川上弘美のレビュー一覧

  • 猫を拾いに(新潮文庫)

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    面白い話もあったけれど、めちゃくちゃつまんない話もあった。
    読んだのが少し前になるので記憶が曖昧なんですが、
    ハイム鯖 誕生日の夜 猫を拾いに が特に面白くって印象に残ってる、が、金色の道がめちゃくちゃつまんなくて読むのをやめようと思った記憶がある。

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    2022年04月06日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    何より竹取物語を森見先生の訳をやっと読めて嬉しかった

    堤中納言物語はすべらない話のオンパレードみたいな感じだった

    更級日記は初めて読んだけど筆者の夢見る夢子な少女時代から宮仕えして神仏詣りに勤しんで歳をとっていく生涯がいきいきしてて面白かった

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    2022年03月17日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    12人の作家による秋冬の歳時記にあわせた短編集。はじめましての作家も数人。好みはそれぞれあるけれど、こんな編集でなければ出会わなかったと思う。
    春夏編が先だったと知る。

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    2022年03月06日
  • これでよろしくて?

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    夫婦、嫁姑、嫁小姑、などなど、結婚してしまったからには、簡単には切っても切れない人間関係。

    簡単に切れないからこそ、日々の些細なすれ違いや思い違いを、まいっか。って言葉に出せなくて飲み込んでしまって、消化不良をおこしてしまうんですよね。

    消化不良のままで終わればいいのに、いつかどこかでたまらなくなって吐き出してしまって、その吐き出したものは、最初のどーでもいい出来事から、巨大な巨大な問題の塊に化けてしまってて、最終的には取り返しのつかないようなことになっちゃったりして。

    こわいこわい。

    だから『これでよろしくて?同好会』みたいな場所って、誰にでも必要なんじゃないのかなー。なんて思ったり

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    2022年02月17日
  • 蛇を踏む

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    好きな感じの話。カフカのような?なんだけどなかなか読み進めなかった。
    途中、何を読まされているのだろうかという気にもなって
    短い話なのになかなか読み終わらなかった。
    「蛇を踏む」「消える」「惜夜記(あたらよき)」の短編集。芥川賞受賞作。

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    2022年02月11日
  • 100万分の1回のねこ

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    短編集は、滅多にかわないが、表紙の絵に釣られてしまった。みなさん、楽しんで書いているようで、遊び心のあるお話が多かった

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    2022年02月06日
  • 水声

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    水声ー水の流れる音。水は止まらずに流れるが、物語はその音を意識させず、時に内面を表し、姉弟の行為に対する一般論を遠ざけた。時計もそうか。時を刻みながら、回想で歪む時系列を象徴する。常識とは無関係に、ただそこにあり、本人たちのみが理解し得る関係性。姉弟の行為にどのような意味があるのか、彼らは考えないようにした。読み手は考えるべきだろうか。登場人物に自らを重ねても、読み手はその感情を想像し得ない。

    川上弘美は、食べる事をとても美味しそうに描く作家だと思う。そんな彼女が描く非日常のドラマだから、共感できないとどんよりした気持ちになりそうだが、決して共感は出来ず、ただ眺めるだけ。

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    2022年01月04日
  • 夜の公園

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    まさかの展開でもあり、しっくりくる各々の道でもあり、余白の作り方が上手だわぁ。
    思いつめるくらいの気持ちを抱いていても、離れたら薄まる。結婚しててもそうなんだな、と思えれば気持ちが楽だし、そうあれ、と願う。

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    2021年12月29日
  • 真鶴

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    失踪した夫の妻である女が主人公
    「真鶴」と言葉を日記に残して消えたのはなぜか?
    ついてくる女は誰なのか?
    妻は真鶴へ何度も行くが・・・
    妻はあいまいなことも言いながら
    どれが現実、事実なのかはわからない
    ちょっと消化不良な感じではありました

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    2021年12月22日
  • どこから行っても遠い町(新潮文庫)

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    都心から地下鉄で20分程のある街。魚屋の魚春には、かたつむりの殻のように増築された3階がある。魚春には、母屋に暮らす平蔵と、増築された部屋に住む源二が不思議な同居生活を送っていた。

    基本的にそれぞれの短編でなされつつ、年も世代も少しずつずれながら、少しずつ重なっている11作。それぞれの人や家族の生活を覗き見するような、掌編である。

    魚春、学習塾、居酒屋など、わかりやすい重なりで前半は進むものの、中盤から重なってるんだか重なっていないんだか、しかもいるんか?という言うのも少しあり、中だるみが生じている。後半の作ではまた重なる部分を意識できるような作風となるため、終盤ではそういえばそういう人た

