川上弘美のレビュー一覧

  • 此処 彼処

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    2010/08/15 ひといきで読めるきれいな掌編。エッセイのお手本にしたくなる。この人の本は、どれも字体が作風にあっていて好き。

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    2010年08月15日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    5分の4は本当からなる日記。
    残りの20%が何なのかは明記されず。
    ほのぼのと、でもあんまり温かくなく淡々と。
    引き続き不思議な感触です。

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    2010年07月31日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    旅行中の電車の中で読んだ。一緒に行った相手が寝ていた横で読んでて、そのだらっとした雰囲気に、この文体がぴったりで、すごく好きになった。
    長男とラーメンを食べにいく話が一番好きかもしれない。

    こんな距離感の親子、いいな~~

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    2010年07月28日
  • いとしい

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    川上弘美さんの作品って、不思議な雰囲気醸し出してるよね。宮田毬栄さんの解説に納得。
    もともと川上作品というのと、あとはやはり主人公の名前に惹かれて、読んだんだけど (^_^;) 『センセイの鞄』ほどではなかったけれど(なので星は4つ)、なかなか良かったです。

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    2010年06月30日
  • 椰子・椰子(新潮文庫)

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    電車内で読む。
    独り、ニヤニヤしたり膝を打ったりほぉーっと感嘆したり…たぶん傍で見てたら、かなりヘン。
    でも、降りるギリギリまで止められない。

    まずは装丁のもぐら、里芋型の顔をして、ランドセル背負って手押し車を押しながら、
    じっとこっちを見ている。
    “私”はこのもぐらと一緒に写真を撮る。
    このもぐら、小学6年生くらいの背丈でどこか人間じみている。
    で、もぐらの気に障りそうな言葉が「唯物史観」「石鹸シャンプー」「ガラスの破片」など。
    “私”は、気を遣いながらもぐらと話す。
    話すうち、もぐらが妊娠していることを知り、あまり立ち入ったことは訊かないようにしよう、と“私”は思う。

    …と、こんな世界

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    2010年10月01日
  • 此処 彼処

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    しんみりしたり、なつかしかったり。うまいなぁと思います。ゆっくり楽しんで読めない自分がちょっと悲しい。よいなぁと思ったのになんだったか次の日には忘れているの。コッコ頭はパニックのせい?

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    2010年05月04日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    ゆっくりと読書がしたかったので。
    「玉骨」を読んで辞書を開きたくなりました。
    知らないことばに出会う驚きに出会いたくなりました。
    ゆったりと、こんな生き方というか、
    ものの見方をしてみたいものだなあと思います。

    昔、国語の先生が、
    「女性作家はすごいよね。
    文章を書くのと、家事とか子育てとかを、なんなくさらっと
    両立しているもの」とおっしゃっていましたが、
    特に彼女には、この先生の感慨があてはまりそうです。

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    2010年04月21日
  • センセイの鞄 1巻

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    あえて漫画版のほうを。原作のほうも好き。
    川上弘美と谷口ジローという組み合わせが以外だった。リアリスティックな絵柄の谷口さんと、どちらかといえばつかみどころの無い話を書く川上さんの取り合わせはどうなのかと思ったが、意外にもしっくりくる。

    原作ではぼんやりとしか出てこない月子さんとセンセイの人物像を、あいまいなままビジュアル化したところが驚き。
    お酒を飲んでるシーンが美味しそう。かつセンセイの手酌が美しい。

    全2巻

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    2010年05月15日
  • ニシノユキヒコの恋と冒険

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    ニシノユキヒコ は、ひとりぼっちで、スマートで、セックスが良くて、そのうえ顔も良くって、仕事もできて(最後は社長さん)、こなれた雰囲気のくせに、ときどき寂しそうにするのです。
    女の子キラーですよ。悪いおとこですよ。

    彼とある時間を過ごした女の子10人が、彼のことを振り返る という形式のショート。
    彼は深層がクールなくせに、そんな自分によく頭を抱えています。

    「どうして僕は人をきちんと愛せないんだろう」

    現実に身近にいたら ぶっ飛ばすか、のめり込んじゃうか の どちらか。
    ダメ男好きの方は、後者でしょう。わたしもそうかも。
    けれど、ニシノユキヒコ は、たぶん、わたしの手には負

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    2023年02月19日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    『卵〜』の続編。
    嘘と本当の間のような、こういうテイストが好き。すっとぼけた感じ。
    ヨーダの話が良かった。

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    2010年06月01日
  • あるようなないような

