あらすじ
小学4年生のさよは、母親と二人暮らし。ある日、図書館で出合った『七夜物語』というふしぎな本にみちびかれ、同級生の仄田くんと夜の世界へ迷いこんでゆく。七つの夜をくぐりぬける二人の冒険の行く先は?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
少し成長した仄田くん。
おっ!と思う場面も増えました。
さよは割と大人っぽいところがあったので安心して読めました。
夜の世界で若かりし頃の両親に出会ったさよと、自分そっくりの「情けない子」に向き合った仄田くん。
読みながらこれは元の世界で2人が向き合わなければいけないことと関係しているのかなぁと思いました。
さよが久しぶりに父親に会う場面は好きでした。
ウバが2人に問いかけたことは私たちにも問われているような気がしました。
Posted by ブクログ
仄田君とさよちゃん、それぞれ一人だけで過ごした夜の世界。それぞれの自力での対処が魅せてくれる。共に取り組んだ五つめの夜は考えさせられる。この世は、人の心は白と黒にきっぱりと色分け出来るものでは無いのだと。
Posted by ブクログ
さよと仄田くんの冒険がだんだん核心へと迫っていく。
若い頃のさよの両親に出会ったエピソードが
なんだか良かった。
下巻ではどんな結末が待っているのか。
Posted by ブクログ
現実と夜の世界は混じり合い、パラレルワールドのように重なって、時間と空間を越えてすべてが同時に存在している。
最初の夜に、グリクレルの台所で遭遇したミエルは、さよと仄田くんでもあったのだろう。
グリクレルが作っていたたくさんの料理は、さよと仄田くんのためでもあったのかもしれない。
夜の世界は現実とは違うけれど、違うことを経験することで見えてくる現実もある。
それは、見たくない現実かもしれない。
さよと仄田くんはちっぽけなただの小学四年生で、でもこの夜の世界では、イキモノの代表にもなる。
ゆらゆらと右往左往するばかりであっても、物語は進んでいく。
Posted by ブクログ
面白かったです。
夜の世界の人々?がさよと仄田くんに投げかける問いが哲学的です。
ウバの「それで、何もできないから、おまえは、おまえたち全体のことに、何の責任も持たなくていいと、こう言うのですね」という言葉にドキッとしました。
今回もわくわくと読みながら、考えさせられます。最終巻、楽しみます。
Posted by ブクログ
中巻では、4つめの夜の世界と、5つめの夜の世界が書かれている。
だんだんと冒険は難易度を増していく。
そして、さよと仄田くんも、冒険を通して少しずつ成長していく。
この物語の冒険は、さよと仄田くんの心にいろいろな感情を芽生えさせる。
幼いながらも、芽生えた感情と真摯に向き合い、答えを見つけようとする姿は、見ていて眩しい。
残り2つの夜を、この二人がどうやって乗り越えていくのか。
最後の2夜を覗いてきます♪
Posted by ブクログ
新聞連載されていたころ、毎日楽しみに読んだ作品だ。
古書店で見かけて、読みたくなった。
上巻が手に入らなくて、中巻から、となってしまったけれど。
でも、連載がまとまると、やはり集中して読むことができて、印象が変わるものだなあ、と思う。
中巻は第四の夜と、第五の夜。
第四の夜には、さよと仄田くんは、別々の世界にいる。
そこでさよは若い日の両親に出会い、仄田くんはこちらの世界の自分とは全く違う、完全無欠な男の子になっている。
二人とも、それぞれ、自分の中の荒れ狂う気持ちに気づいていく。
第五の夜では、さよと仄田くんのウバたちとの戦いが描かれる。
こちらの世界のモノたちに命を与え、育てる一方で、イキモノたちをモノに変えていくウバたち。
二人は生きていることとはどういうことかや、善悪の区切りを揺さぶられて、ウバたちと戦うことにも疑いを持つようになる。
二人の子どもの心の柔らかさと、それゆえの揺らぎが丁寧に描かれていて、すばらしい。
不思議な世界の物語で、途中からは入りにくいかと思ったが、それでも引き込まれる。
Posted by ブクログ
上巻の続きを読み始めます。
三夜目から五夜目までの物語、
う〜ん、正直自分にはそれほど面白いとは思えません。
頑張って下巻を読破します。
Posted by ブクログ
それは、わたしたちがずっと考えつづけてきた、そして今も考えつづけている、たいそう難しい問題なのである。
人と人が傷つけあっている時、人が何かを損なおうとしている時、いったいわたし、という一人の人間は、そのことに対して何かをすることができるのだろうか、という問い。
(P.298)