川上弘美のレビュー一覧

  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    誰かと旅に出ると、非日常の中で会話が弾んだり思っても見ない事が言えたりもするのかなぁと思いながら読み進めた。
    九州に住んでいると、あの列車に乗って眺める風景は、遠い昔に通学や通勤で乗っていた列車から眺めるそれとは違うものなのか確かめたい気もする。

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    2023年11月04日
  • ゆっくりさよならをとなえる(新潮文庫)

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    ネタバレ

    大学で学んだのが生物で、その後理科の教師をやっていたという経歴に驚いた。知らなかった……。
    本の話が非常に多かったのが興味深かった。本を読んでいる日々、こちらもニコニコしてしまう。私も読みたくていくつかメモした。
    そしてこのエッセイ自体もまるで小説のようで終始素敵だった。どんな感情を持ったのだろうと想像させてくれる余白があった。特に、どのエッセイも最初の一文が良くて、そこでグッと掴まれる。
    淡々と穏やかに綴られた日々をただ読んでいくのは幸せで、だんだん心が落ち着いてくる。サッパリしていてやわらかく、私にとって安心できるエッセイだった。

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    2023年10月28日
  • わたしの好きな季語

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    その季語に関係のあるエピソードとその季語を使った一句がそれぞれ載っている本。著者が選ぶ言葉は、ありふれた知っているものから全く聞いたことのないものまで、様々。わからないものGoogle先生に聞きながら読んだ。俳句そのものも読んでいて好きなものもあったけど、川上弘美さんのエピソードの方がなんだか印象に残る、そういう本だった。

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    2023年10月22日
  • ニシノユキヒコの恋と冒険

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    仕事もなんでもそつなくこなす西野くん。これだけたくさんの人と交わっても誰も愛せなかった流れを読むと、なんだか泣きたくなりました。今で言うメンヘラ製造器とはまた違う、女性の懐にするすると入っていく西野くんの魅力に参りました。

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    2023年10月21日
  • 龍宮

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    こんな物語たちがこの世にあってとてもうれしい。
    何が良いとか、どういいとか、どう解釈したとか、そんなことを細かく語れないし、無理に言語化するのも違うと思のだけど、とにかく心惹かれる。
    むかし、『神様』を読んでから絵本を読んだ時の様な、優しい気持ちになると同時に悲しくなる感覚があって、今回の短編はどれもそんな感じだった。
    『島崎』、『鼴鼠』、『荒神』が特にすき。
    老い、恋、長生き、死。欲情を表す綺麗な言葉。
    あとイズミちゃんの日常って非現実的な様で、その行動から見える感情は生活において、よく遭遇する感情だと思った。

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    2023年10月21日
  • 真鶴

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    夢と現実と過去と妄想を頻回に行き来しているのと、主人公の話し方が独特なので、やや読みにくいかもしれません。が、途中からは主人公と青磁の関係や、礼のゆくえ、「女」の正体に惹かれて何だかんだ最後まで読めました。好みの分かれる作品だと思いますし、中だるみするところが何ヶ所かあります。
    タイトルにもあるけどなぜ「真鶴」なのか?今夏にこの作品とともに真鶴へ訪れたのですが、何となく理解できました。例えば熱海だったら賑やかで適さないだろうなーって

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    2023年10月21日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    豪華寝台列車にまつわる短編集。
    寝台列車の紹介も少し含みつつ、その実、内容的には旅とそれぞれの人生が描かれている。
    なので風光明媚な描写とかではなく、結構な確率で同行人が予定の人と違ってたり伴侶がお亡くなりになってたりしている(ご時世もあってかある事情で乗車すらしてないのもある)。
    三浦しをんさん目当てだったけど、色々な方の寄稿が読めてよかった。

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    2023年10月21日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    二人ともたくさんの嘘をついたに違いなかった。いつもの逢瀬に必要な何倍もの嘘を。しかし二人して、なんでもない顔をしていた。

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    2023年10月11日
  • 神様 2011

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    シチュエーションやセリフは、ほとんど同じだけど「神様」はファンタジー。東日本大震災の後で書かれた「神様2011」は寓話のように僕は読めた。

    ラストで、くまが作った干し魚を「神様」では焼く描写が書かれていて、食べることを想像できるが「神様2011」ではくつ入れの上に飾り、そのまま眠ってしまう。

    くまのアドバイスに従い明日になったら干し魚を捨てるんだろうか。福島原発の処理水放出が始まった今、このラストはなにかを暗喩しているようで心に残った。

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    2023年10月09日
  • 三度目の恋

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    一途な恋、嫉妬、愛する形、うつりゆく気持ち、消えない想い…。
    伊勢物語をモチーフに現代、江戸、平安を渡り歩く中で描かれる女性の心を、自分は正確に理解できるわけではない。
    ただ、どんな事よりも強く心をとらえて離さない恋なのに、脆さ、儚さをとても感じる。
    だからこそ人を想う自身の気持ちを大切にしたい。

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    2023年10月06日
  • これでよろしくて?

