【感想・ネタバレ】これでよろしくて?のレビュー

あらすじ

些細なことでもよくってよ。日々の「?」をまな板に載せ老若女女が語らえば――女たちの不思議な集まりに参加することになった主婦菜月は、奇天烈な会合に面くらう一方、日常をゆさぶる出来事に次々見舞われて……。幾多の難儀を乗り越えて、菜月は平穏を取り戻せるのか!?夫婦、嫁姑、親子、同僚。人とのかかわりに、ふと戸惑いを覚えてしまう貴女に好適。コミカルなのに奥深い、川上弘美的ガールズトーク小説。

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Posted by ブクログ

こんな同好会があったら是非参加したいと思った。毎回話し合いのテーマが面白かった。ひとつひとつの出来事は大したことのないように思うがつもり積もれば相当ストレスになるだろうと思う。夫婦の間にはお化けが出やすいという考えが面白かった。

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2024年08月08日

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ネタバレ

めっちゃ見てくる人がいるからスタートするのも面白い。
その見てくる人が元カレ土井優のお母さんっていうのも絶妙!そしてその土井母に誘われて入る
"これでよろしくて?"同好会!!
なんじゃそりゃ!!と思いながら読んでたら
この同好会がすごく良い。

議題にするテーマや義例も面白い。
明確な答えなんか出さなくても
とにかく話して話がそれれば次がその議題になったり。わぁいいなぁ〜〜

この同好会がおもかと思ったけど
菜月の普段の生活が結構主だった。
その何気ない日常も分かるものが多かった。

家族、夫婦
相手の何気ない一言に、納得できなかったり
傷ついたり、自分だけ輪の中にいないと思えたり
家族なのに家族になりきれてないと感じたり

読んでいて、あぁあの時の感情って菜月のこれと一緒だと腑に落ちてなんとなくスッキリした。

すごく好きだった

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2023年09月28日

Posted by ブクログ

川上弘美の小説は、いきなり「?」な始まり方をする。元彼の母親?これでよろしくて?同好会?どこから出されてるの?その議題…どうにもこうにも食えない女達が次々登場。ドラマにしてくれないかなぁ〜と思った作品。

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2023年03月30日

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誰もがきっと、このようなガールズトーク、話したい議題を持ち寄ってあーだこーだと言いたいだけの、そんな場が必要だと思った。生き生きした会話のやり取りは聞いている(読んでいる)だけで楽しい。

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2022年02月28日

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ネタバレ

 川上弘美さん・・・(申し訳ないのですが)聞いたことはある・・くらいで、よく知らない作家さんでしたが、芥川賞を取ったこともある作家さんなのですね。
 お義母さんとの言葉にできない感情のやりとり、お義母さんと義妹、お義母さんと義弟のお嫁さんとの関係を見る目など実に繊細。そればかりを考えているとおかしくなりそうだが、ちょっと年上の利害関係のないお姉さまたちに話を聞いてもらったり、いろんな事件を経ると関係が少しずつ変わっていくことに気づく。
 わが身を振り返っても、昔けむたくて仕方なかった人たちも30年たつと亡くなったり、元気がなくなったり・・病気になるほど悩むことなんてなかったんだなと今にして思う。気づけば主人公を応援していた。私も同好会入りたいなー。

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2025年05月05日

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【2025年39冊目】
専業主婦の菜月は、いつもの決まりきった買い物道で元彼の母親である土井母に出会う。「これでよろしくて? 同好会」なるものに誘われ、戸惑う菜月だったが、思い切って参加してみるとそこは年齢が様々な女の集まる語り場だった。

劇的なことが起こるわけではありません。殺人が起こるわけでもないし、不幸のどん底に叩き落とされるわけでもない。けれど、日々生活をする中で誰もが感じている感情の揺らめきを、見事に描き切っています。

夫との距離感、姑との距離感、義妹の他愛ない一言、相違する価値観、異なる習慣、他人と関わる上で「おや?」と思って、燻ってしまう感情。主人公の菜月の戸惑いを、同じように何でだろう?と思ったり「わかるわかる!」と共感しながら最後まで楽しく読めました。

川上弘美さんは、等身大の人物を描くのがすごく上手くて、登場人物全員が世界のどこかに間違いなくいるような気がしてきます。

いい本を読んだなぁと、不思議と穏やかな気持ちになりました。

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2025年03月29日

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私も、これでよろしくて?の皆さんに混ざりたい!
身近にこんな会があればすぐにでも入会したいのに。
どこかにないのでしょうか。

