川上弘美のレビュー一覧
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とても面白かったです。
ガールズトークとは言え、この「これでよろしくて?同好会」はなんだか不思議でおかしくて好きです。
わたしもいろいろ参加してみますが、いつも菜月さんポジションで話を聞いている人だな…と思っているので、勝手に親しく思いました。
菜月さんの日常は閉塞感だらけで、菜月さん我慢強いなぁと思いましたが、結婚生活って多かれ少なかれこういうものなのかもな、と思いました。大変そう。
人は変わっていくもの、という菜月さんの気付き、わたしも大切にしようと思います。
「これでよろしくて?同好会」、入りたいです。
会の新メンバーの、「ゲイの修三くん」って、「ざらざら」とかの「オカマの修三ちゃん」と -
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「これでよろしくて?同好会」。おばさまを中心に女の人たちが集まっては夫婦や家族の問題についてごはんを食べながら話し合う場。話し合うと言ってもゆるく、でも実はなかなか鋭い納得の洞察があったりして、すごーく面白い。
ひょんなことからこの会に参加するようになる菜月は30代の専業主婦(子どもはまだなし)。そこそこ幸せだけど、夫や姑とその家族のこととかなんとなくのもやもやを抱えていて。この会に参加して即何かが解決するわけではないけど、菜月の中で少しずつ整理されてゆっくりと前に進み出せた・・のかな。
ストーリー性はあまりないんだけど、同好会の話し合いがいちいち面白すぎる!おばさまの的を得た物言いも良い。経 -
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川上さんを読むたびに思うのです。私はこんな作品は嫌いなはずだと。
不思議な幻想譚です。ファンタジー。登場するのは人間になった蛸、膝ほどの大きさの14歳の姿の曾祖母、ケーンと鳴く老人、台所に出没する小さな荒神。。いずれも人にあらざるもの。私はこうした幻想作品にはあまり手を出さないはずなのです。
それでも川上さんの世界に入り込めます。それは、そうした不思議な世界がおどろおどろしくでもなく、少女趣味的なファンタジックでもなく、ごくありふれた事象の様に描かれているせいかも知れません。フワフワと心地よく川上ワールドを漂えば、それはそれで心地よいのです。
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川上さんは、何時も不思議な話を書く人ですが、その中でも"有り得ざる者”や”有り得ざる事"が出てくる「蛇を踏む」などの作品と、ちょっと変わった人々を主人公にする「センセイの鞄」のような作品があるようです。
これは、そういう意味では「センセイの鞄」の系列です。
例によって、なんだかフンワリした感覚に浸ってしまいます。所々ではニマニマと笑い出してしまいます。そして、時に切なくなります。
他の人の評価を見ると、やはり極端に割れてしまいます。リアリティを求めてしまうとダメでしょうね。こんな高校生は居ないし、周りの人物も変過ぎます。川上さんの作品は小説と言うより"物語& -
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川上さんらしい作品です。
何と言うか、おとぎ話のような登場人物の実在感の無さ。それで居て、存在感はしっかり有るのです。
前半は普通に始まります。実の父親は早く死に、今は春画を描く義父と暮らす幼い姉妹。その義父も事故で亡くなり、母と時折訪問するその愛人との思春期。そして姉妹も大人になり。。。このあたりから、川上さんらしい奇妙な”変身物語”が始まります。繭に包まれ、やがて発芽する姉の恋人。恋人の下に現れる義父のモデルだった男女の幽霊。。。
この何とも言えない、取りとめも無く、つかみ所も無い物語は何なのでしょうかね。私は普通ならこういった話は苦手なはずなのですが、何故か川上作品には惹かれてしま -
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短編4作を収録しています。
「物語が、始まる」は、主人公の女性が公園の砂場で男の「雛型」を拾い、育てる話です。やがて「三郎」と名付けられた雛型と彼女との間で少し奇妙なラヴ・ストーリーが展開されていきます。
「トカゲ」は、マナベさんという近所の主婦から、幸運の「座敷トカゲ」を授かったカメガイさんの話です。トカゲはヒラノウチさんの家に預けられ、急速に成長していきます。
「婆」は、主人公の女性が一人の老婆に手招きされ、彼女の家で奇妙な時間を過ごす話です。最後の「墓を探す」は、寺田なな子が、父親の霊に促された姉のはる子に付き添って、先祖の墓を探す話です。
著者の作品には、どこか現実感の欠如した