ある時、猫は誰の猫でもない野良猫になり、100万回生きた事を自慢します。すり寄ってくる猫の中で、唯一関心を示さないメスの白猫がいて、気になり始め、ただ白猫のそばにいたいと思うのでした。
猫は白猫と一緒になり沢山子猫に恵まれ、猫も自分より白猫や子猫達の方が好きになります。やがて子猫達も育ち猫の元を去り、白猫も年老いて、ある日猫の傍で静かに動かなくなります。
猫は生まれて初めて泣き、動かなくなった白猫を抱えて100万回も泣き続け、ある日のお昼に猫は泣き止みました。そして猫も白猫の隣で静かに動かなくなり、もう決して生き返りませんでした。
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佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』。インパクトの強い緑色の瞳をしたオスのトラ猫が表紙の絵本です。おそらく子どもの頃にも読んだことがあったと思うんですが内容はほとんど記憶になく、大人になって改めて読んでグッときました。
1977年に発売されて以来、今なお多くの人に読まれ続けている大ロングセラーであるこの絵本への、13人の作家によるトリビュート短篇集です。
佐野洋子さんの息子さんで絵本作家の広瀬弦さんや元旦那さまの谷川俊太郎さんも執筆されています。結構著名な作家陣ばかりですが、私は読むのは初めましてな作家さんが多かったですね。
どういうこと?と理解が追いつかないお話もあれば、ちょっと不思議なお話もあり、せつなかったりしんどかったりおもしろかったりこわかったり、猫がまったく出てこなかったり、13人それぞれ個性豊かなお話でした。ただ、私が期待していたものとはどれも「なんか違った」なぁ、という感じ。
でも江國香織さん、角田光代さん、山田詠美さんのお話がおもしろかったかな。
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佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』をオマージュして名だたる作家さん達が紡ぐ短編集。
私は多分、来世もあると思っている。前世もそして。
それは決して愛する人がいなかったからではないけれど。
それぞれの物語も勿論面白かったけど、そこまでの想像力や価値観の広がりを与えてくれた原作の素晴らしさに改めて気付いた。
姪っ子への誕生日プレゼントに決定。
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著名な作家さんが「100万回生きたねこ」にオマージュした物語を創作。
頭の中に、あのねこのお顔が浮かぶような、そんな物語が多く綴られていた。
ねこの気持ちに寄り添ったり、ねこの方が何倍も人間より理解していたり。
読後、ねこがより一層可愛く見えてしまった。
かわいい。とってもかわいい。
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長くかかってようやく読み終わった。絵本「百万回生きたねこ」をもとに書かれた短編集。
個人的に好きだったのは
江國香織、岩瀬成子、井上荒野、町田康の作品。江國香織はやっぱり私の好みドンピシャだ〜。
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ほぼ皆猫が出てくる話を書いているのに、一人だけ主題に重きをおいて猫が出てこない話を書いていて、その表現も内容も面白かった。世にも奇妙な物語みたいな内容で、才能を売りますと言ったら本当に才能が売られてしまう話。人間、その場所にある畑を耕すしかないんだなと思った、内容まんまだけど笑
最後の谷川俊太郎さんの、本文前の作者コメントみたいなところにあった、見果てぬ夢、という表現が、とても好きだと思った。
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好きな作家さんのお話が収録されていたので購入。よく分からない話や詩、面白い話、苦手なタイプの話まで様々。全体としては、ストーリーより描写や言葉を楽しませて貰ったなという印象。川上さんの文章は初読みだったけど、かなり好き。あと山田さんの話のタイトルがオシャレでツボでした。
★
生きる気まんまんだった女の子の話/江國香織
100万回殺したいハニー、スウィートダーリン/山田詠美
博士とねこ/広瀬弦
虎白カップル譚/谷川俊太郎
幕間/川上弘美
◎
ある古本屋の妻の話/井上荒野
おかあさんのところにやってきた猫/角田光代
百万円貰った男/町田康
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13人の作家による、
佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」へのオマージュ
どの作品も、原作への愛に満ちている
ひとつだけねこ関係ないのがあったけど(笑)
あれはあれで面白かったし。
原作をもういちど読みかえしたくなった。
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角田光代、広瀬弦のが素晴らしい。
元々の絵本を読んでいなくても中々に味わい深いものがたくさん。
町田康だけ独自路線だったな。
あと山田詠美は苦手。
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町田康のを読みたくて、悩んだけど買いました。
他の作家はすごく豪華やけどそこまで心惹かれるのはなかった。
町田康はすごく分かりやすく読みやすい町田康だった。話も面白かった。別に猫じゃなくていいはずなのに書き手も読み手もなぜか猫を期待してしまう中で、町田康は唯一猫いっこも関係ないからね。100万の方に焦点当ててて。町田康は紛うことなき猫作家なのに。パンクロックの人だから。
町田康以外では川上弘美のが面白かったと思う。
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ずっと読みたかった本。ようやく入手。
●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
……世界観がそのまんま。いいねえ。
生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。
●岩瀬成子「竹」
……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。
●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。
●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
親の子知らず、子の心親知らず。
人生の因果、幸福とは?
