川上弘美のレビュー一覧

  • これでよろしくて?

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    "日本の男たちはすべからく、妻に「母性」だの「いたわり」だの「包容力」だのを望むものなんだからね。"(p.184)


    "「いい子」になりたいから、嘘をつくのではない。そうではなく、今ここで人生が終わるわけではない、人生はこの先もたぶんしばらくは続いてゆくから、嘘をつくのである。"(p.204)

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    2020年08月07日
  • ニシノユキヒコの恋と冒険

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    ネタバレ

    イケメンで優しくてセックスも上手くて、そして良い声の持ち主、ニシノユキヒコ。
    彼と関係のあった女の人達が、ニシノユキヒコとの思い出やら本人について語るのだが…

    こういう男って、現実にいるよね。ってのが感想。
    生粋の女たらし。めちゃくちゃモテる。
    女の人から別れようって言われると、途端に寂しそうにする。いるわー。笑

    さて。そんなニシノユキヒコだが。
    人を愛するっていうのはどういうことなの?とか、お姉さんのこととかで、彼なりに様々思い悩んでいた。
    読んでいて、何だが掴み所のない男だなと思った。
    自分の欲求に素直に従っているような感じなんだけど、それだけじゃないんだよね。

    読後感は、何か夏の夕

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    2020年05月30日
  • 溺レる

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    入り込むと現世から逃れられないような引力がある。誰もが逃げていて、何から逃げているのか、頂点に君臨している者達から逃げているのか。何世紀経っても不老不死で生き続けている夫婦もいるのだから果てがない。どれが自分にとって理想的な逃避行か、探すのも面白いかもしれない。愛欲の故の溺レるというは正にそうで、どの短編でも少なくとも愛情や欲に溺レていた。

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    2020年05月14日
  • 100万分の1回のねこ

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    13人の作家による、
    佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」へのオマージュ

    どの作品も、原作への愛に満ちている
    ひとつだけねこ関係ないのがあったけど(笑)
    あれはあれで面白かったし。

    原作をもういちど読みかえしたくなった。

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    2020年05月02日
  • 七夜物語(下)

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    上・中巻を数年前に読み、下巻の存在をすっかり忘れており
    本棚を整理していて下巻を未読なことに気付く。

    物語の中で出てくるサクランボのクラフティー、
    ちょうど1年前くらいに娘と作った事を思い出す。

    大人になってしまった私には少し退屈だったけれど、
    雰囲気は充分楽しめた。

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    2020年04月27日
  • 光ってみえるもの、あれは

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    なんだかつかみどころのない話ですね。
    本棚に眠っていたので、多分以前にいちど読んだことがあると思うのですが全く記憶にございませんでした。今回再読してみて改めてつかみどころのない話なんだなと思いました。登場人物はそれぞれに魅力的な人たちですが、実際には存在し得ないと思います。

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    2020年04月22日
  • 森へ行きましょう

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     「るつ」という音の名前を持つ複数の女性の生涯を、パラレルワールドのように並行して綴った物語。
     前半は「留津」と「ルツ」という二人が登場し、後半になると「るつ」「流津」「瑠通」「る津」「琉都」などというように徐々に主人公が増える。彼女たちはどのストーリーでも同じ家庭に生まれるが、その家族構成は母の生死、父母の関係性などの点で微妙に異なっている。その小さな枝分かれが、やがて森の木々のように入り組んで、後の人生に大きく差をつけていく。
     「るつ」たちの友人や恋人、同僚は、彼女の人生に登場するタイミングを変えながら、それぞれのストーリーに登場する。すなわち、あるストーリーでは友人だった女性が違うス

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    2020年04月17日
  • これでよろしくて?

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    川上弘美さんの長編小説。
    子どものいない主婦が、ある日元カレのお母さんに出会い、「これでよろしくて」同好会に誘われ参加するようになる。
    そこではそれこそ他愛のない日常的な疑問や不満が話し合われる。
    そこで話すこと以外も、主人公の主婦が日常生活の中で日々感じていることや、旦那さんや義理の家族に対し感じている細かい感情が、これでもか、というくらいに吐き出されていて、多くは共感できるものの、ずっと読んでいるとつらくなる。
    最後にどんでん返しがありそうで、ちょっと期待したが、そうでもなく、読み終えて脱力した。

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    2020年04月10日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    恋愛でも偏愛でもなく、変愛。変な愛の短編集。変だけど当人たちにとっては大真面目。
    幻想小説を読んでいるときみたいな、いつの間にか背後にこことは違う世界の気配がぶわっと広がって迷い込んでいくような没頭感を覚える作品が多め。
    一部文章が合わなくて読みづらい作品もあったけれど、そこを乗り越えたらすいすい読めた。
    形見…川上弘美さん
    梯子の上から世界は何度だって生まれ変わる…吉田篤弘さん
    クエルボ…星野智幸さん
    あたりが好み。

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    2020年04月06日
  • いとしい

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    恋愛小説ですがいろいろ奇妙です
    まぁそこが川上弘美ワールドなんでしょうけど

    オトヒコは何者なのか?
    ミドリ子は何者なのか?

