あらすじ
豪華寝台列車「ななつ星」をめぐる7つのストーリー
豪華寝台列車「ななつ星」での旅を舞台に、7人の人気作家が紡ぐ極上の小説と随想。あなたなら、この旅に誰と一緒にでかけますか?
※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
5人の小説家の短編と、2人のクリエイティブディレクターのアンソロジー
テーマは九州の特別列車「ななつ星」に乗り込む乗客の物語だ
列車はたくさんの人を一度に運ぶけど、乗客の一人一人はそれぞれ特別な想いを持って列車に乗り込む
5人の作家さんが寄せたとても短い物語には人生という長い長い想いが乗っていることに気が付く
恩田陸さんの「お姉さん」が仕組んだ、複雑で切ない物語も時間の長さと、生きようとする想いの深さが音楽に乗ってやってくる
個人的には小山薫堂氏の言葉が圧巻だった
人から人へ繋ぐ想いが言葉となって、香り高く温かみを持って伝わってくる
「共感」という到達点はその気持ちを理解しようとする意識の量が必要だと思う
秋のコーヒータイムに金木犀の香りを感じながら読みたい一冊
Posted by ブクログ
一度は乗ってみたい豪華列車。ますます乗ってみたくなった。
各作家さんが描くそれぞれのドラマが、同じ列車内で繰り広げられているんだなぁと思うと、感慨深い。
Posted by ブクログ
こういうタイプの本は、ほぼ読んだ事がなかったのですが、列車の旅を題材にしていたのが、気になり手にとりました
ななつ星に乗った気分で、それぞれの旅を経験させてもらいました
お値段もそこそこで、この先乗れることもないであろう列車ですが、様々な主人公を体験でき、切ない気持ちになりました
Posted by ブクログ
この本を読んで、抽選で当たる狭き門の「ななつ星」豪華列車に乗車して夢のような時間を過ごしてみたいと思いました。
幾らなのか?庶民には手が届かない列車でしたが、YouTubeで雰囲気を味わうのもいいなぁと思いました。
Posted by ブクログ
誰かと旅に出ると、非日常の中で会話が弾んだり思っても見ない事が言えたりもするのかなぁと思いながら読み進めた。
九州に住んでいると、あの列車に乗って眺める風景は、遠い昔に通学や通勤で乗っていた列車から眺めるそれとは違うものなのか確かめたい気もする。
Posted by ブクログ
豪華寝台列車にまつわる短編集。
寝台列車の紹介も少し含みつつ、その実、内容的には旅とそれぞれの人生が描かれている。
なので風光明媚な描写とかではなく、結構な確率で同行人が予定の人と違ってたり伴侶がお亡くなりになってたりしている(ご時世もあってかある事情で乗車すらしてないのもある)。
三浦しをんさん目当てだったけど、色々な方の寄稿が読めてよかった。
Posted by ブクログ
帯は、
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あなたなら、
この旅に誰と出かけますかーー?
豪華寝台列車「ななつ星」をテーマに
7人の人気作家が紡ぐ「旅と人生」
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小説5編と随想2編が収められています。
表紙の暗闇のなかの流れ星と、
車窓から漏れる灯りが素敵で。
以前、文学YouTuberの寝台列車のなかでひたすら読書する動画を見たことがありますが、列車とか旅は非日常感があってドキドキワクワクしますね。
列車をテーマにしても、オーソドックス(私の中では熟年夫婦やカップル)な物語だけでなく、友情や幽霊が出たり、感染症の流行で乗車が叶わなかった親子がいたり、糸井重里さんや、小山薫堂さんの随想だったり、とても新鮮で贅沢な一冊です。
ボリュームも少なく、雑誌をめくるような気分で読むことができました。
Posted by ブクログ
アンソロジー。
どの作品も いいな、と思えた。ほのぼのだったりしみじみだったり。
中でも特にいいなと思えたのは、恩田陸の作品だった。とても、素敵だと思う。
Posted by ブクログ
電車のお話は馴染みが深くて
卒論で観光列車について書いた私には
まず題材がたまらなく感じた
本のデザインも素敵だなぁと思ったら
吉田篤弘さんが関わっていて
あったかい気持ちになった
特に好きだったのは
小山薫堂さんの旅する日本語
とても綺麗だった
Posted by ブクログ
豪華寝台列車の「ななつ星」を題材に5人の作家と糸井重里さん、小山薫堂さんが物語や想いを綴る。寝台列車はセンチメンタルな気持ちになる。闇夜を走り抜ける中、人は過去を思い出し、その時にしかできない話しをし、解決できなかった想いを投げかける。5つの物語はどれも労りがあり、癒しもある。旅(ななつ星は旅というより乗ること自体に価値があるのだが)は不思議だ。自然と自己に向き合わせていく。
自分を見つめ直したくなる一冊だった。
お気に入りは「夢の旅路」「アクティビティーは太極拳」。
Posted by ブクログ
死ぬまでにしたいことの一つ、豪華クルーズトレインの旅を、豪華執筆陣のアンソロジーで擬似体験。「ななつ星」をめぐる7編、どれもいい話だった。中でも印象に残ったのは、ラストが切ない、井上荒野さんの「さよなら、波瑠」と、母娘リモート旅が和む、川上弘美さんの「アクティビティーは太極拳」。老春、相生、家苞etc…単語をお題にした小山薫堂さんの随想「旅する日本語」も刺さった。