普段見て見ぬふりをしている、他愛無いけどモヤっとする出来事を、曖昧で微妙なシーンを軽やかかつコミカルに表現されています。
読後は心がすっと軽くなる作品。

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2024年12月26日

Posted by ブクログ

"話すほどのことじゃ、ないのよね、たいがいのことは。でも、話すほどのことじゃない、ことの方が、説明しやすい悲劇よりも、むしろあとになってじわじわときいてきちゃうのよね"

"そうか。結婚生活って、というか、生きてゆくことって、おばけの出現の連続なんだ。
こわがるから、出るんだ。
気にするから、見えるんだ。"

"今、なんだよね。しっかりこの手でつかまなきゃならないのは、過去や未来じゃなくて、今の、この生活なんだよね"

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2023年10月02日

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『これでよろしくて?同好会』に元彼の土井母から勧誘された菜月。小さな洋食屋である新川亭での会合には土井母の他に妹尾香子、立木雛子、八戸みずほ、そして勧誘された菜月が毎回色々な議題についてガールズトークを繰り広げている。
年齢もバラバラな彼女たちの話はとっても面白くて隣の席で盗み聞きしたいくらい。

たまたま私も今日ランチの席で定年退職した夫に困り果ててる友人の話を聞いてきたばかり。7人でのランチだったけど旦那さんのタイプもそれぞれ。ホント他愛のない話から重い話までガールズトークは延々と…。川上さん良くわかってらっしゃる。女性にはこういう場は必要なんですよね。
ナイス
★29
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2023年07月28日

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今まさに読みたかったような本だった。
するする1日で読めた。
みんなそれぞれ意見はあるけど、これでよろしくて?同好会、みんななんか良い。暖かい。
そして光は私的には理想の旦那さんだなぁ。でもどの夫婦にも家族にも人間関係にも中に入らなきゃ分からないモヤモヤや悩みはあるよね。
終盤、「今」を生きることに意義を見出す主人公、とてもステキな締めだしほっこりスッキリ、とても良い本だった。
また旅先とかで読みたいな。

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2019年12月10日

Posted by ブクログ

川上弘美作品は「センセイの鞄」や「どこから行っても遠い町」など読んできたけれど、一番テンポ良く読めた。まさに、ガールズトークを聞いているような。

夫と義母と自分で帰省した時のお風呂問題などなど、とりあげられるテーマがおもしろい。 
そして新川亭で皆が注文するオムライスやビーフカツ、ポークソテーもおいしそう。

人と人との難儀な関係性については納得。
ちょっとした言動を気にしてしまったり、あれこれ憶測したり。夫婦間でもそうだし、会社の人間関係でも。
そして自分の悩みを人に聞いてもらいたい時、いざ言葉にしようとすると大したことではなく思えたり、言葉にすればするほど本当に悩んでいることから遠ざかっているように感じたりするのことも、よくある。
日々そんなことを感じていたから、あるあるが詰まった1冊でした。

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2019年10月21日

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あとがきに、わかりやすいわかりにくさではなく、わかりにくいということが容易にはわからないようになってる本。と、あるけどまさにそんな一冊。

一冊丸々ガールズトーク?井戸端会議?みたいので終始するんだけど、一回一回あーーーーーわかるよ、それ、わかる!なんかわかる!
っていう議題。笑笑ほんと、些細なことなんだわ。すごく嫌でもなく、めちゃクチャハラタツわけでもないけど、なーんかチクチクきになるよね。それ。わかるよ。

っていう日々の積み重ねの諸事。笑笑

それを一つ一つみんなで考えて、まるで結論は出ないんだけど、言って、言われてスッキリするっていう、そんなとりとめもない女たちの会話が、なぜか読んでて心地いい。笑笑

安心するのか、ホッとするのか、なーんかまるでわたしもこの仲間にいて、好きなだけ喋ってスッキリしたわー!!!っていう気分にさせてくれちゃう一冊丸々友達のような本でした。笑笑

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2019年02月28日

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とても面白かったです。
ガールズトークとは言え、この「これでよろしくて?同好会」はなんだか不思議でおかしくて好きです。
わたしもいろいろ参加してみますが、いつも菜月さんポジションで話を聞いている人だな…と思っているので、勝手に親しく思いました。
菜月さんの日常は閉塞感だらけで、菜月さん我慢強いなぁと思いましたが、結婚生活って多かれ少なかれこういうものなのかもな、と思いました。大変そう。
人は変わっていくもの、という菜月さんの気付き、わたしも大切にしようと思います。
「これでよろしくて?同好会」、入りたいです。
会の新メンバーの、「ゲイの修三くん」って、「ざらざら」とかの「オカマの修三ちゃん」と同じ人かなぁ…とちょっと思いました。
なんだか心が軽くなる、良い読後感です。

