川上弘美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
川上弘美はやっぱり天才ですね。
こんなに分厚い小説をどんどん読ませる才能!
川上弘美独特の美しい文章と、「そういう気持ち感じたことある!」と思うものの、うまく言語化できないものを的確に表現する巧みさ。
いつも思いますが、漢字とひらがなの使いわけが絶妙ですよね。あえて「はんぶん」と表記してみたり。
この本では、主に(というのも、最後の方に行くにつれてさらに主人公のパターンが増えるので)ルツと留津という二人が出てきます。
主人公が行う選択。
たとえば女子校か、共学か。
理系に進むか、文系に進むか。
結婚した人生としなかった人生。
結婚したあとの人生の選択について。
どちらの人生にも違った -
Posted by ブクログ
残念なことに私の人生、
川上弘美さんの「神様」を
知らずにやってきました。
しかしこれ読んで、
ちょっと凄味を感じています。
自身のデビュー作である「神様」を、
2011年の3月の末に、あらためて書いたという「神様2011」
そこには、「あのこと」として、あの時に起こったこと。
原発事故以前の幸せな「神様」を原発事故以降の「神様2011」として新たに書いたのですね。
その行動力に驚きました。「神様2011」は、2011年の6月にはすでに、「群像」に発表されている。。
詩人の斉藤倫さんがブックガイドに紹介したものを読んだのが、この作品を手にしたきっかけですが、
紹介文にはこうあります。
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Posted by ブクログ
都と陵は一つ違いのきょうだい。特殊な関係の親の元に育つ。ママは言葉が鋭く、自然と人を怖がらせもする、だけど魅力的で男受けは良い。
都はママが大好き。どうして子供は、母親が好きなんだろう。どんな母親だったとしても、子供は母親の全部が好きなのだ。
陵は、偶然地下鉄サリン事件の現場に居合わせ、幸い難を逃れる。ママは空襲で実母を失う。それぞれが命の安全が脅かされるようなPTSDを抱える。
大好きなママが病気で亡くなってからもずっとママの夢を見続ける都。
若い頃は離れて暮らしていたが、30代半ば再び実家で一緒に住みはじめた都と陵。陵がサリン事件に出くわしてから。人の死は、遠いようで紙一枚隔て隣にあった -
購入済み
紙媒体も持っているケド
いつ位前か忘れたケド当時、竹野内豊主演の映画が作成されるのが切っ掛けで、本を購入し勿論読破。
で、映画も後に鑑賞。映画は抑えるトコは抑えていると云った内容で、私が好きなキャストが多く出ていたので映画も満足でした。
原作と映画とどちらが面白かった?と云う話なら、原作の方が面白かったと云う事になるかな。
ただ、私見だけど映画から入って原作を読むのも全然アリだと、この作品関しては思います。
それ位、面白い設定と世界観だと私は思います。
紙媒体も持っているケド今回久々に読みたくなったので家中を探そうかと思ったが、何処に閉まったか、はたまた友に貸したかイマイチ覚えていなかったので、電子版を購入 -
Posted by ブクログ
ひとの人生に触れると実感して思い出すことがある。それは思い出だったり、生き方だったり、生と死の匂いだったり。
濃密な家族と、広義な愛の物語でした。
軽々しく時を越えていろんな場面が描かれているのに、全く不自然でなく、そこに存在しなかったわたしも、主人公たちのあたかもそばにいたように思い描くことが出来る。
夏のじっとりとした空気。しかし、冬になればその暑さを忘れてしまう。でもどうしてもあの夏のあの夜に戻ってしまう。
すごく読まされた、という気持ちです。
ぐいぐいと同じ沼に引き摺り込まれた気持ちでした。
時計だらけの開かずの間が開かれる時、やっと覚悟ができた気がします。
周りのキャラクター -
Posted by ブクログ
わたしには、強烈な本でした。京は、失踪した夫、礼をずっと追い求めています。いつまで引きずっているの、気持ちはわかるけどいい加減・・と言いたくなる。
歩いていると、ついてくるものがあった。これはついてくるものとのお話。京の心の葛藤、立ち直るまでの心模様。
きっと、真鶴は女との修羅場だった場所でしょう。
空想の中では、逆上して刺したり、首を絞めたりしている。この現実かわからない、とりとめもなく入り混じった表現が好きすぎて。
「ついていかなきゃならないの?声に出して聞いてみたが、音にならなかった。それで、女との会話が、実際の声ではなく、からだの内側でおこなわれているのだと知った。」京がこたえを言って -
Posted by ブクログ
とても良かった。パラレルワールドと言ってしまえばそうなんだけど、人生って本当のところこんな風なのかも知れないと、読み終わって本を閉じ、しみじみ思ってしまった。
川上弘美って、たぶんもう大御所なのだろうけど、よくこんなこと思いつくなあ。
主人公は表裏みたいな「留津」と「ルツ」。わたしは、さばさばした性格のルツの方により共感できた。誰もが様々な選択をして、何かを得たり何かをあきらめたりしながら、ままならない、と思いながら生きている。
でも物語の終盤近くなって、選ばなかった人生を生きてきた「流津」や「るつ」が少しだけ登場するが、不思議と彼女たちは一様に満たされた表情をしている。どんな選択をして