Posted by ブクログ
ななつ星にまつわる小説やエッセイ集。ななつ星乗ってみたいけど、一緒に行く人を選びそう。
糸井重里の”帰るところがあるから旅人になれる”というのは私も昔から思っていたことだから共感できた。
Posted by ブクログ
贅沢な列車に、贅沢な名前の並ぶ小説
それぞれの物語がとてもあたたかい気持ちになる
そこに乗車するそれぞれが
何らかの思いを一緒に乗せて旅に出る
誰かを大切に思って
大切な人を誘って
願い叶わなかった列車の旅になっても
「その人を思い出すこと」が供養にもなる
1話目の
さよなら、波瑠/井上荒野
一見、芯もあって強くて…こういう人の気持ちが
苦しくて苦しくてね
思わず感情移入、涙が出た
糸井重里さんの
「帰るところがあるから、旅人になれる」
当たり前なんだけど
そんなふうに考えたことなかったからね
さすがだな、
糸井さんの言葉だな、って思った
静かな気持ちで読めるキレイな本でした
Posted by ブクログ
川上弘美さん、三浦しをんさん、糸井重里さんと好きな作家さんのラインナップに惹かれて手にとった。本のデザイン素敵だなーと思ったら、クラフト・エヴィング商會だった。
九州の豪華寝台列車「ななつ星」にまつわるお話。寝台列車の旅って憧れがあるけど、なかなかなお値段。それでも抽選になるぐらいだから、きっと素敵なんだろうな。
途中のイラストも小山薫堂さんの「旅する日本語」も素敵で、眺めているだけでほわっとした気分になった。
Posted by ブクログ
私にしては珍しく良かった
休日午前の緩やかな時間帯の読書タイム。本書は、ギラギラしないシルバー夫婦等のななつ星とか言う高級電車旅をテーマにしたアンソロジーだ。
冒頭の井上荒野作品、初めて良かったと感じた。苦手だったんだが、このふんわりした幽霊ものは良いな。本書一番作品かな。
さらに、アイデアというか恩田陸作品の驚きのなぞなぞに仰天し、あまりよく知らない川上弘美作品のアイデアに脱帽。
うん、なかなか良い休日をスタートできそうだ。
Posted by ブクログ
非日常で密室に近い豪華寝台列車で、身近な関係ながらも普段は気付けない気持ちに反応する、それは旅ならではなことなのだろうと感じました。
「はて、ななつ星はいくらくらいなのだろう」とインターネットで調べてみたら、私の予想よりゼロが一つ多くて、目を剥くほどでした。
Posted by ブクログ
ななつ星、いつか私も乗りたい!
特急の列車で日帰り旅行をよくするけど、近くの席の人達を見ながら、この人はどこの駅から乗ってきてどこまで行くんだろう?とか、着物着て京都で降りるということはお茶会か何か?とか想像することがあります。
この物語を読んでその列車に乗っている人の数だけ物語はあるよなぁと思いました。
ななつ星だったらなおさら。
Posted by ブクログ
豪華寝台列車(ななつ星)の話である、それぞれ色々な人生とその人達の思い出を乗せて走る、ななつ星 一度でいいから乗って見たい本を読み、素敵な旅をしているような気持ちになった。ますます (ななつ星)に乗りたい。
Posted by ブクログ
私は三浦しをん熱がまだ冷めないので、本屋に行くと、「三浦しをん」を探してしまう。
題名を見て「きみはポラリス」を思い出したこともあり、本書を購入。
でも、開けて読み始めると、JR九州のクルーズトレインを巡る7人の作家の短編集だった。北斗七星之ではない。表紙をよく見れば電車だったし、帯にもそう書かれている。すぐにカバー掛けてもらっなので気が付かなかった。
因みに、文春文庫では「甘い罠」「妖し」などをテーマに豪華な顔ぶれでアンソロジーを出している。(この本がそうであるように、初出はオール読物かもしれない)
私は、中でも川上弘美の「アクテビティは太極拳」が良かった。母親が子育て中の娘に手紙でななつ星の旅に誘うのだが、それが内田百閒の引用文で、物語もそこから始まる。旅は新型コロナで中止になり、二人はリモートで旅気分を味わうことに。母親も娘である私も魅力的で読んでいて楽しかった。
それから、アンソロジーとして単行本を出版する際に、書き下ろした2の作品、糸井重里のエッセイ「帰るところがあるから、旅人になれる。」と小山薫堂の「旅する日本語」が、とても良かった。
イラストレーターはそれぞれ違うのだけど、イラストが秀逸でページの余白も良くて、ページを捲る度にホッとするようなスッとするような気持ちになった。
Posted by ブクログ
豪華寝台列車『ななつ星』を題材にしたアンソロジー。
読めば自分も乗車しているかのよう。
亡くなった誰かのことを思い浮かべながら旅をしているものが多く、パターンが似ているものが多く思えた。
ちょっと想像していたものと違ったかも。
Posted by ブクログ
「ななつ星」という一つの列車の中に、いろんな想いをもった人たちが同じ時間を過ごすのだと思うと、不思議だなぁと感じた。アンソロジーだからよりそう感じたのか。
この本は、乗客目線でかかれているけれど、クルー目線の作品もあればおもしろいなと思った。
三浦しをんさんと糸井重里さんの作品が特に好き。
憧れの豪華列車の旅。乗ってみたい気持ちがもっと強くなった。