川上弘美のレビュー一覧

  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    私の中でのユーミンの世界とは、ちょっと違う感じでした。
    私が感じるユーミンの詩のイメージから離れて読めば違和感は、なかったかもしれません。

    そんな中で、最終章の「春よ、来い」は、素直に心に響きました。

    生きてる中での冬を乗り越えて、きっと春が来る、春のあたたかさが感じられました。
    ユーミンがみんなそれぞれを和ませ、それぞれの思い出や、出来事に寄り添い、明日への希望を抱かせてくれる。

    私の大好きなユーミンが描かれていて嬉しかったです。

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    2023年02月04日
  • 神様

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    読むと不思議な感覚になるし、世の中や自分を達観視できて、自分がリセットされる感覚でした。とても良き。薄いし読みやすい。

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    2023年01月28日
  • 某

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    ネタバレ

    不思議な話だった。不思議な世界に飲み込まれていってすらすらと読めたがアルファとシグマという仲間が出てきた途端つまらなくなった。何者でもない者は1人(最低2人)でいいと思う。

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    2022年12月07日
  • センセイの鞄

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    ネタバレ

    再会を果たした先生と生徒のお話でしたが、中々にツキコさんの心情の描写が少ないのでセンセイに告白した時、「え、好きやったんや!」となりました笑
    歳を考えて、とか世間体を気にして、とかじゃない恋愛、穏やかに流れる川のような果てしない愛に包まれて幸せそうな2人がよかったです。最後センセイは死ぬんだろうなと思っていたので特段驚きはしませんでしたがセンセイの鞄の空っぽの空間だけが広がっていてツキコさんをこれからも包んでくれるのでは無いかなと思いました。
    感情を出すのが苦手、というかなかなか出さないツキコさんが終盤ずっと好きだと言えていてツキコさんにとってセンセイは受け止めてくれる、公平な存在だったんだろ

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    2022年11月22日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    ネタバレ

     松茸を丸のまま焼いて、すだちをじゅっとかけて、醤油をひとたらし(^-^) 川上弘美さん、お酒がお好きなようです。行きつけの店は持たないタイプとか。私は、外で飲んでいた時は、職場の近くに、中間地点に、家の近くにw。新規開拓も楽しみの一つでした。川上弘美「なんとなくな日々」、2009.3発行、エッセイ集、再読。

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    2022年11月13日
  • 龍宮

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    人と人にあらざる者の情交を描いた短編集。

    情交を描いた~と裏表紙の説明にはありますが、どちらかというと大人向け童話や幻想文学のような不思議な世界観。
    描いている内容もエロティック、もしくはグロテスク、あるいはインモラルでありつつも、あまり「生」の香りがせず、語り手の激しい情動もない。極めて静かで淡々とした作風です。
    そんな作風と内容の落差が、「人ならざる者」は人間に近いけど決して同じものではない、理解しあえるものではないという部分を強調しているように感じます。
    私は泉鏡花や小川未明の作品に似た雰囲気を感じました。
    夢の中にいるような、茫洋とした美しい小説です。

    私は「荒神」と最後の「海馬」

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    2022年11月10日
  • ゆっくりさよならをとなえる(新潮文庫)

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    感想
    着飾らない日常を綴る。簡単なようで確かな観察眼が必要。文章に気取りを持たせても具合が悪い。日々を大切にし何気ないことに心を動かしたい。

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    2022年11月01日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    何か特別な事が起こるわけでもなく、そこら辺に転がってるような何気ない日常の一場面を切り取った感じなのに、引き込まれる川上ワールド。すっかり魅了されてしまった。『冷たいのがすき』が特に好き。章子の言葉の選択や感覚がなんとも言えず良い。不倫や浮気ではなく“公式ではない恋愛”とか、「カチンとくる」ではなく「こちんとくる」とか。電話のくだりはすごくわかる。「電話をくれないひとになって、そのうえで、しばしば電話をください」 どの話も、幸せで、悲しくて、微笑ましくて、さみしくて、心地いい、不思議な感覚になりました。

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    2022年10月22日
  • 蛇を踏む

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    人が蛇に姿を変えたり、生き物がドロリと溶けたり、小さくなって消えてしまったり。文体はさらりとしてるのに、不気味さを感じるお話の連続。こういう小説を読み慣れていないので、感想の書き方がわからない…。読んでる間、川上ワールドに入り込み、現実世界を忘れさせてくれる感じ。

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    2022年10月06日
  • ハヅキさんのこと

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    短編よりも短い10ページほどのお話ですぐに読めてしまった。短いだけに細かい説明がなく読み手の想像をふくらませなければならない部分もある。20年前のこと、とかもあるから短い話の中にその人の半生にまたがっていたりするから行間を読んでじっくりと文章を読むとまた違う感想になりそうだ。

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    2022年10月02日
  • 溺レる

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    【2022年58冊目】
    タイトルの「溺レる」も含め、男女の恋愛について書いた短編集。解説を読んで気づいたが、登場人物は全員何かから逃げている。逃げているというか離れようとしているというか。

