川上弘美のレビュー一覧

  • あるようなないような

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    たまに無性に読みたくなる
    通算十回目くらい?
    おかげで、何か困った目にあったときには「驚愕したコアラ」というフレーズが出て来てしまう
    文体にはわりと古めかしいところもあるし、単語にしても今はあまり使われないものも多々でてくるのに、ひらかな表現が多いせいか、ぞんがいにするりと読めてしまう

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    2009年10月07日
  • 此処 彼処

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    2007.12. 川上さんの、オノマトペの使い方がとても好き。少し読むたびに、なんだかのんびりした気持ちになってすぐに眠たくなった。だから本当に少しずつ、大事に読みました。

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    2009年10月17日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    またまた再読

    ここ半年ほど手を伸ばさないでも届く距離にずっと置いている本。二度と帰らない旅に出ようとしと時もこの1冊だけを鞄に詰めた。そんな本。



    独特の風が吹いてます。

    しっとりっとしたソフトタッチな感じ。


    まぶたにその情景が浮かべながら読ませていただきました。


    「川」

    勝手に京都鴨川でいちゃつくカップルに見えました。標準語なんだけど。

    ほんわか。幸せ。

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    2014年02月24日
  • あるようなないような

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    やっぱりこのひとの文章だいすきです! ただあとがきにもあるとおり、今と若干ことばの使い方がちがう。 別に嫌じゃないのだけれど、「このひとがこういう言い回しするなんてめずらしい」、と思ったりする。

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    2009年10月07日
  • 物語が、始まる

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    1人の作家を読み続ける傾向のある私はいつも最後の作品になると寂しくなる。。
    この作品が川上小説の最後になってしまった。。
    実はもう一作、幻冬舎から『いとしい』って作品が出ているんだけど、これが取り寄せ不可で今のところこれが最後の作品になってしまったの。。
    この物語は4編からなる短編集で『うそはなし』の中でもちょっとまた異質な感じだった。。
    表題作の『物語が、始まる』は絶対にない話でありながら、この広い世界のどこかで、こんな経験をしている人がいなくもなさそうだし、『トカゲ』は読み始めの最初の印象が最後にはがらっと変わるジェットコースター風だったし、『婆』の不思議は体験してみたい不思議だった。。

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    2009年10月04日
  • センセイの鞄

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    心が暖かくなる、でもちょっと切ない気持ちになるとても良いお話でした。
    センセイとツキコさんのあいだに流れる空気とか、物腰の柔らかさ。行きつけのお店の美味しそうなお料理の数々。全てがほんわかと和ませてくれます。
    読み終わったあと、ついセンセイ口調になってしまう自分がおりました。
    ワタクシはこの話が大好きでございますよ。

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    2015年02月09日
  • ハヅキさんのこと

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    十年振りくらいに再読。たった数ページのお話なのに、それぞれの世界観に自然と引き込まれてしまう
    それでいて去り際は潔く、いつのまにか目の前からふっと消えている…そんな白昼夢めいた不思議な引力が、河上作品にはある

    琺瑯、ぱちん、かすみ草、吸う、が特に好きだった

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    2026年07月06日
  • 蛇を踏む

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    名前と表紙で衝動買いした本
    面白かった
    夢の中にいるみたいな感覚になる本

    どんな話?って聞かれても相手が納得の行く、ピンと来る説明は絶対に出来ない本だと思う

    一言で言うと本当に「夢の中」が1番近い感覚な気がする
    現実っぽいところもあるのに有り得ないところばかり

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    2026年06月29日
  • 水声

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    川上弘美はいつも夢のような景色の中に、
    とても空恐ろしいものが入り込んでくるが、
    今回はなんだかずっとずっと怖かった。
    でもなんだかずっとずっと切なくて、
    うれしかったり悲しかったりした。

    これまで読んだ作品で、
    ここまで具体的な現実の出来事が挟まれることはなかったが、
    戦争、戦後、事件、事故、災害の大きな傷つきのなか、
    私たちはみな生きている。
    綺麗事ではないのだ。

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    2026年06月27日
  • センセイの鞄

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    性別や年齢に関係なく、個人として尊重している感じがとても好き。センセイもツキコもマイペースなのがいい。センセイは先に歩いていっちゃうし、ツキコも先に帰っちゃうし。そもそも約束もせずに居酒屋で会って手酌で呑む自由さがいい。相手に尽くしたり合わせたりしないところが最高に心地よい。

    私はおそらく月子の性格と似ているので、行動に一々共感するし、先生の優しさやふてぶてしさにも共感するし、どちらにも似ているのかもしれない。
    小島くんは真面目だし優しくていい人だと思うけど、マッチングアプリで出会って安全に仲を進めたい教科書男って感じなので、深みを感じないというか、ほのかな下心が気持ち悪くさえある。不器用な

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    2026年06月26日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ネタバレ

    豪華作家がユーミンの曲をイメージして描くショートストーリーです。
    自分はユーミン世代ではないので、知らない曲もありました。
    なんかストーリー的にしっくりこないなと思うのもあったのですが、読んだ後に曲を聴いてみると「メチャクチャ良いじゃん」でした。
    ユーミン世代や、ユーミンの曲をすでに知っている方はそのまま読んで楽しいと思いますし、自分と同じように曲を知らない方は、読んでから聴いた方がいいような気がします。
    聴いてから読む派の方の意見も聞きたいですね。

