川上弘美のレビュー一覧
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ネタバレ「今年いっぱいはまだ三十七」の主人公の「わたし」と、「歳は三十と少し離れている(すなわち60代後半ということ)」「センセイ」の恋物語。センセイはわたしの高校時代の国語の教師であり、卒業から20年近く経ってから、偶然、再会したのだ。
恋愛のテンポは驚くほどゆったりしている。「センセイと再会してから、二年。センセイ言うところの"正式なおつきあい"を始めてからは、三年。それだけの時間を共に過ごした」とある。この物語は、主に、わたしがセンセイと再会してから、「正式なおつきあい」を始めるまでの二年間の出来事が綴られている。特に劇的な出来事があって、2人がつき合うようになるわけではない -
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読んで間違いなかった。
『ぼくの死体をよろしくたのむ』で川上弘美の世界に惹き込まれ、この作品で読むのが3冊目ですが、読んで良かったと心から思います。
フシギと現実の間をふよふよと浮いて、うまいこと行ったり来たりしている川上弘美の文章は、読みやすくて心にすっと馴染む。川上弘美のフシギには、違和感がなくて、疑問も持つことなく、まるで自分もその世界にいるみたいに読めてしまうから好き。
どのお話も好きだけど、くまのお話、梨の話、おばあちゃんの営むバーのお話が好きでした。くまに関しては、もうくまに恋してしまいそうだった。梨の話は、なんとなく主人公の感覚に共感できるところがあって、「ズレ」という表現に -
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ネタバレめっちゃ見てくる人がいるからスタートするのも面白い。
その見てくる人が元カレ土井優のお母さんっていうのも絶妙!そしてその土井母に誘われて入る
"これでよろしくて?"同好会!!
なんじゃそりゃ!!と思いながら読んでたら
この同好会がすごく良い。
議題にするテーマや義例も面白い。
明確な答えなんか出さなくても
とにかく話して話がそれれば次がその議題になったり。わぁいいなぁ〜〜
この同好会がおもかと思ったけど
菜月の普段の生活が結構主だった。
その何気ない日常も分かるものが多かった。
家族、夫婦
相手の何気ない一言に、納得できなかったり
傷ついたり、自分だけ輪の中にいないと -
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言葉は少ないのに、自然と情景が流れていくような、ずっと読んでいたくなる文章。フラットで等身大で、まるで友人の日記を読ませてもらっているかのような感覚になる。(こんな文章の上手な友人はそうそういないだろうけど。)
本の一節にこんなシーンがある。部屋の鴨居にTシャツをかけたハンガーを3つ吊るし、その下を通る。何気ない誰もが見たことのあるなんの変哲もない日常を、著者の目には、『3人が揺れて笑っている』ように見えている。誰もが見ている世界を、ほんの少しの語句と感性の差で薄くきらきらしたフィルターがかかったような世界に変えてしまう、そんな魅力がここには詰まっている。 -
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「"ふつう"って何?」みたいな翠くんの中にうずまいている居心地の悪さに我々が向き合うにはとうに歳をとりすぎていて、だからそのことを語ろうとしても口から出るのは自分というものを世界から切り離して俯瞰のつもりで語る空想にすぎなくなるのだから、それを自覚できているだけいくぶんかましだとおしだまるのが吉。
川上弘美という作家は私を含めた川上弘美ファン全員にとって自分の生活/思考様式の中で大きな位置を占めてしまう、いうなれば病のようなところがある、だろう。あるだろう。私の周りには何人か、好きな作家を尋ねたときに「川上弘美」と答える人たちがおり、そしてその人たちの書く文章というのは川 -
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久しぶりに川上弘美の作品を読んだ。
川上弘美作品に出てくるちょっと行儀が悪かったり、性格に難アリというような主人公をチャーミングに描いているところが好きだ。作品内の他キャラクターには「チャーミングですね」とは認識されていなくとも読者にはどこか可愛く思えるし、そういう少しの「難」を抱えた読者をちょっと救う話ばかりだ。
物語そのものは大きく変化していなくて、問題に対する心持ちだけがギュンと変わりましたよというお話が大好きなのでかなり良い作品集だったなあと感じた。
特に表題作の「パスタマシーンの幽霊」で主人公が披露するケチャップごはん(ほかほかごはんにバターと醤油、ケチャップを回しかけて適当にぐ -
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不倫関係のつながり
① 妻
② 夫
③ 妻の親友(独身)/ 夫の不倫相手
④ 妻の不倫相手 / ⑤の弟
④ 夫の友人(独身)/ ③の男友達
⑤ ③の男友達(独身)/ ④の兄
⑥ ③の男友達(独身)
最終的に皆自分たちの居場所を見つけ出し始めて、これらのつながりは解消されていくところで物語は終了。
登場人物の気持ちのうつろいや感情の揺れ動きを、作者はゆったりとした文体で丁寧に描写しているところが良かったです。
物語はスリリングな展開はなく、波が打ち寄せてはかえるといった情景が浮かんでくるような、穏やかで平和な流れで構成されていました。
文章の細やかな描写に惹かれ二度読みましたが、一度読んだ