川上弘美のレビュー一覧

  • 真鶴

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夢か現か、その境界が曖昧というか...どちらも主人公にとっては本当なのだと思う。
    人との距離感をぴたりと表現しておきながら、登場人物同士はぴたりと合わない寂しさ。
    それでも/だからこそ、誰かを強く想うのかな。自分にそんな気持ちあったっけ?と振り返った。

    0
    2024年08月18日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

    Posted by ブクログ

    小学生の幼なじみ男女2人の語りで、物語は進む。『七夜物語』の主人公たちの子どもの成長譚を描く続編。

    次から次へと本を読んでいるので、すぐに読んだかどうかすら忘れてしまう今日このごろ、七夜〜の内容もすっかり抜け落ちている状態で読み始めた。と、「グリクレル」という単語が出てきたとき、主人公の父親のように記憶の奥のほうにある何かが引っかかってきた。

    いじめや家族関係のあり方などの問題を絡めたこの作品は、小学生らしい彼らのつぶやきのなかに丁寧な思考と哲学的な問答もあって、じんわりと心に沁みてくる。
    登場人物のその後にさらりと触れる、エピローグ的な最終章もよかった。

    0
    2024年08月14日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

    Posted by ブクログ

    最近「推し活」という言葉を私もよく聞くようになりました。私の世代で「ファン」という言葉がありましたが、どうもそれ以上の熱気を帯びた活動のようです。

    私はそれほど熱を帯びた「推し」はありませんが、好きな作家さんというのは、なんとなく出来上がっています。そのお一人で、川上弘美さんの作品をここ数日で480ページの長編を読み終えました。

    今回の主人公は小学4年生の少年と少女で、2人共に外側からは大きな問題だろうことを、静かに日常の中で流しつつ、ファンタジーな出来事にも遭遇して、成長していく姿がとても美しく、優しい物語です。

    特に少女は学校でいじめを受けるのですが、主人公の少年少女が、いじめに対し

    0
    2024年08月13日
  • 七夜物語(下)

    Posted by ブクログ

    上中下、最後まで飽きることはなかった。
    子供の豊かな感受性で語られる情景。
    さよは呼び捨てで仄田くんは二人称で書かれているのは説明できないけど効果的だった。
    響く内容が多く、大人はもちろん、子供こそ読んだらいいと思った。

    0
    2024年08月10日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

    Posted by ブクログ

    「続」表記は知りつつ「子供の日常と心情を丁寧に描いた3年生編・続編4年生編とかかな」と読んでいたら、後半でただの続編でなく子世代編だった→何ともとは冒険ファンタジーだった→大幅に時間がスキップして着地、と順繰りに衝撃が来ました。なかなかない読書体験だった。

    0
    2024年08月01日
  • 某

    Posted by ブクログ

    私達が当り前として受け入れている、正しくは受け入れさせられているというべき、成長において追うべき過程をひとつひとつ丁寧に確認していく物語。ありえない不思議な設定の中、どこか心当たりがある感じ。人は係わりの中で、何者にかになっていく。

    0
    2024年07月24日
  • 明日、晴れますように 続七夜物語

    Posted by ブクログ

    そうか、そうか、そうだった!と思い出す。

    いや、ほとんど忘れてるけど。

    悪くない、けどファンタジーはやっぱり苦手(^◇^;)

    0
    2024年07月24日
  • ざらざら(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読みやすい恋愛小説だなぁ。
    最初の感想はこうでした。
    でも、段々とその中にあるものが、じわりじわりと染み込んできました。

    恋愛小説のなかには『え?こんな風になる??こんな事しちゃうのかぁ』と思うような、人物の心理描写がありました。ある人にとっては、それに共感ししっくりくるのだと思いますが、私にとっては恐怖でしかないような。

    この小説も、最初はそんな印象でした。
    でも、じわりじわりと染み込んでくると、その中にあるものがとても分かるのです。

    恋愛って、やるせないし愛おしいし。苦しいし楽しいし。そうだよねぇ、と。

    0
    2024年07月17日
  • 恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ

    Posted by ブクログ

    疎遠になってもまた近づいたり、 恋じゃなくても会いたいねと言い合ったり、 そんなことができるようになるなら、 60代って良いかも。

    0
    2025年12月04日
  • 猫を拾いに(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    少し常識と比べたら変わった境遇だったり、体験だったり、なんとなく謎な人とか宇宙人とか小さい人とか幽霊だったりが出てくるちょっと不思議なテイストの21編の短編集。みんなもやっとしたものを抱えながらも、「まあいいか」とそれでも前を向いていくような、寂しさや悲しみに寄り添う温かさを感じました。特に『信長、よーじや、阿闍梨餅』がいちばん面白かった。
    1話1話が短いので思い出した時に少しずつ読み返したくなりそう。

    0
    2024年06月30日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    非現実だと気づいた瞬間スッとその世界に入り込んでしまう

