川上弘美のレビュー一覧

  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    エッセイ。
    各章2ページちょっとの短編集。
    ほんとうに「なんとなく」な、どこにでもありそうな日々なのだけれど、活字になると妙に魅力的に見えてくる気がする。

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    2010年08月17日
  • あるようなないような

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    中学の教科書に載ってた『水にうかぶ桜』。

    すこし水滴でくもったビニールを開けて、中の桜の花びらを水にうかべる想像シーン。

    甘美、てこういうことをいうんだと中学生ながらに感じ入りました。
    何度よんでもくもらない透明感。だいすき。

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    2010年07月19日
  • いとしい

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    マリエとユリエの姉妹。
    ミドリコと紅郎の兄妹。
    おかあさんに、義理の父親に、チダさん。
    すずもとすずろう。
    いろんな人が出てきて、きらきらしたうそばなしが満載で、
    私は大好きなんだけどー。
    お母さんには
    「なんなのーあの本。もうわけわかんない」
    って言われちゃった…。

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    2009年12月27日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    2009.06.30. もう、どうしようもなく、好き。

    2008.04.21. ここのとこ、集中力が全然なくて本を最後まで読みきれず、今月に入ってやっと2冊目。貴重な本は、川上さんの日記。肩の力が、ゆるりと抜ける。なんか、「人生を満喫してる!」とかそういう風じゃないんだけど、川上さんらしく毎日をゆるゆる過ごしてるんだなあと思うと、幸せになる。東京音頭、知らなくて残念。★★★★★

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    2009年10月17日
  • あるようなないような

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    何度ふきだしたことか。
    電車なので控えめにしつつ、もういいやと。

    印象に残ってるのは「きー」と鳩の話し。
    「きー」は、最近の私は人に瞬間的に切り返せないので気持ちがわかる。

    鳩は、ででぽぽの表現が好き。
    うちのベランダにも鳩がやって来て時々糞害がある。
    何とかならないかなぁ。

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    2009年10月07日
  • あるようなないような

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    存命中の女性作家で唯一「読みたい」と思える川上弘美のエッセィ。

    内容ももちろん全部いいんだけど(作中に出てくるコンピュータの古さにびっくり!)、川上さんが母親と話していて、「相手の悪口は無視しなさい」的な(言葉は全然違うけど、そういう内容)ところがすごく印象に残りました。

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    2009年11月01日
  • あるようなないような

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    たまに無性に読みたくなる
    通算十回目くらい?
    おかげで、何か困った目にあったときには「驚愕したコアラ」というフレーズが出て来てしまう
    文体にはわりと古めかしいところもあるし、単語にしても今はあまり使われないものも多々でてくるのに、ひらかな表現が多いせいか、ぞんがいにするりと読めてしまう

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    2009年10月07日
  • あるようなないような

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    川上弘美さんのエッセイ集。

    この人のゆるゆるとしているけどゆるぎない感じ。
    なにげないけど、にじみ出ているもの。

    そんな『感じ』にすごくシンパシーを感じます。

    中にドラえもんとのび太に関するエッセイがあって、

    自分が若くて少し傲慢だったころは
    のび太の依存心が好きではなかった。

    でも大人になると、できることできないこともわかってくる。
    ドラえもんと名前を呼んで、道具でひと時の夢を見て癒されて、さあ頑張るかとまた現実に帰ってくる。

    そんな気持ちがわかるようになったし、だれか疲れた時にドラえもんのようにひと時のやすらぎを
    与えることができる。

    そんな人になりたいなっていう気持ち。

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    2009年10月04日
  • 此処 彼処

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    2007.12. 川上さんの、オノマトペの使い方がとても好き。少し読むたびに、なんだかのんびりした気持ちになってすぐに眠たくなった。だから本当に少しずつ、大事に読みました。

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    2009年10月17日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    またまた再読

    ここ半年ほど手を伸ばさないでも届く距離にずっと置いている本。二度と帰らない旅に出ようとしと時もこの1冊だけを鞄に詰めた。そんな本。



    独特の風が吹いてます。

    しっとりっとしたソフトタッチな感じ。


    まぶたにその情景が浮かべながら読ませていただきました。


    「川」

    勝手に京都鴨川でいちゃつくカップルに見えました。標準語なんだけど。

    ほんわか。幸せ。

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    2014年02月24日
  • あるようなないような

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    やっぱりこのひとの文章だいすきです! ただあとがきにもあるとおり、今と若干ことばの使い方がちがう。 別に嫌じゃないのだけれど、「このひとがこういう言い回しするなんてめずらしい」、と思ったりする。