    たんたんと読んだって感じです

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    2020年03月20日
  • 龍宮

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    読んでるあいだ、常識とか、当たり前とか、普通とか、なんかどうでもよくなるような、生温かい、こっくりとした水の底にいるような奇妙な安心感を感じた。

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    2020年03月20日
  • 真鶴

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    礼は本当に失踪なのか、京が殺したのか、時系列がバラバラで妄想なのか、現実なのかの境界線も曖昧な表現が多くてなかなか難しかった。
    礼の前で妻になり、青磁の前では女になり、母の前では娘になり、百の前では母になり....。
    ラストの暖かい感じは良かった。
    真鶴に一度行ってみたい気がする。

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    2020年03月18日
  • 龍宮

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    透明感の無い、薄い膜を一枚隔てた向こう側を見ているような世界観。
    自分が知らないだけで、どこかにあるのかもしれない。
    道徳的に倫理的に不味いことが罷り通る解放感。
    不気味と神秘的の狭間。
    昔話と近未来の狭間。
    八百万の人間臭い神様の話なのか、妖怪なのか。
    隙間にぬるりと入り込まれた。

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    2020年03月10日
  • 100万分の1回のねこ

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    角田光代、広瀬弦のが素晴らしい。
    元々の絵本を読んでいなくても中々に味わい深いものがたくさん。
    町田康だけ独自路線だったな。
    あと山田詠美は苦手。

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    2020年03月09日
  • 100万分の1回のねこ

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    町田康のを読みたくて、悩んだけど買いました。
    他の作家はすごく豪華やけどそこまで心惹かれるのはなかった。

    町田康はすごく分かりやすく読みやすい町田康だった。話も面白かった。別に猫じゃなくていいはずなのに書き手も読み手もなぜか猫を期待してしまう中で、町田康は唯一猫いっこも関係ないからね。100万の方に焦点当ててて。町田康は紛うことなき猫作家なのに。パンクロックの人だから。
    町田康以外では川上弘美のが面白かったと思う。

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    2020年03月03日
  • 水声

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    血縁の中に潜む声をすくい上げるような丁寧な文体。
    しかし、現在の男女が50代でなお、なんとも密やかな恋を交わしている点は、リアルストーリーとしては頭に描き辛い。

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    2020年02月24日
  • 100万分の1回のねこ

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    「100万回生きたねこ」へのオマージュ。
    豪華だな。そして、色々だな。
    綿矢さんの「表紙のねこが怖かった」という気持ち、わかります。

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    2020年02月06日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    ネタバレ

    「女生徒」や「恥」は好き。
    自分のことを綴った話はいかにも太宰らしい。度々出てくる弟くんが、このあと若くして亡くなってしまうんだなあと思うと辛い。

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    2020年02月02日
  • 100万分の1回のねこ

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    佐野洋子さんの100万回生きた猫をもう一度読み返したくなる。
    猫好き作家さん達なのか、さり気なく猫の特徴を表現してるのが楽しい。

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    2020年01月31日
  • なめらかで熱くて甘苦しくて(新潮文庫)

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    川上弘美さんの小説は、2種類に分かれると勝手に思っている。
    静かながら美しいストーリー展開がある「センセイの鞄」系と、奇妙でいい意味で気持ち悪い「蛇を踏む」系。
    この小説は短編集なのだけど、前半は「センセイの鞄」系で後半になるにつれて「蛇を踏む」系になっていく印象。
    一番最後の「mundus」はラテン語で「世界」という意味らしいけど、はっきり言って常人には訳がわからない。ストーリーの説明をしろと言われても難しい。けど、読んでいて奇妙に心地よい。
    全体的に、とても哀しい。
    そして、そこはかとない色香がある。
    なんとも感想が難しい小説だった。
    奇妙な世界に引きずり込まれたい人にはおすすめ。

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    2020年01月29日