感情タグBEST3
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いいなぁ。
川上さんのこの世界観はクセになりそう。
ふわふわして優しくて。
川上さんの夢日記が元になった物語。
川上さんの紡ぐ「うそばなし」は現実離れしているのにとても自然体で、読んでいてすんなり受け止められるから不思議。
「解説」の南伸坊さん曰く「奇妙で、トボけていて、ヘンなんだけれども、とてもホントウらしいところが魅力」
まるで夢の中にいるかのような安らかさ。
思わず微笑んでしまう位、おおらかに気持ちのいい読書を楽しめた。
おどおどして転ぶばかりじゃ人生渡っていけない、とわたしは心に期した。「好き好き大好き」と叫ぶなり、わたしは恋人にローキックを浴びせかけた。ーーこのフレーズが好きすぎる。
また夢日記を書いてほしい。
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再読です。読んでいると、へんてこな世界がかわいくて面白くて、心が立ち直ってぽかぽかしてきます。なにがあっても不思議じゃないなぁと、おおらかな気持ちになりました。不思議なのですが、今いる世界と地続きな気がします。恋したり、失って蛸を煮たり。この川上ワールドも大好きでした。
「オランダ水牛」のラストで、「好き好き大好き」と言いながら、恋人にローキックを浴びせるなんて、戸川純かな…とちょっと思いました。
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奇妙な夢と現を行き来するような川上弘美ワールドと山口マオのイラストの織りなす不思議で飄々とした世界。
言葉の世界にとぷんと潜り込んで遊んでいるような不可思議さとなんともいえないおかしみが溢れた世界がとても楽しいです。
どことなくエロティックなところも素敵。
なんともいえず面白おかしく心地よい、ふっと気持ちを持っていかれる世界が詰まった一冊でした。
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不可思議と言って差し支えない本。もぐらがしゅじんこうだったり、なんとも言えない化け物に恋人がなってしまって、でも全然悲しまない話だったり。
なんかちょっと人間でいるのが悲しくなって、でも毎日は続いていく、ああ良かったあと思える本。面白いです。
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沢山引用をしてしまいました。川上さんの世界観は、一度味わったらじわじわとクセになります。何でもありで、変なことが起きても納得してしまうような、まさに夢の中を再現した印象です。川上さんの奇妙で不思議で、時々不気味系のお話のBGMには、谷山浩子さんの曲がぴったりだと改めて実感。
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川上弘美さんは、
私はこの手のタイプの作品がいちばんすきです。
おもしろいし笑えるし、
気軽に読めるし。
もちろん「真鶴」みたいなのもものすごい筆力をかんじて好きですが、
あまりにすごくて厳かな気持ちになってしまうので。
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あぁもう大好きだ!
現実とファンタジーが入り交じった不思議な世界の日常を綴った物語。
この世界にもお金という概念はあるし、家族や親族もいるし会社勤めの友達もいる。人間と他の生物との境界も明確のようだ。
でも自分の子供たちをきちんとたたんで押入れにしまったり、甥の引っ越し先の大家が鳥だったり、自身が冬眠したりする。夫がいても悪びれず片思いしていたり、新しい恋人ができてうかれたりしている。
わたしたちの暮らす現実の常識が、ここでは通用したりしなかったり…という、ユーモアとリアリティの狭間の世界。
そんなアンバランスな日常が至って普通の来事として淡々と綴られていて、読むのが本当に楽しかった!
川上弘美の頭の中は、一体どうなっているの?
この愛らしい描写ができる彼女の想像力と表現力に、すっかり虜になりました。
ジャンとルイ(主人公と仲の良い鳥)がやけに人間味溢れていて笑える。
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一月一日から始まる日記。へんてこな、春夏秋冬。
短いエピソードが日記となってつらつら連なる。
季節の変わり目に長めのエピソードが挟まっている。印象深く主人公の記憶に残ったのだろう。
不思議な日々を飄々とやりすごす。不思議を普通にとらえてやりすごす。しかし季節はこちらの世界と同じように流れているようだ。
半分くらい川上さんの夢の話だという。こんなふうな夢が見られるのならば眠るのが楽しそうだと思った。
うそにっきを毎日記してみようかと色めき立つ。夢はすぐに忘れてしまうから、夢日記はつけたことがない。
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シュールで大好き。夢ってこういうの見るよね(こういうの見ない人もいるか)。川上さんらしさ満載の人間じゃない話というか。で、きちんとエロさもありあり。でも湿ってない乾燥してるざらざらしてる質感で。
どちらかというと私は川上さんの最近小説のほうが人間が描かれてる感じがして読みやすくて好きなんだけど、でも、独特のこの感じ、この感じと読み進めちゃいました。
ジャンとルイは好き。ぺたぺたさんは私は追い出してしまうかもw
ちなみに母に読む?って渡したらその場で一気によんでしまいました(笑)
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な、なんじゃこりゃぁ…
アパートの管理人がハトだったり、出かける前に子どもを折りたたんで押し入れにしまったり、ニホンカモシカと目を合わせてはいけないルールが渋谷にあったり…
主人公の「わたし」は冬眠とかしてるし…
なんじゃこりゃぁ…
明らかに現実的ではないのに、なぜか「普通の日記」に思えてしまう、妙な説得力…いや、納得力?