    しんしんとした描写が続く。終始雨が降っているような雰囲気の話だった。

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    2022年09月27日
  • 晴れたり曇ったり

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    ネタバレ

    エッセイはその人の素の部分が見られるから、怖くもあるけどハマった時には一気に好きになります。
    小説家は難しい堅いことを考えていそうなイメージ。もちろん、それで間違ってはいないと思うけれど、結構変わり者だったりもするものですね。
    川上さんの著作は、不思議な世界観で、その不思議さが垣間見えた気もするし、そうでもない気もするし。
    秋の散歩道で、これまでに出会った人や想い出、考えたことがとりとめもなく際限なく蘇ってくる感覚が分かる気がしました。

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    2022年09月25日
  • 100万分の1回のねこ

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    ほぼ皆猫が出てくる話を書いているのに、一人だけ主題に重きをおいて猫が出てこない話を書いていて、その表現も内容も面白かった。世にも奇妙な物語みたいな内容で、才能を売りますと言ったら本当に才能が売られてしまう話。人間、その場所にある畑を耕すしかないんだなと思った、内容まんまだけど笑

    最後の谷川俊太郎さんの、本文前の作者コメントみたいなところにあった、見果てぬ夢、という表現が、とても好きだと思った。

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    2022年09月06日
  • 蛇を踏む

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    ネタバレ

    蛇を踏む

    著者:川上弘美
    初出:1996年文学界三月号
    1996年度上半期(第115回)芥川賞受賞作

    本棚からあるものを探していると古い文藝春秋が出て来た。最近、あちこちで目にする、というよりすっかり大御所、重鎮になった川上弘美の芥川賞受賞作発表号だった。タイトルを見ても記憶にない。他にめぼしい記事もないので、きっと受賞作が読みたくて買ったに違いないのだろうが・・・読んでみても、全く記憶が甦らなかった。買ったはいいが、読み忘れて四半世紀以上たっていたのかも。

    あの川上弘美先生は〝新人時代〟にこういう小説を書いていたのだ。といって、最近の小説もほとんど読んだことないけど。

    主人公の若い女

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    2022年08月17日
  • 神様

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    印象に残るような残らないようなふあふあした感じになります。結局何が言いたいのか、そこに意味を見いだす必要があるのか。コスミスミコや人魚は何を暗示しているのか?人間心理の何かを刺激しているのだけれど、明確な答えが見えませんでした。ちょっと気になる展開は作者の力だと思います。

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    2022年07月28日
  • わたしの好きな季語

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    表紙とタイトルに惹かれて。
    少しイメージと違う言葉選びでしたが、新鮮な発見がありました。
    読み物として楽しみつつ、季語の勉強になり、さまざまな俳句に触れることができる。
    バランスの良い本でした。
    季語、おもしろいですね。

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    2022年07月03日
  • いとしい

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    川上弘美さんの小説はまともなのと、そうでないのがあるが、本作は後者だった。

    飲み過ぎてしまった日に朦朧としながら見る夢のような、輪郭がぼやけていて、よくわからない部分もたくさんあるのだけど、柔らかな語り口で丁寧に書かれた文章のなかに、確かに共感できる部分や切なく涙を誘う場所などもあってすき。

    意味があるんだかないんだか、話を進める気があるんだかないんだか、みたいな箇所も多くあるが、読み終えて本を閉じた時に、「いとしいだな」としっかり思った.

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    2022年06月19日
  • 神様 2011

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    日常は変わる。
    話す熊、よりも不可思議なことが起きる。

    体が大きいけれど礼儀正しくチャーミングな、
    時に狂気も忍ばせる存在。

    「貴方と頭の中で漢字を想像しながら呼びかけてください」

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    2022年05月28日
  • ざらざら(新潮文庫)

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     私って心のどこかで女の人しかいない世界になれば良いと思ってるのかもしれない、と思った。「大きな鳥にさらわれないよう」で描かれたみたいな川上弘美ユートピア観と私のユートピア観?が、ぼんやり重なっているのかも。
     川上弘美の描く女の人たちって、文章って、俯瞰的で落ち着いてる。恋をしても傾倒しても。
     修三ちゃんとあんこに会えて嬉しかった。順番的には、こちらが先だったけど。


    胸が痛んだ。果物絞り器でぎゅっとしぼられているように、あたしの胸は、痛んだ。
    よしもとばななの、「ソフトクリームをぐりぐりなすりつけてやりたいくらいに好きなんだ」って節と並べるくらいに好き

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    2022年05月10日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    小学生の頃、現代語訳を読み耽った。ずいぶん久しぶりに読んだ。土左日記は、これはこれで有りだと思うけど、内容と背景をよく知った段階で読んだ方がいいと思った。読んだなりの解釈が狭められてしまうので、自分のものでないような居心地のわるい感じが残ってしまった。ほかの四篇は、現代の言葉がなじんで自然に読めた。

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    2022年05月05日