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    川上さんの本は、2冊目。川上さんは小説よりもエッセイの方がおもしろいかも知れませんね。
    世界を川上さん好みの風味に味つけし直した淡い淡い幻想世界は、理学部という出自も生かして巧みに練り上げられていて、読み手は安心して現実世界から離脱するができるのではないでしょうか。全編を通じて、温かくてゆるくてちょっと不気味な生命のぬくもりを感じさせ、心の渇きを癒してくれる良心的な作品

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    2010年03月14日
  • センセイの鞄 2巻

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     最近立て続けに、谷口ジローさんの漫画を二冊購った。
     谷口ジローさんといえば、「『坊ちゃん』の時代」からのファンで、以後『父の暦』とか『遙かな町へ』などの作品を読んできたところだ。 
     最近購った二冊の本というのが『センセイの鞄』と『欅の木』である。
     どちらも原作があり、前者は、川上弘美さん、後者が内海隆一郎さんである。
     川上さんの作品は原作を読んだ時に、淡々と描かれているのがとても印象に残っている。
     内海さんのほうは未読であるので、また原作に触れてみたい。
     谷口さんの絵は、丁寧でしかも嫌味がなく淡々と描かれているのが大変好感がもてて好きだ。
     この2冊は特にそれを感じて、最後のペー

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    2010年03月11日
  • センセイの鞄 1巻

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    原作付きの作品が結構多い谷口センセーですが
    コレはその中でもたぶんかなり異色な作品。
    恋愛漫画ですよ!奥さん!
    原作は未読ですが、たぶんコレは
    原作より原作の空気感出てるんじゃないかと。(何w)
    谷口センセーの絵で描く恋愛ってのは
    どこか透明で、淡々としていて……溜息が出るほど切ない。
    なんだよ!こんなにキャリアがあって、なおも新境地なのかっ!と
    改めて谷口センセーのバイタリティを尊敬します。

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    2010年02月22日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    まさになんとなくな日々がつづられています
    これも眠れない夜とかに読みます
    さらっとしているようでかなり読み応えのあるところが大好きです

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    2010年02月05日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    空想の混じったエッセイの第二巻
    やはり、心情描写が繊細!だけど芯があって倒れないところがいい!書き手の傲慢さがない!
    読むと落ち着くので、夜眠れない時とか、混乱期に読む

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    2010年02月02日
  • いとしい

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    かわってゆくことは恐ろしい、と常々思っているわたしにとって、特に人の心の中の変化をこの本を通して見つめていることがとてもつらかった。何よりも”普通”に穏便であると感じた、主人公と紅郎の絆の危ういことよ。ねえちゃんの立場でしかいられないほど、すべては移ろうものなのだなあ。そしてその変化が全て自分たちの中から生じていること。誰にも何の罪もなく、自分の中身に気づくことが残酷だと思った。人は一人で生きて入られないけど、一人にはかかえきれないくらい、大きなエネルギー。

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    2010年01月27日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    なんとなくな日々、それは川上さんらしい拘りの日々ともいえる。
    取り立てて取り上げるほどのものでもない風景や事柄が、彼女の目や心、
    そして文章を通すと、こんなにも味のあるものとして表現される。
    さらりと書かれているのに、滋味豊か。
    読後、自分を取り巻くすべての事物と心合わせたくなった。

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    2010年05月31日
  • いとしい

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    最初読んだとき、あぁこれはだめだと思いました。
    が。
    今回えいっと読み返し、やられてしまった。


    果てしなく非現実的で、しかしおそろしく日常的。
    愛するっていったい、どういうことなんでしょう。
    わたしも、「よきもの」になりたいと思いました。
    なれるような気がしました。


    変わることはおそろしく、しかしその後の新たな世界もまた
    切なくも愛すべきものに思える。たぶん、自分のこころ次第で。

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    2009年11月10日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    ぼーっとするには最適。ときどき日常か非日常なのかわからなくなるときがあって、そこがよい。そして、いつもお酒がおいしそう。

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    2011年09月03日
  • 此処 彼処

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    川上弘美さんの本は最近よく読んでいますが、エッセイが読みやすいです。
    「ゆっくりさよならをとなえる」「大好きな本」「あるようなないような」「なんとなくな日々」に続いて5冊目のエッセイになります。
    1編が3,4ページと短くて50編ほど収められています。

    場所についての言及をこれまで避けていたのですが、今回は場所にこだわろうということで地名がたくさん出てきています。

    川上弘美さんは放心できる自分の場所を持っているということです。
    法律的には自分の土地や建物を所有していなくても、ここはわたしの場所なのである、と言います。
    そういう場所は誰にでもあると思います。
    わたしが放心できるお

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    2009年10月04日