こんな日常があったら面白いのに。
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風変りな生活を送る女性の一年を描いた作品。モグラや鳥と話したり、結婚しているけれど、片想いを貫いていたりと、川上さんの雰囲気があふれている作品でした。イラストとお話がとても合っていて素敵でした。
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子供を畳んで押入れにしまったり、町内に縄文人街があったり、1月8日から2月3日まで冬眠したり。
作者の川上弘美さんとイラストの山口マオさんの「あとがきのような対談」によると、「椰子・椰子」は川上さんが実際に見た夢から始まったものだそう。
どんなに変てこなことでも、そういうものだと受け入れてしまう、まさしく夢の世界。
山口マオさんのイラストがあまりにぴったり、というか、文章+絵でどちらか1つだけでは成り立たない、またちがう夢の世界が紡ぎ出される。
不可思議で不条理で、でも居心地はわるくない、夢の世界を起きながらにして見ている気分になりました。
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解説のとおり,夢の中なら納得してしまうような世界。
読み終わった日に,この本に出てきそうな
いい感じに変わった夢を見た。で,覚えていた。嬉しい。
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なんとも奇妙な、そして愉快な
うそばなし。
おとなになっても、
こうゆうふしぎな世界に身をおけるのはしあわせ!
絵と文がまじわって、ますます独特な世界観
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さも日常・現実かの如く描かれる、怪しく可笑しい非現実世界(うそばなし)。
持ち味の素っ頓狂さ炸裂で、たっぷりと川上ワールドを堪能させて頂きました。
山口さんのイラストとも雰囲気ピッタリ。
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不思議な事が次々起こる日常を、淡々と過ごしていく女性の話。
意味はわからんが中々楽しかった。
恋人?にローキックをおみまいするくだりが凄く好き。
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非日常の世界の日常。半分くらい夢日記らしい。「一日幼児」になってほんものの幼児から総スカンをくったり、裏祭で、顔が裏返った裏妻に触って、裏的な気分になったりする。「何だこれは?」が徐々に「まぁそんな事もあるよね」くらいに思えてくる。不思議な小説。
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電車内で読む。
独り、ニヤニヤしたり膝を打ったりほぉーっと感嘆したり…たぶん傍で見てたら、かなりヘン。
でも、降りるギリギリまで止められない。
まずは装丁のもぐら、里芋型の顔をして、ランドセル背負って手押し車を押しながら、
じっとこっちを見ている。
“私”はこのもぐらと一緒に写真を撮る。
このもぐら、小学6年生くらいの背丈でどこか人間じみている。
で、もぐらの気に障りそうな言葉が「唯物史観」「石鹸シャンプー」「ガラスの破片」など。
“私”は、気を遣いながらもぐらと話す。
話すうち、もぐらが妊娠していることを知り、あまり立ち入ったことは訊かないようにしよう、と“私”は思う。
…と、こんな世界がOKなら、『椰子・椰子』は居心地よいこと間違いなし。
そして、この独特の世界に嵌ったら、見るもの在るものすべて、妙にいとおしくなってくる。
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絶版になっていて やっと古本屋さんで見つけた。
最初はどう読んでいいのかわからなくって 困ったけど 読み進めていくうちにフラットな感覚(?)で読めるようになっていった。
子どもをたたむとか、表現が不思議でおもしろかった。
心が疲れたとき また読んでみようと思いました。
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夢ってこんな感じだよなぁー
改めて言葉にされることの楽しい違和感を味わう
しらふで読むと
あれ、これってつじつま合わなくない?とか
そんなの無理じゃない?とか思うところが出てくるんだけど
そのたんびに
「ああ、これ夢の話だったわ つっこむのが野暮ってもんよ」
と はっとする
まぁそもそもいまの私の認識が正しいとも限らず
(日高先生によると)私だってひとつのファンタジーを生きてるんだから
いろんなパラレルなファンタジーを楽しんで味わったってよい
だらだら、ちみちみと読むのがよい本だと思います
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奇妙でユーモラスなうそばなし。ほとんどが川上弘美さんの夢をもとにしてるとのこと。
日常からちょっと離れた、でも荒唐無稽ではないこの空間が、川上さん独特の世界観である。一度はまるとクセになる。
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こんな発想の人、クラスにいたよね。「前線通過、前線通過」と唱えながら円の中を片足跳びする雨乞い。クレーン臭い人。町内会の係りで「1日幼児」。。はぁ? 山口マオ♂の絵もfunny.
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相変わらず「変」でした。
でも、今回は普通の「変」でした。
間違っても幻想的だなんて言葉は使えないんですよ。
不思議でもないんですよ。
子供を畳んで押入れにしまって出かけたり、
親族会議の上座にパンダがいたりね。
気に入ったのは渋谷の話。
ニホンカモシカのいる渋谷、見てみたいなぁ~。
今夜あたりは、はなだ色(明度が高い薄青色)か、
藍色のたくわんを買う夢を見るんだろうなぁ
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なんてぶっとんだ本だ、と思ったけど
見た夢がもとになってると知り納得。夢って訳が分からないもんね。
そりゃ、もぐらと一緒に写真を撮ったり、鳥と話したり、
冬眠したり体から砂が出てきたりしてもおかしくはないだろう、
夢なら。
すごいのは淡々と夢日記を綴っているようでどこか朗らかなその空気感。
ちょっとした合間に読みたい。
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「最近、川上さんにはまっとるん?」
夏休みに帰省した娘に言われました。大分、私の本棚に溜まってきましたからね「椰子・椰子が良かったよ」という勧めで読んでみたのですが。
半分くらいまでは、クスクス笑いながら気分よく読んでいました。でも、途中からちょっと・・・。
何となく、夢で見そうなストーリーだなと思って、あとがき(対談)を読んだら「半分くらいかな、実際に見た夢をもとにしたのは。」という言葉がありました。それを読むと、なんだか興味が一気に半減した感じです。「こんな不思議なウソ話を良く思いつくなぁ」という驚嘆が私の興味の多くを占めていたのかもしれません。それが夢の話なら不思議なのは当然なので。。。