    着地点が想像できずふわふわと読み進められて心地良かったです

    一編が短いのに登場人物がどういう人なのか分かりやすく書かれているから読みやすくて楽しめた

    川上弘美先生の本は初めて読みました、一見ミステリーのようなタイトルなのにゆるいかわいい表紙でどんな本なのだろうと買ってみたのですが見事にハマりました。
    他の本も読みます。

    0
    2024年06月29日
  • ニシノユキヒコの恋と冒険

    Posted by ブクログ

    ニシノユキヒコの恋と冒険、「恋と冒険」なんて楽しいことが起きそうなタイトルなのに、この本はずーっと物悲しい。明るいし、愛や愛になりそうなもので溢れているけど、物悲しい。
    そして悲しくて寂しいのだけど、カラッと乾いて心地よくて、不思議な小説だなと思う。

    まずニシノユキヒコの最期から始まり、その次に中学生の頃の彼を知ることになるので、とにかくニシノユキヒコは寂しい人だなと思うことになる。そこから彼がどんな恋愛をしていくか見ていくと、彼の冷たいところにより恋愛が成就していかないのがものすごく悲しい。彼が冷たいのが理由だとしても、彼が可哀想で、「わーん」と泣きたくなる。

    女の子たちが、何をニシノユ

    0
    2024年06月20日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    なんとなくな毎日を送っている。
    なんとなくなのに、言葉にすればカタチとなって残るから不思議だ。
    なんとなくな毎日は流れてしまうけれど、カタチに残せばたちまち きらめき出す。
    川上氏の、言葉の選び方が好き。
    辞書を引くこともあるけれど、川上氏に選ばれた言葉を理解して意識の中に埋めたい。

    0
    2024年06月20日
  • 森へ行きましょう

    Posted by ブクログ

    500頁の長編なのだが、面白くて3,4日で読んでしまう。
    弘美には珍しく幻想要素の殆どない小説。
    恋愛小説と言っていいかどうかは微妙だが、2人の留津=ルツの
    人生の物語

    川上弘美22冊目

    0
    2024年06月02日
  • わたしの好きな季語

    Posted by ブクログ

    帯より。
    「季語がよびさます忘れえぬ瞬間。
      散歩道にほころぶ梅を愛で、
      茄子とみょうがで濁酒。
      ぬくぬくと朝寝をむさぼり、
      ががんぼを一人いとおしむ。
    行きつけだった居酒屋から、東京の四季おりおり、 
    少し人見知りな 作家の日常まで。
    川上弘美がもっと近くなる 俳句エッセー96篇。」

    季語の学びの本ですね。でも、ただ意味の説明ではなく、俳句エッセーになっていて、面白いです。
    (川上弘美さんは、随分前に読んだ「センセイの鞄」がとても好きです。その時に、しみじみとこの本好きだなぁ〜と感じました。)

    こちらの「わたしの好きな季語」は、決して数は多くはありませんが、季節ごと、そして

    0
    2024年05月26日
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    丁寧に作られたパフェを食べているようだった。
    おやこんな展開、おやこんな設定、おやこんな描写…と新鮮な驚きが続き、驚きつつもどれも心地よい驚きだった。

    「風が吹いて、何かの匂いをはこんできた。それはきっと、失われたたくさんのものの、きれいなきれいな匂いだ。」
    娘を胸に抱いたときの温かさや重み、娘のつむじの優しい香りは、いつかわたしがそれを思い出せなくなっても、風に吹かれて心地よいと感じたときに、風と一緒に運ばれているのだろう。

    0
    2024年05月30日
  • 真鶴

    Posted by ブクログ

    最初から最後までこの空気がたもたれていることが、まずはとんでもない。それぞれの存在と、それからその不在とが、遠近とか濃淡でしかないような、あいまいさがすごい。そうした物語の世界は幻のようだけれど、実際にぼくたちのいだいている認識というものを突き詰めていくとそれはすごくあやふやなもので、そういうなかで明瞭に立ち現われる死という事実は、それが行政的なものに過ぎないからこそ、明瞭であるように思われるのかもしれない。

    0
    2024年05月15日
  • おめでとう(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「冷たいのがすき」がすき。言葉の細かいところにこだわる人が多く出てきたと思う。私もそういう性分だという自覚があるので親しみがもてた。

    0
    2024年04月30日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    匿名

    購入済み

    ほろ苦さが秀悦

    ドラマでこの本の存在を知りました。

    豪華な作家陣と、歌詞そのものから情景が浮かびやすいユーミンの曲がどんなストーリーになるのか気になり、一気読みしました。
    多くのストーリーでのユーミンの歌詞の世界で表現されているほろ苦さが秀悦でした。

    もっとマイナーな曲を元にした第2弾が出ないかとひっそり期待。

    #共感する #エモい

    0
    2024年04月08日
  • 某

    Posted by ブクログ

    いつもながら設定が斬新でした。特に最終章の光と言う物語がいい。ひかりは曖昧に生きていたけれど、みのりを恋する事を選ぶ事で変化が出来なくり恋と言う感情を知り、曖昧な性格に彩りが生まれたところが好き。ひかりは恋をして自分らしく生きたんだと思う。

    0
    2024年04月07日