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2018年05月16日

Posted by ブクログ

「これでよろしくて?同好会」。おばさまを中心に女の人たちが集まっては夫婦や家族の問題についてごはんを食べながら話し合う場。話し合うと言ってもゆるく、でも実はなかなか鋭い納得の洞察があったりして、すごーく面白い。
ひょんなことからこの会に参加するようになる菜月は30代の専業主婦(子どもはまだなし)。そこそこ幸せだけど、夫や姑とその家族のこととかなんとなくのもやもやを抱えていて。この会に参加して即何かが解決するわけではないけど、菜月の中で少しずつ整理されてゆっくりと前に進み出せた・・のかな。
ストーリー性はあまりないんだけど、同好会の話し合いがいちいち面白すぎる!おばさまの的を得た物言いも良い。経験からくる余裕かしら。私もこんな会に参加したい!と思った一冊でした。

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2017年12月13日

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17/04/15 (28)
ガールズトークは答えを導いてほしいわけではない。ただ単純に話を聞いてほしいだけ。話を聞いてもらっているうちに自分で答えが分かるもの。分かる、というか気づくというか。ほんとは初めから答えは自分のなかにある。気づかないように見ないようにしているだけで。

わかったつもりでいて全然ほんとうはわかっていないこと。気づいてしまったら痛みを伴うこと。人生て、なんて複雑で単純で深くて浅いんだろうね。


・「ぷんぷんですか」
「ぷんぷんの最上級ね」
「ああ、今夜は家に帰りたくないです」
わたしは訴えた。すると土井母はひとさし指を振りながら、
「でも帰らなきゃならないのよね。帰るところは、家しかないんですもの、あたしたちは」
と、おごそかに宣言するのだった。(P285)

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2017年04月27日

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初めて読んだ時も面白かったけれど、結婚しても数年経ってから読むと面白さが倍増した。
こんな風に「生産的なことはしない」集まりが、自分にもあったらいいのにって本気で羨ましい。
ママンとの攻防は、解説にもあったけど、日常を必死に生き抜く我々にとっては大スペクタクルで、手に汗握らずしては読めない物語だった

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2016年08月25日

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2016.6.22

『夫を好きだから、夫にまだ関心があるから、夫の身内との関係がぎくしゃくする』

ヤキモチ焼きな私にとって、これほど救われる言葉はこれまでなかった。
今のパートナーとの関係が、随分ラクになりました。

日常の、"家族"を軸とした人との関係の間に起こる気持ちを、主人公・菜月の目線で丁寧に言語化されています。
そして、やや非現実的な"これでよろしくて?同好会"。友達でもない、知り合いでもない人たちだから、友達には言えないようなことも話せたり。自分について話しているわけではないのに、自分にも心当たりがあって。そうやって、人の意見を聞いたり、自分の考えを言ったりすることで、わかることや気づくことがあって。その過程により、変化していく。

夫婦について、子供を持つことについて、自分の親について、夫の親や家族について。
近いのに、最も厄介な人間関係。
結婚目前にこの本に出会えてよかった。

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2016年06月22日

Posted by ブクログ

久々に川上弘美さんの本を読みました。
【パスタマシンの幽霊】のレビューで、川上弘美さんの文章は美しい!と書きました。
この本でもやっぱりそう感じます。
そして優しい!読んでいて、安心できるというか、心を任せられるというか…
川上さん、どこへでも連れて行って~!というような気持になるというか~(笑)

上原菜月は夫と二人で暮らす専業主婦。
偶然、元カレの母、土井母と再開する。
土井母が菜月を誘ったのが『これでよろしくて?同好会』
興味をそそられ菜月が参加してみると、そこに集う面々は老若女女。
そうの老若男女ではなく、老若女女!!

同好会では議題があって、書記がいて…
でも、堅苦しいものではなく、話し合われる内容と言ったら、「議題」と言えるものではなきけれど、普段から気になることとか、どうしても聞いてほしいこととか…

う~~~~ん、と思っていることが、老若女女の口からでると、な~~~~んだ!と思えたり、なるほど~~~~!と思えたり、その通り~~~!と思えたり、それはないでしょ~~~~!と突っ込んだり…
自分自身、家族関係、仕事関係等々、自分を取り巻く環境を見直したり…
知らぬ間に問題が解決の糸口が見つかったり、思考回路が前向きになったり!
なんて素晴らしいの!
『これでよろしくて?同好会』!!

