川上弘美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ喪失と、「距離」の物語。「距離」とは、他人との距離でもあり、自分との距離でもあり。
百の成長と、それに伴ってなくなってくるもの。時間が経つに従って、変わってくる他人との関係(百でも、母でも、青茲でも、礼すらそうだ)、それに伴う何かの喪失。喪失がいいことなのか悪いことなのかは分からない。決めるのはその人間との距離と関係のような気もする。自分の中での喪失もまた然り、であろうか。
水のようにひたひたと様々な「距離」にふれ、最後は光が差してくる。光が差すのをハッピーエンドと判断するのは楽観的すぎると思うが、自分と他人と向き合い続けたこの物語の末には少しでも希望があって欲しいとは思った。 -
Posted by ブクログ
別の本に『百年』が紹介されていて、気になったので読んでみました。
川上さんの作品は初めてです。
内容に疑問や余白が多く、短編なのに詩みたいだなと思いました。
サカキさんはどうして死にたくなってしまったのだろう。
助かって?しまったあとは、どんな気持ちで87歳まで生きたのだろう。
この物語は、主要な登場人物二人が、既に他界しており、「私」が俯瞰してみている文章になっていて、とても不思議な気持ちになりました。
この作品を通して、何を伝えたかったのか。余白が多い分、考える甲斐があります。
肉体はなくなっても、人の想いは一生残り続けるのかなと思いました。