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    2009年10月07日
  • 物語が、始まる

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    1人の作家を読み続ける傾向のある私はいつも最後の作品になると寂しくなる。。
    この作品が川上小説の最後になってしまった。。
    実はもう一作、幻冬舎から『いとしい』って作品が出ているんだけど、これが取り寄せ不可で今のところこれが最後の作品になってしまったの。。
    この物語は4編からなる短編集で『うそはなし』の中でもちょっとまた異質な感じだった。。
    表題作の『物語が、始まる』は絶対にない話でありながら、この広い世界のどこかで、こんな経験をしている人がいなくもなさそうだし、『トカゲ』は読み始めの最初の印象が最後にはがらっと変わるジェットコースター風だったし、『婆』の不思議は体験してみたい不思議だった。。

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    2009年10月04日
  • センセイの鞄

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    心が暖かくなる、でもちょっと切ない気持ちになるとても良いお話でした。
    センセイとツキコさんのあいだに流れる空気とか、物腰の柔らかさ。行きつけのお店の美味しそうなお料理の数々。全てがほんわかと和ませてくれます。
    読み終わったあと、ついセンセイ口調になってしまう自分がおりました。
    ワタクシはこの話が大好きでございますよ。

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    2015年02月09日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    2025.12.14
    どの短編も好きだけど特に好きなのは
    ルル秋桜
    憎い二人
    土曜日には映画を見に
    廊下

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    2025年12月14日
  • 某

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    あなたは、『名前も、性別も、年も、わからない』という人に出会ったらどうするでしょうか?

    さまざまな事情で記憶を失うことはあると思います。映画やテレビドラマ、そして小説にはそのような設定の作品も存在します。ショッキングな状況をまず打ち出して、視聴者、読者を釘付けにする、これは演出として十分あり得ることだと思います。そして、話が進むに従ってその人物の人となり、背景事情が明らかになっていく、このような筋書きの作品は普通に存在します。

    とは言え、そんな作品の最後には、すべての謎が解き明かされて、視聴者、読者のモヤモヤはスッキリと解決される結末が待っている。めでたしめでたし、こう展開してくれることを

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    2025年12月13日
  • 三度目の恋

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    「幾重もの時間を生き、人びとと縁を結び、幾重もの感情を知り、それらが終わった今、わたしは心の底から、何かを愛したいと思えてならないのです。その愛は、狭いものではなく、かといって広すぎるものでもなく、ぼうっとともった春の灯のようであってくれればいい。その灯がわたしを照らさなくとも、わたしが愛した何かを照らしてくれさえすればいい。そうしたら、わたしは愛するものを優しく見つめることでしょう。ただただ、柔らかく見つめていることでしょう。この余生が終わるまで、ずっと」

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    2025年12月09日
  • 蛇を踏む

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    解説が、本作の様な手法の先駆者である松浦寿輝氏で強く納得。
    表題作と『消える』は、もう一歩踏み込めば空間系ホラーとも言える構成で、輪郭の曖昧な物や生物が日常生活に冷やりと這い寄る様は個人的に好み。あとがきで述べられてる程、うそばかりでもない作品だと思った、
    『惜夜記』は作者の頭にいつも流れている物を文字にした散文みたいな物だろうか。

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    2025年12月04日
  • 伊勢物語

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    私はお能を嗜んでいるので、お能の曲の出典として伊勢物語には馴染んでいる。
    あとがきに訳者の川上さんも書いているけれど、ひとつひとつの話はごく短く、けれど和歌によってお話の世界が広くなる。和歌には世界観を二重、三重にする仕掛けがある。
    さらにそこから能の作者は想像を膨らませてたくさんの曲を作ってきた。物語そのまま取り入れているときもあるし、背景に手を加えてよりドラマチックにしているものもある。短いお話だけに、よりインスピレーションを刺激されたんだろうな。
    たくさんある伊勢物語の翻訳本のなかでも、小説家ならではの和歌の翻訳が、とても効いている本だと思った。

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    2025年12月03日
  • 大きな鳥にさらわれないよう

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    好き嫌いが別れそうな本だったけど、私は好き。人類が滅亡の危機に晒されながらも、なんとかその命を絶やさないよう、いろんな策を考え行動する様を描いてるところは、手塚治虫の火の鳥に似てるな〜と思った。

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    2025年11月17日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    どの作品もさくっと読めるけど、登場人物の人生と重ねて考えられる余韻があった。私はななつ星に誰とどんなときに乗りたいだろうと考えた。

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    2025年11月09日