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藪の中で踏んでしまった蛇が女になり、わたしの部屋に棲みついた。夜うちに帰ると「あなたのお母さんよ」と料理を作り、ビールを冷やして待っている──「蛇を踏む」。うちの家族はよく消えるが、上の兄が縁組した家族はよく縮む──「消える」。背中が痒いと思ったら、夜が少しばかり食い込んでいるのだった──「惜夜記(あたらよき)」。神話の骨太な想像力とおとぎ話のあどけない官能性を持った川上弘美の魅力を、初期作ならではの濃さで堪能できる、極上の「うそばなし」3篇。
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Posted by ブクログ
川上弘美さんの良さを充分に感じつつ、ふわふわしすぎないものになっていた。 夢のような甘い時間に導いてくれるのが川上さんの良さだと思っているが、話の道筋?がなさすぎると醒めてしまう... 結末を求めるべきではないと思うが。 その点でこの小説の塩梅はベスト。
蛇になっていきそうになる様がまさにそうなんだろうなあと思った。あり得ないことをあり得るように書くのがやはり川上弘美は上手。ため息と百合の枯れる匂いがするような「うそばなし」にどっぷり引き込まれていきました。川上弘美は他の作品もものすごくいいので、これが読みづらかった方には「古道具中野商店」なんかが読...続きを読むみやすいし、これが良かった方には「神様」なんかもお勧めです。
通常のあやかしものには主人公と異類をつなぐ何かがある たとえば大祖父は天狗だった みたいな。 だけど川上さんのにはそれはない。蛇を踏んだのが始まりとはいえ、扉を開けるほどのきっかけでない きりがない感じ、がたとえ物語が終わろうともゆるく続いていく
きっかけは、小川洋子先生の“とにかく散歩いたしましょう”エッセイか、心と響き合う読書案内、どちらかで紹介されてて選ぶことに。 蛇を踏んでしまってから蛇に気がついた。 蛇は柔らかく、踏んでも踏んでもきりがない感じだった。 表現力に驚かれたようで、私も読みたい!となった。 2025年、巳年ということ...続きを読むもあり〜 115回芥川賞受賞作品と知って尻込みしつつも読み始め、かなり独特な世界観だった。 これは神話?寓話?終始不思議な世界 やわらかくフワフワした文体の感覚、触感が、ふと日本昔話のような感覚だなぁ〜と感じたら、浸れて不思議に心地よくなりました。 この文庫には、『蛇を踏む』『惜夜記』『消える」の3編が収録されているのですが『惜夜記』が好みです。 抜群な個性の作家でした。
全く異世界のお話しのようでもあり、現実世界のお話しでもあるような、これが川上弘美ワールドなのか? 最初に「竜宮」を読んだので、同じ世界観として読んだ。 文章はとても読みやすい。想像するのが楽しい。 この感じだと「センセイの鞄」はどんな雰囲気になるのか。
捉えどころが分からない世界観なのですが、読んでて自分でどう解釈するのか、考えさせられた作品でした。著者のあとがきに描いてあった「うそばなし」。自分の書く小説のことひそかにそう呼んでいることも少しユニークで、とても、著者の 明るさが伝わってきました。「蛇を踏む」は、主人公が公園で蛇を踏んでしまい、家に...続きを読む謎の女が現れてしまい、その謎の女は、主人公の死んだ母だとう言うのだが、主人公の母は生きている。 蛇が化けて現れてしまったのか、そう考えるなか 二人の奇妙な生活が始まった。 芥川賞を受賞した著者の代表作です。 どこか民俗文学を思わせる、不思議なお話がとても、心地よかったです。
大学の授業で指示されて購入し、読みました。川上弘美さんの小説を読むのは初めてでしたが、始まりの一文から惹きつけられた特別な1冊。「蛇を踏む」の小説内に出てくるごはんのシーンがたまらなく好き。等身大に生活感があって、出てくる料理は派手でもおしゃれでもないんだけど、実家のような安心感があってたまらない。...続きを読むタイトルにも入っているように「蛇」が大切なので、作中の蛇状のものを探してみるとおもしろいです。
三作の短編。 「蛇を踏んでしまった。」 「最近よく消える。」 「夜が少しばかり食い込んでいるのだった。」 冒頭から『⁉️』と鷲掴みにされる。 そして淡々と不可思議なことを語られ、粛々と物語が進んでいく。 ファンタジーというには謎展開すぎて、お伽話のような感覚。 話の中に教示や諫言を見つけられなかっ...続きを読むたが、著者の独特の物語は想像の斜め上どころではなく、四方八方どこに連れて行かれるかわからない楽しみを得ることができた。 物語を読むというより、摩訶不思議な世界をただ浸る体験ができた。 物語を読むというよりも、摩訶不思議な世界を楽しむという感じ。
愛してやまない川上弘美の世界。 このかたが生み出す世界は現実や意味(理性)の世界と自由に結びついたり解けたり、誰も知らない結び付き方を表したり、あらゆる境界をぼかしながら私たちを驚かせる。それは日本古来の妖怪譚のような、幻想文学のような、不条理文学のような趣きを持ちつつ現代に現れた作者独自の世界であ...続きを読むる。
【2022年56冊目】 作者いわく「うそばなし」が詰まった三篇。タイトルの「蛇を踏む」は終始さっぱり意味がわからなくて、最後まで狐につままれたような心情で読み切りました。 「消える」も不思議な話ではありましたが、雰囲気的にはこちらの方が好みでした。 「惜夜記」はさらに短いうそばなしが細切れに詰ま...続きを読むっており、独特の世界観で広げられる話を楽しんで拝読しました。表現の幅があるだけではここまで書ききれない、「うそばなし」の引き出しが豊富な作者だからこその、話の数々でした。 時間を置いてまた読みます。
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