川上弘美のレビュー一覧
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小学生の幼なじみ男女2人の語りで、物語は進む。『七夜物語』の主人公たちの子どもの成長譚を描く続編。
次から次へと本を読んでいるので、すぐに読んだかどうかすら忘れてしまう今日このごろ、七夜〜の内容もすっかり抜け落ちている状態で読み始めた。と、「グリクレル」という単語が出てきたとき、主人公の父親のように記憶の奥のほうにある何かが引っかかってきた。
いじめや家族関係のあり方などの問題を絡めたこの作品は、小学生らしい彼らのつぶやきのなかに丁寧な思考と哲学的な問答もあって、じんわりと心に沁みてくる。
登場人物のその後にさらりと触れる、エピローグ的な最終章もよかった。 -
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最近「推し活」という言葉を私もよく聞くようになりました。私の世代で「ファン」という言葉がありましたが、どうもそれ以上の熱気を帯びた活動のようです。
私はそれほど熱を帯びた「推し」はありませんが、好きな作家さんというのは、なんとなく出来上がっています。そのお一人で、川上弘美さんの作品をここ数日で480ページの長編を読み終えました。
今回の主人公は小学4年生の少年と少女で、2人共に外側からは大きな問題だろうことを、静かに日常の中で流しつつ、ファンタジーな出来事にも遭遇して、成長していく姿がとても美しく、優しい物語です。
特に少女は学校でいじめを受けるのですが、主人公の少年少女が、いじめに対し -
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ニシノユキヒコの恋と冒険、「恋と冒険」なんて楽しいことが起きそうなタイトルなのに、この本はずーっと物悲しい。明るいし、愛や愛になりそうなもので溢れているけど、物悲しい。
そして悲しくて寂しいのだけど、カラッと乾いて心地よくて、不思議な小説だなと思う。
まずニシノユキヒコの最期から始まり、その次に中学生の頃の彼を知ることになるので、とにかくニシノユキヒコは寂しい人だなと思うことになる。そこから彼がどんな恋愛をしていくか見ていくと、彼の冷たいところにより恋愛が成就していかないのがものすごく悲しい。彼が冷たいのが理由だとしても、彼が可哀想で、「わーん」と泣きたくなる。
女の子たちが、何をニシノユ -
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帯より。
「季語がよびさます忘れえぬ瞬間。
散歩道にほころぶ梅を愛で、
茄子とみょうがで濁酒。
ぬくぬくと朝寝をむさぼり、
ががんぼを一人いとおしむ。
行きつけだった居酒屋から、東京の四季おりおり、
少し人見知りな 作家の日常まで。
川上弘美がもっと近くなる 俳句エッセー96篇。」
季語の学びの本ですね。でも、ただ意味の説明ではなく、俳句エッセーになっていて、面白いです。
(川上弘美さんは、随分前に読んだ「センセイの鞄」がとても好きです。その時に、しみじみとこの本好きだなぁ〜と感じました。)
こちらの「わたしの好きな季語」は、決して数は多くはありませんが、季節ごと、そして