はい!
私、『これでよろしくて?同好会』に入部希望です!!

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2016年04月20日

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ネタバレ

何かちょっと、身につまされてしまう。結婚して無くても。
人間関係ってそれぞれに難しい。明確な正解も不正解もないものだなぁと。
女同士の付き合いって時に面倒だけど、これでよろしくて?なお食事会は良いかも。
最近(と、言っても文庫派なので未文庫化の作品は読んでないのですが)、特に不思議なことのない恋愛物系が続いたような感じだったので、今作はかなりツボにはまりました。

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2025年05月28日

Posted by ブクログ

主人公はまだ若い主婦・菜月。
夫との仲も良いのだが、どこか微妙なすれ違い。義母、義妹と同居していた弟夫婦ところで嫁姑の確執が起こり、なぜか義妹が菜月夫婦のところに転がり込む。さらには義妹と入れ替わりに義母が来ることに。少々気詰まりな人間関係を何とかこなそうとする菜月だが。。。
という話なのですが、合間に挿入される「これでよろしくて?同好会」のガールズトークが面白い。菜月がふとしたことで引き込まれた初老から20代にわたる女性5人が洋食屋に寄り合って四方山話をする会合なのですが、メンバーが個性に溢れ、どこか奇妙なのです。
現実的な(と言っても物語の中でですが)家族の中の確執。そこだけ描くとドロドロした主婦の悩みの物語になりそうなところに、どこか非現実的で、ある意味客観的な同好会での会話を挟み込む事によって上手く処理しています。
私の好きな不思議の川上弘美では無いですが、面白く読めた話でした。

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2016年07月23日

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ネタバレ

他人。血が繋がらない家族。義理の◯◯。人間が集まって暮らすってなんて大変なんだろう。人から評価されたり比べられることが苦手なわたしは、なるべく遠くに結婚を追いやってのんびりと生きている。

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2025年01月25日

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平凡な主婦が道でばったり会った元カレの母親から奇妙な女子会に誘われて…という話
主人公の菜月が相対する困難は夫婦間の溝や嫁姑問題など
自分は結婚していないけど、よくある夫婦、嫁姑問題ってこんな感じだよなぁという感じ。
大事件が起きるわけではないけど、なんとなくもわもわする感じ…
テンポ良くは読めたのと、女子会のおばさまたちのトークは軽快で面白かったが、特に大きな感動も驚きもなかった。
読んで疲れる傑作の合間、箸休めに読むのにおすすめ。
良作ではある!

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2024年08月18日

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不思議なおしゃべり会に参加する女性たち。
女子会、ガールズトーク、井戸端会議、
他人からしたらくだらないようなことでも、話すこと、聞いてもらうことですっきりして、また頑張れるんだよね。

嫁姑、夫婦、その家族の数だけ、みんな違って、いろいろあるよね‥

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2024年03月01日

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夫婦、嫁姑、嫁小姑、などなど、結婚してしまったからには、簡単には切っても切れない人間関係。

簡単に切れないからこそ、日々の些細なすれ違いや思い違いを、まいっか。って言葉に出せなくて飲み込んでしまって、消化不良をおこしてしまうんですよね。

消化不良のままで終わればいいのに、いつかどこかでたまらなくなって吐き出してしまって、その吐き出したものは、最初のどーでもいい出来事から、巨大な巨大な問題の塊に化けてしまってて、最終的には取り返しのつかないようなことになっちゃったりして。

こわいこわい。

だから『これでよろしくて?同好会』みたいな場所って、誰にでも必要なんじゃないのかなー。なんて思ったりしました。

平和な国の女の悩みは、たしかに大概せせこましいですよね。

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2022年02月17日

Posted by ブクログ

コメディぽい小説かと思ったら、意外と真面目なテーマもあって、結婚て何だろうと考えさせられた。主人公の夫の言動にイライラするけど、最後の方の夫の本音?の部分が何か染みた。