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    2026年06月25日
  • 蛇を踏む

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    「背中が痒いと思ったら、夜が少しばかり食い込んでいるのであった」。「惜夜記」の書き出し。何と凄い表現か。
    第115回芥川賞受賞作「蛇を踏む」含む3篇収録。物語は奇想天外。内容は意味不明。寓話的でありながら、著者の言葉を借りれば「教訓を引き出せない」物語。ゆえに身を委ねて川上弘美ワールドに浸るのが正解。
    3つとも面白いが個人的な好みは「惜夜記」。川上弘美版千一夜といったところか。

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    2026年06月04日
  • 東京日記 卵一個ぶんのお祝い。

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    装丁だけでなく本文にも祖父江さんの楽しい仕掛けが込められている川上さんの東京日記シリーズ。

    帯に「けっこうホントの日記です。」と書かれてあるように、5分の4はホントのカワカミさんの日記のような短編の卵たち?少しの脚色がどこなのか…なんてどうでもよく、粛々と内に外に伸び縮みする川上さんの毎日から生まれる言葉が愛らしい。

    ある春の日に、花茣蓙を手に入れたという友達に誘われて公園に花見へと出掛け、桜と柳の美しい公園でお弁当やお酒を開ける長閑な一日。沢山の花びらが舞い散る中、交代で花茣蓙を担ぎ合いながら駅まで歩く帰り道。もう過ぎゆこうとしている春の幸福な後ろ姿を見送るようで心が静かに和らいだ。

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    2026年05月21日
  • 三度目の恋

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    心情が語られるのに、これほどひらがなの文体がしっくりくるとは。昔々も昔も、色んな意味で今より余白があったのかもしれない

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    2026年05月16日
  • センセイの鞄

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    『ツキコさん。もう一度、呼ばれた。
    振り向くと、センセイが立っていた。』
    『センセイ、こんなところで、どうしたんです。
    散歩ですよ。いい夜ですな。』

    不器用でまっすぐなツキコと、頑固で融通がきかなそうなセンセイのゆったりした交流
    2人のほどよい会話、関係がとてもよかった

    それが石野先生や小島との再会で、少しずつ変わっていく
    『ツキコさん、デートをいたしましょう』
    センセイとツキコがぶらりと歩く風景を想像して、とても素敵だなと思いました

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    2026年05月03日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    初めて川上さんの本を読みました。最初は正直「なんじゃこの世界観」と思っていましたが、短編集なこともあり、気づけば読み終わっていました。二百十日、お金は大切、ルル秋桜、土曜日には映画を見に、スミレ、無人島から、廊下、が好きでした。
    どの作品でも恋愛に不器用な人が多いイメージで、惚れた腫れたを強調しないふんわりした雰囲気が好きでした。他の作品も手に取ってみようと思います。

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    2026年04月11日
  • 水声

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    ネタバレ

    少し変わっていつつも平穏な家族の成り行きを時代を行きつ戻りつしながら流麗な文章で描く。家族それぞれの個性がきっちり描かれており読みやすい。主人公、都の目線で徐々に明かされる家族の秘密も興味深く、数々の伏線が回収されていく。家族とは、恋愛感情とは、死とはを考えながら読み進める。母親の死、地下鉄サリン事件の死、日航機墜落の死をきっかけに人は揺れ、秘めていた欲望を実行するのは自分の死も意識するからなのか、本能なのか。
    都と弟の陵との心地よく歯がゆい関係性を興味深く読んだ。恋愛感情は同居する時間と反比例して低下していく不思議は全ての人において当てはまることではないのかも。

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    2026年04月11日
  • 大きな鳥にさらわれないよう

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    何を読んでいるのかまったくわからないまま、でもなぜだか飲み込まれて読み進めると少しずつ世界が繋がっていく、その塩梅が生々しく気持ちいい。一気読みしてしまった。作者の想像力と愛が美しい物語。

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    2026年04月10日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    「なくしたものは」 コロコロ視点が変わるのが面白い。
    「二百十日」 亡くなる悲しい話ではあるけど伯父さんの家族愛が感じられて心があったまった。
    「お金は大切」 不思議な話だけどストンって心に来るものがあった。
    どの話もスッキリする話ではないけど柔らかい文体と余韻が心地いいなって思った。

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    2026年03月24日
  • 大きな鳥にさらわれないよう

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    ネタバレ

    普通の日本の風景のように始まった物語だが、進むにつれてどこかおかしい。違和感がどんどん増えていく。
    ほとんど絶滅している人類の、最後の生き残りたちが生きる様子を、詩的な文章で描いていて、本当にこんな未来になるかもしれないと思わせる力がある。
    世界観がはっきりしていて、最後の方でそれを説明しすぎてしまうところがやや難点か。雰囲気から読み取れるぐらいにしておいた方が、詩的な文章とのバランスがよかったかもしれないと思った。
    ともあれ、想像力はすばらしく、読者の頭の中にも想像の世界をくっきりと立ち上げることができるすばらしい文章だった。これは映像では決してできない、文学だけが持つ力だと思う。

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    2026年03月24日