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    "話すほどのことじゃ、ないのよね、たいがいのことは。でも、話すほどのことじゃない、ことの方が、説明しやすい悲劇よりも、むしろあとになってじわじわときいてきちゃうのよね"

    "そうか。結婚生活って、というか、生きてゆくことって、おばけの出現の連続なんだ。
    こわがるから、出るんだ。
    気にするから、見えるんだ。"

    "今、なんだよね。しっかりこの手でつかまなきゃならないのは、過去や未来じゃなくて、今の、この生活なんだよね"

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    2023年10月02日
  • 蛇を踏む

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    捉えどころが分からない世界観なのですが、読んでて自分でどう解釈するのか、考えさせられた作品でした。著者のあとがきに描いてあった「うそばなし」。自分の書く小説のことひそかにそう呼んでいることも少しユニークで、とても、著者の
    明るさが伝わってきました。「蛇を踏む」は、主人公が公園で蛇を踏んでしまい、家に謎の女が現れてしまい、その謎の女は、主人公の死んだ母だとう言うのだが、主人公の母は生きている。
    蛇が化けて現れてしまったのか、そう考えるなか
    二人の奇妙な生活が始まった。
    芥川賞を受賞した著者の代表作です。
    どこか民俗文学を思わせる、不思議なお話がとても、心地よかったです。

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    2023年09月25日
  • ニシノユキヒコの恋と冒険

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    どの話も面白い
    声も仕草も態度も見た目も全部きっとしっくりくる、つるつるした完璧さを持った男の子なんだろうね、会ってみたいけど、ほんとにいたらやっぱちょっと困るのかなー、とめどない世界で頑張っていきよーね

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    2023年09月13日
  • 龍宮

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     名前が付けられたり付けられなかったりするような不思議な人間ではない生物の生き様やその生物と人間との関わりを描いた幻想譚の短編集。
     始めはそれぞれの話に出てくる怪異が何かのメタファーなのではないかと思って一つ一つ考えて読んでいた。けれど、「荒神」まで読んだところで、そこまで深く考えずに不思議な世界の雰囲気を楽しむものであることに気付き、それ以降はその世界にどっぷり浸かることだけを考えて読んだ。この考えは意見が分かれると思うが、それが幻想小説のいいところだと思う。
     個人的には「狐塚」と「鼹鼠」が好きだった。「狐塚」は狐のような高齢の男性と主人公の年の離れた恋の話で、その男性だけでなく人間もま

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    2023年09月10日
  • 溺レる

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    「立ち向かう」から逃げてみたのはいいけれど、でも「逃げる」って、どこへ?  
    なんとなく満たされない心の隙間や、漠然とした不安を情欲で埋める男女たち。この気持ちは愛なのか気の迷いなのか。幸の味も不幸の味もわからなくなって、途方に暮れているような掌篇集だった。

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    2023年08月22日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    帯は、
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    あなたなら、
    この旅に誰と出かけますかーー?
    豪華寝台列車「ななつ星」をテーマに
    7人の人気作家が紡ぐ「旅と人生」
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    小説5編と随想2編が収められています。

    表紙の暗闇のなかの流れ星と、
    車窓から漏れる灯りが素敵で。

    以前、文学YouTuberの寝台列車のなかでひたすら読書する動画を見たことがありますが、列車とか旅は非日常感があってドキドキワクワクしますね。

    列車をテーマにしても、オーソドックス(私の中では熟年夫婦やカップル)な物語だけでなく、友情や幽霊が出たり、感染症の流行で乗

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    2023年08月20日
  • 100万分の1回のねこ

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    100万回生きたねこから、こんなふうにインスピレーションを受けるんだなぁと、どのお話も面白かった。一番面白かったのはゲームの中のネコの話。

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    2023年08月18日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    アンソロジー。
    どの作品も いいな、と思えた。ほのぼのだったりしみじみだったり。

    中でも特にいいなと思えたのは、恩田陸の作品だった。とても、素敵だと思う。

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    2023年08月07日
  • センセイの鞄

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    ずっと読みたい!と思ってた本、やっと読めた…
    全体的な雰囲気、文章の感じはとても好き。
    森のような文章、読んでいてとても落ち着く。
    正直、自分が主人公と同じ年齢で、20個以上歳が離れた初老の男性と恋愛できるか…ってなるとかなり想像がつかなくて、あまりそこは共感できなかった。でもツキコさんとセンセイの間にあった静謐で淡い時間の流れは、かけがえのないものだったんだろうな、ということはすごくわかった。自分が主人公と同じ年齢になった時、どう読めるか、もう一回読んでみたい。

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    2023年08月04日
  • パスタマシーンの幽霊(新潮文庫)

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    『ざらざら』の続編。
    ちりちりと心を焦がす残り火を、最後は自分の息でふっと消す。「恋のお葬(とむら)い」をするような短編集だった。どうして恋は、好きなればなるほど上手くいかなくなってしまうのだろう。同じくらいの「好き」じゃなくていいから、あともう少しだけ、一緒にいる口実にできるくらいの「好き」でよかったのに。

    「杏子とおかまの修三ちゃん」、「誠子さんと山口さん」の連作短編が大好き。

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    2023年07月31日