川上弘美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ川上弘美さん大好きだったんだけど、この作品はまだ読んでなかった、なんだかタイトル的に難しそうと言うかなんだか神々しそうな感じがしてちょっと手に取れなかったけど、読んでみたら、なんだ!!!!めちゃくちゃかわいい話!!!!!!ほっこり。する。
2日くらいで読み終えちゃって勿体ないという気持ち。
「神様」ってタイトルを聞いて当たり前に人型の神様を想像してたけど、くまの神様かい。
くまの料理は本当に美味しそうだな、自然豊かなところでピクニックして、すごく素敵。
その分、主人公と同じくくまが帰ると知ったら、ちょっと寂しくなった。最初は、大男をくまと表現してるのかと思ったけど、くまはくまなんだ。そりゃ、人間世界に馴染むのも大変だったろうに……(人間でも大変なのに)
くまは主人公のことが好きだったのかな?ずいぶんと積極的に見えた。
「クリスマス」
なんと言ってもこの中の短編の中で好きなのはコスミスミコの話。なんともあざとい女子。(この時代にあざといって言葉浸透してたのかな?)コスミスミコは幽霊?のはずなのに外食もできて、他人にも認知されてナンパされてるのが謎だったけど、ご主人さまと仲良くご飯食べてるところとかすごく可愛らしくて楽しそうな女子会で、心が温まった。
「星の光は昔の光」では、コスミスミコがなぜか忙しそうで、より謎。壺の中にして何が忙しいんや!
もっと、2人の話読みたかったなー。
「河童玉」ウテナ様という存在も気になるし……、河童に相談されるほどの信頼度があり、それも人外に知られている……。何者?
「春立つ」の話も儚くて好き。いくつになっても沼男から抜け出せない女性の話。
表現が素敵だった。次こそは幸せになれるといいな。それが世の中で良い悪いと評価されるものとかではなく、カナエさんが幸せならいいかなと……
結局またどこかで猫と居酒屋開いてるかもしれないけど!
「夏休み」
梨が好きな妖精さん3人と、梨農園バイトの女の子の話。可愛らしい話。でもちょっと寂しさが残る。
未来に向かって歩き始めたんだなって描写があって、最後は元気になれる話だった。
「離さない」はゾッとした!
人魚こえ~エノモトさんの理性すご〜 -
Posted by ブクログ
冒頭の一話目、遠い未来の日本を舞台にした幻想的な短編……としみじみ読んだところが、先へ進むにつれて世界は様相を何度も変え、最終的にSF的神話体系となってぐるりと巡る。眩暈がするような読書体験だった。
人類はいつか必ず滅ぶだろう。私たちは必ず死に絶えるだろう。その先にあるのが絶望だけなのか、その過程にこそ救いがあるのではないか。
祈りに満ちた眼差しが全編に染み通っていて、背表紙の「新しい神話」の評もなるほど、と。
聖書に所縁のあるような人名もところどころに見受けられ、個人的には福音書のようにも感じられた。
エリ、エリ、レマ、サバクタニ。その過程にこそ神の慈愛は注がれていた。 -
Posted by ブクログ
昔の章
すべての女をとりこにする魅力的な男、ナーちゃんと結婚した主人公、梨子。
常に他の女性の影が消えない夫との暮らし
夢の中では別の女として生きます。
貧農の家から10歳で売られ、江戸吉原の、かむろ
になります。
廓での生活が、食べ物、着るもの人間関係などなど、かなり詳しくて興味深い。
夢の中では、かむろとして、生き、話してはいるものの、気持ちは現代の梨子のままなのです。
昔昔の章
現実の世界で梨子は、ナーちゃんの子供を産みます。
夢の中、今度は源氏物語より少し前の時代へ。
10歳で、貴族の姫さんに仕える女官である、女房として働きます。
そして姫さんは婿取りをして…
平安貴族たちの日常が細かに描かれます。
これは、伊勢物語の世界?
現代、江戸吉原、平安時代(モテモテ男業平)の時代
千年も前からの恋愛模様。
伊勢物語、まったく知らなかったけれど、興味深い。
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Posted by ブクログ
ネタバレずっと読んでみたくて機会を逃し続けていたので今年の目標に「センセイの鞄」を入れてようやく読めました。
センセイとツキコさんがカタカナで呼び合うのが印象的でした。ツキコさんが「センセイ」と呼ぶ時、小島孝や石野先生が「松本先生」と呼ぶのとは異なる温度を感じました。息子さんが「父春綱が生前お世話になったそうで」と話した瞬間は、センセイが他の人になってしまったような、ふたりの時間が本当に終わったような気持ちで悲しかったです。ツキコさんの泣く様子が目に浮かびました。
冒頭、サトルさんのお店で会っていた頃のやりとりも楽しかったですし、中盤のパチンコへ行くあたりからの展開も良かったです。「干潟ー夢」の章は、島への旅行以来、奥さんのことで心がざわついている様子が伝わってきました。夢特有のふわふわした感じと現実的な描写が組み合わさり、他の小説にはない浮遊感のある場面でした。
最後、鞄を残すように言いおいたところにセンセイの愛情を感じました。鱈と春菊を湯豆腐に入れるツキコさんにもふたりの日々が幸せだったことが感じられました。センセイの鞄の中を覗き込むツキコさんが切なかったです。 -
Posted by ブクログ
ジャンルで言えば異世界ファンタジーなのだが471pある本書で「夜」の世界に行くのは300pあたりである、和製ファンタジーって異世界に行くまでめちゃくちゃ長いがちよね。グリクレルにまた会いたくて七夜物語のちょっとした後日談かな?ぐらいの気持ちで読み始めたのだが哀しくも清々しい読後感に包まれる良い小説だった。川上弘美先生のキャラクター達は本当にお別れになるのが寂しくなる。
あとがきで笑った、ピーツピジジジジ、鈴木博士の研究をみて以来野山でカラ系の声を少しばかり聞き分けられるようになったのだが、私が近づいた途端警戒鳴きをさせることが多々有りちょっと傷つく