そして、元絵本でねこが、王様や船乗りやおばあちゃんや女の子を大きらいだった理由も。
………中略…………飽きたから?むつかしいハナシが多いから?………
●町田康「百万円もらった男」
……意味不明。「ねこ」はいずこ?
●綿矢りさ「黒猫」
……綿矢りさは「インストール」だけ読んだことアリ。なかなか面白い作品だったから機会が合えば他の作品を読んでみたいと思っていたので丁度良かった。
……今回の短編集では一番好きかも。綿矢りさ、よし、「蹴りたい背中」を読んでみよう。
それと、元ネタの「黒猫」も読んでみたいとも思った。
●川上弘美「幕間」
と
●広瀬弦「博士とねこ」
……それぞれ、「白いねこ」との出会いの直前をイメージして描いたのだろうと思われる。
……「博士と・・」が、原作の文体で書かれているのが心地よし♪
●谷川俊太郎「虎白カップル譚」
……こちらは逆に「その時」と「その後」か?
ラストを飾るのが谷川俊太郎さんだというのが、しみじみくる。原作のテーマにも通ずるような・・・。
★3つ、7ポイント。
2019.10.15.新。
※芥川賞だとか「●●賞」だとかの受賞者たちによるアンソロジー。
「直木賞」だとか「本屋大賞」だとかではなく・・・。
↓
読んでいていまいち熱くなれずにいたこと、「むつかしい…」「意味わからん…」「つまらん…」と思えてしまった作品が多かったのは、
エンタテイメントではなく“ブンガク”系の作家さんによる物語だったから?
・・・と考えたら、自分で自分が「ちょっと残念なやつ」に思えてしまった(苦笑)。
Posted by ブクログ
『100万回生きたねこ』に捧げるトリビュート短篇集。
『100万回生きたねこ』からこんな素敵な作品たちが生まれるなんて『100万回生きたねこ』、やっぱりすごい。そして、何回読んでもいい絵本だなぁ。
町田康「百万円もらった男」
世にも奇妙な物語っぽくて面白く、一気読みした。
角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」
猫をこよなく愛する角田さんらしいなぁ。
文章がするすると入ってくる。
Posted by ブクログ
絵本『百万回生きたねこ』へのトリビュート短編を13編集めた作品集。
好きな作家が何人かいたので、空き時間にぽちぽち読むために購入したのだけれど、思いのほか力作揃いでひと息に読んでしまった。
元の絵本は一度読んだら忘れられない素晴らしい作品だが、やはりどの作家からも絵本への強い思い入れが感じられる。
なかでも、角田光代のは秀逸で胸に沁みた。
最後の二編は息子と元夫で締めくくっていて、佐野洋子への思いのこもった追悼の一冊としてまとまっていた。
Posted by ブクログ
絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。
印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。
小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。
短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。