川上弘美のレビュー一覧

  • 某

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    んー、よかった。とりとめもなく、エンディングががっつりあるわけでもなく、ポワンポワンと漂いながら、楽しく読めた。
    人間は前世を忘れているけれど、たぶん、こんな感じ。前世の記憶があるのだけが、ちょっと違う。
    仏教的に見ても、これくらい執着のない生き方を、実際にしてみたいものだなー。好きな小説。

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    2026年10月10日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    川上弘美さんワールドを堪能できました。ほわほわ不思議な感じで、サクサク読めて楽しいです。
    「二百十日」の最後、主人公の伯父さんが、伯母さんと一緒にいる時間が長く感じられる魔法をかけて最期を過ごし、『一時間が一年のように長く感じた』と伯母さんが話しているのが愛おしくて、この物語好きだ、となりました。

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    2026年10月09日
  • どこから行っても遠い町(新潮文庫)

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    ネタバレ

    表題作の短編の、生きている、そこにいるだけで何かを決めてしまうという因果のくだり。そして最後の短編、真紀さんが平蔵さんと源さん二人の記憶に残っているからまだそこに在るという。
    誰かの記憶で繋がっていることで生も死も垣根がなくなること。人々がかすかに繋がっている街。繋がりとまでもいかない相手でも、誰かの記憶で深く広がっていく世界。
    じんわりと冷たかったり、暖かかったり、ほっとしたり切なくなる。

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    2026年10月04日
  • 真鶴

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    大好きな川上弘美の中でトップレベルにはまったよかった
    こういう感覚、、あるわー
    川上弘美の世界どっぷりはまれた幸せ

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    2026年09月12日
  • ゆっくりさよならをとなえる(新潮文庫)

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    大好きな本。
    いつ読んでも、何度読んでも、どこから読んでも好き。

    一つ一つは3ページに満たない短さ。
    でも、しっかり川上弘美が味わえる。
    読み始めるやいなや、いい気持ちの世界に、とぷん、と入り込める。

    心を穏やかに満たしてくれる。
    心がガサガサしているときのお守りに。
    ゆったりのんびりを味わいたい時のお供に。
    派手じゃないけど、滋養豊富で丁寧に作られた食事みたいな気がする。

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    2026年08月28日
  • 溺レる

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    男女の話の短編集
    その中で溺レるがいちばん良かった
    他の人が書いたら全然ちがう書き方になるんやろうなぁと
    本人たちも言わない、川上弘美もかかない
    でもこっちにはなにかうっっっと伝わってくる
    すごいなぁ
    ストーリーがメインじゃなくて感情の書き方がすごいなぁ

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    2026年08月27日
  • パスタマシーンの幽霊(新潮文庫)

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    個性的すぎる恋。そこに既視感のある恋。
    どの恋も、ばりばりにおもしろい。ぎゃふん、と言わされるくらいに、おもしろい。

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    2026年08月25日
  • スナックふたり

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    ネタバレ

    川上さんらしさがゆるゆると心地良く、でもたまにピリッとスパイシーだったりの、人間とユーレイが交差できる不思議なスナックのお話。

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    2026年08月23日
  • 某

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    誰でもないものにしかなれないもの、それはもしかしたら自分なのではないかと思った。冗談とか障害とかではなく性格が100個ある、自分の中の男も女も誰かを愛する気持ちも自分のことしか大事じゃない側面も幼稚さも冷静さも何もかも孕んでいて、変わることしかできなかったり変わることができなくなったりする。そういう自分に少しずつ執着していくのが自分の在り方なんじゃないかなあ。

    わたしは誰かのために生きたいと思ったことがあります。誰かのために生きれたら死んだっていいなって思います。その自分にしがみついているのがずっと続いてる。

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    2026年08月20日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    何が面白いのかよくわからないのだけれど ついつい 何回も読んでしまう。「憎い 二人」「ぼくの死体をよろしくたのむ」「土曜日には映画を見に」この3つが特にお気に入り。何気ない会話に面白みが含まれている。読んだ後はなぜか気持ちがほのぼのとしてしまうのだ。不思議…。

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    2026年08月16日
  • 恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ

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    ネタバレ

    人物にしてもエピソードにしても掴みどころがありそうでない、エッセイのようにも感じる作風で、リアルを書いてるだけのようにも感じる。不思議と心地よい本だった。
    登場人物が詩的な面を持っているため、自分の持っていない知識が多くネタに共感できない場面もあったし、序盤のつらつらと過去を語る部分で辛くなったが、気付くと世界観に引き込まれていた。

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    2026年08月15日
  • 三度目の恋

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    私(梨子)は、幼い頃から恋をしていたナーちゃんと婚約をし結婚するのですが、見た目も美しく魅力的なナーちゃんには、次々と女の人が近寄ってくるようです。

