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Posted by ブクログ
現実と夜の世界は混じり合い、パラレルワールドのように重なって、時間と空間を越えてすべてが同時に存在している。
最初の夜に、グリクレルの台所で遭遇したミエルは、さよと仄田くんでもあったのだろう。
グリクレルが作っていたたくさんの料理は、さよと仄田くんのためでもあったのかもしれない。
夜の世界は現実とは違うけれど、違うことを経験することで見えてくる現実もある。
それは、見たくない現実かもしれない。
さよと仄田くんはちっぽけなただの小学四年生で、でもこの夜の世界では、イキモノの代表にもなる。
ゆらゆらと右往左往するばかりであっても、物語は進んでいく。
Posted by ブクログ
新聞連載されていたころ、毎日楽しみに読んだ作品だ。
古書店で見かけて、読みたくなった。
上巻が手に入らなくて、中巻から、となってしまったけれど。
でも、連載がまとまると、やはり集中して読むことができて、印象が変わるものだなあ、と思う。
中巻は第四の夜と、第五の夜。
第四の夜には、さよと仄田くんは、別々の世界にいる。
そこでさよは若い日の両親に出会い、仄田くんはこちらの世界の自分とは全く違う、完全無欠な男の子になっている。
二人とも、それぞれ、自分の中の荒れ狂う気持ちに気づいていく。
第五の夜では、さよと仄田くんのウバたちとの戦いが描かれる。
こちらの世界のモノたちに命を与え、育てる一方で、イキモノたちをモノに変えていくウバたち。
二人は生きていることとはどういうことかや、善悪の区切りを揺さぶられて、ウバたちと戦うことにも疑いを持つようになる。
二人の子どもの心の柔らかさと、それゆえの揺らぎが丁寧に描かれていて、すばらしい。
不思議な世界の物語で、途中からは入りにくいかと思ったが、それでも引き込まれる。
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