川上弘美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
女の人生の四季と、その折々の性についての短編集。序盤の3遍はわりと読みやすいけれど、最後の2篇はとっつきにくいかな。段々と神話じみてくるというか、古典文学や遠野物語に近い雰囲気があると思う。私の年齢からして、始めのaquaが少し理解できるかなという程度。人生の夏〜冬にかけてはこんなもんなのかなと想像することしかできないけど、いつか肌感覚としてわかる日が来るのだろうか。
3編目のairを読んで、女の人って子どもを産むと子どもが全てになりがちだなと思う。尊敬できる女性達が、子どものサッカー教室や中学受験についておもむろに話し合い始めると、途端にばかみたいと思ってしまうのはなぜだろう。所帯染みた感じがいやなのか、単なるモテない私のひがみなのか。こちらの小説を読んで、子どもを愛するのは母性愛ではなく、単に愛であると言い切った潔さというか痛快さというか。私は母性なんてクソ食らえと思っているので、自分にも動物になって恋愛し子どもを産み落とす日が来れば最高に面白いのにな〜、と期待しておくことにする。