川上弘美のレビュー一覧
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「スナックふたり」という名前のスナック
司と逸子、ふたりがママをしている
司と逸子、年齢不詳、性別不明、ふたりの関係も不明。
自然と役割分担は決まっていて、息の合った二人である。
たいていは商店街の人たちの常連客がやってくる。
それぞれにあだ名をつけて、こっそりキノコにも例えてノートに記録してある。
たまに一見さんもやってくる。
常連客にしても一見さんにしても、ふたりの客あしらいは見事である。
絶妙な掛け合いで一瞬にしてお客の居場所をつくる感じ。
そんなさりげない会話の中から、それぞれのその人の人生、来し方が垣間見えるのである。
なんてことのない時間を過ごし客は満足して帰っていく。
スナ -
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作品紹介・あらすじ
谷川俊太郎、江國香織、川上弘美、角田光代らによる、佐野洋子『100万回生きたねこ』への、13人の作家によるトリビュート短篇集
江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
岩瀬成子「竹」
くどうなおこ「インタビューあんたねこ」
井上荒野「ある古本屋の妻の話」
角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」
町田康「百万円もらった男」
今江祥智「三月十三日の夜」
唯野未歩子「あにいもうと」
山田詠美「100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン」
綿矢りさ「黒ねこ」
川上弘美「幕間」
広瀬弦「博士とねこ」
谷川俊太郎「虎白カップル譚」
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佐野洋子「100万回 -
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ネタバレ小学生の仄田りらと鳴海絵。
りらは図鑑を読んだり生き物が好きで、自分が納得するまで考えられることができるけど、たまに周りが見えなくなるときがある。
絵は友達が何人もいて、離婚した父とたまに会ったり、児童文学作家の母の作品を読むのは躊躇しているけど、母や祖母の礼子さん家族と日々過ごしている。
りらが学校で3人組からいじめられてつらい思いをしていること、それを知っていながらも見て見ぬふりをしていた絵は、りらの力になりたいと強く思って、2人は夜の高校に集まっていた。
りらのお父さんの仄田鷹彦、絵のお母さんの鳴海さよもそこにはいて、大ねずみのグリクレルの温かい料理、2人が大切だと思う探し物をし -
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レイヤーもつくらない足跡も残さない独立したものとしての感情が言葉にもイメージにもならない形でふわふわと浮遊する母たちが無機質で変わらぬものとして安心する
志向性、偏向をもたず全てのマス目を均質に埋めていく必然的な存在と、一定の志向性によって偶発的な模様を描く存在とで母と人間が対比されてたけど
母の方がいいなあと思う
偶発があるからこそ比較できてしまい、同質異質の区別が生じ、愛着嫌悪につながる
実直にランダムに全てを埋める作業を営めればと思うが、ランダムにうめたように見えたマス目のさらに背景が顕になると、そのマスが何かしらの輪郭をもってしまう
見えないけど確実に背景が存在して自分が偏向しているこ -
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性別や年齢に関係なく、個人として尊重している感じがとても好き。センセイもツキコもマイペースなのがいい。センセイは先に歩いていっちゃうし、ツキコも先に帰っちゃうし。そもそも約束もせずに居酒屋で会って手酌で呑む自由さがいい。相手に尽くしたり合わせたりしないところが最高に心地よい。
私はおそらく月子の性格と似ているので、行動に一々共感するし、先生の優しさやふてぶてしさにも共感するし、どちらにも似ているのかもしれない。
小島くんは真面目だし優しくていい人だと思うけど、マッチングアプリで出会って安全に仲を進めたい教科書男って感じなので、深みを感じないというか、ほのかな下心が気持ち悪くさえある。不器用な -
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装丁だけでなく本文にも祖父江さんの楽しい仕掛けが込められている川上さんの東京日記シリーズ。
帯に「けっこうホントの日記です。」と書かれてあるように、5分の4はホントのカワカミさんの日記のような短編の卵たち?少しの脚色がどこなのか…なんてどうでもよく、粛々と内に外に伸び縮みする川上さんの毎日から生まれる言葉が愛らしい。
ある春の日に、花茣蓙を手に入れたという友達に誘われて公園に花見へと出掛け、桜と柳の美しい公園でお弁当やお酒を開ける長閑な一日。沢山の花びらが舞い散る中、交代で花茣蓙を担ぎ合いながら駅まで歩く帰り道。もう過ぎゆこうとしている春の幸福な後ろ姿を見送るようで心が静かに和らいだ。