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いつもの暮らしのそこここに、ひっそり開いた異世界への扉――公園の砂場で拾った〈雛型〉との不思議なラブ・ストーリーを描く表題作ほか、奇妙で、ユーモラスで、どこか哀しい、四つの幻想譚。芥川賞作家の初めての短篇集。 〈目次〉 物語が、始まる トカゲ 婆 墓を探す
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Posted by ブクログ
茫洋とした、悪夢ではないのだけど、見ている間全くもって気が休まらない夢、そんなお話。 毎度のことだけど、この人の文章にはただひたすら、打ちのめされる。 わからない言葉ではないのだけど、わからない。 わからなくて、こわくて、惹き込まれるだけ。
1人の作家を読み続ける傾向のある私はいつも最後の作品になると寂しくなる。。 この作品が川上小説の最後になってしまった。。 実はもう一作、幻冬舎から『いとしい』って作品が出ているんだけど、これが取り寄せ不可で今のところこれが最後の作品になってしまったの。。 この物語は4編からなる短編集で『うそはなし』...続きを読むの中でもちょっとまた異質な感じだった。。 表題作の『物語が、始まる』は絶対にない話でありながら、この広い世界のどこかで、こんな経験をしている人がいなくもなさそうだし、『トカゲ』は読み始めの最初の印象が最後にはがらっと変わるジェットコースター風だったし、『婆』の不思議は体験してみたい不思議だった。。 特に『婆』はこんなおばあちゃんに手招きされたら私も『私』のようにフラフラとそれまで知らない婆の家にあがりこんでしまいそうだ。。 川上作品の魅力は不思議の共有だと思う。。 不思議の中に見え隠れするなさそうでありそうな事や、気がついても口に出来ないバカバカしい事を自分以外にも考えたり感じたりしてるのだな、と云う人に言えない不思議感の共有ではないかと思う。。
短編4作品収録 いずれも川上弘美ワールドを強く感じる作品でした 男の雛型、座敷トカゲ、おばあさん、お墓 まさに異世界でした
面白かったです。 とても奇妙なお話なのですが、ぐいぐい引き込まれました。 「婆」と「墓を探す」が好きです。川上さんの描く、強引なお年寄りは良いなぁと思います。 生と死は近いものなのだということを感じました。 登場人物たちは流されているようで、でも芯があるようで。 ぼんやりとたゆたう川上ワールドよりも...続きを読む、ちょっとだけ力強い世界でした。 穂村弘さんの解説も面白かったです。
短編4作を収録しています。 「物語が、始まる」は、主人公の女性が公園の砂場で男の「雛型」を拾い、育てる話です。やがて「三郎」と名付けられた雛型と彼女との間で少し奇妙なラヴ・ストーリーが展開されていきます。 「トカゲ」は、マナベさんという近所の主婦から、幸運の「座敷トカゲ」を授かったカメガイさんの...続きを読む話です。トカゲはヒラノウチさんの家に預けられ、急速に成長していきます。 「婆」は、主人公の女性が一人の老婆に手招きされ、彼女の家で奇妙な時間を過ごす話です。最後の「墓を探す」は、寺田なな子が、父親の霊に促された姉のはる子に付き添って、先祖の墓を探す話です。 著者の作品には、どこか現実感の欠如した不思議な味わいの物語が多いのですが、本書に収められている作品は、とくにそうした印象が強いように感じます。といっても、ファンタジー作品のロジックに従って世界観が構築されているわけではなく、むしろ現実を支える骨組みが脱臼されてしまうような感覚に陥ってしまいます。
川上弘美さんの小説のなかなら「蛇を踏む」以来の奇妙な作品群。 はっきり言うとすごく変。笑 けど癖になるし、妙に惹かれてしまう。 雛型と人間の恋「物語が、始まる」、幸運の座敷とかげと主婦たちの日々「とかげ」、迷い込んだ奇妙な猫屋敷「婆」、姉妹が父親の本家の墓を探しておかしな世界に迷い込む「墓を探す」...続きを読む。 さらっと説明しただけでも奇妙さが溢れてしまう短編集。 最初2つのお話は読み物としても面白く、「物語が、始まる」は切なさもあり、「とかげ」は妙にエロティック。 だけど後半2つのお話は、ぼんやり読んでいると物語に置いてきぼりを食らう感じが。何がどうなってこうなっているのか…考えてもどうしようもない類なのだけど、集中して読まないと置いていかれる。 「蛇を踏む」を読んだときもなんじゃこりゃ!と思ったけど、今回も似たような感想を持った。こういう発想って、一体どこから生まれるのだろう、という感嘆。 心地好い気持ち悪さ、というのが私のなかではしっくり来る表現。 同じ著者の作品を読んでいてもたまにこういう出逢いがあるから読書はおもしろい。
川上弘美さんを知ったのは芥川賞受賞作の「蛇を踏む」がきっかけやけど あの独特の世界観が濃密。。不思議で混乱するのに好き。 著者近影を見たら癒し系の美人さんだし。どんな顔してこれ書いてるのか。ますます謎。
●物語が、始まる 雛型とゆき子とその恋人本庄さんの奇妙な恋物語 雛型はどんどん人間らしく男らしくなりゆき子とセックスがしたいのに出来ない 雛型はどんどん成長しやがて元の雛型に 最後は切ない ●とかげ 幸運を運ぶ座敷とかげ どんどん大きくなり幸運が欲しいという欲望からどんどん大きくさせ...続きを読むる 奇妙で気持ち悪いがこれも面白い。川上弘美さんならではの作風 ●婆 自ら婆と呼ばれることを望む高橋さん 高橋さんと呼べば怒る すみませんではなくごめんなさいじゃないと怒る婆 婆とまり子、その恋人との不思議な関係 ●墓を探す 姉のはる子、妹のなな子に宛てた手紙 ―このたび墓を探すことにいたしました 何とも言えない感じふわふわとした現実的なのか非現実的なのか 物語が、始まるととかげが好きです
筆者らしい、少し奇妙な感じがする短編集。 具体的に内容についての言及は避けますが、万人受けはしないかもしれないけど筆者ならではの世界観を楽しみたい方にはとてもおすすめ。
ぼんやりするなかにドキッとする刃がひらりと出てきては何事もなかったようにおさまって・・・気がつくと話が終わっているという何ともいえない読後感です。不思議だな〜
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川上弘美
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