    沈み込んでいる梨子はある時、その昔小学校の用務員室にいた高丘さんという男性に再会し、高丘さんに教えてもらった「魔法」で、江戸吉原や平安の時代に行き、果てしない旅をしながらさまざまな愛を知るのです。

    「伊勢物語」をモチーフにした夢物語は、やわらかな筆致で読みやすく、昔々の恋物語を存分に堪能することができます。

    江戸時代の女性たちのしいたげられたつつましい暮らしや、平安の姫さまにつかええる女房としての働きぶりなどが体験できて、今の時代と比べてみると本当に面白い。

    人には物語があって、すべてが断片的で思い込みでできているのです。
    体は滅びても、せつなく激しい恋心は、いまだにしぶとく心の中に残り続けているのです。
    恋することは苦しくても、もう昔に帰れなくても、私たちは決してそのことを忘れることはないでしょう。
    生きている間に好きな人に出会えるって、こんな素敵なことはないのですね。
    とてもいい小説に出会えました。

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    2026年08月13日
  • スナックふたり

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    川上弘美さんが書くゆうれいは、みんないいゆうれいばかり。あっちに行く覚悟をもって、スナックふたりにやってくる。

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    2026年07月30日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

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    初めて読む作家さんかなー?と思ったら、「このあたりの人たち」を既に読んでいて、すごく好みだったことを思い出した。
    柴崎友香さんにどこか通じる、柔らかくて暖かくて、ノスタルジックな文体がとても心地よくて好み。
    余白のような時間を感じさせてくれる、静かで素敵な短編集。

    酷暑のホテルステイのお供として持って行ったら、本当にぴったりだった。
    朝のプールサイドや、夜のテラスでゆったりとページをめくる時間が、とても贅沢で穏やかな気持ちにさせてくれる。
    大きな感情の起伏はないのに、いつの間にか惹きつけられて、永遠に読んでいられるような優しい時間を過ごさせてくれる作品だった。

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    2026年07月26日
  • 神様

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    この本に出てくる人魚のように、川上弘美さんの作品には人を惹きつけて離さない魅力がある。

    その証拠に、川上さんの本をすぐにでも読んで、その世界にまた浸りたくなっている自分がいる。

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    2026年07月24日
  • これでよろしくて?

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    これは面白い! と思わず膝を打った。

    専業主婦の菜月の、日々の様々なもやもやした思いがつづられる。
    それは嫁姑問題を中心に、愛する夫との関係だったり、義妹などの親族のことだったり、昔の職場の同僚だったり。不思議なことに、そのどれもが共感できるような気がするのだ。
    ただ、本作は2009年の作品。それ故か、「ツマがオットを立てる」描写が令和の現在の数倍は強いことの理解が必要かも。

    そして、偶然参加することになる「これでよろしくて?同好会」も大変面白い。様々な年齢層の女性5人が集まって、特定の議題について自由に意見を述べる謎の会合だ。主に性や人間関係の話題が多く、それをあけすけに話す女性たちの会話が小気味いい。

    この小説の面白いところは、菜月の視点で話がすぐに脱線すること。議題と関係のない妄想をしたり、唐突に思い出語りの独白が始まったり、突然時間軸が巻き戻ったり。
    小説というよりも、生きている人間の思考を読んでいるみたいだ。

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    2026年07月17日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    ずっと薄ら幸せそうで、薄ら哀しいそんな作品だった。「公式の関係」でない人達の常に不確かで、でも確かな日常の一部が並べられていた。不確かなものの中にある確かなものを信じるってとても大きな「愛」だと思った。川上弘美さんの作品を沢山読んで更にこの本の理解度をあげたい。川上節良かった

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    2026年07月12日
  • 大きな鳥にさらわれないよう

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    僕の大好きな貴志祐介の『新世界より』を思い出した。ディストピア的な世界観、ノスタルジーのある雰囲気、超能力、性的な要素、様々な生物の要素が散りばめられている作風など共通点が非常に多いと感じた。
    この小説は登場人物の姿形があまり描写されない上に名前も数字だったりと覚えにくかったり、物語が進むにつれ前の章の謎が明かされる構成なので一度読んだだけで全てを理解するのは難しかった。
    なので読み終わってすぐに作品のメッセージ性を読み解くのは難しかったが世界観や文章などに浸れただけでも満足する読後感を得られた。
    絶対にもう一度読み返したい作品。

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    2026年07月12日
  • 東京日記 6 さよなら、ながいくん。

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    結構外国に行っている!英語も習い始めたとのこと。著者が少しずつ変わってきているのが読めて面白い。もちろん、感性はそのまま。

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    2026年06月25日
  • 神様

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    居心地のよい空間。
    みたいな文章で、大好きだし、気持ちよく読めるのに、読んだ端から内容忘れていくような感覚になる。
    なので、いつも新鮮な気持ちで手に取れる本。

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    2026年06月15日