川上弘美のレビュー一覧
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松任谷由美デビュー50周年を記念して、6人の女性作家さんたちが書き下ろしたユーミン曲がテーマのオリジナル小説集。題名見るだけで惹かれるものがあり、即購入。
収録されている話は以下、
・あの日にかえりたい(小池真理子)
・DESTINY(桐野夏生)
・夕涼み(江國香織)
・青春のリグレット(綿矢りさ)
・冬の終り(柚木麻子)
・春よこい(川上弘美)
いずれの曲も知っていたが、あらためて思ったのは、その曲に対する偶像イメージは『人それぞれ』ということ。特にユーミンなどは僕らの年代は誰もが知っていて、その曲に対する絵が脳裏に自然と浮かぶ。
ただ、それをいざ物語化してみたら、作家が描くストーリーが -
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ネタバレエッセイの文章がささり 初読
イラスト酒井駒子氏! 児童文学の摩訶不思議な雰囲気にピッタリ
ページ下に小さくイラストがあって こんなに沢山見られるのは嬉しい
作品も 最近は先を想像しながら読むような小説が多かったので
ページをめくるたび どうなるかドキドキするのは久しぶり
上巻で五つ目の夜に突入したけれど 下巻はどうなって どういった結末になるのだろう?
(衛生面から表紙の鼠は悪役だと思い込んでいたスミマセン)
「それにね あんたたち人間は そうでなくても自分で考えようとしないんだから 説明なんかしたひには すっかりわかった気になって ますます考えなくなることうけあいなのさ」
『上の -
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ネタバレ淡々とぼんやり「自分がわからない」まま進んでいくけれど、「わたしは私を選ぶ」となる終盤からは文章もしっかりしてきて…なんだか凄いものを読んだ、という気持ちです。
人間に似ているけれど人間ではない生命体「某」、何者にもなれるし成長する事もないから死ぬこともない。誕生なのか発生なのかもわからない(みのり以外)。変化する前とした後では、前の時を覚えていたり薄っすらとだったり。分離することはある…?つかめるようでつかめない。。
とりあえずあわあわと生きていきながら経験を積み重ねていきつつ、片山冬樹のときの決断が、主人公にとっての始まりと終わりだったんだろうな。
自分とは?
愛とは?
成長しながら生 -
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きっかけは、小川洋子先生の“とにかく散歩いたしましょう”エッセイか、心と響き合う読書案内、どちらかで紹介されてて選ぶことに。
蛇を踏んでしまってから蛇に気がついた。
蛇は柔らかく、踏んでも踏んでもきりがない感じだった。
表現力に驚かれたようで、私も読みたい!となった。
2025年、巳年ということもあり〜
115回芥川賞受賞作品と知って尻込みしつつも読み始め、かなり独特な世界観だった。
これは神話?寓話?終始不思議な世界
やわらかくフワフワした文体の感覚、触感が、ふと日本昔話のような感覚だなぁ〜と感じたら、浸れて不思議に心地よくなりました。
この文庫には、『蛇を踏む』『惜夜記』『消える」の -
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第一章前半の現代の話はいわゆるありきたりの恋愛話であり、読み始めた当初は、なんと盲目的な恋だろうと思いましたが、なるほどそれはプロローグのようなもので、梨子が高丘さんと再会してからの話こそ、この小説の真骨頂でしょう。なにより、『伊勢物語』をモチーフにした作品ですから、はたして梨子が在原業平とどのような関係を結びつくのかを知りたいです。
案外、梨子は直接的に業平と関わっているわけではありません。多くの場合、彼女はあくまでも他人として彼を観察したり、時に姫様のために憤慨したりしたに過ぎません(終盤のあるシーンを除いては)。
でも、面白いことに、その観察の視線は、『伊勢物語』を読んでいる読者の視 -
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ネタバレとにかく女性を惹きつける天然プレイボーイ、年上の男性との恋、美味しそうな食べ物などこれまでの川上作品にも見られた要素が詰まった作品でしたが、現代編、江戸時代編、平安時代編とそれぞれ独立した3つの小説になりそうな物語を一つの作品として紡ぎあげていて、とても良かったです。
現代パートの恋模様にちょっと引いて読んでいたのですが、過去パートでもっと本能に忠実な野生的な恋愛観が語られることで、現代パートの物語に説得力を持たせてくるところが面白かったです。
平安時代編は光る君へを見た後だったので自分のなかで理解の解像度が高くなっていて、より面白く感じられたように思います。
川上さん、結構年齢の離れた