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    2021年12月20日
  • 龍宮

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    短編集8作品収録
    人間じゃない何かが主人公で語る作品が多かった
    何かっていうのは各作品のタイトルが示している
    読んでいて変な感じ、不思議な感じがありました

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    2021年12月20日
  • どこから行っても遠い町(新潮文庫)

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    タイトルが素敵。

    短編集だが
    それぞれの話が繋がっている作品。

    何かが分かりそうで、
    最後まで何も分からなかった。
    そこが良かったけれど。

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    2021年12月01日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    川上弘美さんの、愛した人の骨の話が、秀逸だった。自分には、強烈な作品もあったが、面白い企画だと思う。

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    2021年11月18日
  • いとしい

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     阿部工房やカフカを彷彿とさせる、異世界に迷い込んだような幻想的な物語。
     
    「語り手である主人公マリエとその姉のユリエ、母カナ子、母の恋人だったイラストレーターのチダさん、マリエが教える大鳩女子高等学校の生徒ミドリ子、ミドリ子の兄でマリエの恋人になる紅郎、ミドリ子を追いかける鈴木鈴郎、姉ユリエの恋人オトヒコ。全員が揺らめくごとく、あやふやで、液体みたいな人物たちだ(解説p.252)」

     ミドリ子はチダと性行為をすると耳が上下逆に「捻れる」(チダが一回につき二万円を支払うと元に戻る)。ある日突然「休眠」に入ったオトヒコの全身を膜のようなものが覆い、そのうち身体の一部が分裂して新しい小さなオト

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    2021年10月13日
  • わたしの好きな季語

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    歳が近いから、思い出話しが、解る~!
    引用されてる句も、すーと口ずさめる句ばかり、楽しい時間を持てる本です。

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    2021年10月01日
  • どこから行っても遠い町(新潮文庫)

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    ネタバレ

    タイトルにひかれて手に取りましたが、どうも、想像していたのと違いました。
    とてもざっくり言ってしまうと、明るい日常の裏にある、暗いもの、が、テーマの短編集という印象でした。語り手も内容も全部違うのですが、わずかにつながり、ある下町の商店街に関わりながら、進んでいます。
    何か結論を出そうというのでなく、一人一人のささやかな物語という感じです。あまり悩まないタイプの私にはわからない心情が結構あって、モヤっとしてしまいました。勉強にはなったかな…?

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    2021年09月27日
  • 森へ行きましょう

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    何かがひとつ違っていれば、また人生も変化していく。

    パラレルワールドの世界を留津とルツ、他のるつ達を通して感じる。

    本当に些細な選択や、自分の意思とは関係ないことでも、自分の人生はいくらでも変化していた可能性があるんだろうな。

    そしてこれからも日々変わっていく。
    そう思うと人生ってなんか凄い。

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    2021年09月24日
  • わたしの好きな季語

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    ネタバレ

    川上さんのあたたかいお人柄が感じられる本。幼少期の思い出から最近の小話まで、身近な話と季語の融合がよかった。

    北窓開くーー冬の間締め切っていた北に向かう窓を、春が来たのでひいらく、という意味をもちます。ずっと耐えた冬がゆるみ、ようやく明るくあたたかい空気が北側の部屋にも入るようになった喜びを表しているのです。

    春愁(はるうれい)ーー小説内では、ひとはしばしば恋に落ち恋に敗れ友と別れ大切なものをなくし、人生を憂え、深い哀愁を覚えるものなのです。

    鯖ーー鯖の目が、大きくてつぶらだったこと。油がよく乗っていて、包丁が油まみれになったこと。内臓も豊かだったこと。などなど、お店で買ったのでは実感で

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    2021年09月10日
  • 川上弘美書評集 大好きな本

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    さらっと読んだ。読みすぎてしまうと川上弘美さんの感想になっちゃいそうなので、影響されないように、という気持ちを込めて。

    好きな作家さんの好きな本って、この人の中にない思想の作品か、共感できる作品だと思うのでこれから読む楽しみができました。

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    2021年09月08日
  • 真鶴

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    何だろう、正直あんまりわかんなかった
    実態のない虚像について語られているような、ふわふわした作風だった。
    けどこの作品は、わかる、わからないじゃなくて
    感じる感じないの作品だったと思う。

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    2021年09月08日