川上弘美のレビュー一覧
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ネタバレ恋っていう名前のものじゃなかった。でも、知らんふりは、できないものだった。
知らんふりできなかった想いは「あたし」の中に確かにずっと残ってる。
雑誌『クウネル』に連載された22の短編集第2弾。
今回も様々な「あたし」達の揺れ動く想いに、私の気持ちも揺さぶられっぱなし。
第1弾から続く修三ちゃんとアン子の親友コンビに加え、初登場の誠子さんと山口さんコンビもとてもいい。
この二組は長編にしてほしい。
この他印象的だったのは『海石』。川上さんの不思議ワールド全開の話で初っぱなからやられた。
どうして「陸のいきもの」は相手を好きになると混じり合わないようにしてしまうのだろう。
「海のいきもの」のよ -
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ネタバレ雑誌『クウネル』に連載された23話の短編集。
改めて思う。私、このシリーズ好きだな、と。
どの話も可愛くてほのぼのしていてラストはちょっといい気分になれて、このままずっと読んでいたくなる。
『オルゴール』の主人公のつぶやき「やっぱり、恋をしたいな」に象徴されるように、様々な恋の話が繰り広げられる。
中でも『コーヒーメーカー』『山羊のいる草原』の修三ちゃんとアン子の二人のやり取りは大好き。前回読んだ『猫を拾いに』(シリーズ第3弾)で出てきたおかまの修三ちゃんは第1弾から出てたんだね。
恋人とうまくいかずうじうじ悩むアン子に向かってバッサリ言いきる修三ちゃん、私も叱って!
『春の絵』の小学4年 -
Posted by ブクログ
ネタバレいいなぁ。
川上さんのこの世界観はクセになりそう。
ふわふわして優しくて。
川上さんの夢日記が元になった物語。
川上さんの紡ぐ「うそばなし」は現実離れしているのにとても自然体で、読んでいてすんなり受け止められるから不思議。
「解説」の南伸坊さん曰く「奇妙で、トボけていて、ヘンなんだけれども、とてもホントウらしいところが魅力」
まるで夢の中にいるかのような安らかさ。
思わず微笑んでしまう位、おおらかに気持ちのいい読書を楽しめた。
おどおどして転ぶばかりじゃ人生渡っていけない、とわたしは心に期した。「好き好き大好き」と叫ぶなり、わたしは恋人にローキックを浴びせかけた。ーーこのフレーズが好きすぎ -
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再読でも、とても寂しくて好きです。
記憶をなくし続ける物語の次に、忘れないでいようというこの物語を読んだのでなんだかそれが印象的でした。
なんと表現していいかわからないくらい、ふわふわととりとめない空気ですが、それでもこれは恋愛なのかもしれません。レンアイ、と片仮名にしてしまう方がぴったりかも。
どのお話も寂しくて好きなのですが、ラストの「おめでとう」が一番好きです。再読して初めて、「西暦三千年一月一日のわたしたちへ」と書いてあることに気付きました。滅びを感じさせる世界観が素敵です。
昔、好きだった人に差し入れとして渡したことがあります。読んでくださったかはわかりませんが。
わかりやすいのは「 -
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著者のデビュー作。
くまと私が散歩するファンタジー。
熊の神様が印象的。
微笑ましくて、クスッと笑えるストーリー。
気軽に何度でも読み返したくなる本。
非日常体験よりも、
日常でちょっと楽しかったことを重ねていく方が
安心して幸せな気持ちでいられる。
今回、新たに作品が加えられているのだが、
(タイトル神様のあとに2011が追記されているように)
原発事故後を時間軸に置かれている。
同じ登場人物、同じ場所、同じシチュエーション。
けれども日常そのものが変わってしまった。
著者のあとがきが印象的。
「日常は続いてゆく、
けれどその日常は何かのことで大きく変化してしまう -
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東京日記もこれで5冊目。今回もたくさん笑わせてもらいました。
川上弘美さんは相変わらず武蔵野地区に住んでいらっしゃって、ご近所なので親近感わくこの東京日記シリーズが大好きです。
今回特に笑ったのは、
沼の生きもの――おそらく井之頭公園の池のことを指してるのかしら。緑色の沼代表、泥沼代表、底なし沼代表、沼以下代表などなど笑
近所のカップル――え、ほんと? とつっこみたくなる話笑。毎週乗る同じバスに奇抜な男女がいていつのまにかカップルになっていて破局した感を川上さんが見てるというなんともシュールな日記
カメムシの人生――また夢を見る。消える魔球を、次々に打たなければならない。もし打ちそこねたら、カ