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Posted by ブクログ 2022年04月15日
蛇になっていきそうになる様がまさにそうなんだろうなあと思った。あり得ないことをあり得るように書くのがやはり川上弘美は上手。ため息と百合の枯れる匂いがするような「うそばなし」にどっぷり引き込まれていきました。川上弘美は他の作品もものすごくいいので、これが読みづらかった方には「古道具中野商店」なんかが読...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年10月20日
気持ちが悪いけど、気持ちがいい。
うそだけど、ほんとうでもある。
みて見ぬふりをする、ぬるさに居心地の悪さも良さも感じてしまう、どこか他人事ではいられない。意志なんてものは脆弱である。もっともっとと甘い蜜が欲しくなるのと同じで。
物語に引き込まれてしまいそうで怖いのに、文章と溶け合って漂う感覚が...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月25日
捉えどころが分からない世界観なのですが、読んでて自分でどう解釈するのか、考えさせられた作品でした。著者のあとがきに描いてあった「うそばなし」。自分の書く小説のことひそかにそう呼んでいることも少しユニークで、とても、著者の
明るさが伝わってきました。「蛇を踏む」は、主人公が公園で蛇を踏んでしまい、家に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月05日
大学の授業で指示されて購入し、読みました。川上弘美さんの小説を読むのは初めてでしたが、始まりの一文から惹きつけられた特別な1冊。「蛇を踏む」の小説内に出てくるごはんのシーンがたまらなく好き。等身大に生活感があって、出てくる料理は派手でもおしゃれでもないんだけど、実家のような安心感があってたまらない。...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月16日
三作の短編。
「蛇を踏んでしまった。」
「最近よく消える。」
「夜が少しばかり食い込んでいるのだった。」
冒頭から『⁉️』と鷲掴みにされる。
そして淡々と不可思議なことを語られ、粛々と物語が進んでいく。
ファンタジーというには謎展開すぎて、お伽話のような感覚。
話の中に教示や諫言を見つけられなかっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月12日
愛してやまない川上弘美の世界。
このかたが生み出す世界は現実や意味(理性)の世界と自由に結びついたり解けたり、誰も知らない結び付き方を表したり、あらゆる境界をぼかしながら私たちを驚かせる。それは日本古来の妖怪譚のような、幻想文学のような、不条理文学のような趣きを持ちつつ現代に現れた作者独自の世界であ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月14日
【2022年56冊目】
作者いわく「うそばなし」が詰まった三篇。タイトルの「蛇を踏む」は終始さっぱり意味がわからなくて、最後まで狐につままれたような心情で読み切りました。
「消える」も不思議な話ではありましたが、雰囲気的にはこちらの方が好みでした。
「惜夜記」はさらに短いうそばなしが細切れに詰ま...続きを読む
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