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2021年02月09日

Posted by ブクログ

この本は、(私が抱く川上さんのお話のイメージより)軽くて楽しいものかと思えば、徐々に重くなって、ラストにはずしっときてしまった。
菜月、38歳、2つ年上の夫、光と平穏な結婚生活を送っている(子供はいない)。あるとき、菜月は結婚前の元彼の母親(土井母)から声を掛けられ、「これでよろしくて同好会」の入会を勧められる。この会は年齢も環境も違う女性5人が、洋食屋で集い、そのつど(人のある事柄とか)議題について討論し合う。井戸端会議のように。土井母のテンポが面白い。
最初は「会」について、訝しげな菜月だったが次第に居心地の良い場所となってゆく。

それとは別の場面。菜月の家族との絡みの部分、二つの構成で話は進んでゆく。
義妹、郁が信じられない。いきなり菜月夫婦宅を訪れ、しばらく滞在する。と思ったら入れ替わりに義母がやってきて、たいした理由もなく長期に渡って平然と滞在するのだ。
ありえない、この義母の傍若無人さには呆れ果て、付ける薬がない。
親族あるあるの感情がわかるところが多くて、余計に心が痛かった。例えば、結婚して間もない頃は、夫の実家に行っても、自分の周りだけ空気が違う感じがしたものだった(自分もそうだった)。
光が菜月の作った目玉焼きに文句をつけた。もっととろっとしてたほうがいい、と。菜月はむっとしたが言い返さなかった。私ならどうしたか。結婚生活はこういうことばかり。
結婚生活や親族関係は、些細な心情のもつれはあって当然。どこまで我慢?どこまで言えばいいか?の連続。
永遠のテーマではないか。菜月の性分が自分(私)にも似ていて読んでいて苦しいところもあった。
「会」に救いを求めたくなる菜月の気持ちがわかる。
私もこんな会があったら入会したい。疲れない程度の議題で。

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

"日本の男たちはすべからく、妻に「母性」だの「いたわり」だの「包容力」だのを望むものなんだからね。"(p.184)


"「いい子」になりたいから、嘘をつくのではない。そうではなく、今ここで人生が終わるわけではない、人生はこの先もたぶんしばらくは続いてゆくから、嘘をつくのである。"(p.204)

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2020年08月07日

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川上弘美さんの長編小説。
子どものいない主婦が、ある日元カレのお母さんに出会い、「これでよろしくて」同好会に誘われ参加するようになる。
そこではそれこそ他愛のない日常的な疑問や不満が話し合われる。
そこで話すこと以外も、主人公の主婦が日常生活の中で日々感じていることや、旦那さんや義理の家族に対し感じている細かい感情が、これでもか、というくらいに吐き出されていて、多くは共感できるものの、ずっと読んでいるとつらくなる。
最後にどんでん返しがありそうで、ちょっと期待したが、そうでもなく、読み終えて脱力した。

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2020年04月10日

Posted by ブクログ

主人公が「これでよろしくて?同好会」に参加し、同好会の活動と日々の生活を送りながら話が進む。

ここで描かれている同好会の様子を思い浮かべると、皆のびのびと発言していて、うらやましいと感じた。
私もなんでもないこと、わざわざ話題に挙げるほどではないけれど気になること、好きに発言して楽しみたい。

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2017年11月14日

Posted by ブクログ

『これでよろしくて?同好会』、こんな素敵な会にわたしも参加したい!と強く強く思いました。
すごく楽しそうだし、実際、同好会の場面は、読んでてもすごく面白かった。
そんな同好会のなかでの会話で特に共感したのがこれ。

“ゴミの分別に気を配るのはツマなのに、分別も家じゅうのゴミ袋まとめの大変さも収集時刻もわかっていないオットは、ゴミ集積所にそのきれいに分別されたゴミ袋をただ言いつけられたままに出す、というその行為だけで『俺はちゃんと家事に参加している』と胸をはるわけです。”
読んでて思わずにやけました(笑)
(旦那に言ったら笑ってました。笑)

わたしは煩わしい嫁姑関係じゃなくて良かった……!と、この本を読みながら心底感じましたよ。

2020.3.19再読
38歳の主婦菜月は奇天烈な会合に誘われて……日々の「?」をまな板に載せ、老若女女が語らえば――人との関わりに小さな戸惑いを覚える貴女に贈る、コミカルで奥深いガールズトーク小説。
再読。

義母が泊まりに来て、夫(義母にとっては息子)のクローゼットを開けて、「もう夏物は出してあるの?」なんて聞いてきたら私はビジホに直行するわ(笑)
前に読んだ時は、★5付けてたみたいだけど、その時よりは面白く感じなかったんだよな~。
★3に変更

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2020年03月25日

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